有栖とアリス   作:水代

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そういや感想でアリスヒロイン化希望が多過ぎたので、特別にNLCルート全部やったらアリスルート、つまりAルートを追加することにしました。
簡単には話決まってますけど、どういう風に落とすかは不明。


有栖とジャアクフロスト

 殺意の黒い魔法が俺たちへと降り注ぐ。

 マハムドオン。しかも耐性を貫通してくる凶悪な魔法だ。

 万事休す、そんな言葉が頭を過ぎる…………が、俺は何もしなかった。

 信じろ。仲魔にそう言われたのだ、サマナーとして信じる以外に無いだろう。

 そして。

 

 キン、と金属音のような音が鳴り、魔法が反射される。

「ヒホヒホ! 見たかホ! オイラの魔法を」

 ふと気づく。体が軽い。よくよく冷静になってみれば、身体能力や魔力が増大している。

 さきほどの薄紫色の光、まさかあれなのか?

 魔法反射効果に加え、この分だと全カジャ系をかけた、と言ったところだろうか?

「今なら…………いけるか? アリス!」

「いけるよ、さまなー!」

「んで、お前は?」

「オイラはワルの帝王ジャアクフロスト様だホ! よろしくするホ! サマナー」

 態度は大きいが、それでも俺をサマナーと言うのは変わらないらしい。

「なら…………一番でかいのぶちかませ!」

「オッケーだホ!」

 そうして。

 

「メギドラダインだホー!」

 

 一撃で半数近い敵が吹き飛んだ。

 

「…………は?」

「まけないよー、メギドラオン!」

 さらにアリスの一撃で残った半数のさらに半分程度が吹き飛び。

「まだオイラのバトルフェイズは終わってないホ! メギドラダインだホ!」

 さらにダメ押しの魔法で…………泰山府君を除く、全ての悪魔が片付き、泰山府君自体にはいくらかのダメージを与える。

「冗談…………だろ?」

 なんだこの反則性能?! 自分の仲魔ながら驚愕するしかない。

「っと、ようやく撃てるな」

 壁が無くなり、ようやく、とばかりに弾丸を装填した銃を構え、引き金を引く。

 まあ普通に考えて少々ダメージを与えたところでどうこうなるとも思えない。

 だから…………これは攻撃のための弾丸ではない。

「先代ライドウに作ってもらった特別性だ。しっかりと味わえ」

 銃口を飛び出した五発の銃弾が屋上の床にバラバラに着弾し…………五角形を形作る。

「閉ざせ!」

 呪文を口頭で口にすると同時に、五角形を描いていた銃弾が光だし、弾丸と弾丸が光で結ばれ、五望星が描かれ、光が死神を包み込む。

「内と外を遮断する結界だ。これで詰みだ」

 本来は相手を閉じ込める結界だが、今回の用途はそうではない。

「遮断する…………そう、マグネタイトの吸収とかも、な」

 

 オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!

 

 死神がもがく。もがき、呪殺魔法を乱舞してくる、だが最後の抵抗も虚しく魔法は俺たちに迫る直前で弾かれ…………。

「明日も学校あるんだよ俺は…………いい加減迷惑だ、地獄に返れ!!!」

「メギドラオン!」

「メギドラダインだホ!」

 崩れかけた死神の体に超威力の破壊魔法の二連打が止めをさした。

 

 

 

 ただ呆然とその光景を見ていた。

 

『溜めろ、アリス。ランタンとフロストは補助だ』

『フロスト、止めろ。ランタンはもう一度だ!』

『ぶち抜け、アリス!』

『メギドラオン!』

 

 あまりにもレベルが違い過ぎるその場所に割って入る…………そんなこと無理に決まっている。

 強くなった…………つもりだった。

 けれど自身が憧れたその背中はずっと遠くて。

「……………………っ」

 いつでも召喚できるようにと握った管だが、終ぞその管から仲魔が召喚されることは無かった。

 

 あの時、倒れ伏した有栖を見つけ、すぐさま駆けつけようとし…………足が止まった。

 そこにいた化け物の姿に足を踏み出すことを体が拒否した。

 その間に有栖に駆け寄り、起こしたのは…………アリスであり。

 自分はまだ彼の隣に立つどころか近づくことすら許されていない。

 サマナーとしての技量が違い過ぎる。

 単純な仲魔の強さの違い、と言ってもいいかもしれない…………だがその強力な悪魔たちを従えているのは間違い無く有栖のサマナーとしての力だ。

 見ていて分かる…………彼らは一度たりとも有栖の命令に反していない。

 レベルは隔絶しているのだから、その気になればあっさりと命令を無視できると言うのに。

 それは仲魔が有栖を信頼しているから。

 

 自身のサマナーの指示に従えば勝てる、仲魔自身がそう思っているからこそ成り立っていることだ。

 

 この数年で近づいたと思った。

 けれどこの数年で成長していたのは自分だけではない。

 自分よりも遥かに早い速度で有栖は成長している。

 このままでは追いつけない。

 そんな焦燥感が、朔良の胸を焦がした。

 

 

「…………終わった、のか?」

 溶けるように消えた死神はもうここにはいない。

 再度召喚されるような気配も無く…………特に異常も起こらない。

 つまり…………終わった、はずだ。

「お、終わった、か」

 思わず腰を付く。立っていられないほどの脱力感。

 さすがに今回ばかりは死ぬかと思った。まあ何故か毎回そんな目に会ってる気もするが。

「純粋な実力で上回られたのは久々だったな」

 全力を出しても倒しきれないなんて相手そうそういるはずも無い、と思っていたのだが、そのそうそういるはずも無い相手にどんぴしゃに出会ってしまった今回は肉体的にはともかく、精神的にはいつもの十倍くらいは疲れた気がする。

「ご苦労だったな、アリス…………それとジャアクフロスト」

「たいへんだったねー」

「ヒホヒホ! オイラに任せろホ!」

 変わってしまった仲魔を見て、なんとも言えない表情をする。

「で、お前結局なんなの? フロストとランタンは?」

 緊急事態だったので見過ごしていたが、邪教の館でも無いのにいきなり悪魔合体が始まったらさすがに不自然だろう。

「デビルフュージョンだホ! オイラはオイラで、オイラはオイラだホ!」

「全部オイラじゃねえか、分かんねえよ」

 デビルヒフュージョン? フュージョン、融解? この場合、合体みたいな意味合いか?

「で、戻れないのか?」

「ホ?」

「いや、ぶっちゃけフロストとランタンの二体がいたほうが便利なんだが」

「ヒホー?! オイラはイラナイ子?!」

「いや、それはどうでもいいんだが、結局できるのか? できないのか?」

「出来ないことも無いホ」

「じゃ、やれ」

「いや、でもオイラ強いホ?」

「それは分かったが、そもそも俺が普段戦う相手なんざアリスでもオーバーキルなのにお前使うような相手なんてそうそういねえよ、マグネタイトの消費でか過ぎるし、お前」

「いやでも…………」

「あのな、ジャアクフロスト」

 そこで、一度息を止め。

 

「八頭身になって出直して来い」

 

「ヒ、ヒ、ヒホーーーーーーーーーー!!!!!」

 あ、逃げた。しかもなんか涙みたいなのでてる。

「さまなーいいすぎだよ、あのこかわいそう」

「つっても限界まで収集してたマグネタイトがあいつの魔法三発で空だぞ? 今倒した死神のマグネタイト収集してるから差し引きでマイナスってことは無いだろうが、燃費が悪過ぎる」

 ぶっちゃけ、アイツがメギドラダイン一発撃つ分のマグネタイトでアリスがメギドラオン三発は撃てる。

 マグネタイトバッテリーの最大収集量はCOMPのランクによって違う。

 俺みたいな中堅どころに許可されたCOMPじゃあいつの燃費の悪さには耐えられない。

「奥の手としてはいいかもしれんが、使いどころを考えないと後に続かないぞアレ」

 今回のようなマグネタイトが使っても使っても沸いてくる環境ならともかく。

 普通の戦闘で使ったら、その一戦は勝てても次の一戦で戦うマグネタイトが無い。つまり仲魔が使えなくなる。

「お前ら使うのですら普段から節約して、ギリギリなのにあんなの使えるか」

 強いのは認めるが、それより継戦能力のほうがありがたい。

「ま…………今回みたいな場合の時のために切れる札が一枚増えたって意味ならありがたい」

 超が付くほど強力なのは事実なのだ。普段はともかく、いざと言う時なら使えるだろう。

「ところでさまなー、あれ」

「ん、まあ分かってるが…………アイツ何やってんだ?」

 屋上の端。入り口とは反対の方向にある隅に腰を下ろしてもがいている。

「体育座りもできない…………オイラは二頭身」

 いかにもショック、と言う感じで肩を落とし膝を付きながら、チラッチラッ、と時折こちらを見ている。

「わたしいってくるね」

「お前が? まあいいけど、どうするつもりだ?」

「んふふ~ないしょ」

 人差し指を唇に当ててアリスが笑う。その姿に、多少の呆れを含みながら勝手にしろ、と言って送り出す。

 てくてく、とアリスが歩いていきジャアクフロストに近づく。

 それから両者が何かを会話し…………十数秒ほどでジャアクフロストが立ち上がり、アリスと共に戻ってくる。

「それじゃあ元に戻るホ! でもいつかまた使って欲しいホ。それじゃあ、またいつかだホー! サマナー! 姉御!」

 姉御…………? そっと視線をアリスに移し。

「えへっ」

「お前何を言った?!」

「うふふ」

「誤魔化すな!!」

「キャー」

「わざとらしい悲鳴上げるな!」

「オイラたち復活だホ!」

「二人とも楽しそうだホー!」

「どこがだ!」

 こいつら出しっぱなしなのはマグネタイトの無駄遣いだ、と気づき送還したのはその五分後だった。

 

 

 仲魔を全員送還し、ようやく静かになった屋上を見渡す。

 奥のほうに倒れた群体、と何故か入り口近くに倒れている別の男。

 そして。

「「あっ」」

 ばっちりと視線があってしまった朔良。

「……………………いたのか」

「……………………ええ、まあ」

「……………………見たのか?」

 俺があいつらに振り回されているあの姿を、見られたと言うのか。

「………………まあ」

 神は死んだ。俺は無宗教だが。

「忘れろ。今見たこと全部」

「努力はするわ」

「…………そうしてくれ。と、まあ気を取り直して」

 屋上を見渡し、入り口近くに倒れている男のほうに近寄っていく。

「こいつ誰だ?」

 そんな俺の疑問に答えたのは、朔良だった。

「地下で何かしてたわよ、たしか群体(クラスター)って名乗ってたわ」

「何?」

 俺の疑問に答えるように、朔良が俺と分かれてからの話を簡単に纏めて話す。

 その言葉を聞き、思わず奥のほうに倒れている男を見る。

「あそこで倒れてるあいつ、あいつも自分のことを群体(クラスター)と名乗ったな」

 そんな俺の言葉に朔良が眉をしかめる。

「群体、つまりあいつらは複数いるってことか?」

「何かの部隊の名前、とか?」

 普通に考えればそうだろう。

「そもそもあいつら一体何がしたかったんだ?」

 最初は強力な悪魔を使役しようとしているのかと思った、だが制御するつもりは無いようだった。

 だったら自由にした強大な悪魔にこの街を壊させようとしているのかと思った、だが俺がそれを邪魔してもただ見ているだけだった。

 まるで召喚してしまえば後はどうでもいい、と言わんばかりのその態度に疑問が残る。

「こっちは突然笑い出して走っていったのよ、それを追いかけたらちょうど有栖が戦ってる途中だったわ…………その助けられなくてごめんなさい」

「ん、ああ、良いさ。あれは人間相手じゃ分が悪い。下手に発狂して邪魔しなかっただけでも十分過ぎると思うぞ」

 あの濃密な死の気配にやられ、精神が崩壊していてもおかしくなった。俺だったから良かったが、並の人間ではあっさり精神崩壊をして…………。

「待て…………おかしい。あいつあの死神の目の前にいたのに、なんであんな平気そうな顔ができる?」

 朔良ですらその気配に立ち止まったのに、俺のような特殊な事例でも無い限り、平気でいられるはずが無い。

 例えるならクトゥルフ神話系の精神汚染に近い。否、蝕むものが命そのものな分より凶悪かもしれない。

「だがアイツは平気そうな顔して立っていた」

 それはつまり…………。

「有栖と同じってことかしら?」

「いや、俺と同じのがいるはずねえ…………まあ理由は省くが、俺みたいな事例は他には無いと考えて良い」

「だったらどうして?」

「…………もしかするとアイツらがあの死神を召喚したのと何か関係があるのかもしれないな」

 しばし考えてみる、が何も思い浮かばない。

「分からん…………今日のところはヤタガラスに連絡して人手を回してもらって、俺たちは帰るとしようぜ」

 朔良は数秒考え、そうね、と頷く。

「…………そういやなんか忘れてる気がするんだが」

「呪いの事? 地下にいたわよ。何かの儀式に使われそうだったんだけど、嫌な予感がしたから倒しておいたわ」

「…………ふーん、そうか」

 呪いのこと…………だったか? 何か違うような、でもそれ以外に心あたりなんて。

 考えつつ階段を下る。どうもさきほどの死神が顕現した影響で異界が歪んでいるらしい。一周して正常になっている、と言うか迷宮化が解けている。

 素直に階段を下ると下にたどり着くので帰り道はわかりやすい。

「っかし、ちと問題かもな」

「何がよ?」

 校舎の階段を下りながらぽつりと呟くと、朔良が反応する。

「これだけ異界が滅茶苦茶に荒らされた上に異界の主がどこにもいない。住み着いていた悪魔たちはお前が倒したんだろ?」

「そうね、けっこうな数がいたから恐らくここの住み着いていた悪魔たちでしょ」

「どうやってけしかけたのかは知らんが、まあ襲ってきたのだから倒した、それは問題ないだろう」

 どうせほうって置けば霊穴の力で沸いてくるのだから。

「だが主がいなくなったのは不味いかもな」

 この異界の主はヤタガラスと…………人間と交渉する程度に人間に友好的で、しかも霊脈が重なった霊穴の管理が出来る程度に能力が高く、住み着いた悪魔が異界から出て行かないようにしてきた程度に支配力が強い。

 そんな三点揃った悪魔が早々見つかるとも思えない。

「ここの主がどんなやつなのかは知らないが最悪の場合、この異界は破棄されるかもな」

 

 異界に主は必須だ…………とは言わない。

 俺が倒したフロストがいた廃病院のように、核となる悪魔を中心に作られた異界は主が必須だ。この場合の主とは核となった悪魔だ。逆にここのように、地脈の力で霊場が歪み生み出された異界は主を必要としない。

 だが異界を保つのに主は必要無いが、異界を管理するなら主がいたほうが都合が良い。

 異界の主とはその異界の法則を担う存在だ。異界内のどんな悪魔よりも強力である必要がある。

 そしてこの地の場合は、そこに霊穴の管理と言う仕事が入る。

 霊穴の管理とは言うならば霊脈が循環するように保つ仕事だ。

 

 世界の血脈とも呼ばれる霊脈に流れるのは、純粋な力だ。

 ある意味世界の命とも言えるこれは、生命と同じように世界の表面、地表の下を巡り、輪となって循環している。

 毛細血管のように世界中に霊脈が張り巡らされており、複雑に絡み合っている。

 そして、無造作に絡み合った霊脈は時折詰まることがある。

 一方通行になり、ある一点で止まってしまってそこに溜まりつづけるのだ。

 人間でも血管が詰まれば破裂して致命傷になりうるように、世界的に見てもソレは非常に良くない状況である。

 簡単に言うと、流れない力は徐々にその地の負の情念に汚染されていくのだ。

 そうなると土地自体が淀んでしまい、悪魔や怨霊が湧き上がり、人の精神すら汚染してしまう死の土地となってしまう。

 霊脈は地下を通っている水脈のようなものだが、物質的に存在するわけではない、だが確かに存在して現実に影響を与える。

 そこで同じように半分現世からはみだしている異界から干渉し、いくつもの霊脈上にある異界を使って流れを調整するのだ。

 流れが詰まってしまうところにはこれ以上力がいかないように水門を閉めるように栓をする。

 流れが複雑化してしまっているところはいくつかの霊脈を纏め上げ、一本の太い霊脈にしたり。

 あまり大規模にやると流れそのものに影響が出るので、あくまで最小限に変えて行き、そうして世界の命を保っているのだ。

 そしてそれを行なっているのが霊脈の上の異界の主だ。

 ヤタガラスの人間がやる場合もあるが、人間よりも悪魔のほうが霊脈の扱いに慣れているため、だいたいは人間と交渉した悪魔が行なう。

 悪魔にとっても霊脈の上の異界の主になれ、力をつけることが出来るので利は大きい。

 

 と、まあこういう理由でこの異界の主がいないのは非常に不味いのだ。

「あまり良くないらしいが、最悪の場合異界を破棄してヤタガラスのほうで調整することになるかもな」

 人間ではあまり上手くできないらしい、とはキョウジの弁。あの男、何でも教えてくれるのは良いが、ちょっと事情を知り過ぎではないだろうか? 実はスパイだと言われても納得できるのだが。

「そこまでは私も知らなかったわ…………なるほど、そんなことになってるのね」

「ああ、だから今の主の生死の確認だけでも出来ればいいんだがな」

 果たしてどこにいるのか?

「私が倒した中には?」

「多分いないだろ。強さ的には頭一つも二つも飛びぬけていた強さのはずだからな。そんなやついたか?」

「いえ…………全員同じくらいだったわね、多分レベル20も無いんじゃないかしら」

「じゃあ違うな。霊穴の管理なんて低レベルの悪魔がやったら力の奔流に逆に飲み込まれるのがオチだ、最低でもレベル60くらいはあるはずだ」

 逆に言えば新しく主を用意するにも最低ラインがレベル60と言う非常に厳しいものになる、と言うことだが。

 と、考えていると、ふと朔良が眉を潜め、何かを考えていた。

「朔良?」

 どうかしたのか? と尋ねると、朔良が首を傾げる。

「今この校舎にいるのって私たち二人よね?」

「ああ、そうだな」

「仲魔は出してないわよね?」

「は? 出してないぞ」

 朔良の意図することが良く分からず首を傾げ…………次の一言で凍りつく。

 

「じゃあさっきから聞こえてくる足音、誰の?」

 

「…………………………朔良」

「何?」

「俺が合図した振り向きながら横に飛べ」

「了解」

 言いながら俺は腰に差したホルスターから銃を抜き。

「一、二の…………三、今だ!」

 俺の言葉に従い、俺と朔良の二人が同時に振り向き、横に飛ぶ。

 と、同時に俺たちの間を何かが通り抜ける。

「タネは割れてんだ。もう通用しねえよ、バカ」

 そして後ろ手に拳銃を構え…………。

 

「出オチごくろーさん、ってな」

 

 引き金を引いた。

 




リリなののマテ娘の王様みたいに、悪ぶってるけどなんか可愛い子って苛めたくなる。ジャアくんみたいに。ジャアくんみたいに。

あとオリジナル設定非常に多いです。水代の小説の特徴みたいなものなので、受け付けない人はきっぱり切ったほうが良いかと。なるべく世界観にあわせるように設定組んでますけど、それでも無理と言う方はいるかと思うので、今更ながらに言っておきます。

さて、次回はいよいよ有栖を襲った悪魔の正体が判明します。
絶対誰もわからなかっただろうなあ。ぶっちゃけ元ネタとかけ離れてる気がするし。

そしてタイトルに書くほど出番は多くなかったジャアクフロスト。
折角カッコよく登場したのにもう出番降格です。
恒例のジャアクフロストの【公開】設定と泰山府君の設定を下載せておきます。





魔王 “■■■■■■”ジャアクフロスト

LV90 HP2380/2380 MP790/790

力95 魔93 体99 速76 運75

耐性:物理
無効:破魔、万能
反射:火炎、氷結、呪殺

ギャラクティカフロストパンチ、ブーメランフロステリオス、メギドラオン、メギドラダイン
■■■■■、メディアラハン、クライシス、バリアブレイク

備考:■■【■■】の権能を持つジャアクフロスト。僅かにだが■■■■■の力を宿す。

メギドラオン 核熱属性の全体魔法。

メギドラダイン 全体に万能属性特大ダメージ。

クライシス 一定時間、味方全体の全ステータス増大。全ての状態異常を無効化し、物理反射と魔法反射の状態変化を得る。

バリアブレイク 拳で攻撃した時、相手の補助魔法及び、テトラカーン、マカラカーンを破壊する。

■■■■■■ 自分の行動終了時、低確率でもう一度行動する。この効果は一度の行動に付き一回発生する。




死神 タイザンフクン(泰山府君)

LV125 HP9999/9999 MP9999/9999

力78 魔209 体178 速122 運156


無効:火炎、氷結、電撃、衝撃、破魔
吸収:呪殺

マハムドオン、泰山府君祭、亡者の怨嗟、十王の裁定
(メギドラオン、ランダマイザ、ペトラ、陰陽祭神)

備考:召喚時の不備で後者四つのスキルが使用できない。

泰山府君祭 味方全体を蘇生させた上で、HPを全回復させる。

亡者の怨嗟 毎自ターン開始時、敵全体に10%の確率で即死を付与する。呪殺耐性以上のある敵には通用しない。

十王の裁定 呪殺魔法使用時、相手の耐性を一段階下げた上で貫通する。即死の付与確率を50%上昇させ、耐性の無い敵を100%即死させ、相手の即死耐性も無視する

陰陽祭神 火炎、氷結、電撃、衝撃を無効化し、無効化した時50%の確率で反射し、50%の確率で吸収する。





>>「八頭身になって出直して来い」
今回一番やってみたかったセリフ。

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