‐Aoba054‐
「・・・キ・・・。」
暗闇の先から少しずつ声が聞こえ始める。聞いたことのある声懐かしい声だった・・・。
「・・・キ」
少しずつ声が大きくなっていく。それに連れて辺りも明るくなってくる。
目を覚ますと、そこはベッドが1つある真っ白な部屋で、窓からは大海原が広がっていた。寝ていたベッドの横の椅子から青葉や、吹雪、曙、漣が心配そうにこちらを見ていた。
「「「「アキ!!!」」」」
青葉(明人)が目を覚ました瞬間、青葉と吹雪、曙、漣が目から涙を流しながら抱きついて来た。部屋の壁際には、天津風が立っていて、泣きそうな目でこちらを見ていた。
「明人、約束通り生きて帰ってきたな。
おかえり。」
天津風(六田)は見た事無い満面の笑みで青葉(明人)を見つめていた。
「・・・、
ただいま。」
青葉(明人)は4人に満面の笑みで言うと、天津風(六田)は耐えられなくなったのか、涙を流しはじめ、青葉(明人)の寝ているベッドの上に飛び込んだ。
それから3日後、精密検査を終えた青葉(明人)は退院し、大甕鎮守府に車で向った。本当は徒歩でも帰ることのできる距離だが、大甕海洋病院や、大甕鎮守府正門前に青葉(明人)が回復した事を何処からか知ったマスゴミやらなんやらやらが多数たむろしていたからだ。
青葉(明人)が大甕鎮守府に帰ってくると、大甕鎮守府の色々な艦娘達や、第5護衛隊群所属の自衛官達が青葉(明人)に抱きついて来た。舞風司令も例外ではなく、到着した時、一番早く青葉(明人)に抱き着いた。秋月や、鈴谷、衣笠、木曾、潮なども泣いていた。生きて帰って来たので、嬉しくて涙を流していた。
この事があった数時間後、大甕鎮守府では〝明人のおかえりなさい会〟が行われた。この会は艦娘達だけでなく、第5護衛隊群所属の自衛官達も巻き込んだとても大規模な物となった。
2019年3月31日、人類と敵対する深海棲艦との戦争は終結した。それにより、大部分の鎮守府と艦娘は
世界で最初のイージス艦娘「青葉」、本名を「高畑 明人」と言う。彼女は自分の力で世界を救った。彼女の偉大なる功績はこれからの歴史書に載るだろう。現在、彼女はイージスの名にかけて海自の護衛艦や、大甕鎮守府の仲間達、他の鎮守府の艦娘達、深海棲艦と共に日本の海や、世界の海を守っている。彼女は今日も仲間と共に大海原を行く・・・・・・
本回まで〝ワレアオバ!?〟をご覧いただき、ありがとうございます。本作品は私、Aoba054の二つ目の作品です。正直ここまで続くとは思ってもいなく、お気に入りユーザー数や、評価もここまで行くとは思っていませんでした。途中で挫折する事が無かったのは全て読者様のおかげです。〝ワレアオバ!?〟は本話で終了致しますが、次回作では、数年後の同鎮守府を舞台にした作品です。そちらもご覧いただければ嬉しいです。なお、次回作は25日0時0分投稿予定です。
‐Aoba054‐