百五十二話
ミアレシティの中心に建つプリズムタワー。
今ここに5方向からそれぞれのトレーナーが集まった。
「俺の計画の完成を皆で祝ってくれるかな?」
『そんな訳なかろう人間』
シンテイは腕を組みながら見下すようにそう言った。
「だろうな。では、俺の最強のポケモン達と遊んで貰おうか!行け!お前達!俺の邪魔をする者共を皆殺しにしろ!」
『『『おう!』』』
ブレインの後ろにいたポケモン達、ミュウ、ミュウツー、ダークライ、ゼルネアスが攻撃態勢に入った!
ブレインはそのままプリズムタワーに向かい歩き出した。それを守るようにサーナイト、エルレイド、アルセウスが付いて行った。
『貴様ら邪魔だ!』
シンテイはミュウ達の上に魔法陣を展開させた。
だが、ミュウが即座に反応し魔法陣に桃色の光線を放ち掻き消した!
『流石は全ての技を使うポケモンだな』
シンテイは満足そうにそう言い腕を組み直した。
その間にミュウツーはサトシの方に、ダークライはジファの方に、ゼルネアスはバロンの方に向かった。
『手際が良いのだな。では、始めるとしようか!』
『そうですね』
ミアレシティ大決戦
☆全能神・シンテイVSミュウ☆
ミュウは瞬間移動しシンテイの背後に回った!
『波導弾!』
『障壁よ!』
ミュウは桃色の波導弾を放ったが、シンテイが張った障壁により防がれた。
ミュウはまた瞬間移動しシンテイの上に移動した。
『ヴァルキーファイア!』
『多重障壁』
※ヴァルキリーファイア※【神・炎】
煌びやかな炎で攻撃する。
ミュウは両手を前に出し技を放ったが、それすらも障壁を1枚破って防がれた。
ミュウは元の位置に戻り直した。
『それだけか?』
『今はね。次はそちらからどうぞ』
『ああ。では・・・行くぞ!』
シンテイは地面に手を置くと、目の前に強大なポケモンの石像を出現させた!
更にその石像は機敏に動き、ミュウに突貫した!
『自分から動かないの?波導刃!』
※波導刃※【神】
波導を刃状にして放つ。
ミュウは尻尾を前に振り払い桃色の波導刃を放った!
その刃は巨大なポケモンの石像の腹を真っ二つに切り裂きそのままシンテイの方へ飛んでいった!
『ほう?我を序でにと攻撃してきたか。シャインニングボウ!』
※シャインニングボウ※【光】
光りの矢を放つ。
シンテイは左手を前に出し、光りの弓を形成し右手でシャインニングボウを番え引き絞った。
波導刃が直前まで来た時にシャインニングボウを解き放った!
波導刃は簡単に消され、大地を穿ちシンテイが出した巨大なポケモンの石像を木っ端微塵に吹き飛ばしそのままミュウの方に飛んでいった!
『何て出力!瞬間移動!』
『させるかよ!』
シンテイは手を地面に付け、ミュウの足下の地面を一気に上がらせミュウの足を捕らえた!
『え!?』
土はミュウの足を捕らえると直ぐに体の方まで浸食していく!
『溶ける!』
ミュウは体を液状に溶かし、土から逃れ直ぐに実体化し瞬間移動し上空に移動したその時!シャインニングボウが先ほどいた場所を通り過ぎた。
『危なかった~お返ししなきゃね!』
ミュウは両手を空に向け特大の魔法陣を展開した!
『ほう?なら我も極大魔法を使うとするか』
シンテイは地面に特大の魔法陣を展開した。
『『極大魔法!』』
『空千・絶凶斬!』
『アース・ユグドラシル!』
※極大魔法・空千・絶凶斬※【空・神】
空に巨大な魔法陣を展開し、そこから全てを切り裂く真空刃を地上に落とす。
※極大魔法・アース・ユグドラシル※【地面・神】
地上に巨大な魔法陣を展開し、そこから全てを緑に変える自然エネルギーを発射する。
シンテイとミュウの互いの大技はミアレシティを大きく変え、ぶつかり合った。
ミュウの技でミアレシティの建物は無残に切り刻まれ、シンテイの技でミアレシティ全土に緑が広がった。
2体の技は互角では無くシンテイが勝っている。
ミュウはフルパワーで放っているにもかかわらず、シンテイは余裕の表情。
10秒経つときには、シンテイの技はミュウに届く寸前だった。
『私は!負けない!!』
『直ぐに終わらせてやる』
シンテイは手をクイッと自分の方に向けるとミュウの後ろに突如、剣が出現しミュウの体を貫いた!
貫いた剣は直ぐに光りの粒子になり消えた。
ミュウは刺された痛みで技の発動を維持出来なくなり力が弱まった時、シンテイの攻撃がミュウを襲った!
ミュウの体に空いた穴から緑の芽が出て来て、ミュウの命を吸い取り、芽が伸びていきミュウを包み込んだ。
それは更に大きくなり、やがて1本の大きな世界樹のような木に変わった。
ミアレシティ全土にも緑が更に広がり、町の電気は全て機能を停止した。