さて、オルコットお嬢様との決闘が決まった。さて、どうしたものか。どうせISで戦うんだ。勝ち目は薄い。なので私だけ生身じゃいけませんかねぇ?生身なら勝てる自信があるから。生身ならISコテンパンにできるから。
さて、今日のまとめと1000枚にも及ぶやおい小説をやらなければ。まとめと復習、これ大事。
「あ、あの~」
「ん?」
この声は……。
「何だゲロ斑一夏、私はこの通り忙しいんだが?」
「ゲロ斑!?」
「ほとんど私のせいだが、私にゲロ吐きやがって。恨んでっかんなこの野郎」
「俺を殴ったからな。それよりもさ、俺…お前に聞きたいことがあるんだ」
「んん?」
織斑一夏が真剣な表情でそう言った。ふむ、話くらいは聞いてやるか。
「どうして…どうして俺をそんなに嫌ってるんだ?」
「ふむ」
「俺がお前に何かしたなら謝る。でも、分からないんだ。俺、武田に何もしてないじゃないか」
「確かに、私は貴公に何もされてはいない。しかし、貴殿の行いが私の人生を狂わせたのだ。それは分かるな?」
「…………。ごめん、さっぱり分からん」
「あたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたた!!!」
ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
「ホワァチャアァァァ!!!」
ズドォォム!!!
「ぶばらべるがんぼろば!?」
ズシャアッ(一夏の倒れる音)
「武田家流CQC『武田百裂拳』」
この野郎…自分の犯した罪が分かってねぇだと…!?
「テメェがIS動かしやがったんじゃいこんにゃろめぇい!分かっだろゴラァ!!!あ''ぁ''ん''!?」
「ず、ずびばぜんでじだ……」
胸ぐら使んでガックンガックン揺らす。次に同じようなこと言ったら武田家流CQC『デスロール』かましてやる。
「そしておんどれがISを動かしやがったせいでニート計画が台無しだ。どうしてくれる?私のニート生活返せコノヤロー」
「ニートはよくないと思うぞ!?」
「ほっとけ私の人生だ。しかし、いつまでも貴様を恨んでいては仕方ないか」
う~む……。
「いいだろう織斑一夏。私は貴様を憎むことをやめよう」
「本当か!?」
「ああ。手は出し続けるがな」
「ひでぇ!」
「お主の罪はそこまで重いということだ。まぁ、これからはよろしく頼むぞイッチー」
「あ、ああ!」
私が手を伸ばすと、イッチーは嬉しそうに握り返してきた。そりゃもう嬉しそうに。
「ん?ところでイッチーって何だ?」
「あだ名さね。友と認めた者を私はあだ名で呼ぶのだよ」
「友…へへっ、何か嬉しいな」
ああ、お前今すっげぇ嬉しそうだよ。まさかとは思うがアレじゃねぇよな?
「そして私は友と認めた相手にもあだ名で呼ばせている。これからはたっきーと呼ぶがよい、イッチーよ」
「ああ!」
少しだけイッチーと和解した。そして、そのタイミングであの人がやって来た。そう、皆に大人気な教師こと
「織斑くん、武田くん!よかった、まだ教室にいたんですね!」
「あ、山田先生」
キョヌーちゃ…え?山田っていうのこの人?あらやだ初耳。
「どうしたんですか山田先生?」
「いえ、寮の鍵を渡そうと思いまして」
「「え?」」
寮?ちょい待て。私荷物なんざ持ってきちゃいねぇぞ。どうすっべ?寮に泊まる理由は私達の身の安全のためなのは分かるが、いきなり言われるとちょっとなぁ。
「あの、一週間は自宅通学って聞いてたんですけど」
おいィ?
「イッチー、それは危険だからじゃねぇか?」
「え?何で危険なんだよ」
「ほら?私ら♂なのにIS動かせるじゃん?自宅に向かう、又はIS学園に向かう途中で拉致られる可能性もある訳じゃん?場合によっちゃあ女性権利団体の過激派連中の皆様が…つか、団体さん事態が過激派の塊だけんども、その皆様にとっちゃあ私らは目の上のタンコブ。まーさーに、この世から痕跡すら残させないくらいにムッコロしたい存在なんでしょ。っで、そんな被害に遭わないように、この“比較的”安全なIS学園に留ませようとした訳だ」
拉致やら抹殺やら話したら、イッチーは顔を青くした。いやいや、常識的に分かるだろ。
「す、凄いですね武田さん…そこまで分かるなんて」
「あり?」
普通分かるもんじゃないのか?
「…あ、でも荷物とかが」
「それなら私が手配しておいた」
「ふぉお!?」
最後のは私だ。織斑先生、あんたいつの間にそこにおったんや?
「携帯電話と充電器、あとは生活必需品で足りるだろう」
本当に必要最低限。
「武田、お前の荷物は親族の方達が送ってくれた。あとでお礼の電話でも掛けてやれ」
「良くやったMy family!」
仕事が早くて助かるぜ。最低でも携帯電話と充電器、そしてPS4とフロムゲームが欲しいからな。それも送ってくれたことを祈る。
「じゃあ、寮の鍵を渡しますね」
イッチー1025室。
私1030室。
…おや?
「急遽部屋割りしたからな。女子と相部屋になった。まぁ、我慢しろ」
「でも、一ヶ月くらいで調整がつきますから、それまでの辛抱です」
イッチーの相部屋になるまで一ヶ月か。相部屋になったらどうしてくれようか。
「あ、部屋にシャワーがありますので、大浴場ではなく、そちらを使って下さい」
「え?何でですか?」
「織斑先生、イッチーに判決を」
「有罪」
「では断罪します。ふなぁ!」
ボゴォンッ!
「ふぅううぅぅうぅ…!?」
ハートブレイクショットをイッチーにお見舞いしてやった。動きを止め、その姿勢のまま痙攣したあとに崩れ落ちた。
「イッチー、貴殿は女子風呂に突入するつもりだったのか?」
「い、いや…そんなつもりじゃ…!」
「お、織斑くんっ!女子とお風呂に入りたいんですか!?だっだめですよ!?めっ、です!」
可愛いなおい。
「い、いえ……入りたくな、いです」
「ええっ!?女の子に興味がないんですか!?それはそれで問題があるような……」
ぶっ飛んでんな山田先生。まぁいいや。
「それじゃあ私は荷物を始末しに行ってきやすわ。あとよろしくなイッチー」
私はそう良い残し、未だにケツを上げてビクンビクンしているイッチーに言った。男がビクンビクンしている姿はお腐れなすった女子しか得しないんじゃなかろうか?ビクンビクンするのは美女か美少女だけでいいと思うんです。私はね。おにゃの子同士が抱き合ってビクンビクンする姿……。
「ぐへへへへ…!おっと、いかんいかん」
これ以上の妄想は色々とまずい。そう、色々と。
「さてさて、私の同居する方はどなたかねぇ?」
1030室の前に立った私は、まずはノックしてみることにした。
コンコンッコンッココココンッココンコンッコンッ…コンコココンコココココココココココココココココココココ
よし、これだけ連打しても出てこないのなら、同居人はまだいないな。いや待て?シャワーの可能性も捨て切れぬ。私はラッキースケベなんざ望んでいない。そんなのむなしいだけだ。
私は耳をドアに当て、全神経を部屋の内部の音を拾い上げることに集中させた。
……シーン
ふぅ、どうやら本当に誰も
カサカサ…
「❗」
※ここから先はメタルギアZeke戦のBGMをお聴き下さい。
***
い、今の音は間違いない!この女尊男卑の世の中でも、男女の共通の敵であり、全人類の敵…!
メタルギア
まさかこんな所にも潜伏していたとは…!流石のIS学園の守りでも、奴にとってはザルもいいところか。どうする?私の荷物は段ボールという最強の防壁に守られているが、同居人はそうもいくまい。しかし、早く手をうたねば奴はどんどんその数を増やし続けてしまう!
奴が出現した次の日には5体に増え、また次の日には25体に増えているほど奴の生産コストは安い。にも関わらず、奴の破壊力は恐ろしいの一言に限る。
対象の人間に接近、又は触れるだけでそいつを戦闘不能に陥れ、更には心的外傷まで与える。克服することはまず無理だろう。
対G-KE兵器を用意するしかあるまい。まずはバルサンで目眩ましを行い、奴が電波障害に陥っている間に接近し、本体に対G-KE兵器『ゴキジェット』を叩き込み、更にとどめの対G-KE格闘用兵器『slipper』で確実に活動を停止させなければならない。奴らのしぶとさは異常の一言だ。エネルギーさえあれば、頭部がなくともそのまま活動可能なのだから。
「…いや待て?そもそもIS学園にバルサンとかゴキジェットとかあるのか?」
…………。これは…冷戦の幕開けか。
結局、このあとslipperでG-KEに突貫。苦しく長い戦いだが、私は何とか勝利を手にするのだった。ちなみに、同居人はのほほんさんだった。癒しが増える。やったぜ。