それでは、本編どうぞ!
三十三話
俺とプラターヌは5番道路に行くために、5番ゲートを通っていた。
「おい!そこのお前!俺とポケモンバトルしようぜ!」
いきなりお前と言われムッとなったが、ポケモンバトルの申請なら快く受け入れよう!
そして、お前と言ってきた奴をボッコボッコにしてやる・・・
「その勝負受けて・・・」
「君!人にバトルを申し込む時は礼儀が必要だぞ!」
俺がバトルを受けようとしたとき、プラターヌが割り込んでそう言った。
「ふん!そんなもん俺様が知った事か!この俺様にポケモンバトルで勝てれば考えてやる!」
「良かろう!僕が礼儀と言う物を教えてやろう!」
先ほどから俺様と連呼しているボンボンは、お金持ちの家柄の子なのだろう。
そうでなければ、プラターヌと戦うと言う馬鹿はいるはずがない・・・
ここまで来るときの長話にあった話しの中でプラターヌは元々、この地方のチャンピオンをしていたと言っていた。だが、次のチャレンジャーに負けてチャンピオンを交代したらしい。
その人が現チャンピオンの【カルネ】だ。
メガサーナイトとメガボーマンダの戦いは熱心に語ってくれていて、俺もそれは興味があり、ちゃんと聞いていた。現チャンピオンの話は有意義な物だった。
話しがそれたが、今は馬鹿なチャレンジャーのボンボンと元チャンピオンのプラターヌのバトルを見ておこう。
5番ゲートの裏庭バトル
☆ボンボンVSプラターヌ☆
「行け!ガバイト!」
ん?ガバイトか・・・
確かガブリアスに進化するポケモンだな。
「僕のポケモンは、行ってこい!ニンフィア!」
さすがプラターヌ・・・
出すポケモンは完璧だ。
先に言っておこう。
ガバイトは龍タイプ。
その龍タイプの弱点は氷、龍、妖精(フェアリー)タイプの3種類・・・
ニンフィアはもちろん、妖精タイプだ。
更にプラターヌのニンフィアの特性は【フィアリースキン】。ノーマルタイプの技がフィアリータイプになり、技が1.3倍に上がる。
さすがにこの勝負の決着は始まる前から決まっている様な物だが、ボンボンは・・・
「そんな可愛いポケモンで俺様に勝てると思うなよ!ガバイト、龍の波動!」
『え?坊ちゃま?』
※龍の波動※【龍】
体内から龍の波動を出し、それを相手に攻撃する。
こりゃダメだ・・・
俺は頭を抱えてしまった・・・
言い忘れていたが、妖精タイプは龍タイプの攻撃は通用しない。
実質ダメージは0なのだ。
ガバイトは凄く焦っているが、もうどうでも良いと思ったのだろう。
技を出す前にガバイトの顔が、ハアァとなっていた。
だが!ポケモン勝負は諦めたらそこで終わりなのだ!
ボンボンのポケモンは技を出す前にもう諦めてる。連携すら取れていないではないか!
あ~!俺が戦いて~!
「君自身、もっとポケモンを良く知るべきだな・・・ニンフィア、その攻撃は何もしなくていい。そこで待機しなさい」
ニンフィアは頷くとその場で待機した。
「は!馬鹿か!そのまま龍の波動を食らいやがれ!」
ガバイトが放った龍の波動はニンフィアにダイレクトに当たり、爆発した!
爆発の煙が晴れると、何事も無かったかのようにニンフィアはその場で立っていた。
「なに!?なにか細工をしたな!なら!師匠直伝!流星群!」
※流星群※【龍】
流星群を生み出す球体を天高くに打ち上げ、爆発させる。
その爆発した物が流星群になる。
このゲートを破壊する気なのか!?
「これはダメだね。ゲートが壊されちゃう。ニンフィア、このバトル終わらせるよ。ムーンフォース!」
『そうですね。あの子もガバイトもダメだわ。ムーンフォース!』
※ムーンフォース※【妖精】
月の力を宿した技。
(この小説のみ)
この技は月が出てる時に使うと威力が倍に上がる。
ニンフィアの体から光が溢れだし、月みたいな球体と化した。
その球体をガバイトが放った流星群の元にぶつけ、容易く消し去りそのままガバイトを攻撃し爆発した。
爆発が晴れた時には、ガバイトは戦闘不能になっていた。
「この勝負僕の勝ちだね。君、ガバイトをモンスターボールに入れて僕と少し話そうか。」
「フン!ポケモンバトルに勝てないポケモンなんていらない!じゃあな!」
この瞬間、俺を含めバトルを見ていたトレーナー達、対戦相手であるプラターヌ全員がボンボンを睨んだ。
「なんだよ!バトルで勝てなきゃ意味なんてないだろ!?俺は強いポケモンが欲しいんだ!」
こいつ、ポケモンを何度と思ってやがる!
俺の体は気がつけば気を纏っていて、ボンボンに襲いに掛かろうと動こうとしたのだが、俺の体は前に行かない・・・
俺はその正体を直ぐに探した。それは・・・プラターヌだった。
プラターヌも気を纏うことが出来ていて、俺よりも格段に気の使い方がうまかった・・・
しかも、プラターヌの気は闇の色をしていた。
気の色はその感情によって色が変わるのだ。
俺の先ほどまでの気は赤だったが、今はプラターヌに恐怖を覚え白色、気をただ纏っているだけだった。
闇の気・・・それは憎しみや、憎悪や、怒り等が合わさった物だ。
「バロンはここにいろ。ニンフィアはモンスターボールに戻れ」
ニンフィアは直ぐにモンスターボールに戻った。
もちろん俺はここに待機!そうしないと、ヤバいの確実・・・
「なんなんだよお前!俺様に関わるなよ!」
「お前は、ポケモンを大切にも思わないクズだ。この世にいるな。消えろ」
プラターヌはボンボンの顔を鷲掴みにし、持ち上げた!
そして、プラターヌの纏っている闇の気が、手を通してボンボンの体を包んでいく・・・
周りの物は何が起きているのか全く分からないようだが、俺には直ぐに察した。だからプラターヌは俺にここにいろと言ったのか・・・
簡単に言おう。
プラターヌはあのボンボンをこの世から消すつもりなのだ。跡形も残らせずに・・・
闇の気はどんどんとボンボンを包み込んでいく!
ボンボンは顔、口を主に塞がれていて喋ることが出来ず、ジタバタしている。
周りの奴らもやっと、あのボンボンが危険な状態だと分かったのだろう。口々にあの子ヤバいぞと言っているが、自業自得よと声を出す者もいる。
「最後に言い残したい事はあるか?有るわけ無いよな?クズの分際でよ」
とうとうボンボンは泣いたが、今のプラターヌは怒りしかない。もう手遅れか・・・
そう思った時!
「プラターヌ!待ちなさい!」
光の輝きを纏う者がプラターヌの腕を掴んだ!
急に現れたその者は見たことがあった!
そう!現カロスチャンピオンのカルネだったのだ!
カルネはプラターヌの闇とは正反対の光。
「邪魔をするな・・・このクズはこの世に残しておく訳にはいかない」
「気持ちは察しますが、この人は私の所で処罰しますので、引き取らせてもらいます!」
カルネはプラターヌにそう言ったが、もちろんプラターヌも直ぐには頷かない。
「俺の邪魔をしないでくれ。お前も消すぞ・・・」
プラターヌは開いてたもう片方の手でカルネを掴み掛かろうとした!
「私を消すですって?やれるもんならやってみな!ここはポケモンバトルの方がいいでしょ?お互い1VS1でポケモンバトルをして、勝った方が言う事を聞くでどう?」
「仕方がない。それでよかろう。だが、俺が勝てばこいつは消す。お前が勝てばこいつはくれてやろう」
プラターヌはそう言うとボンボンから手を離した。
話しがついた時、ボンボンは立ち上がる気力が無くなっていて、地面にしゃがみ込んだ。
「クズよ。邪魔だ」
そう言われた瞬間ボンボンは地面を這いながら避難を開始した。
俺は見ていられなくなり、仕方なく手を貸した。
それは、失敗だった・・・
プラターヌは俺にここにいろと命じていたのを破った俺を、プラターヌは神速の速さで俺の前に立ちボンボンにさしのべようとした手を、消された・・・
俺は驚愕と、痛みのあまり地面にのたれ周り叫んだ。
「痛い痛い痛い!」
俺は手を手で押さえて必死に痛いみを堪えてるが痛いは我慢出来ない!
凄く痛い!
「プラターヌ!あなたなんてことを!」
「言いつけを破った罰だ」
「それでもこれは酷いでしょ!手は私が直させて頂きますよ!」
「勝手にしろ」
プラターヌはバトル位置に移動し待つことにしたようだ。
それどころじゃない!
俺の手が!俺の手が~!
「バロン君だったよね!?直ぐに手当てするから頑張ってじっとしてて!」
俺はうんうんと頷きながら、必死にじっとした。
カルネは俺の消えた手を両手で包み込み、光の輝きを発した。
すると、凄く痛かった痛みは消えていき、手の感覚が戻ってきた!
「今はこれぐらいしか出来ないけど、完全に治すには今の私の力じゃ無理の・・・ごめんね」
カルネがそっと包み込んでいた手を外すと、消えていた手が光り輝く手に変わっていた。
形自体は元の手の形なのだが、その手が輝いている・・・
「普通の手にするにはもっと細かい修行が必要で・・・ホントごめん!」
「い、いえ!とんでもないです!痛みを抑えて頂いた上に、手を形成させて貰えるなんて、ありがとうございます!」
「ようが済んだのなら早くバトルを始めるぞ!」
「ごめん。直ぐに行く!バロン君、次はリーグで会いましょうね」
「はい」
その後、元カロスチャンピオン【プラターヌ】VS現カロスチャンピオン【カルネ】のバトルが始まった!
俺のポケモン
白龍 LV53【神】
ヒノヤコマ LV39【炎・飛行】
ハリボーグ LV39【草】
ピカチュウ LV52【電気】
メタング LV39【鋼・エスパー】【メタグロスナイト】
メイビス LV60【エスパー・神】
レックウザ LV66【ドラゴン・神】
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プラターヌは元チャンピオン設定で、更に気を使える設定になっています。
後、プラターヌは怒らせると怖い!
カルネさんは正義だね!