ポケットモンスターXY バロンの旅   作:バロン

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ポケットモンスターXY バロンの旅 九十八話

九十八話

 

フロストケイブで悪さをしようとしていたフレア団は壊滅させ、大型のユキノオーの前に俺はいる。

当たりには傷だらけで意識を失っているフレア団共がいる。

 

「メタグロス、フレア団共をサイコキネシスで握りつぶせ。ポケモン達はモンスターボールから逃がす。アケビともう一人の女は利用するから拘束だけしろ」

『了解』

 

メタグロスは俺の命令に従い、次々と後片付けをしポケモン達は俺がモンスターボールから逃がす。

勿論、傷だらけの状態のままだが・・・

アケビともう一人の女。こいつ名前なんて言うんだ?

 

俺はそいつの服を漁りカードらしき物があったので見てみた。

 

モミジ

 

この名前がこの青髪の女の名前か。

念のため隣でくたばっているオレンジ色の髪の女も確認しておくか。

俺は再び服を漁りモミジが持っていたカードみたいなのを探した。

なかなか見つからないので下の方も探そうかと思ってスカートに手を伸ばそうとしたら、堅い物に触れた気がした。

あった・・・スカートのポケットに『アケビ』と書かれたカードが見つかった。

 

俺はそのカードを鞄に入れ、二人を起こした。

大型ユキノオーは静かに見守ってくれている。

 

「そろそろ起きてくれないか?」

「う~ん・・・ここは・・・?っ!?」

 

アケビが凄い速さでバックステップを取ったがここの地面は氷。

アケビは勢いよく転び再び気絶した。

流石に俺も呆れ、暫く待とうと思ったが・・・ここ、寒い!

 

「ユキノオー?寒い」

『え?俺に言われてもな・・・?』

 

あ・・・

つい言葉に出しちゃった。

 

「すまない・・・」

『ああ・・・』

 

気まずい!

凄く気まずくなってしまった!

俺がそうしちゃったんだけどね・・・

 

その時モミジがようやく起きた。

 

「お前は!?」

 

モミジは素早く腰のモンスターボールに・・・手を伸ばすことは出来なかった。

モミジも直ぐに腰を見て、モンスターボールが無いことを確認した。

 

「お前!やりやがったな!」

『マスターに手出しはさせない!』

 

メタグロスが直ぐさまサイコキネシスで動きを止め、氷の壁に押しつけた。

 

「このやろう!私のポケモンを返せ!」

「お前達がやって来た事はこうゆう事なんだよ。嫌ならもうしないことを誓え」

「誰がお前の言う事なんて聞くか!フラダリ様がいたらお前なんて!」

 

フラダリと言う奴がこいつらのボスか。

案内させるか?

 

「んじゃそいつの所に案内して貰おうか」

「だから!お前の言うことは聞かないって言ってんだろう!」

 

めんどくさいや・・・

 

「ユキノオー?あいつを少しずつ凍らしていって。足からでいいよ?」

『ふむ。心得た』

 

その言った瞬間、モミジの足が後ろの氷の壁に飲み込まれ、だんだんと下から壁に埋まっていく・・・

 

「いや!離して!離してよ!」

「じゃ俺の言うこと全て聞いてね?」

「聞く!聞くから!助けて!」

 

モミジの体が半分埋まったのでユキノオーに止めるように命じた。

ユキノオーは直ぐに止めてくれたので、モミジを氷の壁から出してあげた。

 

「助けてくれてありがとう!もうこんな怖い思いしたくない!私、フレア団を抜ける!だから!もう・・・」

「分かった。それじゃあもうコレはいらないな?」

 

俺は事前に取っておいたカードを見せた。

 

「なんで私のカードを!?」

「勿論取った。言い逃れして逃がすような事はしない。本当に止めるならコレはいらないだろう?」

 

モミジは悔しそうに、だが・・・こちらを見たときは吹っ切れたような顔になった。

 

「そうね。もう私にはいらないわ。だって、いるっていったら周りの子達みたいになるんでしょ?」

 

モミジは周りの光景を見てそう言った。

 

「ああ」

「だったらいらないわよ。その代わり1つ私の願いを聞いてくれる?」

 

ん?何を願うんだ?

 

「言ってみろ」

「私を貴方の仲間にして欲しいの!」

「ちょっと待って!」

「ダメ!」

「分かった!それじゃ俺の仲間としてよろしく!」

「ありがとう♪」

 

急展開だよ!

フレア団を抜けて速攻俺の仲間になっちゃったよ!

モミジもなんか嬉しそうだし・・・

 

そうだ!

 

「なあモミジ。俺のポケモン達がいる山に世話役を任せていいかな?心配は無いんだが、そのだな・・・」

「貴方の言うことは何でも聞くよ?」

 

モミジがそう言ってくれたので、

 

「ありがとう!」

「うん!」

 

その後はモミジのアドレス交換をして、アケビを起こしモミジが説得。

アケビもフレア団を抜けるから俺の仲間になりたいとの事で了承。

アケビともアドレス交換をして、俺のポケモン達の世話役としてユウキの山で活動してもらう。

 

大型ユキノオーは

 

『俺は空気なんだな・・・』

 

ボソリとそう言い、奥で縮こまっていた。

大きい体で縮こまるとデカい雪だるまみたいだ。

 

「すまない。モミジとアケビはもう悪さはしないから安心してくれ」

「「ユキノオー!ごめんなさい!」」

 

モミジとアケビは同時に頭を下げた。

 

『改心したなら大丈夫だ』

 

大型ユキノオーは優しい笑顔を俺達に向けてくれた。

 

俺達3人はフロストケイブを出て、俺のレックウザでユウキの山に向かった。

結構速くピカチュウと会うけど、元気だろうな~

 

 


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