ポケットモンスターXY バロンの旅   作:バロン

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ポケットモンスターXY バロンの旅 四十四話

四十四話

 

俺達はやっとの思いで、屋敷に着いた・・・

屋敷に着くのに、何時間かかるんだよ・・・

 

「すみませ~ん!ユウキさんいますか~!」

「ちょっと待って~!」

 

直ぐに返事が返って来てホッとした・・・

間違いなくユウキの声だったのでまた、顔を緩めそうになってしまった。

俺のポケモン達は一斉に俺の顔を見るので、

 

「し、しかた、ない、だろ?」

『まあ、まだ10歳ですもんねぇ~』

 

メイビスがそう言い、ウフフと笑いながら言った。

俺だって女の子と話したいさ!

 

少し待つとユウキが走ってこちらに来た!

服装が今日会った時と違う事に直ぐに気付いた!

 

最初の時は動きやすいスポーツ系の格好で、今は・・・

ドレス・・・紫色のドレスだった・・・

俺は完全に惚けてる・・・

 

「待たせちゃってごめん!」

「大丈夫だ!全く大丈夫!」

「良かった~!レックウザは僕の部屋で寛いでるよ~」

 

レックウザめ・・・ユウキの部屋で寛いでいるだと・・・

覚えてろ・・・

 

『皆、今日のマスターはユウキと言う女の子にメロメロだ。あの子に何かしたら俺達の命が危ないぞ』

『心得た』

 

残りのポケモン達と、プラターヌのポケモン達も皆、納得した。

 

「じゃ行こうバロン君!」

「お、おう!」

 

俺はユウキと走って、屋敷に向かっていった。

 

『俺達も行くぞ!』

『うん!』

 

バロンのポケモン達とプラターヌを背負っているブリガロンは急いでバロンの後を追った!。

 

 

 

屋敷の前に着くと、使用人達が並んで整列していた・・・

 

「「「お帰りなさいませ、お嬢様」」」

「ただいま~バロン君連れてきたから、そのまま部屋に行くね~」

「「「かしこまりました」」」

 

俺は、唖然としてしまった・・・

ユウキはお嬢様。

屋敷の時点で気付いていた筈なのだが、頭の処理が遅れている・・・

 

「どうしたのバロン君?」

「い、いや。何でも無い」

 

俺は直ぐにお邪魔しますと言い、屋敷に上がらせてもらった。

屋敷の中庭には、大きな噴水があり、屋敷の裏方にはこれもまた、大きな庭があった。

ユウキの部屋は3階の一番奥の部屋だった。

 

「遠くてごめんよ。ここは、見晴らしが良かったから僕が貰ったんだ」

「ユウキは凄いんだね」

「えっへん♪あっ!思い出したんだけど、バロン君のポケモンって今、7体?」

 

ユウキは首を傾げながら聞いてきた。

 

「うん。今の手持ちが7体なんだけど、俺のポケモンを置いて旅をするのが嫌なんだ。それで、腰のベルトに入りきらないポケモンは鞄の中にしまってたよ」

「じゃあさ!僕にバロン君のポケモンを預けてくれないかな?それとも、やっぱりダメ?」

 

う~ん・・・・・・・・・

いくらユウキの頼みでもな・・・

俺はポケモンを手放すが嫌なんだ・・・

 

『マスター。ユウキ様に預けても貰っても、俺達はいつまでもマスターのポケモンだから、大丈夫だよ』

 

ピカチュウは、ここに来るまでに俺のポケモン達と話し合って、決めていたみたいだった。

 

「それとね。バロン君のポケモンはこの辺りのポケモンよりも強いんだ。今、この辺りのポケモン達は人を襲うから統括するポケモンの存在も必要なんだ」

「ユウキは凄いね。俺のポケモンを見るだけで強さが分かるなんて」

「だって。僕の目は特殊なんだ。ポケモンのレベルとステータスが分かるんだよ」

 

ユウキの目は特殊能力があったんだ・・・

それで、俺のポケモンの強さが・・・

ん・・・?

って事は・・・

 

「なあ。白龍のステータスの見れたりするのか?」

「残念ながら白龍さんのステータスもレベルも分からない。タイプもね。後、初めて見たポケモンだったから、正直、凄く驚いているよ」

『我は、ポケモンだが、ポケモンでは無い・・・タイプも全く無かった新タイプを持っている』

 

白龍はユウキにそう話しかけた。

 

「え!?白龍さんは喋れるの!?」

『うむ』

 

ユウキの目が爛々と輝いている。

 

「ねえ!白龍さん!あなたのタイプは何!?」

『神だ』

 

ユウキの目が更に輝きが増した!

 

「ねえ!それってもしかして!技も神タイプって事!?」

『うむ』

 

ユウキはもう興奮しかない・・・

 

「じゃあじゃあ!」

「ちょっと待ってくれないか?白龍が・・・」

「あ・・・」

 

白龍は、ユウキの質問ラッシュにより、精神ダメージを受けていた・・・

 

「すまなかったね・・・白龍さんの事、もっと詳しくしりたくなっちゃた。えへへへ」

 

ユウキは笑いながら頭を掻いた。

 

「まあ、気持ちは察するが。それは止めて貰う。俺の大事な相棒なんでな」

「そっか~」

 

ユウキは心底残念そうにそう言い、下を向いてしまった。

 

「あ。じゃあ、この山一帯を統括するポケモンがいればいいんだよね?」

「うん」

「皆、聞いたな?この辺りのポケモンのレベルはおおよそ、70~80。それより上がいるかもしれない。後、不審な輩がユウキを襲おうとしたときは、完膚なきまでに叩きのめせる者はいるか!」

 

俺のポケモン達は右手を胸に一斉に押し当てた!

 

『マスターのポケモンは皆!この山のポケモンは無論!全てのポケモンからもユウキ様をお守り出来ます!』

「よろしい!では、ユウキ。俺のポケモンから1体。この山を統括する者を選んでくれ!」

「じゃあ白「白龍は絶対にダメだ!」

 

・・・・・・・・・・・・

 

「じゃあ、どの子ならいいの?」

「うっ!う~ん・・・」

 

俺はポケモン達を見た。

ピカチュウは俺の方を向き、頷いた。

 

『マスター。俺ならここを統括することも、ユウキ様をお守りすることも出来る。レックウザはレベル的に無理がある』

「すまないなピカチュウ。ユウキ、ピカチュウをユウキに預けていいか?」

「うん!」

 

俺は、ピカチュウとピカチュウのモンスターボールをユウキに渡した。

 

「では、ユウキ。ピカチュウをよろしく頼む」

「任せて!ピカチュウ、よろしくね♪」

『うん。よろしく頼む』

 

いつの間にか戻って来ていたレックウザと俺のポケモン達を一度モンスターボールに戻し、ユウキの屋敷に設備されているポケモンセンターに回復してもらうついでに、一夜泊めて貰うことになった。

 

「バロン君に断られると思っていたから、凄く嬉しいよ。ありがとう♪」

「いや。こちらこそ、泊めてもらうなんて。ありがとうなユウキ」

 

ちなみに、プラターヌは別室の部屋で爆睡している・・・

 

「なあユウキ。俺、ユウキの事が、好きだ」

「え?」

「ユウキの事が好きなんだ!」

「ありがとう~僕もね・・・好き・・・だよ」

 

ユウキはそう言うと顔が赤くなるのを隠すために、向こうを向いてしまった。

俺も顔が赤くなってるのが分かり、直ぐに向こうを向いてしまった。

その後すぐ、俺の背中に温もりを感じた。

 

「ありがとうね。おやすみ、バロン」

「うん」

 

こうして、一夜を過ごした・・・

 

 




俺のポケモン

白龍 LV122【神】
メイビス LV110【エスパー・神】
レックウザ LV99【ドラゴン・神】
ブリガロン LV115【草】
ファイアロー LV105【炎・飛行】
メタグロス LV110【鋼・エスパー】【メタグロスナイト】

・・・・・・・・・・・・・・・
ピカチュウ LV120【電気】は、ユウキに手渡しました。

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