~転生者深海棲艦奮闘記~前世持ちの姫がチート鎮守府とか相手に頑張るお話~   作:R.H.N

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前回、総合姫会議か終わりかけたタイミングで偽航戦姫達にとんでもない情報が入ってきました。

今回はその情報群の整理と、ラバウルへ潜入するある深海棲艦のお話です。


今回も登場人物が多いため、途中台本形式となります。


~第6話~バケモノ集団出現とラバウル基地潜入偵察~

~ハワイ諸島オアフ島、元市庁舎の一室にて~

 

 

 

 

「装甲空母姫、この艦娘をどう見る?」

 

 

「え?いきなり何…………嘘・・・・あの時の…………。」

 

 

「…………やっぱりそう思うか。」

 

 

戦艦水鬼は、偽航戦姫配下の空母棲鬼がラバウルへの偵察機が撮ってきた、いくつかの写真の内、煙突のない艦娘の写真を装甲空母姫に見せ、反応を聞いてみる。

 

 

すると装甲空母姫はそれを見て何かに気づいたのかその場でガクガク震え、怯え始めたのである。

 

 

「詳しくは判らんが・・・・新しい艦娘のようだ、相当の重武装と重装甲と思われる。」

 

 

「間違いないわ・・・・この艦娘はあの時補給基地を吹き飛ばした艦の片割れ・・・・」

 

 

装甲空母姫が何故こんなに怯えているのか?

 

 

その理由はプロローグ2を見れば、自ずとわかることであろう。

 

 

「装甲空母姫、緊急案件だ、統合泊地の件が終わった所ですまんが・・・・2時間後、大会議場に集まってくれないか?」

 

 

「・・・・わかったわぁ、それまでに気を落ち着かせとく。」

 

 

「頼むぞ。」

(・・・・これは厄介ってレベルじゃないものが出てきたな…………偽航戦姫が他の写真も調べているが、これ以上のヤバイ要素は正直勘弁願いたいところだ…………)

 

 

装甲空母姫に簡単に用件を伝えた戦艦水鬼は、心の中でこう思うも、現実は非常にも更なる問題を読んでくる……………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~2時間後~大会議場にて~

 

 

泊地水鬼「・・・・話は聞いたわ、偽航戦姫、結果報告をお願い。」

 

 

偽航戦姫「わかりました、まず皆さんが大きな関心を持っているであろう、件の無煙突の艦娘についてです。」

 

 

「この艦娘、主砲サイズだけで、非常に巨大な砲を3連装で4基も有してるのを確認しました、サイズは21inchを軽く越えていると思われ、その他副砲、対空機関砲等々多数を確認しました、こちらが見易い部類の写真です。」

 

 

空母水鬼「これはこれは・・・・」

 

 

装甲空母姫「改めて確認しても、相当な重武装ね。」

 

 

集積地棲姫「・・・・ちょっと待ってよ!コレ、よく見たらCIWSとVLSがついてるじゃないか!?」

 

 

中間棲姫「不味いって領域じゃないけど、あの時の艦の艦娘だとすれば納得してしまうわね、コレと交戦したら生き残れそうに無いわ…。」

 

 

運河棲姫「そんな……只でさえ人類側のミサイル攻撃は種別問わず我々の大きな脅威なのに、それが艦娘に装備されてるなんて・・・。」

 

 

港湾棲姫「現状、鎮守府から飛んで来るジェット機からのミサイルでも鬱陶しいことこの上ないのに、更に厄介なのが出てきたわね。」

 

 

港湾水鬼「話に聞くその戦艦がこの艦娘だったとしたら、この艦娘は相当なバケモノねぇ、どう対処すべきかしら?」

 

 

ヲ級(偽航戦姫副官)「姫様・・・・スミマセン、少しの間、失礼します・・・・。(ガシッ)」

 

 

偽航戦姫「(ぶるぶる震えてる・・・ヲ級も相当この艦娘が怖いのね、)大丈夫よヲ級、何かあったら私が助けてあげるから、しっかりなさい。」

 

 

 

ヲ級(偽航戦姫副官)「はい………………。(姫様、本当にスミマセン…………っ!)」

 

 

写真に写っている黒髪ロングの艦娘を確認し、殆どの艦娘がその武装に戦慄するなか、北方棲姫と偽航戦姫はある程度冷静にその姿をよく観察していたが、ここで北方棲姫が突如偽航戦艦姫へ話しかけてきた。

 

 

北方棲姫「偽航戦姫ねーちゃん、ちょっといいかな?」

 

 

偽航戦姫「何ですか?」

 

 

北方棲姫「ほっぽ、この艦娘の正体かもしれない艦に心当たりがあるの。」

 

 

他の姫達「「「!!?」」」

 

 

空母水鬼「それは本当なの!?ほっぽちゃん!?」

 

 

偽航戦姫(嘘!?前世の記憶で架空戦記の軍艦は大体知ってるはずの私でも見当がつかないのに!?)

 

 

中間棲姫「ほっぽちゃん、その心当たりって何なの!?お願いだから教えて!!!」

 

 

北方棲姫による突然の発言に、長達がどよめき、副官達もそれは本当か!?と言わせんばかりに北方棲姫に目線が集中する。

 

 

北方棲姫「うん、ほっぽがまだ択捉島を押さえていた頃に手に入れたたくさんの本に、人が想像で描いた軍艦が書かれているのが幾つかあってね、その時《上総型戦艦》っていう艦がさりげなく出ていたんだ。」

 

 

中間棲姫「架空戦艦!?何でそんなのが艦娘になってるの????」

 

 

北方棲姫「わからない、だけどほっぽが見る限りだと、主砲数、副砲配置、無煙突と言う点、武装種類数がその本の記述とすごくにてるから、多分この艦種だと思う。」

 

 

偽航戦姫「ほっぽちゃん、それ、何て言うタイトルの本なの?(一体どんな本にそんな艦の情報が!?)」

 

 

北方棲姫「えっとね・・・のぶながせーかいでん?とか言うタイトルだね、のぶながって人がほんのうじ?っていう所で死ななかったら?っていう古い時代の事を描いた本だったと思う。」

 

 

偽航戦姫「・・・・ちょっと後で調べてみるわ。(知らなかった…………そんなの…………ってか何で戦国時代を描いた小説に現代艦も真っ青の超性能戦艦が出てきているのよ・・・・。)」

 

 

北方棲姫「後ね、この戦艦にはもうひとつ共通点があるんだ。」

 

 

装甲空母姫「?」

 

北方棲姫「中間のお姉ちゃんたちは補給基地を吹き飛ばした戦艦は2()()()()っていっていたよね?、この戦艦も「上総」「下総」って言う名前で2隻存在しているみたいなの。」

 

 

集積地棲姫「・・・・成る程、あの時のバケモノはこの二隻であり、この艦娘はそのどちらかである・・・・そう言う訳だね?」

 

 

北方棲姫「うん!お姉ちゃんたちはどう思うの?」

 

 

偽航戦姫「物凄く納得がいった、って所ですね、スペックはどうなってるんです?」

 

 

ツ級(北方棲姫副官)「それに関しては私が、この戦艦のスペックですが主砲:55口径66cm砲を三連装4基、12門。対空兵装には速射砲、機関砲、ミサイル多数。

 

 

原子力機関を有し、速力は34ノット以上、そしてここからが問題なのですが……MVP(主要防御装甲)は2400mm以上、核戦争を前提とした防御力をもつとあります。」

 

 

ツ級(北方棲姫副官)「更に基準排水量は46万トン越え、全長500m以上の巨大戦艦と記されています。」

 

 

戦艦水鬼「何だそのバケモノは!!武装はともかく、いくらなんでも重装甲過ぎるだろう!!それとそんな巨体で34ノット出せるとか頭イカれてるんじゃないのか!?」

 

 

中間棲姫「原子力機関・・・昔存在してたアメリカの空母にあったとか言う奴ね。」

 

 

空母水鬼「・・・・コレに勝ち目ってある?正直蹂躙される光景しか思い浮かばないわ・・・。」

 

ツ級から説明されたスペックを聞き、姫達は驚愕と恐怖を露にする。

 

 

横須賀近海にて装甲空母姫、港湾水鬼、集積地棲姫、中間棲姫の精鋭大艦隊を葬り、補給基地を吹き飛ばした二隻の巨大戦艦の正体がとんだ超戦艦だと知り、空母水鬼でさえ困惑し半ば恐慌状態で弱音を漏らす。

 

 

偽航戦姫「・・・・只でさえ問題なのに、まだ伝えないといけないことがあるなんて……。」

 

 

港湾棲姫「まだなにかあるの?勘弁してよ・・・・。」

 

 

偽航戦姫「むしろ此方が大問題です、この写真を見てください。」

 

 

中間棲姫「うん?これは……!?」

 

 

戦艦水鬼「鎮守府の倉庫の写真……!!!」

 

 

偽航戦姫「撃墜される前のステルスが撮ってきてくれました、正直、これが一番の問題と思われます。」

 

 

装甲空母姫「そうね……補給は大事だもんね…………。」

 

 

偽航戦姫が出した写真は、ざっくばらんと見ても100万は越えている量を所蔵していると表示されている燃料、弾薬、鋼材、ボーキサイトの倉庫の写真と、その数日後に取られた、各資源300万近い数値を示した倉庫の写真であった。

 

そして、その目の前にはなにかをやり遂げたかのように満足した様子で目の前に佇む画家のような長髪の人物が写っていた。

 

 

装甲空母姫「でもだからってこの資源量は無しでしょうがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

戦艦水鬼「うわぁ……何だこの資源、1割寄越せと言いたくなるんだが・・・。」

 

 

北方棲姫「コレだけあったらヒコーキ沢山作れるのに…………。」

 

集積地棲姫「この資源量、うちらの個別勢力圏の月別総収入と大差ないんやけど、どこからこんな…………」

 

中間棲姫「大西洋戦線方面かしらね、あそこはこの前放棄して引き上げちゃったし、余裕ができたからまとめて融通したのかも。」

 

 

偽航戦姫「あのバケモノ戦艦の運用の為に・・・・って所ですかね。」

 

 

運河棲姫「もう駄目だぁ・・・・おしまいだぁ・・・・勝てるわけがないよこんなチート鎮守府。」

 

戦艦水鬼「冷静になれ運河棲姫、この男は補給の確保を担当してるのか、彼をどうにかすれば補給効率を落として補給をしづらくさせれるかな?」

 

港湾棲姫「成る程、補給不可能にしてから叩くと、でも簡単じゃないのは明白よ?どうするの。」

 

北方棲姫「・・・・コスト度外視ならどうにかできると思う。」

 

空母水鬼「どうやるの?ほっぽちゃん。」

 

北方棲姫「ほっぽね、よく、色んな本を読むんだけどさっきの艦種確認の時のように打開策になりうる架空兵器があるの。」

 

 

偽航戦姫「・・・・ほっぽちゃん、それってもしかして《富士》って名前じゃなかった?」

 

 

北方棲姫「偽航戦姫のお姉ちゃんも知ってるんだ、そうだよ、超大艇《富士》、これが作れれば、超高高度からの絨毯爆撃でこの倉庫を潰せると思う。」

 

戦艦水鬼「行けるのか?ほっぽ。」

 

 

偽航戦姫「いってみましょう、私の所も協力します。」

 

 

中間棲姫「この艦娘はどうするの?」

 

 

戦艦水鬼「時が来たら、航空機による大規模攻撃と、ありったけの潜水艦を集中配備した艦隊の狼群作戦でWパンチを仕掛ける。」

 

 

港湾水鬼「そのくらいしか方法が無さそうね・・・・。」

 

 

集積地棲姫「そうだ!最近思い付いた作戦があるんだけどさ・・・・。」

 

全貌が少しずつ解明されていくチート相手の対処法を決めつつあった中、集積地棲姫が何かを思い付いたらしく、ある作戦を提案してきた。

 

・・・・・・・・

 

戦艦水鬼「成る程、そんなものができていたのか、ならその作戦、悪くないな。」

 

 

空母水鬼「だけど参加戦力は決死隊じゃない、どうするの?」

 

偽空戦姫「私の所に一番のあてがあります、彼女に任せてみようかと・・・・」

 

中間棲姫「それ本当!?一体どんな・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

話が始まり、暫くの後に()()()()に関して話し終わり、取り敢えずの会議は終了を迎えた、そして、その数日後・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ニューブリテン島南部沿岸夜10時頃~

 

 

この日の夜、海岸線の彼方から、とある深海棲艦がこっそりとやって来ていた。

 

「潜水棲姫、タスカッタゼ、コレで作戦の本番二ハイレルナ。」

 

「気にしないでレ級、あなたこれから潜入作戦でしょう?姫様のてによる久しぶりの本格作戦なんだから、頑張ってね。」

 

「ワカッテルヨ、何ダカンダデ、ボスノ命令ダカラナ、ヘマシナイヨウニ全力をダスサ。」

 

「もうそろそろ作戦開始前の最終通信の時間だから準備しといてね、じゃあ、ソロモンの中間棲姫勢力圏の基地でまた会いましょう。」

 

「アア、ソッチモキヅカレルナヨ。」

 

そうレ級が言ったとほぼ同時に、潜水棲姫は帰路につく。

 

 

レ級が潜水棲姫と別れ、海岸から上がろうとした直後、通信が入る。

 

 

 

「・・・・(ザパァ)、コチラレキュウ、コチラレキュウ、ボス、仕事場ニトウチャクシタ、コレヨリサクセンヲカイシスル。」

 

 

 

「どうやら上手く警備の隙を突けた見たいね、んじゃ、カモフラージュと、変装を併用しての潜入、ヨロシクネ。」

 

 

「了解よ!雷に任せなさい!・・・ホントニ声ハコンナ感ジデ合ッテイルノカ?」

 

 

「十分、雷に変装すれば、ばれにくくなるのは間違いないわよ、後はあなたの腕を信じる事するわ。」

 

 

「信頼サレテルノハ嬉シイコトデス、ンジャマ、通信切リマス、後デノケッカ報告ヲタノシミニシテテクダサイ。」

 

 

「ボス・・・・イヤ、偽航戦姫サマ。」

 

そう言った後、レ級は敵の基地、ラバウル鎮守府へ向け、歩み始める・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「水菜ァ・・・今回バカリハ遭遇戦ハ勘弁ダゼ・・・・・・。」

 

 

 

続く




と、言うわけで最近出番のなかったレ級がついにラバウルに潜入します。経緯の説明とかは次回入りますが、今回、少ししたら活動報告にて、重要なアンケートをとろうと思います。

場合によっては複数出すかもしれませんので、よろしくお願いします。

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