男をナメるなよ?Re   作:ガイジ・ジーガ

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これで一段落といったところか

「…オルコットお嬢様ー?もしもーし。…ダメだ、気絶してやがる。狩人ロールプレイに幻視突きはマズかったか」

 

シールドエネルギー残ってんのに。いやはや、やるもんじゃないね。観客も審判も唖然としてるし。

 

「オルコットお嬢様ー、おきてくだちぃ」

 

ペチペチと軽くほっぺを叩くと、オルコットお嬢様が飛び起きた。そのせいで私の額とオルコットお嬢様の額がごっつんこ。額を押さえて再び倒れるオルコットお嬢様。

 

「~~~~~ッ…!!!…って、わたくし生きてますの!?」

「おう、生きてますよ」

「生きてる……。よ、良かった……、っつ…!」

 

腹部を押さえて呻くお嬢様。まぁ、結構な勢いでやったから、そりゃ痛いでしょうね。

 

「立てます?」

「え、ええ」

 

立ち上がろうとするお嬢様だったが、どうやら腰が抜けているらしい。まぁ、臨死体験したんだし、そうなるわなぁ。我がパパ上がこの技を習得して、私にくらわしてくれちゃった時は漏らしましたしね。良く腰抜かすだけで平気だったな、お嬢様。私はお漏らしと腰抜かしのダブルコンボだったのに。

 

「ち、力が入りません……」

「なるへそなるへそ。ところでオルコットお嬢様、試合を続けます?続けるのならもう一発お見舞いしますよ?」

「降参します!!!だからやめて下さいまし!!!」

「だそうです審判さん」

『…あ、はい!勝者、武田正樹!』

 

ふはははは!私無傷である!さてさて、腰を抜かしたお嬢様を運びますか。

 

「オルコットお嬢様、ISの解除を」

「は、はい」

 

解除したね。それじゃま。

 

「せいや」

「ひゃっ!?」

『『『『『!?』』』』』

 

お姫様抱っこで運んでやりますかな!(確信犯)観客から黄色い声が上がり、お嬢様も顔を赤くする。

 

「お、おおお、降ろして下さいまし!」

「腰が抜けてんのに?」

「うっ……で、ですが、これはいくら何でも恥ずかしいですわ!」

「知ってます。わざとです」

「こ、この…!」

 

握り拳をプルプルと震わせるが、溜め息を吐いて拳を下ろし、微笑を浮かべた。

 

「貴方には調子を狂わせられてばかりです」

「でしょうな」

「…でも、それもいいかもしれませんわね」

「……そうですかい。なら狂わしまくってやりますよ」

「それはやめて下さい!」

 

 

 

***

 

 

 

イッチーとの戦いはこんな感じ。

 

「おらおらおらおら!電動ノコギリの味はどうだぁ!?」

 

ギャリィィィィィィィィィィィィィィッ!

 

「ぎゃあああああああ!」

 

 

 

***

 

 

 

「さて、そろそろ時間だな」

 

篠ノ之束さんが来るまであと少しとなった。IS学園にまで取りに来ると言っていたが……。

 

一応、中身が間違えてないかチェックしとこう。

 

「…………。織斑先生もこんな感じだったら接しやすいんだけどなぁ」

「だよねぇ。ちーちゃんはツンデレのツンが強すぎるんだよ」

「ええ。…ん!?」

「ハロー♪」

 

振り返ると、そこには機械のウサミミが付いた不思議の国のアリスもとい、篠ノ之束さんがいらっしゃった。

 

「おや、いつの間に」

「むふふ…ほらほら、それよりも早く早く」

「はい、こちらが商品です」

「おー♪って、フルカラーだとぉ!?」

「ええ、フルカラーです」

「や、やりおる……。ちょ、ちょっと試し読みしてもいい?」

「どうぞ」

 

漫画版のほうを試読する前に、表紙を穴が空く程見詰める。大丈夫かこの人?他の人よりも目が血走ってるぞ。あ、ちなみに小説版と漫画版はわざと絵面を変えております。そっちのほうが面白いだろう?

 

「……ねぇ」

「はい」

「君ってさ……ちーちゃんの裸見たことあるの?」

「いいえ、ありませんが?」

「…………。じゃあ何でここまでパーペキにできとるんや!?っつーか束さんの真っ裸までもが完璧すぎでごじゃりますよ!?何で分かる!?」

「観察眼には自信がありましてね。服の上からでもその人の裸がどんなものか、分かるのですよ」

「な、なんだってぇぇーーー!?」

 

ちなみに、この観察眼は一家全員が持っている。というよりも、一番最初に覚える特殊技能だ。

 

「何だそりゃ!?羨ましいぞコンニャロー!しかし、この漫画が束さんの理想そのものだから許してやるぜ…!」

「お気に召しましたかな?」

「想像以上だった…とだけ言っとこうか」

 

漫画を閉じると、今度は小説のほうに目を移す。しばらくページを読み進めると、段々と篠ノ之束さんの顔が赤くなり、表情もどこか蕩けたようなものになる。呼吸も徐々に荒くなり……。おっと、これ以上はR指定だ。

 

「…とりあえず、ヤるのならお家に帰ってからでお願いします」

「そ、そうするよ。……っんく…!」

 

片手で股を押さえて、篠ノ之束さんは私に約束の金額を渡し、少しフラフラしながら帰って行った。

 

「…………」

 

それにしても篠ノ之束か。どっかで聞いた名前なんだけど、どこだっけかなー?

 

 

 

***

 

 

 

「さて、一通りのリクエストは全て終わったな」

 

これでしばらくは自由にできる。さてさて、それじゃあ初めようじゃないか。

 

『たっきーゲームシリーズVRMMO計画』を!完成したあかつきには、テストプレイヤーとしてイッチーを最高難易度でプレイさせてやるぜ!それにしても……。

 

「のほほんさんや、何可愛いモンスター作っとんのや?」

「クッションとか、抱き枕に特化したモンスターなのだー!」

「確かに、毛玉みてぇだしな」

 

形も様々で、無駄にクッションや抱き枕に特化している。しかも攻撃方法がクッションになったり抱き枕になるしかないのに、こいつらの名前が『レジェンド・ザ・クッション』とか『桃源郷の抱擁者』とか、もう訳ワカメ。

 

「ふふふ、一度でも捕れば決して逃げることはできない!」

「のほほんさんはまず逃げられませぬな」

 

間違いなく逃げられない。

 

「というか、出る作品が違いやすぜのほほんさん」

「えー!?」

「いや、この作品は現代が舞台のダークファンタジーなのよ?こげな可愛いモンスターなんざ出せません」

「うわー!たっきー横暴だー!」

「横暴じゃないがな。じゃあ聞くがのほほんさん。君が今やろうとしていることは、女の子向けアニメに歪なバケモノぶち込むのと同じ行為よ?例としては、アニメの『しゅごキャラ!』にブラッドボーンの『再誕者』をぶち込むくらいにエッグい行為でっせ?」

「そ、それは確かに……」

「主人公達殺されっぞ。あとのほほんさん、このアニメ知ってたんだな。例のかんちゃんか?」

「そうだよ」

「なぁのほほんさん、今度かんちゃん紹介してくれねぇか?」

「いいよ~」

 

よっしゃ。友達増えるぜ。やったねたっきー、友達が増えるよ!…いかんいかん、これは危険だ。

 

「だがまぁ、癒しも必要だろう。のほほんさんの癒しモンスター採用してやる」

「やった~!」

 

ただし、イッチーには牙を向く設定でな!


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