ポケットモンスターXY バロンの旅   作:バロン

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ポケットモンスターXY バロンの旅 百六十五話 リーグ1回戦の夜

百六十五話

 

エルドラドの咆哮で別空間に転移した場所は、草原だった。

辺り一面に草場だけが広がっており、それ以外は何も無い。

 

デオキシスの方を見ると、ノーマルフォルムからスピードフォルムにチェンジしていた。

エルドラドは既に戦闘態勢に入っている。

 

 

草原 デオキシス戦

☆エルドラドVSデオキシス☆

 

デオキシスは神速を使いエルドラドの背後に回り込みサイコカッターを使ってきた!

その攻撃をエルドラドは硬質化した翼を振り払い技を弾き返した。

デオキシスの方に返って来た技は神速を使い回避した後、エルドラドの懐まで一気に迫った!

エルドラドは直ぐに体自体を硬質化して防御を一気に高めた。

デオキシスはそのままサイコカッターを使い攻撃したが、簡単に弾かれ直ぐに後退した。

 

『防御が高いのですね』

『まあな。次はこちらから行くぞ』

 

エルドラドは自身の周りに光りの球体を数十個展開し、そこから光りの光線を放った!

デオキシスは直ぐに神速を使い光線を躱したが、その光線は追尾効果が備わっておりデオキシスを追いかけた!

周りには障害物となる物も無いので一番厄介な攻撃だが、デオキシスは神速を使ったままエルドラドの方へと突貫して来た!光りの光線もそれに続き迫って来る!

エルドラドは迫って来るデオキシスと光線を微動だにせず、正面に光りの球体を展開して極太の光線を放った!

その光線はこちらに迫って来ていたデオキシスを巻き込み、光りの光線も一緒に吹き飛ばした!

デオキシスは間一髪ディフェンスフォルムにチェンジし、守るを発動したがエルドラドの技の威力に負け体半分が吹き飛んだ。

 

『防ぎ切れなかったか・・・自己再生』

 

デオキシスは失った体の部分を修復し元に戻した。

 

『ほう?便利な技だな』

『そうでしょう。次はこちらの番ですね!』

 

デオキシスはアタックフォルムにチェンジすると、両手を重ね紫色のエネルギーを溜め始めた。

 

『サイコブーストか?』

 

エルドラドは少し疑問に思ったが考えるのを止め、黄金の球体を100個出現させた。その後、各球体がそれぞれエネルギーをチャージし始めた。エルドラドは自分自身をステータス強化した。

 

『完成した。サイコブレイク・オーバーチャージ!』

『各球体よ!あの攻撃を打ち砕け!』

 

デオキシスが放ったオーバーチャージされたサイコブレイクがエルドラドに向け放たれた!

その攻撃をエルドラドが展開していた各黄金の球体から、黄金色の光線が一斉に発射されサイコブレイクを打ち砕いた!

 

『我の最強の一撃を・・・小さな球体だけで打ち砕くだと・・・』

『まだ球体達は余力を残しているぞ?もう一度放つか?』

『いや・・・止しておくよ』

 

デオキシスはノーマルフォルムにチェンジして両手を上に上げた。

 

『我の負けだ。見事だった』

『球体よ。暫く休憩だ、戻ってくれ』

 

エルドラドがそう言うと一斉に粒子となり消えていった。

 

『デオキシス、マスターの仲間になってくれるか?』

『勿論です』

『ではマスター、最後の仕上げをお願いします』

「ありがとうな、エルドラド」

 

バロンは元デオキシスのモンスターボールを取り出しデオキシスに当てた。

デオキシスは抵抗する事無くボールの中に入っていき3回ボールが揺れると音が鳴った。

GET完了だ。

 

『おめでとうマスター。漸く戻って来ましたね』

「本当にありがとうエルドラド。出てこいデオキシス!」

『マスター!!ひっさしぶりですぅ!』

 

バロンとエルドラドは凄く驚いてしまった・・・いや、驚くよ!!

 

「もしかして記憶が戻った?」

『マスター?おかしな顔しながら聞かないでくださいよ~マスターと一緒に旅をしていたメイビスじゃないですか』

「メイビス・・・良かった。本当に・・・良かった・・・」

『マスター?』

 

バロンは地面に崩れ泣き出した。

エルドラドとメイビスは擬人化して、エルドラドがメイビスに理由を話した。

メイビスは自分がそんな悪いことをしたんだと分かり、直ぐバロンに必死に謝った。

バロンは直ぐに許したけど、まだ泣いていた。メイビスも次第に泣き出した。

 

暫く待っているとバロンとメイビスは泣き止み、年相応の無邪気笑顔で抱き合った。

地味にエルドラドも抱き合いたかったが我慢した。

 

「エルドラド、いつもありがとう」

 

バロンはそう言うと、エルドラドをクイッと引き寄せて3人で抱き合った。

エルドラドも笑顔になり、抱きしめ返した。少し経つと3人はエルドラドと一緒に元の場所に転移した。

そこには既に青竜王と紅皇龍が擬人化状態で待っていた。

 

「待たせてすまい。メイビスとまた一緒に旅が出来るぞ」

『良かったな、マスター』

『おめでとうマスター』

「ありがとう!」

 

バロン達は城のテラスで祝ながら、今後の手持ちポケモンとリーグに出すポケモンを決めることにした。

バロンが少し考えて提案した結果は・・・

 

「ゾロアークには悪いけど、アルマトーレで更に鍛えて貰う。

メイビスはゾロアークの枠に入ってくれ。

エルドラド、青竜王、紅皇龍は引き続き、俺の手持ちポケモンとリーグで一緒に戦ってくれ。

メタグロスも引き続き俺の手持ちのまま頼む」

 

俺のポケモン達は皆、了承してくれてゾロアークはラティオスに頼んでアルマトーレに送ってもらった。

 

「それじゃみんな、今日はもう寝よう!」

『うん!私はマスターの隣ね』

『それはダメだ!我がマスターの隣だ!』

『エルドラド様が言うなら俺もだ!俺が隣だ!』

『皆・・・マスターの隣は俺のだ』

「あははは・・・皆で仲良く寝ようよ。ベッドが何故か凄く広いんだから」

 

チラッとエルドラドを見ると、目をそらされた。

絶対に仕組んでいたな・・・嬉しいからいいけど。

バロンは皆の背中を押しながら寝室に戻っていった。

 


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