九十五話
クノエジム戦でマーシュの最後の1体、ニンフィアまで追い込んだが、凄く強い。
特性、妖精の加護の効果で体力が自動で回復しながら攻撃してくる。しかも、ダメージ半減するし・・・与えるダメージ増量って・・・意味わかんない!
なに?最大級の攻撃で一撃で決めろだって?技を溜める最中に攻撃されて負けてしまうよ・・・
はあ・・・妖精の加護って結構チートだろ!
そう思いながらもどう勝つかを考えていた。
全ステータスを底上げしてもダメ。それどころか、相手も一緒の特性、格闘特化型魔法戦士があるので、全ステータスを底上げされてしまった。
俺の残りポケモンは、今戦っているブリガロンに控えのミュウツーだけだ。
う~ん・・・
回復を封じる・・・回復を・・・封じる!?
回復封じがあったか!!
※回復封じ※
相手の回復系統を封じる事が出来る。
確かミュウツーが覚えていた技だ。
消さなくて良かった・・・
「ブリガロン。戻れ」
「え!?」
ブリガロンは凄く驚いたが俺の方へと来てくれた。
「何で僕を戻すの?秘策あるんだよね?」
「勿論だ。心配するな。ミュウツーにやって貰うことが事があるんだ。出てこいミュウツー!」
俺はブリガロンを隣に待機させ、ミュウツーを場に出した。
「ミュウツーですって!?」
「また伝説・・・いったい何体持ってるのかしら?」
上からニンフィア、マーシュの順でそう言い、バトルを開始する。
「ミュウツー!メガ進化Y」
ミュウツーがYの姿、スピード特化型にメガ進化した!
ニンフィアは2本の剣を抜刀したままだ。
「ニンフィア!ムーンフォース!」
「ミュウツー!回復封じしてからテレポート!」
ミュウツーは速攻回復封じをニンフィアに掛け、紙一重でテレポートを使い、ニンフィアの攻撃を避けたが、ニンフィアは直ぐにテレポート先から現れるミュウツーに狙いを定め、ムーンフォースを当てた!
ミュウツーは攻撃を受け大きく吹き飛ばされた!
ミュウツーは空中で体勢を立て直した!
「ミュウツー!シャドーボール!」
「切り裂けシャドークロー!」
ニンフィアは剣にシャドークローを纏わせ、ミュウツーが放ったシャドーボールを切り裂き、ミュウツーの方へジャンプした!
ミュウツーは直ぐに対応し、腕をクロスさせ攻撃を防いだが大きく後ろに後退させられた。
『なかなかやるなニンフィア』
「ありがとうミュウツー」
ミュウツーとニンフィアは最初に位置に戻り、構え直した。
「ミュウツー交代だ」
『やはり交代か・・・後は頼んだぞブリガロン』
「はい!回復封じ感謝します!」
ミュウツーは俺の隣に移動し、ブリガロンを場に出した。
「お待たせしました」
「戦略的交代ね。回復を封じただけでも私のニンフィアは倒せるかしら?」
「倒してみせます!」
2体のポケモンはそれぞれ2本の剣を抜刀し、構えた。
「秘技!亜空切断!」
「ムーンフォース!」
ブリガロンは剣を振り払い亜空切断を放ったが、ニンフィアの振り払ったムーンフォースで消された。
妖精タイプは龍タイプを無効化出来るのだ。
ムーンフォースはそのままブリガロンの方へと飛んできた!
「鋼タイプ付与!斬り裂けぇ!」
ムーンフォースの斬撃波はブリガロンが切り裂き、そのままニンフィアの方へ高速で斬りかかった!
「ニンフィア!炎タイプ付与!斬り返しなさい!」
「ブリガロン!タイプ付与キャンセルだ!ノーマル状態で刀身を強化!」
俺は直ぐに属性命令をキャンセルさせ、刀身だけを強化した!
ニンフィアとブリガロンはお互いの技を剣と剣同士で斬りかかり、衝撃波を飛ばした。
凄い速さでぶつかり合う桃色の光りと緑色の光りは地上や空中でぶつかり合っては直ぐに別の場所でぶつかり合う。
「そろそろくたばってくれないかしら?」
「お前がくたばれ!」
高速の戦いは更に素早さが上がり、衝撃波の数が一気に増えた!
「そろそろ決着をつけましょう?」
「そうですね」
2体のポケモンをそれぞれの位置に戻って貰い、2本の剣を鞘に収め、仕切り直した。
2体のポケモンは肩で息をしており、大分体力が減っていた。
「「抜刀!」」
2体のポケモンが鞘から2本の剣を出した。
シャン
「「構え!」」
2体のポケモンはそれぞれ技を構える。
ニンフィアは剣を上に構え、もう片方は横に構えた。
ブリガロンは剣を横に構え、もう片方は後ろに構えた。
「「攻撃開始!」」
「「ハッ!」」
ブリガロンとニンフィアは同時に動いた!
ニンフィアは横に剣を薙ぎ払い斬撃波を放って接近!
ブリガロンも横に剣を薙ぎ払い斬撃波を放って接近!その接近中にブリガロンは更に攻撃力を上げ、特性の能力アップで更に攻撃力を増加させた!
バトルフィールド中央付近でお互いの攻撃が当たった瞬間、ブリガロンがニンフィアを押し返した!
「うそ!?」
「なんで!?」
「そのまま押し返せ~!」
「ウオオオオ!」
ブリガロンは更に力を込め、片方の剣で薙ぎ払いノックバックを発生させ、隙が出来た瞬間全力の攻撃を当てた。
ニンフィアは大きく宙に飛ばされブリガロンが追撃した。
「五月雨斬り!」
ブリガロンがニンフィアを切り刻み、マーシュの側で落下した。
ニンフィアは擬人化が解け、ポケモンの姿に戻った。そのまま戦闘不能になりブリガロンは最初の位置に戻った。
「ニンフィア戦闘不能!勝者、チャレンジャーバロン!」
「よっしゃ~!ありがとうブリガロン!」
「やった~!」
俺とブリガロンと隣に居たミュウツーで抱き合った。
「負けちゃった・・・お疲れ様ニンフィア」
『強かったですねブリガロン』
マーシュはニンフィアをモンスターボールに戻し、【フェアリーバッジ】を持って俺の所に持ってきてくれた。
「お疲れ様バロン君。これがクノエジム勝利の証、フェアリーバッジよ。lv600までのポケモンを手に入れやすくなるよ」
「ありがとうございます!フェアリーバッジゲットだぜ!」
俺はガッツポーズしてからバッジケースにしまった。これで6個目のバッジをゲット出来た。
次は7個目だな。ここからならヒャッコクジムが近かったかな?
「次はどこに向かうのかしら?」
「ヒャッコクシティに向かおうと思っています」
「そう。気を付けて旅をするのよ。後、何かあれば私に連絡なさいな。アドレス登録しておくわね」
そう言うとポケモン図鑑にアドレスを登録してくれた。
「ありがとうございます!」
俺とマーシュさんはポケモンセンターに向かいポケモンを回復してもらった。
「それでは・・・行って来ます!」
「行ってらっしゃい」
マーシュは優しく微笑み手を振ってくれた。
俺も手を振り、ヒャッコクシティに向けて出発した。