男をナメるなよ?Re   作:ガイジ・ジーガ

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最初に言っておきたい

こんなので申し訳ありませんでしたぁ!
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最終日:前編

「私が作ったISの中でも異色の子『デスシザース』。戦うためだけに作った、正真正銘の兵器」

「…………」

 

見た目はダークソウルで出てくるダークレイスの5メートル版。それにボロボロのマントを追加したかのような見た目。両腕の前腕には小型のガトリングが装備されており、腰にはダークソードもある。そして何より背中にある巨大な無骨な鋏。その気になればISすら両断できそうな見た目だ。

 

「正直、私はこの子を作りたくなかったよ。だって、私の夢とはかけ離れた存在だもん」

「束様……」

「でも、どうしても必要だから。箒ちゃん達が自分の身を守るためには、どうしても」

 

束さんは俯いた。本人はツラいのだろう。この生まれたばかりのISを、今日壊してしまうのが。どんなに夢とかけ離れても、これは自分の子なのだから。

 

「たっきー、頼まれてくれる?」

「おう、任されましたよ」

 

イッチー達や、精々派手に私を倒してくれたまえよ?そうしねぇと、このISも報われやしない。

 

「…あれ?」

「あん?どったのくーちゃん」

「いえ、一夏様達がシルバリオ・ゴスベルを撃破。搭乗者を救助しました」

「「早くね?」」

 

私と束さんはくーちゃんに渡されたノートパソコンを見て、同時に言う。

 

「ちょっ!?どゆ事!?もっと時間かかるって思ってたんだけど!?」

「いや、私に聞かれても分かりませんぜ束さんや。心当りがあるとすれば、私の特訓をしばらくの間受けてたくらいでっせ?」

「それじゃいボケェ!」

「文明開化ぁぁぁぁ!?」

 

初めて束さんに殴られた!

 

「どーすんだよ!さほど苦戦してないじゃん!想像以上に強くなっちゃってんじゃん!どうしてくれんの!?束さんの悲壮なる決意は無駄となったと!?」

「と、言われましてもねぇい」

 

胸ぐら掴まれて揺らされる私。いやー、しかしながら強くなってたかイッチー達。

 

「教育者としては嬉しいですな!」

「黙れ小僧!」

 

束さんは私を離すと頭を抱える。

 

「だぁー!もう!じゃあこの子どうするの!?何か泣いてるように見えるんだけど!?」

「ふむ……。だったら、宇宙用に開発すればいいんじゃないの?」

「…………」

 

何だそのお前天才かみてぇな顔。分かるでしょうがそんくらい。しかし束さんはどうも納得いかない様子。

 

「まぁでも、強くなってたのならいいよ。束さんの心配しすぎだったって訳だから」

 

束さんはデスシザースをいそいそと解体し始める。哀れデスシザース、日の出を見ず!いやまぁ手荒な事しなくていいんなら、それにこしたことはないんだけどね?しかしスッキリしないなこんな終わり方。きっと誰も納得してない筈だ。

 

何かいい安はないだろうか?考えろ。私がISに乗らずに腹筋崩壊エンドに持っていく方法。…………!!!

 

「これだぁ!」

「どしたのたっきー」

「いやいや、ちょっと腹筋崩壊のお手伝いをね?(某AC主任風)」

 

 

 

***

 

 

 

「という訳で超次元鬼ごっこをやりたいと思いまーす」

「おい、どういう事だ。まるで意味が分からんぞ」

「ルールは簡単!」

「聞け!」

「制限時間私“達”から逃げきればいい!ね?簡単でしょ?」

 

皆様の主張なんざ無視だ。私は私のやりたいようにやる。もちろん教師達も強制参加だ。

 

「ねぇ、何で束さんまで逃げる側なの?」

「私も納得できません」

「細けぇこたぁいいんだよ。兎さんは黙って逃げりゃいいんだ」

「おい武田。私はやるとは一言も言っていないぞ。というか何故帰り支度の時にふざける。シメるぞ」

「ふっふっふっ、甘いですな織斑先生」

「…何?」

「シメられる前にやってしまえばいい。私は学習したんですよ。しかし私一人では骨がバッキリする。なーのーで、カマァァァァーン!ブラザァァァァー!」

「「かのブリュンヒルデをいじめられると聞いてぇぇぇ!」」

「「「「「砂の中から二人の武田くんが飛び出したああぁぁぁ!!!?」」」」」

 

互いに荒ぶる鷹のポーズで砂の中から飛び出す兄弟セカンドと兄弟サード。久方振りの登場である。

 

「何!?」

「ふーはははぁ!覚悟するがいい織斑先生!卑怯だの外道だのは知恵なき者の使う言葉!私は勝つ為ならば手段は選ばぬと今だけ決めたぁ!」

「今だけなんだ」

「お初にお目にかかるブリュンヒルデ。僕は次男の武田影竜。あんたを泣かす相手の名だ」

「俺ちゃんは三男の武田杏怒龍。あの世に旅立てるような衝撃をくれてやる」

「三流の悪役みたいな台詞ね」

「という訳で兄弟セカンド、兄弟サード。好きにして良し」

「「うおおおおおおお!」」

「くっ、正樹貴様ぁぁぁぁ!!!」

 

さぁこれで邪魔者はいなくなったぜ。私が鎌首をもたげながら振り返れば、皆様揃ってビクッとする。

 

「さぁ、超次元俺ごっこの開始だ」

 

両手を合わせ、4本の指を矛のように立てる。これはある攻撃の構えである。たとえ鍛えていたとしても防ぎようのない構え。

 

「☆KA☆N☆TYO☆U☆!」

 

ズドスッ!

 

「ラプラスの箱ォ!!!?」

 

一番近場にいたイッチーの菊の門に我が矛が突き刺さる!何か凄い顔してK.Oした。私は目を光らせながら女子共に顔を向ける。

 

「に、逃げろぉぉぉー!」

「刺激的絶命拳の問答無用版だぁぁぁー!」

「乙女の華が散らされるぞぉぉぉー!」

「背を見せるな!掘られるぞぉぉぉー!」

 

さぁて、お次は誰がいいかな?私は地中に潜り、音を頼りに進んでいく。

 

「きゃあああ!?何か土の盛り上がり方がグラボイズそっくり!」

 

そう!これぞ映画トレマーズのグラボイズから得た戦法、グラボイズ戦法である!今の若者はどれだけトレマーズ知ってるんだろうか。そして

 

「そいやぁ!!!」

 

ズドスッ

 

「超激辛ァァッ…!」

 

凰さんに命中。次のターゲットに移る。

 

「織斑先生さえいてくれれば…!」

「余所見をするな!死にたいのか貴様!」

 

!、そこぉ!

 

「ジョイヤー!」

 

ズズドスッ

 

「お母さぁぁぁぁん!!!」

「クーゲルシュライバー!」

 

デュノアさんとラウリー、ダブルで貰ったぜ。

 

「制限時間まで逃げきればいいだけ…!今だけは私も本気になるよ」

 

どうやらのほほんさんがスタイリッシュさんにジョブチェンジ。こりゃまた厄介な。しかし、この私から逃げきれると思うなよ?

 

「ISで空に逃げれば…!」

 

セッシーよ、それは悪手だぜ?ISを起動して空に逃げるセッシーを、私はデスシザースを展開して地面から飛び出して追う。

 

「なぁっ!?」

「覚悟をし!」

 

鋏を両手に持ち、回転しながら突っ込む。それはさながらドリルのように!

 

「Love注入!」

 

ズドォォォンッ!

 

「ぎぃやあぁぁぁぁぁ!!!」

 

セッシー討ち取ったり!

 

「うわあああ!惨い!」

「こんなの絶対おかしいよ!」

「立ち止まるな!死にたいのか!」

「お婆ちゃん…直ぐそっちに行くからね……」

「諦めるな!」

 

ぐひひひひひ!さぁ、私の本気を見るがいい!


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