百二十九話
俺を直前で助けた者は今、俺の目の前にいる。
「俺を助けてありがとう。助かった」
『お前にはまだ仕事があるからな』
その者は見たこともない姿の人間だった。
「あなたの名前を伺っていいですか?あ、俺はザクロ。助けてくれた町のジムリーダーだ」
『俺はシンテイ。この地方を裏から見守っていた神だ』
※シンテイ※【全能神】(人間)
カロス地方の裏でこの地方を見守っていた神。
ブレインの神支配計画を知り、シンテイも動き出した。
見た目は色白の長身の男性。
コートは銀色と結構明るい色を羽織っている。
声は結構低い感じだ。
人間でありポケモンでもある。
擬人化では無いのでそこは注意。
カロス地方の裏の神様?
俺・・・凄い方に助けてもらっちゃったな・・・
「助けて貰って悪いけど何で俺を助けた?」
『お前にはやって貰う事がある。その為だ』
シンテイはそう言うとザクロの手を掴むとテレポートした。テレポート先は・・・
「おい!ここって!!」
『んだぁ~?ってお前か!さっさと殺されろ!』
カメックスの前がテレポート先だった!しかもカメックスの砲台からエネルギーがチャージされている!
『死ねぇ~!!』
「うあああぁぁぁあああ!」
カメックスが破壊光線を撃ち、俺は必死に両手を前に突き出した!すると!
破壊光線はザクロが突き出した両手から左右に分かれザクロを通り過ぎて行った。
『これが貴方の力です。『技を避けさせる力』それを貴方に与えました』
シンテイはそう言うと俺を残して消えた。
「ちょ!ちょっと待ってくれよ!」
『調子になるな人間が!!オリジナルを味わうがいい!メテオパニッシャー!』
※メテオパニッシャー※【光・炎】
高濃縮した光りの玉を発射する。
カメックスの砲台から眩しい光の球体が発射された!
「シンテイから授かった力、発動!」
ザクロは両手を前に突き出しメテオパニッシャーが来るのを待った。
『嘗めるなと言ったろ人間!爆発せよビッグバン!』
カメックスは勢いよく地面を殴り、ザクロの立っていた地面が大爆発を起こした!
「ぐはっ!!」
下からの攻撃は全く予想していなく高く飛ばされた!その場所には先ほど放たれたメテオパニッシャーが!!
「くっ!?この攻撃だけでも!!」
メテオパニッシャーが当たる寸前、ザクロは両手をなんとか前に突き出し、メテオパニッシャーからの攻撃を避けさせた。
『しぶとい奴め。だが、エネルギー最大チャージ開始』
カメックスは砲台にエネルギーを溜め始めた。
ザクロは落下中・・・
「あいつ何する気だ・・・」
『この一撃でお前は未来永劫消える!さらば人間!!!』
カメックスの砲台がザクロを捕らえる!そして・・・
『消え失せろ!ボルメテウス!!!』
※メテオボルメテウス※【炎】
超高濃縮した炎の熱線を発射する。
当たった場所は炎の力で溶けて無くなる。
温度はマグマよりも数倍上。
カメックスの砲台から技が発射される前、カメックスの仲間達が技をサポートした!
『岩石封じ!』(ゴローニャ×3)(トリデプス×3)
この技でカメックスの足場を補強し、地盤を固める。
『ステルスロック!』(アーマルド×2)(ユレイドル×2)(アマルルガ×2)(ガチゴラス×2)
この技でカメックスの砲台を補強し、強い力の負担を軽くさせる。
更にステルスロックの技で砲台の形を作り、そこに技のエネルギーを移し変えた事によりカメックスの負担を更に軽くさせる。技の威力は勿論変わらない。
『日照り!』(コータス×3)(バクーダ×3)
ステルスロックで造った砲台の中で日照りを発生させる。
炎の威力を上げる能力を持っているが、砲台の中は狭い。そのせいで砲台自体が高温状態になり炎の威力を更に増加させる。
『癒やしの波動!』(トゲキッス)(ハピナス)(プクリン)
カメックスの体力を回復させる。
『手助け!』(プラスル)(マイナン)
この技により攻撃は急所に当たりやすくなり威力を増加させる。
『ハードメタル』(ハガネール)(エアムード)
鋼鉄より堅い鋼を作りだしカメックスに装着させる。
炎の熱さにも耐えられる使用にしているのと、動きやすさにも拘っているので動きやすい。
※ハードメタル※【鋼】
鋼鉄より堅い鋼を作りだす。
その鋼は作り出した時は柔らかいので形を変えられる。数秒経つと固まる。
このサポートによりカメックスは更に出力を出せた状態で技が発射された!
その発射の影響はカメックス自身にも及んだがサポートにより耐えきれる。
岩石封じで足下を補強し、反動を軽くしていた筈なのにカメックスの技の威力が強すぎて補強が崩れかける。
『お前達も手伝ってくれ!』
『『『はい!』』』
『岩石封じ!!』(岩タイプ一同)
カメックスの足場をその場に居た岩タイプのポケモン達、総勢50匹がカメックスに岩石封じを使い足場を補強した!そのおかげでカメックスの足場は完全に安全になり後ろに下がることは無くなった。
カメックスの放ったメテオボルメテウスはザクロに真っ直ぐ進んだ。
「技よ!避けろ!!」
ザクロは空中でなんとか体勢を立て直し、両手を前に突き出した!その瞬間、超高濃縮された熱線がザクロを遅う!
ザクロの両手の前を熱線が避けて行くが、熱さはマグマを超えている。皮膚は凄い火傷になり凄い痛みが襲う。
カメックスの熱線は数秒経った頃に漸く収まり技を止めた。
熱線が終わった時には黒焦げ状態のザクロが地面に落下し亡くなった。
技は避けさせたが熱さは避けさせる事が出来ない。カメックスの勝ちだ。
『人間。お前の負けだ』
カメックスはそう言い、ザクロを消した。
その頃ショウヨウシティ上空ではシンテイがいた。
『流石にぶっつけ本番では使い切れないか。それにしても容赦ないな』
シンテイはふと思いついたみたい手を軽く叩くと・・・
『そうだよ。雷を落としちゃえばいいんだ!そうすればあいつの弔いになるだろう。そう言えばブレインと言う男、どこにいるんだ?』
シンテイは少しだけ考えると・・・
移動を開始した。勿論、雷を発生させた後に・・・
『カメックス様!空の様子がおかしいです!』
『見りゃ分かる!どうなっているんだ?』
ショウヨウシティ周辺の空模様が急に変わり、雷が鳴り響いている。
『おいおい。ここ危なくないか?』
『速くこの街から逃げましょう!』
その時だった!
鳴り響いていた雷がカメックス目掛けて落ちてきたのだ!
『はあ!?守る発動!』
カメックスは直ぐに守るを発動し直撃を避けたが、先ほどまで話していたボスゴドラが黒焦げ状態で亡くなった。
その後、更に雷がカメックス目掛けて落ちてきた!
『どうなってやがる!守る再発動!』
守るは連発すると失敗するがカメックスは守るを強化するため修行している時に守るを2回連続で使えるようになっていた。
雷を再度防いだ時、雷がカメックス以外の場所に降り注いだ!
ショウヨウシティの至る所に雷は落ち、町は厄災に包まれ、ポケモン達は重傷したり黒焦げになり亡くなったりした。
『あの雷雲の中に何かあるのか?』
カメックスは考えるより先に行動しようとし、砲台から破壊光線を放った!
だが、破壊光線は雷雲に届く前に雷に辺り押し返された!
『なに!?』
カメックスは破壊光線の反動により動けないでいた!
『カメックス様~!』
その時だった。壊れた建物の中からデンリュウが現れカメックスを押し、雷の直撃を避けさせた。雷はそのままデンリュウに当たり吹き飛ばした!カメックスはギリギリ範囲から外れた。
カメックスは直ぐにデンリュウの方に掛けより状態を確認しようとしたが止めた。
既に黒焦げになり亡くなっていたからだ・・・
『許さねぇ~許さねぇぞぉおおおおお!!!!』
カメックスはショウヨウシティに響き渡る咆哮をしたとき、雷雲の雷はカメックスを仕留めた。カメックスも黒焦げになり亡くなった・・・
その後、このショウヨウシティは炎に包まれ、生存者は居なくなった。
真打ち登場!
カロス地方を裏から見守っていた全能神・シンテイ遂に登場!