十七話
翌日、目が覚めると白い世界に俺は立っていた。
周りには何も無い・・・
正直、立っていると言うより浮いてる感じの方が合ってる。
俺はとりあえず、まっすぐ進むことにした。
どれだけ進んだか分からなくなった時、白い世界に光が俺の前に舞い降りた。
『ここは天界。私は案内人みたいな者です。』
光が案内人?
「あの、ここは天界と言っていましたが、俺は死んだのでしょうか?」
『いえ。あなたは現世でちゃんと生きてますよ。精神エネルギーはここですが』
精神エネルギー?魂みたいな物なのかな?
「とりあえず、現世に戻りたいのですが、どうすれば戻れますか?」
『この世界の神に会えば帰れますよ』
神?それもこの世界の神だって?
「もしかして、その神様は・・・伝説のポケモンですか?」
『その通りです。この世界を作り出した伝説のお方、アルセウス様に会うのです』
アルセウス・・・この世界を作り出しただって・・・
「どうやって世界を作ったんですか?」
『それはアルセウス様に聞いてください。』
あ・・・確かにそうだよね。
「悪かったね。アルセウス様に会わせてくれませんか?」
『かしこまりました。』
光は俺の手に触れると、周りの景色が白から宇宙に変わった!
息は!?で・・・きる・・・のか~!
宇宙なんて空気が無いと思っていたから、凄く焦った~!
『あ、言い忘れてましたが。あなたの考えてる事は全部聞こえてますよ?』
え?・・・・・・マジで?
『はい』
そうだったのか!
『ところでそろそろアルセウス様とお話しないのですか?』
そうだった!
光の後ろにいる強大なポケモン。【アルセウス】
このポケモンと話すことが目的だった。
「お初にお目にかかります。俺はバロン。ポケモンマスターになる男です!俺は早く現世に戻り、旅をしたいので早く元の世界に戻してください!」
長話も嫌だし、本題をさっさと切り出してやった。
『そうかそうか!だがな、バロン。お主のポケモンに白龍とデオキシスがおるであろう?』
「はい。いますが何か問題があるのですか?」
『当たり前じゃ!伝説ポケモンを持っているトレーナーとか世界のバランスが崩れるわ!それでお主を呼び、手放せと言おうとしておったのじゃ!』
手放せだと・・・!!!!
「神だか何だか知らねぇが!俺の大切なポケモンを手放せだと!ふざけるな~!」
俺は怒りのあまり、自身の気を最大パワーで発動させアルセウスに殴りにいった!
『人間の分際で・・・裁きをくらうがいい!』
アルセウスは【裁きのつぶて】の技を発動し、俺を攻撃してきたが
「そんなもん!俺のポケモンの思いに勝つことが出来ると思うのか~!食らいやがれ!俺の愛のパワー!愛の鉄拳!」
(ネーミングのなさがw)
俺はアルセウスが放った裁きのつぶてを弾き返し、そのままアルセウスを殴った!
『ぬ~!まさか人間の攻撃が我に当たるとは・・・バロン。お前の思いは分かるが、世界の事も我は考えなくてはならんのだ。分かってくれないか?』
「無理だ!神であるアルセウス、あんたがやればいいだろう!」
俺はもう頭にきていた。
なぜ!俺のポケモンを渡さなければならない!
そんな事、許すわけ無いだろう!
『仕方ないか・・・光よ、バロンに力を与えたまえ』
アルセウスがそう言うと、光は俺の体を包み込んだ!
すると、どこからか声がした。
『私はあなたの魂。現世に戻るための試練だったのです。伝説のポケモンを持つにふさわしいかどうかの』
そういう事だったのか・・・
俺、アルセウスをぶん殴ってしまったぞ?
『気にするな。それよりも、お主の事を心配しているあの子達を頼んだぞ。ポケモンマスター』
「ああ!任せろ!」
俺はアルセウスにグッジョブサインをしてから、白の世界に戻された。
『バロン様。お疲れ様です。バロン様は今日からポケモン達の声が聞こえるようになります』
え?
どう言う事?
『バロン様はアルセウス様とお話されている間、ポケモンの言葉を理解できる用にされていたのです』
マジで?
『マジです』
じゃあ、現世のポケモン達の声が俺には全部分かるようになってるって事?
『その通りです』
じゃあもう白龍達のテレパシー無しでも会話出来ちゃうって事だな!
『はい!』
よっしゃ~!
ありがとうアルセウス!
言いプレゼントありがとう!
『では、そろそろ現世に戻るので、ポケモンマスターに頑張ってなってくださいね。バロン様』
おう!任せろ!
俺は必ず、ポケモンマスターになる!!
俺は目が覚めると、寝室に寝ていた。
周りには白龍やデオキシス(両方とも擬人化)や俺のポケモン達、ビオラまでも周りに集まっていた。
「やっと目を覚ました!バロン君大丈夫なの!?もう丸2日間寝てたのよ!」
2日間も寝ていた?
白龍『やっと目を覚ましたか・・・』
デオキシス『良かった~!目を覚ました~!』
ピカチュウ『お前ってやつは!心配させるなよ』
ヒノヤコマ『やっと目を覚ましたんだね!僕、進化したんだよ!』
ハリボーグ『僕も進化したんだよ!主にピカチュウのおかげで・・・』
メタング『僕も、進化、したよ?目を覚ましてくれて、良かった』
確かにみんなの声が聞こえる・・・
良かった。
夢じゃ無かった!
「みんな、心配かけてごめんな」
ビオラは今にも泣き出してしまいそうな顔をしていたが、涙をこらえて
「今は体を休ませて。元気になってから移動しましょう」
ビオラはそう言うと水を差しだしてくれた。
俺は一口飲み、少し寝ることにした。
白龍『バロン。俺の技で直ぐに元気に出来るが・・・』
その時にはもう俺は寝ていた・・・
俺のポケモン
白龍 LV40【神】
ヒノヤコマ LV25【炎・飛行】
ハリボーグ LV25【草】
ピカチュウ LV40【電気】
メタング LV23【鋼・エスパー】
デオキシス LV53【エスパー・神】
・・・・・・・・・・・・・・・
みんな2日間で猛特訓したんだな・・・
レベルも進化も大変だったろうに・・・
偉い!さすが俺のポケモン達!