暗殺教室 刃を研ぎ澄ます者   作:獣王

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今回は少々渚目線で進んだ行くかもしれません


挑戦の時間

律が正式に仲間になってしばらくしてでのこと

 

雨竜「殺せんせー、今日の放課後暗殺します!」

 

それは朝のホームルームが始まる前の告白だった。

 

殺せんせ「またストレートな暗殺予告ですね。」

 

雨竜「俺のやり方だと結局バレやすいんで、それに最初は正々堂々とやりたいんです。では。」

 

黒鉄君は自分の席に戻っていった。そして変わりなく授業を受けていた。昼休みになり

 

前原「黒鉄、お前本気でやるのか?」

 

雨竜「何が?」

 

杉野「暗殺、初めて自分で動くよな。あんなに真正面で大丈夫なのか?」

 

雨竜「今まではみんなの作戦に釣られてやってたから、たまには自分でやってみようと思って、それに自分がどこまでできるか知りたいし。」

 

渚「何か手伝えることはある?」

 

雨竜「ありがとう、でも今回は俺一人でやりたいんだ。」

 

黒鉄君はこう言うけど、正直不安だ。今までの暗殺をみても皆とさほど変わらない実力だし。今まで一人で殺せんせーにダメージを与えたのはカルマ君と律だし。そう考えてると後ろからカルマ君が、

 

カルマ「♪〜」

 

雨竜「!!」

 

その光景は驚いた。カルマ君が不意打ちで黒鉄君を背後から攻撃したのに、黒鉄君はそれを避けて放った腕を掴んで動きを封じていた。

 

雨竜「あっぶね!何するんだよカルマ!?」

 

カルマ「ごめんごめん。でもさ、ずるくね?今まで力隠してたんだろう?この間の件といい。」

 

この間の件というのは、律が放った弾丸を剣で防御そうたことだろう。確かにあれを考えると、黒鉄君の底が見えない。

 

カルマ「そんなに強いならさ、俺と喧嘩しようよ?」

 

雨竜「悪い、喧嘩とかはあまり好きじゃない。あ、でも決闘ならいいけど。」

 

「(どう違うんだ!?)」

 

 

 

 

 

 

皆気になりつつ、その時間はやって来た。校庭で対峙する黒鉄君と殺せんせー。気になるのか皆も結果を見守っている。

 

イリーナ「雨竜の奴、あんなのうまくいくわけないじゃない?」

 

烏丸「それは彼自身もわかっていることだろう。」

 

イリーナ「ならどうして?」

 

烏丸「修学旅行以降から彼は積極的になって来ている。今の実力をおそらく知りたいのだろう。それに彼は・・・・」

 

 

 

 

雨竜「殺せんせー、行きます!」

 

殺せんせ「ヌルフフフどこからでもどうぞ」

 

黒鉄君は刀を構え向かっていった。驚いたのはすごいスピードで殺せんせーに近づき刀を振り抜いた。そのスピードに驚くも、殺せんせーの早さにはやはり叶わない。あっさりと避けられてしまう。

 

殺せんせ「ヌル、真っ直ぐでいい太刀筋ですね。でも、先生に一刀入れるためにはまだまだですね。」

 

雨竜「・・・・・」

 

矢田「黒鉄君・・・・」

 

黒鉄君は再び向かっていった。さっきと違うのは一刀加えた後続けて攻撃を加えようとしていることだ。

 

殺せんせ「連続の攻撃も、今までのナイフと変わりませんよ。」

 

やはり無理なのかと思われたが、次の瞬間に驚かせられた。

 

雨竜「やっぱり最初だとこんなものか。」

 

渚「え!?」

 

攻撃を避けていたと思われていた殺せんせーだったが、足元に触手の先端が一本落ちていた。

 

殺せんせ「これは、予測!?」

 

雨竜「殺せんせーの性格上、避けたらここに来ると思ったんですが、やっぱりそのスピードについていくのは至難の技ですね。」

 

 

 

 

 

杉野「どうなってるんだ!?気がついたら触手が落ちてるぞ!?」

 

岡野「予測って言ってるけど。」

 

矢田「そうか!完全掌握(パーフェクトビジョン)!」

 

木村「何だそれ?」

 

中村「何か知ってる感じだね?」

 

矢田「あ、それは・・・」

 

千葉「それにしてもあいつあんなに動けるのか?」

 

信乃「兄さん・・・勉強や家のことだけじゃなく・・・・・毎日鍛えてます。」

 

烏丸「それに最近は、俺がやっている訓練を教えて欲しいと頼まれた。」

 

菅谷「烏丸先生の訓練って!」

 

不破「ハードそうね。」

 

 

 

 

殺せんせ「黒鉄君、君がここまでやるとは正直驚きですよ。しかし・・・」

 

殺せんせーが言葉を言い終わる前に黒鉄君は刀を鞘に戻した。

 

雨竜「ここまでですね。」

 

殺せんせ「おや?諦めるのですか?」

 

雨竜「殺せんせー、今の俺じゃあ暗殺は無理です。」

 

殺せんせ「冷静に分析しますね。ではどうします?」

 

雨竜「もっと強くなります。もちろん俺だけじゃ無理です。クラスの力になれるように頑張ります。」

 

殺せんせ「いい答えです。君はきっと強くなれる。ヌフフフ、でも先生を暗殺することはそれでもできませんがね♪」

 

雨竜「その余裕、いつか崩してみせます。」

 

 

 

波乱の暗殺が終わり、一緒に帰るとやはり質問責めにあっていた。

 

杉野「完全掌握(パーフェクトビジョン)な、すごいことできるんだな。」

 

雨竜「そうでもないよ。まだまだ未完成な部分が多くて。」

 

倉橋「でも、言われて調べると、結構がっちりしてるんだね。」

 

雨竜「いろいろあってね。強くなりたかったんだ。考えてもよくわからないし、シンプルに鍛えようと思ってね。でも殺せんせーには届かなかったけど。だから皆と協力すればもしかしたらって。」

 

渚「そうだね、あれだけのことができるんだったら、新しい戦略も出て来るよ。」

 

そんなっ会話をしていると突然信乃ちゃんが動きを止めた。

 

矢田「信乃ちゃん?どうしたの?」

 

「あっれー?もしかしてこの前京都であった娘じゃね?」

 

前からいかにもガラの悪そうな学生が近づいてきた。

 

倉橋「あ!この人達は!?」

 

茅野「知ってるの?」

 

矢田「修学旅行の時絡んできたの。」

 

「ちょうどいいじゃん?今度こそ俺達と・・・」

 

?「おい、黙ってろ。」

 

一番後ろにいたリーダー格の男子が集団を黙らせた。前に出てきてこちらを睨んで来る。しかし女子を見ているわけじゃないらしい。その目線にあるのは。

 

?「お前京都で見たやつだな。その袋、剣道でもやってるのか?」

 

雨竜君だ。あの武器を隠すため剣道の竹刀入れに入れて持ち歩いてる雨竜君を見て睨んでいた。

この時はまだ予想してなかった。雨竜君と狂犬の出会いが何をもたらしたのか




次回は原作とは違う話をします。

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