ポケットモンスターXY バロンの旅   作:バロン

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ポケットモンスターXY バロンの旅 百五十話

百五十話

 

ディアスフィアはマーシュ達をゲート付近に待機させ1人でシャラシティのポケモン達を倒そうと考えていたが、俺の後ろを追ってくる気配を感じ取ったので振り返った。

 

『やっぱりバレてたか~』

『マーフィア様でしたか。これより先、シャラシティで俺は暴れますのでマーフィア様もここに残っていて欲しいのですが・・・』

 

ディアスフィアは困った顔をしながらマーフィアにそう言った。

 

『私は生命エネルギーを取りに行くだけですので、戦いは貴方の好きにしてください』

『わかりました』

 

ディアスフィアはそれ以上何も言わずシャラシティの湖へと飛んでいった。マーフィアもその後を追う。

一方、シャラシティの湖ではギャラドスが完全に怒っていた。

 

『あの小さいドラゴンがぁあ!殺す!ぶっ殺す!』

 

ギャラドスは辺り構わず破壊光線を乱発していた。丁度その時、ディアスフィアが湖に辿り着き破壊光線の斜線上に入ってしまった!ディアスフィアはその破壊光線を防ぐことすら出来ず当たった。

 

『貴様ぁらあ!死にさらせぇ!新・時の咆哮!』

『アクアジェット!』

 

ギャラドスはその体に合わない素早い速さでディアスフィアに辿り着き、技を発動させる前に攻撃した!

ディアスフィアは体勢を崩し技の発動が出来なかった。ギャラドスはそのままドラゴンテールをディアスフィアの首目掛け上から勢いよく振り下ろした!

デカい地響きと共にディアスフィアは湖の直ぐ側の地面に顔を半分以上埋めてる状態となっていた。

 

『お前ら!一斉攻撃だ!』

『『おう!』』

 

そのかけ声と共に湖から大量の水ポケモン達が出て来て一斉の攻撃を開始した。

その攻撃は避けることすら出来ないディアスフィアに当たり大爆発を起こした!煙が晴れている時に赤い血だけが残っていた。

 

『俺達の勝ちだ~!』

『新・時の咆哮!』

『っ!?アクアジェット!』

 

ギャラドスは叫んでいる途中に先ほどと一緒の技名を言ったポケモンの方を瞬時に向き、直ぐにアクアジェットで攻撃した!そのポケモンは先ほど殺したはずのディアスフィアだった!

 

『ドラゴンテール!』

 

ギャラドスは先ほどの様にドラゴンテールをディアスフィアの首目掛け思い切り叩き降ろした!

ディアスフィアはまた顔を半分以上埋もれた状態となり、今度はギャラドス自身がその場で破壊光線を放った。

ディアスフィアは避けれずその攻撃を受け消え去った。

 

『『『新・時の咆哮!』』』

『3方向だと!?』

 

流石にこれは防ぎきれない!いったいどうなってやがる!

その瞬間、ディアスフィアの技効果で時間が止まった。

ディアスフィアは上空から急降下し新・阿空切断を纏った爪で体を真っ二つに切り裂きそのまま上空に戻って行った。その後、時間は元に戻り3方向からの同時攻撃がギャラドスを襲った。

 

『この力も良いな。幻術に掛け相手の動きを止める。発動者は一定の距離を保てば技を掛けられる。高性能だ』

 

ディアスフィアの新たな技『空間幻術』。

 

※空間幻術※【エスパー・神】

一定の距離に幻術を掛ける。

1分しか保たないが、その間相手は動けない。

 

この攻撃によりギャラドスは真っ二つされた体ごと異空間に飛ばされた。

ギャラドスからすれば時の咆哮を受けた感じになっており異空間に飛ばされるよりも精神ダメージを受けているので、痛みは既に無く異空間に飛ばされる事になっている。

 

『この町も取り戻せたね。さあ、ミアレに行くわよ』

 

後ろから急に声を掛けられたので振り返ると、紫色の妖精がそこにいた。

 

『マーフィア様!?とうとう現界出来たのですね!』

『ええ。それと、貴方が相手していたポケモン以外はこちらで処理しておいたわ。マーシュ達を連れてミアレに行きましょ』

『ですが、まだハクダンシティに行っていません』

 

ディアスフィアはそちらもポケモン達から町を取り戻そうとしていた。

 

『もう既に町は取り戻されているわ。シンテイ様が処理してくださったのよ』

 

マーフィアは苦笑いしながらそう言い、早く行こうと促した。

 

『そんなに急ぐ理由はもしかして・・・ブレインと言う男が既にミアレに着いているのですか?』

『そうなのよ。私がテレポートを使って瞬時に目的地に行くから皆を集めて』

『了解しました!』

 

ディアスフィアは足に爆風を纏い超加速し家や木など関係なく突っ込みマーシュ達がいるゲートに向かった。

マーシュ側からすれば、凄い勢いでこちらに迫ってくる者に恐怖を感じたが、目の前でディアスフィアが止まり安堵した。

 

「ディアスフィアだったのね。驚いちゃった」

『すみません。急ぎでお迎えに参りまして。マーシュ様、サトシ達。俺に掴まってくれ。マーフィア様の所にお連れする』

「「わかった」」

 

サトシ達は直ぐにディアスフィアの手に掴まり、マーシュはディアスフィアの背中に乗った。

ディアスフィアは瞬間移動を使いその場から消え、マーフィアの前に現れた。

 

『あら。結構早いじゃ無い。さあ、行くわよ!』

『お願いします』

 

マーフィアはディアスフィアの頭に触れ、ミアレシティへとテレポートした。

 

 

時は少しだけ遡り、シンテイがハクダンシティに到着した時、町全体を深い眠り状態にして、掴まっている人間共とポケモン共を秒速で助け出し、近くの森に避難させた。

その後、町全体を覆うほどの強大な魔法陣を上空に展開し、白い光りが魔法陣からハクダンシティに向け落ちた。

その光りは全てを無にし、光りが収まった時には円形状に何もない更地へと変わっていた。

シンテイはそのままミアレシティへと移動した。

 

 

 




ハクダンシティは跡形も無く消滅・・・
シャラシティは半壊状態で取り戻した。

最後の戦の場所は、ミアレシティ・・・

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