ナザリックの喫茶店   作:アテュ

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閲覧いただきありがとうございます

初投稿のため、至らぬ点多いと思いますがそのように感じた点については感想欄にてご指導頂ければと思います


※このSSに出てくるアインズは
 口唇蟲を装備した場合味覚を感じる事が出来るという

 「BARナザリックへようこそ」のtaisa様の設定を使わせて頂いています

 快く許可を出して頂けたtaisa様にこの場でお礼申し上げます


第1章 1stCup  Nuwara Eliya

ナザリック地下大墳墓 第9階層にはこの世の贅を極めたもので埋め尽くされている。

 

ロイヤルスイートと表現するのは簡単だが、これほど多機能な場所はDMMORPGだからこそ実現できたのではないかと思わせる出来である。

 

ギルドメンバーのリビングスペース、円卓に始まり、大浴場、バー、ラウンジ、雑貨店、ブティック、ネイルアートショップ、Bar、といった衣食住に深くかかわるものから娯楽に至るまで幅広い設備が置かれている。

もはやひとつの都市以上の設備といっても差し支えないだろう。

 

ただこれらの設備は至高の41人のみが利用する前提である。当然だがここしばらく、かつ、転移後においては、モモンガ、つまりアインズ専用の設備になっていた。

 

しかし、俺しかいないのになぁ・・・とふとした思いつきで、ナザリックに連なる者全てに使用許可を出した。当初は守護者を始め 恐れ多い、あの場所は至高の御方の聖域でありますとの声も多かった。

 

そこでアインズは「元々この設備は我々、至高の者が同胞と楽しむ場所として作られた。それならば息子、娘にあたるお前たちが使うのは至極道理、かまわないことだ」

 

とのアインズの言葉で開放された。今なおナザリックを支配する至高のまとめ役 アインズ・ウール・ゴウンは健在ではあるが、守護者をはじめ 至高の者に創造された者はまた別格の敬意を創造主に持っているのも事実である。今は隠れた存在である至高の存在だが、アインズはその存在を思い出す事を不敬としていない。むしろ推奨しているのだ、何より輝かしく誇りに思っているのはアインズ本人なのだから。

 

その至高の存在を思わせる場所をシモベが使わせてもらえるというのは光栄の極みでもあった。

というのが主だった理由だが、後付ではあるがもう一つ気にかかっていたのは休暇の利用についてだ。

 

シモベたちは至高の存在のために働く事が至上の喜びでもあるため、休暇を取ること等考えられないことでもあった。

 

アインズとしてはそれこそ「えぇ……」という感覚だったため、どうしたものかと悩んでいた。そこで浮かんだのが9層の設備だ。設備によっては数時間利用するものもあり利用するためには休日のように時間が無いといけないと強引に言い通した。

守護者も納得できないという雰囲気を感じたがそこはデミウルゴスがによって解消される。

 

「なるほど……そういう事でしたか、アインズ様」

 

「ほう、意図が伝わってくれたか?デミウルゴスよ」

 

(え、何が!?)

 

「もちろんでございます、理解が遅くなり申し訳ありません」

 

「よい、しかし他の者はうまく伝わっていないようだな。説明してあげなさい」

 

(あぁ…またやってしまった…いやいや後悔は後だ)

 

「はい、かしこまりました」 ニッコリと笑いデミウルゴスは守護者らの前に移動する。

 

 

「アインズ様の意図とは、……そうだね あのザイトルクワエの状況に近いものがあるね」

 

「ザイトルクワエ……あの大森林にいた魔樹ですか?」

 

そうマーレが確認をする。

 

「あぁ……そういう事ね、なるほど」 アルベドが頷く。

 

「どういうこと……?」 「ムゥ……」「分からないでありんす……」「ふぅむ……?」

 

アウラ、マーレ、コキュートス、シャルティア、セバスは悩んでいるが答えは出てこないようだ。

 

 

「つまりだね……アインズ様は、守護者がナザリックにいない場合を想定されているのさ」

 

「どういう事でありんすか……?我々がナザリックにいない場合などありえるのでありんすか?」

 

ここにきてアインズもふとあーと思い当たる事が出てきた。

 

「あの時、ザイトルクワエと戦った目的は何だったかい?」

 

「集団戦闘…、チームでの戦い方を学ぶためね」 アウラが思い出しながら答える。

 

「そう、では今回は何を学ぶためだと思う?」

 

「えっと…普段と違う状況での防衛…ですか?」

 

デミウルゴスはやはりマーレはなかなか鋭いと感じていた、着眼点がとても良い。

 

教えがいのある生徒だね と内心朗らかな気持ちになりながら答える。

 

「そう、正解に近いよ、マーレ。 我々がこの地に転移し、かなり土台が出来てきた。しかし、その反面あらゆる状況に備えていかなければならない時期でもあると考えるね」

 

「例えば、守護者統括であるアルベド、そして防衛責任者を任されている私が出払っていた場合…とかね?」

アウラ、マーレ、コキュートス、シャルティア、セバスはハッとした表情を浮かべる。

 

なかなか恐ろしい状況だなぁとアインズは感じていた。MMO時代と違い今は守護者自らが情報調査に赴く事が多い。

 

シャルティア然り、セバス然り。それどころかアインズ本人が行ってもいる。

 

すなわちありうる。そんな状況が ナザリック外でアインズに何かあった場合、すぐに駆けつけようとするだろう。しかしその機に乗じて進入する不埒者がいないと限らない。あらゆる場面において、ナザリックの第2、第3の防衛ラインを構築していかなければならない。

 

ましては世界級《ワールドアイテム》もほぼ確実に存在しているのだ。

どんな状況においても全守護者が健在であるというのはいささか甘すぎる考えである。

 

「そのとおりだ、考えすらしたくないが守護者が倒されるというという可能性も考慮せねばならん」

 

アインズがそう言葉を続ける。しかし各守護者から絶対に負けるものか という雰囲気を強く感じる。

 

「もちろんお前たちが負ける事の方が難しいだろう、しかしリスクマネジメントを怠る事は愚者以外何でもない」

 

「せっかくの機会だ、お前たちには副官を守護者毎に1名指名してもらいたい」

 

「「「!!?」」」

 

アインズの提案に、守護者達は思わぬところに新しい役職が出てきて驚愕する。

 

「なに、そう難しく考える必要は無い。自分がいなくともその場を任せれる者を選べばよい、とはいえ急いても良くないことだ。この件はまた改めて議題にする程度に意識しておけばよい」

 

「アインズ様……そこまでお考えでしたか」

 

「ほぅ……さすがデミウルゴス、私の真意を察してくれたか」

 

いつも通り劇場が始まる・・・

 

 

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「ふぅむ……リザードマンについての案件はこのまま進めても良いか」

 

守護者との会談が終わり、アインズは自室にて業務を進めていた。

 

(自室だけだなぁ……自分の時間がとれるの)

 

転移後まもなくの頃に比べれば、周りにNPCが控えることも減っている。

 

それでも自室以外ではアルベド、セバス。他の階層ではそこの守護者達に囲まれていることが多い。

 

(かといって自室以外でそんな場所もなぁ……)

 

アインズはなんとなく9階層のマップを眺め始めた。

 

「ん……?」

 

ふと見慣れぬ設備を見かけた。

 

「喫茶店…か、そういえばそんな所もあったな」

 

アインズ本人は使った記憶がおぼろげだが、女性プレイヤーであるぶくぶく茶釜、やまいこ、餡ころもっちもちの女性プレイヤー3人はよく使っていた印象がある。

 

ナザリック地下大墳墓の作成に着手した際、割りと後半に出来あがった事と自分があまり使っていなかったため印象が薄かった。

 

 

ここだけの話、現実では喫茶店にかかわる仕事も少ししていた。といってもあの荒れた現実ではそうたいしたものは出てこずバイオ技術で生み出された紅茶モドキ、コーヒーモドキである。

 

出店に少し関わった程度だが、記憶に残っている。

 

ユグドラシルでは、そういった嗜好品についても奥深さを求める人が多かった。未知への探求を推奨されたユグドラシルは過去の文化を掘り下げるという事についても力を入れていた印象を持つ。そうでなければあの現実では希少な嗜好品など瞬く間に廃れていっただろう。

 

DMMORPGではそういった文化面においても継承、存続の可能性を残させた。

 

 

「ふむ……ちょっと行ってみるか。休憩がてら」

 

 

その喫茶店はどこか古風、オーセンティックと言うのだろうか入りやすいセルフサービス形式の喫茶店ではなくフルサービス形式の落ち着いた雰囲気の喫茶店だった。

入口にボードがあり本日のオススメ紅茶と菓子が書かれている。

 

「へぇ……なんかいいな。こういうの」

 

アインズのいた時代でも喫茶店はあった、しかしあの滅びを待つだけの世界ではあまり個性の無い、よく言えば誰もが好む味しか無かった。

 

もちろん富裕層が行くような店になれば違うのであろうが本日のオススメが設定されるほど豊富な種類が無かったのだ。

 

 

チャリーン 木で出来た扉が開く。

 

「いらっしゃい…ませ、アインズ様!」

 

「(ここを管理するNPCは……そう)」

 

「アストリア、邪魔をする」

 

ここを管理するのは一般メイドのアストリア。

 

41人の一般メイドの中でも少し特異《イレギュラー》な者が管理をしていた。

 

厳密に言うとセバスが責任者だが、常駐スタッフとしてはアストリアが管理をしている。

 

 

「邪魔などそのような、このナザリック地下大墳墓にアインズ様が来られて困られる場所などひとつもございません!私もアインズ様にわざわざこちらへお越し頂けるなんて……光栄の極みです」

 

「そうかしこまらなくとも良い、気が向いて立ち寄ったに過ぎん」

 

「それでも至高の御方に利用頂ける事はとても嬉しく思います、どうぞ奥の良い席が空いております」

 

「うむ、ありがとう」

 

 

アインズは奥の席に向かいながら周りを見渡す。席数は決して多くなく、10席程度だろうか。

カウンターもあるが、友人とのお喋りを楽しむようにそれぞれのテーブルがゆったりとした空間を作り上げてる。

 

(現実でよくあったセルフ式のスター*ックスのようなタイプはちょっとゆとりが無かったなぁ……)

 

あれもあれで若い人間は待ち合わせに便利なのだろうが、ナザリックにおいては少し違っている気がする。

 

 

奥の席に案内され、くつろげそうな2人用ソファに腰掛ける。

 

「……なるほど、良い席とはこういう事か」

 

「はい、ここからは庭が一望できます。四季に応じた演出がされ、今は春らしい桜が華やかですね」

 

「全くだ、花見でもしたくなる美しさだな」

 

「ご要望でありましたら直ぐにでも取り掛かれます!」

 

「……いや、今日はその気分ではないな、またの機会にしよう」

 

「そうですか…かしこまりました」

 

 

(何かシュンとしてるな……あぁ、仕事が与えられなくてか……相変わらずNPC達の社畜っぷりがなぁ……)

 

とはいえこのまま俯かせているのも悪い気がした。

 

 

「ふむ……ではその時が着たら私の給仕をアストリア、お前に頼もう」

 

「えっ、よ よろしいですか!?」

 

「あぁ、かまわんとも。 思いつくきっかけをくれたのはアストリアと言っても過言ではないからな」

 

「あ、ありがとうございます!その時をお待ちしております!」

 

朗らかな空気が漂い、より空気が暖かいものになる。

 

 

「さて、ではメニューはあるかな?」

 

「はい、こちらになります。コーヒー、紅茶は最盛期であった2000年頃のものを取り揃えております」

 

(まぁ現実世界だと嗜好品なんて養殖モノでも貴重だったしなぁ・・・現実世界…2100年頃はとてもじゃないが最盛期とは言えない)

 

 

「(しかし種類が多いな……下手に知ったかぶるのもな)せっかくだ。おすすめは何かあるかな?」

 

「本日のおすすめは、ヌワラエリアの紅茶と春の和菓子 桜餅のセットです」

 

「ほぅ、桜餅とはぴったりだな。ヌワラエリア……確かセイロン紅茶の一種だったかな?」

 

昔の営業でたまたま耳にした紅茶を覚えている自分は案外記憶力が良いかもしれないとアインズは苦笑する。

 

「ご存知でしたか、さすがアインズ様!」

 

「そう詳しくないさ、だから詳しい特徴を聞いても良いかな?」

 

「かしこまりました、ではご説明させて頂きます」

 

 

「ヌワラエリアとは、旧セイロン島 スリランカの紅茶の一種になります。セイロン紅茶の一種とも言えますね。一言で言えばこの紅茶はスリランカで最も標高が高い場所で取れた紅茶です」

 

「ほう、標高が」

 

「はい、スリランカでは1年中紅茶を取ることができ、様々な茶園もありますが標高の違いによって驚く程の差が生まれます」

 

「標高によってどの程度の差が生まれるんだ?」

 

「そういわれると思い、こちらにサンプルを保存しております」

 

(準備良いな……)

 

 

【挿絵表示】

 

 

※当然ですが同じ茶葉、同じ湯量、同じ時間で抽出しています カップは違いますが注いでいる量はほぼ同じです。

 

 

「左側がルフナ、右側がヌワラエリアです」

 

「全く違うな、標高の違いが色合いに出ているのか?」

 

「はい、標高が低いほど濃い色合いになり、高いほど淡い色合いになります」

 

「どうしてそんな違いが生まれるんだ?」

 

「標高差によって栄養の行き渡り方が違う と言われています。 標高が高ければ高いほど栄養を木そのものに蓄えるようになり、葉から抽出されにくくなります」

 

「ここまで差が出るのか……味はどうなのかな?」

 

「全く別物になります、濃い色合いのルフナは重くミルクが合うコクがあります。淡いヌワラエリアはさっぱりとフローラルかつ繊細でストレートにおすすめです」

 

「おもしろい、ではそのヌワラエリアという紅茶と菓子のセットをいただこう」

 

「かしこまりました、少々お待ちください」

 

 

ふと気になり、アストリアの手元を見る。

 

汲みたての水をやかんに入れお湯を沸かし始める。ガラスのティーポットにも水を半分程度入れ、電子レンジで2分程タイマーセットする。

 

(この世界にも電子レンジあったのか……)

 

何気に近代的なところも発見し驚くアインズだがアストリアは淀みなく動き続ける。

 

 

茶葉を取り出し、ティースプーンで2杯。電子レンジから取り出したガラスのティーポットのお湯をティーカップに注ぐ。

 

ポットだけではなく、カップも温めているようだ。

 

 

お湯が沸く間に菓子の用意を始める。さすがに菓子はここでは作らず副料理長が用意しているようだ。

 

「ん……?」

 

ふとした疑問が沸くがそれが何かいまいちピンとこない。

どうにもスッキリしないが分からないものはしょうがないと潔く諦める。

 

 

お湯の温度がかなり上がってきた。95度程度になったところで、いつのまにかセットされていたガラスのティーポットの中に入っている茶葉に向け勢い良くお湯を注ぐ。

 

 

「ずいぶんと高いところからお湯を注ぐな」

 

「はい、酸素を十分に含ませるためですね。水道から汲みたての水を使うのもそれが理由です」

 

 

お湯を注ぎ終え、ポットにフタをするタイマーを3分にセットし、他の準備を進める。陶器で出来たポットに残りのお湯を注ぐ。

 

「その陶器のポットにはなにを入れるんだ?」

 

「はい、出来上がった紅茶を一度テイスティングし具合が良ければこちらへ全て移します」

 

「ほう?変わったやり方だな」

 

「あまり主流ではないかもしれませんね。フランス式と言われていますがマリ○ージュ・フレール式といった方が正しいかもしれません、茶葉を入れっぱなしにするのがイギリス式です」

 

「ただ、ストレートで飲まれる紅茶には向いていると思われます。例えばミルクティー向けの紅茶でも、一杯目はストレート、二杯目はミルクといった楽しみ方をしたい場合、イギリス式の方が良いという方も多いので」

 

「確かに。格式も重要だが融通が利くのも大事だな」

 

 

話している間にタイマーが鳴り紅茶の出来上がりを知らせる。

 

 

「お待たせいたしました、スリランカのヌワラエリアと桜餅になります」

 

「うむ、ありがとう。 おお、桜餅の鮮やかなピンク色が食欲をそそるな」

 

「ありがとうございます、副料理長にもアインズ様がお喜びだった様子を伝えておきます」

 

「よろしく頼む、さて菓子も美味そうだがせっかくだ。紅茶から頂こうか」

 

アストリアがガラスポットから紅茶をカップに注ぎ、アインズはカップに口をつける。

 

「ほぅ……緑茶……を連想させる。しかし緑茶ほどあっさりしておらず、深みを感じる」

 

「慧眼恐れ入ります。お察しの通りこちらはヌワラエリアの中でも少し発酵が弱いものを使用しております」

 

「それは何故かな?」

 

「和菓子との調和を意識しているためです。一般的に紅茶とは発酵度100%のものを示しますが(緑茶は0% 無発酵です)完全に発酵させない事で強く緑茶の面影を感じさせます」

 

「なるほど、どうりで緑茶の面影を感じた訳だ。しかし紅茶であるからこそ緑茶にない発酵されたコクを感じる」

 

「ありがとうございます、まさにその味わいは緑茶では出せないため隠れた人気がありますね」

 

ニコリとアストリアが笑顔で説明をしてくれる。

 

(紅茶の話を始めてから見るからに上機嫌だなぁ……設定に紅茶好きでもあったんだろうか)

 

アストリアのお団子に纏められたバレッタがえらい勢いで振っている。うん、やっぱりご機嫌のようだ。

 

「紅茶ばかり飲んでもいかんな、桜餅も頂こう」

 

桜餅を一口齧り、瞬間 桜の葉の塩っぽさと餅の甘みが調和した見事な味が口の中に広がる。

 

「おお……素晴らしいな。春を感じさせる」

 

もう一口齧り、次は紅茶に口をつける。

 

「ほう……今まで紅茶と菓子の組み合わせを特に考えた事が無かったが、面白いなこれは」

 

「ありがとうございます、紅茶は様々な菓子との組み合わせがオススメされていますよ」

 

「例えばどんなものがある?」

 

「はい、ただいま召し上がって頂いたような和菓子とヌワラエリア(スリランカ)、ダージリン(インド)の組み合わせ。

チョコレートのような濃い目のお菓子にはアールグレイ(メーカーによってベースの茶葉は違います)やルフナ(スリランカ)

暑い時期にはバーガーやサンドウィッチとキャンディ(スリランカ)のアイスティーもおすすめですね」

 

「膨大だな、茶の世界の深みを感じる」

 

満足した顔でアインズが立ち上がる。

 

「では、またその組み合わせを楽しみに来よう」

 

「ありがとうございます、本日はアインズ様にお楽しみいただけたようで何よりの喜びです。次回ご来店の際にはさらにご満足頂けられる紅茶をご用意させて頂きます」

 

「楽しみに待っていよう、ではアストリア邪魔をしたな。また寄らせてもらおう」

 

扉が開きチリンチリンと音が鳴る。

 

「またのご来店お待ちしております。本日はありがとうございました」

 


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