曙と青葉の改ニ早うしろ。
8月6日 22時00分 ヘリ格納庫奥、「簡易工廠」
「明石さん居ますかー?」
青葉(明人)は第2種軍装をしてヘリ格納庫の奥にある簡易工廠に顔を出した。
「はーい。」
すると、ピンクの髪の毛の女性、
「なーにー?」
「本日23時より行われる撤退作戦中に私と行う事です。」
そう言った瞬間、明石はニヤリとした。
8月5日23時00分
護衛艦「あおば」と軽巡天龍、夕張から内火艇が出され、フロリダ諸島のツラギ島に接岸し海岸に集合していた約1100人を少しづつ艦に輸送し始めた。
その頃、青葉(明人)と明石はガブツ島の海岸に向けて出航しようとしていた。
「舞風艦長、出航許可を。」
艦娘射出カタパルトの前で、青葉(明人)は舞風艦長に言った。
「明人、何故、何故出航したいの?」
「実験の為です。」
「実験?」
舞風艦長は青葉(明人)の言った事に首を傾げた。
「今、ガブツ島の海岸には駆逐艦「菊月」が擱座しています。」
「それが何か?」
「今、「あおば」の簡易工廠で開発中の事業があるんです。」
「?」
青葉(明人)が言った事に舞風艦長は更に首を傾げた。
「艦の部品から艦娘を製造する実験を。」
「!!!まさか!!!」
「そう。菊月の部品から艦娘を製造する実験をするんです。」
青葉(明人)はニヤリとしながら言った。
「わかった。しかし、何かあったら戻ってきなさい。」
「はい。」
青葉(明人)と明石はカタパルトに乗りながら舞風艦長に敬礼した。
「青葉、抜錨します!!!」
「明石、出撃します!!!」
そう叫ぶとカタパルトが動き、2人は海上に放出された。
同刻 アメリカ パール・ハーバー
「あ、少佐、少しいいですか?」
「何だ。」
1人の米兵が少佐を呼び止めた。
「トラック発の日本海軍の電文で気になることが・・・。」
米兵は少佐に紙を渡した。
「CX等の新しい符号が出現しています。前後の文脈から艦名と推測されるのですが・・・。」
「CX?今までで無かった呼出符号だな。新鋭艦か。」
「それが、興味深い事に同一文中に「山本」、「ガダルカナル」、「撤退」の符号が出てくるのです。」
「重要な艦と言うとこか・・・。」
「少佐!!!新たな電文の解析結果が出ました!!!」
違う米兵が少佐に駆け寄ってきた。
「本日、8時6分23時より、ガダルカナル、フロリダ諸島からの撤退を行う。天龍、夕張、CXはフロリダ諸島に向かう。完全撤退時刻は8月7日、4時00分である。」
「ここで新鋭艦を沈めれば大戦果だ!!!今すぐ司令に連絡する。」
少佐は直ぐに走って行った。
「
「大丈夫ですよ!!!あと5分で出発準備完了します!!!」
青葉(明人)が呼び掛けると明石は擱座した菊月から答えた。
「今、大体半数が艦に収容できたそうよ。このままなら犠牲は0で撤退で『レーダーに感あり!!!航空機が1機接近しています!!!』!?何ですって!?」
青葉(明人)は妖精さんからの報告を聞き、驚いた。
「舞風艦長、航空機が1機接近しています。多分偵察機だと思います。撃墜許可を。」
青葉(明人)は無線を直ぐに「あおば」の舞風艦長に繋ぎ、撃墜許可を求めた。
設定変更
護衛艦「あおば」
3番艦から4番艦へ変更。