課題と…課題とベルセルク無双が悪かったんや
「ちょっ、ちょっと落ち着こうじゃないか箒ちゃん!」
「うるさい!姉さんはいつもそうだ!こっちの気もしらないで!どうして傍にいて欲しい時にいてくれないんだ!どうして!どう、して……うわあああぁぁぁぁぁーーーん!!!」
「一夏ぁぁぁー!この際言うわ!愛してるのよ!あんたの事を!」
「うおおお!?鈴落ち着けぇぇぇ!」
「僕だって、僕だってぇぇえええ!!!」
「げふぅ!?シャ、シャルもか…!」
…………。
「織斑先生、なしてこうなっちまったんでしょうかねぇ?」
「お前が妙な技を使ってからだろうが。全く。見てみろ、ラウラですらこの様だぞ」
私の膝上で丸くなっているラウリーの顎下を撫でる織斑先生。あんたも技にかかってますね織斑先生。ラウリーもゴロゴロ言ってます。お前兎じゃなかったんか。
「…何故わたくしは平気なのでしょうか?」
「さぁ?セッシーは貴族のプライドがはね除けたんじゃね?」
さて、ここで説明。あのあと私とイッチーは飲み物の買い出しに行かされ、直ぐに戻ったのだが何やら乙女の恋心暴露大会的な事をやっていたらしく、何それ超聞きたい、という訳で武田家流CQC『本音ポロリ丸』をかました結果ごらんの通り。束さん?飲み物買い出しに行ってる途中、自販機と格闘しているのを見かけたから拾ってきました。
「しかし驚きですわね。一夏さんに恋心を抱いていた箒さんが、姉である篠ノ之束博士に飛びかかるなんて」
「本当はお姉ちゃんといっぱい遊びたかったんじゃないですかねぇ?」
「そうですわね。鈴さんはドストレートに言いましたし、シャルロットさんも鈴さんに追従して突貫して行きましたし」
「凰さんに至っては、むしろ漢らしかったわな」
「ラウラさんはこのような小動物と化していますし。というか、ラウラさんだけ別物ではありませんの?かわいらしいからいいですけども」
「同じ技をかけた筈なんですがねぇ?」
「ほら、これ食べるか?」
「なー♪」
「世界最強がおやつカルパスを生徒に食べさせる姿……。ファンが見たら、ショックの余り死んでしまうのではありませんの?」
「ありゆる」
カルパスを貰い、ご満悦な表情を浮かべるラウリー。それを見てにへらと笑う織斑先生。確かに死ぬかもしれないな。
「ちょちょちょっ!?箒ちゃんどこ触って、んむぅ!?」
「わぁお」
「ほ、箒さん!?そんな女性同士でキ、キキキキ、キスだなんて!」
「セッシー、そりゃ顔隠してるつもりか?」
というか、大和撫子のダイレクトアタックが凄い件について。深き接吻ですよ。深き接吻。そういうのに疎いと思っていたが、案外大和撫子もスケベちゃんなのかもしれぬ。
だってほら。束さんの表情が段々蕩けたもんになってきて、全身の力抜けてきてるもん。おお、こいつぁ素晴らしい。
「ん………む、ぁ…ふ……」
おー、おーおーおー。束さんが震え始めました。快感に震え始めましたよ。
「ほ……きちゃ……」
「姉さんが……姉さんが、悪いんだ……」
…おぉっ!?大和撫子の手が束さんの股に伸びてぇ~!
「ずっと私を一人にしてた…姉さんが…!」
「ひぅっ!?」
いったぁぁぁぁぁぁぁ!!!こいつぁすげぇ!姉妹百合なんてもんはあんま見ねぇから、すんごい貴重なモノを見ている気がするぜぇ!
「…おや?」
セッシー、あの光景から逃れるようにラウリーをかわいがる。いつの間にか膝が軽くなったと思ったら、織斑先生に奪われてた。
「まっ、やめ…っ…!箒、ちゃ、…お願い、だから……待って…!」
「…待たない。やめてって言ってもやめませんから」
おおっとSっ気のある笑顔。
「ぁあ…、や……んんっ!」
…そろそろ事後処理用の雑巾とかバケツとか消臭剤とか用意しておくかな。何か束さんの震えが尋常じゃない事になってるし。あん?詳しく教えろ?悪いな読者諸君。この二次創作はR-18じゃないんだ。そういうのをお求めなら魔装学園H×Hでも観るといい。あえて言わせてもらおう。アレは流石の私でも少々ビビったぞ。
「ぁ、ぁぁっああああーーーーーーッ、~~~~~~~…!」
さーて、雑巾とバケツと消臭剤取ってこよーっと。
それと、まさか5回もやるとは思わなかった。読者よ、これがR-18だったのならば詳しく教えるが、R-15だからこれが限界だ。悪いな。
***
翌日になり、様々な面々のご様子を確認。
「ぐっ……何故だ?昨日の記憶が途中からないし、凄まじく頭が痛い」
「お前もか箒。俺も何だか頭痛が酷いんだ。記憶もない」
「あんた達もそうなのね……。あー、ダルい」
「うう……何か昨日、思いきった事をしたような気が……」
…………。
「誰も覚えてないようだなセッシー」
「ええ、ある意味良かったのではありませんの?特に箒さんは」
「確かに。そんでラウリーは平気か?」
「ぬぐぅ……昨日、なんだかとても幸せな時間を味わっていたような気がするのだが、全く思い出す事ができない。…うっ、頭が…!」
「たっきーさん、あの技には後遺症とかあるのでは?」
「いや、こんな事なかったんだけどな~」
我が家族では全く問題なかったしな。はて?となると束さんと織斑先生と山田先生も頭痛が酷いのか?山田先生はつい出来心で試したが、出てきたのは愚痴の大嵐。二度と山田先生には使うまいと思った。
「お、織斑先生大丈夫ですか!?」
「うっ…!す、すまない……。今はとにかく、トイレに…!」
「は、はい!」
…私は何も見ていない。凄くスッキリしてキラキラしている山田先生と、顔が土気色になっている織斑先生など。…何か束さんの様子が気になってきたな。電話してみよ。
数回のコール音のあと、今にも死にそうな声を発する束さんが出た。
『も、もしもし……たっきー…?』
「…大丈夫ですか?」
『だ、だいじょう、ぶっ!?うえろろろろろろ!』
『た、束様!?』
『だ、大丈夫だいじょ、ごぼっ!?ごはぁっ!?』
『吐血してる時点で平気ではありません!たっきー様、あとでかけ直します!』
ガチャッ、ツー、ツー
「…束さんに至っては死にかけていた」
「たっきーさん、あれは二度と使わないで下さいまし」
「ええ、勿論です」
果たして今日はちゃんと授業ができるのでしょうか?