九十四話
クノエジム戦でフラージェスは倒せた。
だが、メタグロスは倒されている。今はレックウザを出しているが、マーシュが出してきたポケモンはサーナイト。動きが遅いポケモンだが、なにかあるな・・・
「サーナイト、サイコキネシス」
「レックウザ、神速を使って技が発動する前に倒してしまえ!」
メガレックウザは瞬時に移動し、サーナイトの前まで移動したが・・・そこから動かない・・・
『なにしやがった?』
『フフフ・・・貴方は罠に掛かったのよ』
サーナイトの周りにはよく見ると結界みたいなのが張ってあった。
それにレックウザが当たり、動きが止まった。
「レックウザ、逆鱗で振り解いてしまえ!」
「残念。それはもう無理よ?」
メガレックウザが逆鱗で振り解こうとした時、メガ進化が解けた!
いったい何が起きてやがる!
レックウザは必死に逆鱗を出そうとしているが何も起こらない。
訳が分からないじゃないか!
「そろそろ楽にしてあげましょう。サーナイト、ムーンフォース!」
「避けろ~!レックウザ!」
『これで終わりよ』
『くっ!動けねぇ~』
サーナイトは躊躇なくムーンフォースをレックウザに当て戦闘不能にさせた。
「戻れレックウザ!何が起きたんだ・・・」
「さあ?答えは自分で探しなさいな」
マーシュとサーナイトはフフフと笑いながらこちらを見ている。
あの半透明な結界が原因なのは分かっているが、突破口が分からない。
乱気流もレックウザが倒されてから収まり、通常に戻った。
結界・・・リフレクター系統なら瓦割りで破れるが、サーナイトの結界はそれで破れるのか?
ものは試しか・・・
「出てこい、ブリガロン!進化の真骨頂を見せてやれ!擬人化!」
ブリガロンの周りに魔法陣が展開され、ポケモンの姿から人間の姿に変わってゆく・・・
「報告にあった通り、擬人化出来るのね」
マーシュが何か言っていたが聞き取れなかったが、まあ大丈夫だろう。
ブリガロンの擬人化が完了し、2本の剣を抜刀した。
「サーナイトの結界を壊し、サーナイトを倒すぞブリガロン」
「了解した」
「サーナイト、結界の強度を上げてね。後はサイコキネシスで動きを止めれればいいわ」
『分かりました』
サーナイトは直ぐに結界の強度を上げをしながらサイコキネシスをブリガロンに掛けた!
だが・・・
「効か~ん!瓦割り!爆裂斬り!」
ブリガロンはサイコキネシスを受けてなお動き、左の剣で瓦割りを使い、結界を破壊した!
右の剣で爆裂斬りを使い、サーナイトを切り裂き、爆発した!サーナイトは大きく飛ばされ、マーシュの側に落ちた。サーナイトは戦闘不能になっていた。
サイコキネシスが解かれたのでブリガロンも体が軽くなったので機敏に動いてる・・・
「やったぜマスター!」
ブリガロンは満面の笑みで俺にそう言い、2本の剣を鞘に収めてピースをした。
俺もそれに答え、ピースをして笑顔で良くやったと褒めた。
「なかなか強いね~だけど・・・ここからが本番だよ!出て来て、ディアンシー!」
「ディアンシー!?マーシュさんも伝説ポケモンを持っていたんですね」
マーシュはドッキリが成功したいたずらっ子みたいな顔でエッヘンと言っていた・・・
「さあ!最初から本気で行くよ!ディアンシー!真の姿をお見せしましょう!メガ進化!」
ディアンシーのネックレスに付いていたディアンシーナイトとマーシュのネックレスに付いていたキーストーンが共鳴!メガ進化した!
「ブリガロン、怖じ気づくことはない。いつも通りバトルするぞ。瓦割り!」
「了解!」
「ディアンシー、ダイヤストーム!」
ブリガロンは再び2本の剣を抜刀し、攻撃に移った。
メガディアンシーの周りに大量のダイヤが現れ、ブリガロンに襲いかかるがブリガロンはそれらのダイヤを全て弾き、自慢の素早さで瞬く間にメガディアンシーに迫っていった!
「もう!すばしっこいわね!ディアンシー!ダイヤを大量展開!シールドにして防御して!」
メガディアンシーは更にダイヤを作り出し、巨大なダイヤシールドを展開した!
ブリガロンも馬鹿ではない。巨大なダイヤシールドの下に空間が空いており、そこに潜り込んだ!
そして・・・
「いっけ~!ブリガロン!」
「これで!終わりだ!!」
ブリガロンは体を高速回転しながら2本の剣でメガディアンシーを切り刻み、上空に行き、巨大なダイヤシールドを足場代わりにして高速落下し、2本の剣で瓦割りをメガディアンシーに当てた!
落下の勢いで更に威力が増しているこの攻撃にメガディアンシーは負けた。
メガディアンシーは勢いよく地面にめり込む形で地面に沈み、メガ進化が解けて戦闘不能になった。
「ディアンシーがほぼ何も出来ずに戦闘不能とはね・・・ブリガロンは強いな~戻ってディアンシー」
「強いでしょ俺のブリガロン!」
マーシュはうんうんと満足そうに頷いてる。
「こんなに強いならいいよね!うん!いいに決まってる!行くよ!バロン君にブリガロン!私のとっておき!出て来てニンフィア!」
ニンフィアが場に出た瞬間、その周りに魔法陣が展開された!
「最強奥義!擬人化!」
ニンフィアの周りの魔法陣が輝きだし、ニンフィアの体を人間の姿に変えてゆく!
ふんわりとしたピンク色の髪に、ニンフィアの形をした耳が髪留めで上にまとめられていた。
髪留めはニンフィアの薄桃色のリボンでまとめられている。
体格は小柄で少女の容姿。短い尻尾を腰辺りから生やしている。
腰には2本の剣を納めている。
ニンフィアの擬人化、完成だ。
俺は直ぐに図鑑を使い特性を確認した。
ニンフィア擬人化
特性【格闘特化型魔法戦士】
基本戦闘は全て接近戦。
魔法は能力アップの時に使う。
特性【妖精の加護】
常に体力を回復する。
ダメージ半減効果と与えるダメージ増量効果がある。
おいおい・・・
妖精の加護で常に体力を回復しながら接近戦とかチートだろ・・・
「ブリガロン。全ステータスを底上げしてから攻撃開始だ!」
「ニンフィア。あなたも全ステータスを底上げしてから攻撃開始よ」
「「はい!」」
2体のポケモンはステータスを上げ始め、全身からブリガロンは緑色のオーラが。ニンフィアからは桃色のオーラが出て来た。
「行けブリガロン!リーフブレード!」
「行きなさいニンフィア!ムーンフォース!」
2体は直ぐさま2本の剣を抜刀!
それぞれの技を付与し、攻撃を開始した!
お互いのポケモンは図鑑効果でステータスのリミッターは外している。
ブリガロンもニンフィアも動いた瞬間、2体の真ん中当たりで衝撃波が出た!しかもあちこちに!
2体は超高速で動き、人間の目では追いつけない速さで戦っているのだ!
数十秒後、お互いのポケモンは初期位置に戻ってきた。
強さは互角か?
ブリガロンは肩で息をしているが、ニンフィアは・・・
体から緑色の光りがほのかに輝き、体力を回復されていた!
今回のバトルは結構キツいぞ・・・