今、想真とルーミア、魔理沙は魔法の森を抜け、神社に向かう道を歩いていた。
「はぁ〜……想真が空飛べればなー……」
「仕方ないだろ……俺はそう言った能力とかは何も分からないんだ」
魔理沙は愚痴を言い、想真にはそれに対し反論をした。
「想真兄も飛べると思うのだー」
ルーミアは想真に肩車され、そんなことを言った。
「俺が飛べる?」
「想真兄も能力を持ってるのだー」
「確かに、想真は能力を持ってる感じがするな」
そんな二人の言葉に想真は考えた。
(もし、俺が飛べるんなら………今しかない)
すると、想真は立ち止まり空に浮かぶイメージをした。そして、飛びたいと『強く』想った。そんな想真の考えてることを知らない魔理沙とルーミアは想真を見た。
「想真兄……?何をやってるのだ?」
「そうだぜ、急に立ち止…ま……」
魔理沙の言葉が続かなかった。なぜなら、想真が飛んだからだ。
「なるほど……」
「いやいや!?なんで飛べれるんだよ!?」
「そうだよ!!飛べれるんだったら教えてほしいのだー!!」
魔理沙とルーミアはそれぞれ抗議した。そんな二人に想真は苦笑をしながら反論した。
「仕方ないだろ。ついさっき出来たんだから」
「で、出来た!?」
魔理沙の反応に想真はムッとイラついた。
「まるで普通は出来ないような反応だな。出来たんだから仕方ないだろ」
「普通はな!だけどお前は自分で出来たことに驚いてんだよ!!」
「なるほど……つまり普通なら一人では出来ないことを俺はしたってことだな」
想真は確認をするように降りながら自分がしたことを言った。
「そういうことだぜ。お前もしかして能力で飛んだだろ?」
「……分からない」
「………は?」
魔理沙は有り得ないと言った表情をして、想真は平然としていた。
それから空を飛び、博麗神社まで数分もかからなかった。
博麗神社の境内に着地し、若干廃れていることを想真は口にした。
「なぁ、ここは廃れ………」
瞬間、想真に対してとてつもない殺気が放たれていた。
その殺気に想真はその後の言葉を出せなかった。
「霊夢ー、お前初対面の奴にそれはひどいと思うだぜ?」
「あら、じゃあ何?そのまま彼の言いたいことを言わせておけばよかったのかしら?」
霊夢と呼ばれた紅白の巫女服を来た少女は魔理沙にも殺気を出したながら喋っていた。
「あー……すまん、余計なことを喋ったな」
「分かればいいのよ」
殺気を収めた霊夢はルーミアに体を向けた。
「で、なんであんたがここにいるの?」
「私は想真兄について来たのだー」
「……想真兄?」
霊夢は不思議なものを見るかのように表情を変えた。
「俺の名前は神凪想真だ。それでルーミアが想真兄って呼んでんだ」
「ふぅん……私の名前は博麗霊夢よ、よろしくね」
自己紹介が済み、それから想真はとある質問をした。
「スペルカードを作らせてくれ」