ポケットモンスターXY バロンの旅 八十四話
八十四話
レックウザは無事にピカチュウ達がいる山に着いた時、前方にドデカい雷が落ちた。しかも3回連続で・・・
セレナは後ろで雷に怯えている。
「レックウザ、あの雷ってピカチュウだよな?」
『その筈だが・・・あの質量の雷、相当威力も高いぞ』
レックウザも感じ取ったか。
あの雷はただの雷。技を追加したりしていないのだ。
しかもピカチュウの得意な雷電モードもしていない筈だ。雨が降っていないから。
「とりあえず近づこうか?」
『ああ・・・』
俺達はピカチュウがいるであろう場所にゆっくり近づいて行った。
その頃、雷が落ちた周辺では・・・
『他に俺に挑む奴はいないのか?全員でも良いんだぜ?』
『ボス!俺達、ボスには勝てないッスよ!』
『そうですボス!』
『むぅ~』
ボスと呼ばれているのは山の統括者、ピカチュウだ。
皆からは絶対王者と呼ばれている。この地を管理しているユウキの父を倒してしまったから。
勿論、マスターの言いつけ通り、ユウキ様には誰にも傷つけさせていない。
『ボス!空の方にレックウザが!打ち落としますか?』
む?
あのレックウザは・・・
マスターだ!久しぶりにマスターが帰って来た!
『俺のマスターだ。手を出すなよ』
『『了解しました!』』
ちなみに、俺が先ほどから話しているのは、バンギラスにボスゴドラ。その後ろにもレベル300越えのポケモン達が跪いている。バンギラスとボスゴドラはそれぞれレベル350だ。
ちなみに俺はレベル450。
空の統括者は俺の相棒だな。ファイアローだから。
ファイアローは俺よりレベルが少し下のレベル430だ。
ファイアローにもマスターが来たことを教えてやるか。多分だがもう気付いてる筈だが・・・
『お前達俺の言いたい事は解るな?』
『勿論です!空の統括者様、ファイアロー様にマスター様が来たことを伝えれば良いのですよね?』
『ああ。よろしく頼む』
『はい!ウィンディ部隊、連絡を頼む!』
『了解しました!皆、行くぞ!』
ウィンディ部隊。それはウィンディが統括している素早さが高いポケモン集団だ。
隊長がウィンディ。
副隊長がギャロップ。
他は一般的なポケモンだが、それなりに鍛錬を積んでいるのでなかなかの強さだ。
ウィンディの部隊は全員が神速の技を持っていなければ入隊も出来ない。
ウィンディ部隊は全員、神速を使いファイアローがいるところまで走って行った。
『俺はマスターに会いに行って来る。お前達は自由にしてていいぞ』
『ボスに付いて行っても良いですか?』
む?
俺に付いて行きたいのか。
『いいぞ』
『ありがとうございます』
うん?
バンギラスだけだと思ったらボスゴドラもなのか?
まあいいか・・・
俺達はマスターの所に向かった。
その頃空の統括者、ファイアローは・・・
『今の雷はまたピカチュウか。いつもながら凄いな』
『その通りですね。ボスも炎質量がとんでもないですが・・・』
サザンドラにそう言われてしまった。
俺の炎もピカチュウと一緒ぐらいの質量があるからな。今はまだピカチュウの方が強いが。
『山の方からウィンディの部隊が来ました!』
何か報告があるのかな?
『入り口の方にレックウザが来ました!』
今度はレックウザが侵入して来ただと!?
『追加で報告します!レックウザの上にトレーナーが2人乗っています!おそらくボスのマスターかと!』
『それは良い情報を聞いた。ありがとう。俺はマスターに会いに行って来る。ウィンディ部隊もピカチュウに言われたのだろう。もう向かったと言ってくれ。では!』
俺はそう言い、休んでいた大樹から飛び立った!
勿論、神速を使い、直ぐに加速した。
『ボスの素早さは凄いですね。もうあんなに遠くに・・・』
『ボスのマスターはあまり来ないのでそれも有るかと』
エアムードがサザンドラにそう言った。
『そう言えばマスターが来たと言う事はまた新しい最強ポケモンを連れてきたのかな?俺達も行くか?』
『『是非行かせてください!』』
ん?
エアムードの他にフライゴンまで・・・
皆行きたいのか。ボスに連絡は取っていないが大丈夫だろう。
『よし、皆で行くか!』
『『はい!』』
俺は皆を連れ、ボスを追いかけた。
その頃レックウザの上にいるバロンは・・・
「俺達が来てから様子がおかしくなったな。不審者と間違われたか?」
『それは無いと思います。多分ですが報告をし合っているのかと』
報告か。確かにあり得るな。
レックウザは山の開けた場所に俺を降ろしてくれた。
「ありがとうレックウザ。少しこのままいてくれ」
『はい』
一応セレナはレックウザに何かあれば守って貰うから大丈夫だろ。
そろそろ俺の存在に気付いて来るはずだから。
その時目の前の山から白いピカチュウが出て来た。しかも後ろにバンギラス、ボスゴドラも。その後ろにも何体かいるな?
上空には何か来る気配があり、ピカチュウの上辺りで止まった。
ああ。ファイアローか。凄く素早さが上がったな。
その後ろからも大量のポケモン達が向かってくる気配があるのでファイアローの配下なのだろう。ピカチュウ達が俺の前まで来たときには空の向かって来ていたポケモン達も全員着いたみたいだな。
「久しぶりだなピカチュウにファイアロー。それとここの皆も」
『『久しぶりです!マスター!』』
「元気にしてたか?」
『『はい!』』
そう言えばピカチュウ達のレベルって何LVになったのかな?
「ピカチュウ達はレベルいくつになったんだ。後、簡単に現状報告も欲しいかな」
『山の統括者ピカチュウ。LVは450になりました。
各隊長達の平均LVは350。部下達は平均LV300辺りです。
連絡部隊にウィンディ部隊がいます。
攻撃部隊はバンギラス部隊がいます。
自然保護部隊にはドダイトス部隊がいます。』
『空の統括者ファイアロー。LVは430になりました。
各隊長達の平均LVは350。部下達は平均LV300辺りです。山と空と出来るだけLVは近いようにピカチュウに言われましたのでそうしてます。
連絡部隊にエアムード部隊がいます。
攻撃部隊はサザンドラ部隊がいます。』
「教えてくれてありがとう。皆役割分担しているんだね。流石だ。それと、今日俺が来たのは少し俺のポケモンを鍛えたくてだな。手伝ってくれないか?」
『『勿論です!』』
ちなみに俺のポケモンで最高レベルはレックウザのLV400。
ブリガロンがLV380。
メタグロスもLV380。
ゾロアークはLV350だ。
「では、俺のポケモン達よ出てこい!」
俺は腰に吊してあった残りのモンスターボール3つを投げ、3体のポケモンを出した。
「皆で鍛えてくれ」
『『はい!』』
ピカチュウ達率いるポケモン軍隊は結構強いぞ・・・
『先に提案がありますマスター』
「ん?どうかした?」
『俺と戦ってください。その後はファイアローで。久しぶりに暴れたいので』
『皆!ボスから離れろ!急げ!ボスが暴れるぞ!』
『何だって!皆!急げ!』
おいおい・・・ピカチュウ。
お前が暴れるって言った途端皆、逃げ出したぞ・・・
ん?空にはファイアローだけか?
『マスター。俺の部下は皆、ピカチュウが暴れるの『あ』の時点でもう下がりました』
「速いな!」
『さあマスター!始めましょうよ』
ピカチュウは満面の笑みで、ファイアローは呆れ気味だが、次は自分の番だから俺の動きを見るために近くの木から様子見か・・・
「ああ。俺のポケモンも新たな力を得たからな。ここなら思う存分力が出せる!やろうかピカチュウ!」
『おう!勿論手加減無しだからな!』
「当たり前だ!」
こうして俺とピカチュウ、その後ファイアローのバトルをする事になった。
久しぶりの本気のバトル。
楽しみだ!