八十話
バロンサイド
俺はコルニに挨拶をしてからシャラシティを出発した。
目指すはヒヨクシティ!
そこのジムバッチを手に入れればバッジは5個だぜ
俺は自転車を設置し、ヒヨクシティに向け漕ぎだした。
※12番道路※(フラージュ通り)
道の間に幅が広い川が流れており、ポケモンの助けが無ければ通ることが出来ない。
アズール湾からはここから行ける。
ヒヨクシティは川を渡って道なりに進めば辿り着く。
ここが12番道路か。
確かに川の幅が広いな。まあ俺には関係無いけどな。
バロンは自転車を畳んで収納し、あるポケモンを出した。
「出てこい、レックウザ!」
『マスター?1つ効いていいか?』
珍しいな?
「いいけど?」
『俺を使うなら自転車乗らなくて良かったんじゃ?』
「き、気分だよ!」
痛い所を疲れた・・・
レックウザは笑ってるし・・・
速く行こう!
「レックウザ、乗せてくれ。そのままヒヨクシティに行くぞ」
『了解』
俺はレックウザに乗せて貰い、そのままヒヨクシティまで飛んで行った。
後ろに他のトレーナーもいたが、皆俺の後には付いて来なかった。
いや、そもそも無理なのだろう。
普通なら【秘伝・空を飛ぶ】と言う技を受け継いでからトレーナーを運べるのだから。
レックウザは最初からそれを覚えているので俺は普通に使っている。
俺はレックウザに無事ヒヨクシティのポケモンセンター前で降ろして貰い、ポケモンセンターで必要な物を買い足した。ちなみに、俺のポケモンは全回復状態なのでその後直ぐにヒヨクジムに向かった。
ヒヨクジムに着くと、事務員さんからストップされた・・・
「ジムに挑戦しに来たんですけど?」
「今ジムリーダーのフクジさんがいませんのでジムの挑戦が出来ません。お引き取りください」
「そんな!」
事務員さんはそう言い、ジム横の椅子に座り直した。
「あれ?中には入らないんですか?」
「ジムの鍵はフクジさんが管理しているので・・・私は中に入れないのです」
「そうなのか・・・すまない」
「いえいえ!フクジさんはその内帰って来るでしょう。私は大丈夫ですので、違うジムを探して貰って良いですか?」
「そうします。それじゃ」
俺はそう言い、タウンマップを見た。
次に行くとしたら・・・クノエシティだな。
※クノエシティ※
町の中央の大きな木の下にジムがある。
南にはポケモンセンター。北にはカフェがある豊かな町。
俺はヒヨクシティを出ようとしたとき、聞き覚えのある声に止められた。
「バロン君!?やっと来たんだね!」
俺は声の主の方を振り返ると、幼馴染みのセレナがいた。
「セレナ!?セレナもヒヨクジムに挑戦しに来たの?」
「私はジムに挑戦して負けちゃった。それとバロン君を探してたの」
「俺を?」
何でセレナが俺を探すんだ?
「ダンテさんからバロン君と旅をして欲しいって頼まれて」
「ダンテさんから?」
何でだろう?
何かあるのかな?
「バロン君を狙う連中から守ってあげてって言われたの」
「俺を守る?」
俺がセレナを守るんじゃ無く、セレナが俺を守るだって?
俺の男のプライドが許すとでも?
「セレナ?俺がセレナを守るなら分かるが、セレナが俺を守るってのは納得いかない」
「そんな事言わずに、一緒に旅をしましょ!」
「旅だけなら良いけど・・・」
まあ、旅だけならな・・・
「ありがとう!これからよろしくね!」
「おう!よろしくな!」
(セレナはあの後サーナイトが回復して元気になりました)
俺はタウンマップを広げ、セレナと次の目的地にしようとしたクノエシティを指したが、
「私的にはここがいいなぁ」
「ここは?」
セレナが指した場所は・・・雷轟シティ。
※雷轟シティ※
雷が頻繁に起こる町。
年がら年中雨が降り続いてる。
町の中央に避雷針が置かれており、町の北側にジムがある。
ポケモンセンターは安全の為、ジムの地下に備え付けられている。
「ここが良いのか?」
「うん。だって近いだもん」
そうゆう理由か・・・んじゃ雨や雷について知ってる筈だよね?
「それじゃ行こっか?」
「うん!」
こうして俺達は自転車に乗り、雷轟シティへと旅に向かった。
ここから近いと言っても、距離的には結構長いが、クノエシティよりはまだ近い。
雷轟シティ楽しみだなぁ~
バロンとセレナはヒヨクシティのジムバッジを手に入れる事が出来なかったので、新たな町、雷轟シティへと進路を変え出発しました。