暗殺教室 刃を研ぎ澄ます者   作:獣王

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暗殺教室の小説をうち直します。


変わる時間

椚ヶ丘学園。中等部高等部があり、平等で可能性を開花させるをモットウにしている。しかしこの学園には落ちこぼれと呼ばれるクラスがある。

中等部3-E、通称エンドのE組。問題を起こしたり成績が悪い者を本校舎から離れた旧校舎に隔離し差別の対象にしている。そのためE組の生徒達は希望を失いつつあった。

そんな中舞い込んできた二つの事件。一つは今年の春に月が半分以上消滅したこと。二つ目はその月を消滅させた超生物が3-Eの担任になったこと。殺せんせーと呼ばれるようになったこの生物は黄色いタコのような姿をし、マッハ20で動くことができる。防衛省から暗殺を依頼された生徒達。報酬は百億円。対先生の武器を使い日々暗殺を行っている。

しかしそれとは別にこの先生は、意外といい先生で生徒達から光が見え出したのだ。

一学期中間テストも終わり、次なる行事修学旅行がまっていた。

しかしこのクラスで、今だ刃を隠す者がいた。

 

片岡「渚、班が決まったら私か磯貝君に教えてね。」

 

潮田「え?」

 

茅野「忘れたの?修学旅行の班だよ♩」

 

真面目に見える女の子片岡メグが、女の子みたいな顔をした潮田渚に修学旅行の班を確認してきた。よくわかってない渚に、隣の席の茅野カエデが説明に入った。

 

潮田「そうか、もうそんな時期なんだ。」

 

茅野「どこ行こうか楽しみだね♩」

 

殺せんせ「全く、中間テストも終わってすぐに修学旅行とは・・・正直先生気乗りしませんね。」

 

前原「とか言いながら舞妓の格好してるじゃないか!」

 

菅谷「めちゃくちゃ楽しみにしてるじゃねーか!」

 

岡島「しかも似合ってるよ!」

 

気乗りしないと言いながら舞妓の格好をしていて、イケメンな顔立ちの前原陽斗と背が高い菅谷創介と坊主頭の岡島大河に突っ込まれた。

 

殺せんせ「いやーばれましたか。実は皆さんとの旅行が楽しみでしょうがないんですよ。」

 

潮田「殺せんせーも楽しみなんだな。」

 

すると長髪で顔を隠した生徒が殺せんせーの前に来た。

 

殺せんせ「おやどうしました黒鉄くん?」

 

潮田「(この時黒鉄くんが言った言葉はクラスを騒がした。)」

 

黒鉄「殺せんせー、俺は修学旅行に行かないので。」

 

長い沈黙の後

 

全「「「えぇえーーーー!!!」」」

 

前原「マジかよ!?」

 

中村「せっかくの旅行なのになんで?」

 

磯貝「皆落ち着け、本気なのか黒鉄?」

 

前原と金髪の女の子中村莉桜ともう一人の委員長の磯貝悠馬が聞いてきた。

 

殺せんせ「にゅやーー!!ーなんでですか黒鉄君!?先生と行くのそんなにやですか!?そんなこと言わないで一緒に行きましょうよ!?」

 

殺せんせーの弱点:集まりが悪いと自分に価値がないと思い落ち込む

 

黒鉄「いや、そういうわけでは、それでは失礼します。」

 

殺せんせ「黒鉄君!?」

 

岡島「あいつ本気なのか?」

 

菅谷「まぁ、でもあいつ人付き合い悪いしな。」

 

岡島「ある意味予想通りか。」

 

黒鉄雨竜、E組の生徒の一人で長い長髪で顔が見えず、クラスでもあまり目立たない生徒で、暗殺もあまり積極的でなく、特に仲のいい人はいない。その為かその発言は周囲を驚かせた。

 

放課後で生徒達が帰宅する時間。渚も友達のカエデと野球好きの杉野友人と帰っていた。

 

茅野「でもまさかの発言だったね。」

 

潮田「うん。殺せんせーずっと落ち込んでたね。」

 

杉野「だな。でも何で行かないって言ったのかな?」

 

潮田「う〜ん、あれ?」

 

渚はふと正面に隠れている。磯貝、前原、片岡。活発そうな女子、岡野ひなた。ポニーテールの矢田桃花がいた。

 

潮田「皆なにやってるの?」

 

前原「!! びっくりした、あれだよあれ。」

 

前原が指差したところにいたのは黒鉄だった。一人でスーパーに入っていった。

 

杉野「黒鉄じゃん。買い物か?」

 

茅野「じゃあ、別に珍しくないんじゃ?」

 

前原「それがあいつさっきから二人分の食料しか買ってないんだよ。量からして買いだめも含めてだ。」

 

潮田「そういうことは察しがいいんだ。」

 

前原「ズバリだが、あいつには女がいると思う。それも他校の。あいつが修学旅行に行かないのもそれが理由じゃないか?」

 

潮田「そうかな・・・」

 

杉野「それで尾行してるのか。磯貝達も珍しいな。こんなことに付き合って。」

 

片岡「まぁそうなんだけど。」

 

磯貝「正直。もう少し黒鉄の事を知りたいんだ。」

 

岡野「私は成り行きで・・・」

 

矢田「私もかな・・・」

 

殺せんせ「先生も気になります。」

 

潮田・杉野「いつの間にかいるし!?」

 

殺せんせ「先生の何が悪いのか気になりますし、本当に彼女がいるなら、知るには担任として当然です。」

 

殺せんせーの弱点:下世話

 

尾行を続けていると、一軒の家に入っていった。標識には黒鉄と書いていた。

 

矢田「家に帰ったってことは、彼女の件はないのかな?」

 

前原「これで同棲してるなんてだったらやばいけどな。」

 

一同は庭先に忍び込んで家の中を覗いた。そこには黒鉄ともう一人いた。ややウェーブがかった水色の長い髪の見た目は幼稚園児くらいの少女がいた。少女はリビングに黒鉄が入ってくると近づき抱きついた。

 

黒鉄「ただいま信乃。大丈夫だったか?」

 

信乃「お・・・帰りなさい。兄さん。」

 

信乃という少女はコクコクと頷いた。

 

黒鉄「今日はどうだった?」

 

信乃「・・・・・」

 

黒鉄「そっか・・・」

 

信乃「ごめん・・・なさい。」

 

黒鉄「大丈夫。少しづつ慣れて行けばいい。信乃が人に慣れて人と触れ合える人間に。大丈夫、信乃は優しいからきっと嫌いになる人はいないさ。信乃が前に進めるまでは、兄ちゃんが守ってやるからな。」

 

信乃「でも・・兄さんが・・・楽しめない・・・だから・・・見守られてる・・・」

 

黒鉄「え?」

 

黒鉄は庭に出てきた。

 

黒鉄「何やってるの皆?」

 

全「あ・・・ははは」

 

その後家に案内され皆で座っていた。

 

黒鉄「こんなことで殺せんせーのことがバレるとは。」

 

殺せんせ「面目ない。本当に面目ない。」

 

黒鉄「みんなも何で俺なんかを・・・・矢田さん?」

 

説教している黒鉄だったが、矢田は信乃を見ていた。

 

黒鉄「信乃がどうかした?」

 

矢田「妹さんだよね?一回だけでもいいからギュッてしてもいい?」

 

岡野「あ!私もそれ思った!」

 

茅野「私もしたい!」

 

片岡「二人とも落ち着いて!私だって!」

 

男子「女子陣が壊れた!」

 

しかし信乃は黒鉄の服をギュッと掴んで離れなかった。

 

黒鉄「ごめん、妹はちょっと人見知りが激しいんだ。まだ人に慣れてないんだ。嫌っているわけじゃないから気にしないで。」

 

潮田「黒鉄君、もしかしてなんだけど、修学旅行に行けない理由は・・・」

 

黒鉄「ああ。話すよ、みんなも知りたくてつけてきたんだろう?俺と信乃は早くに両親を亡くしたんだ。親戚も知り合いも俺達を邪魔者のように見ていた。行くところもなく俺達は家もなく育っていた。俺が小学4年のことだ。信乃は本当に物心がついた頃だった。信乃人と接するのが苦手なのは、それが原因かも知れない。」

 

片岡「そんなことがあったなんて。」

 

黒鉄「そんな俺たちを拾ってくれた人がいるんだ。血の繋がりはなかったけど、俺達はおじさんの事を本当の家族に思っていた。でも、あることが原因でおじさんと住めなくなってしまった。今は仕方なく離れて暮らしてる、生活費だけど送って。今は2人で住んでるんだ。」

 

岡野「もしかしてE組に落ちた理由って?」

 

黒鉄「ああ。ちょうどおじさんと住めなくなった時と被って、信乃がまたふさぎこんでしまって、テストをすっぽかして家にいたんだ。それで成績も評価も落ちて今に至るわけ。」

 

矢田「・・・・」

 

信乃「兄さん・・・やっぱり私・・・一人で・・・留守番・・・」

 

黒鉄「大丈夫。お前は俺が守る。それがおじさんとの約束でもあり、俺自身の誓いだから。だから皆は楽しんできてくれ。お土産と旅行話を期待してるよ。」

 

殺せんせ「ヌルフフフ。なるほど、理解しましたよ。しかしやはり君も行くべきです。」

 

黒鉄「!! だから信乃をほっとけないです!?それとも見捨てろって言うんですか!?」

 

磯貝「落ち着け黒鉄!?」

 

殺せんせ「いえ、君の行いは家族を大事にするというとても素晴らしいものです。ですが本当に大事で繋がりがあるなら、ずっとそばにいなくても、遠く離れていても、側にいるものです。」

 

黒鉄「遠くても側に・・・」

 

信乃「・・・・」

 

殺せんせ「それともう一つ、今のままでは妹さんは変われません。原因は君自身ですよ。」

 

黒鉄「どういう意味です?」

 

殺せんせ「君はクラスでは誰とも関わらず、自分の空間でしか生きていない。妹さんに変わって欲しいなら、まずは自分で変わらなくてはならない。」

 

黒鉄「自分が・・・」

 

殺せんせ「さて提案です。妹さんに私の正体がばれてしまいました。どうするか?それでどうでしょう?信乃さんをE組に参加させては。」

 

杉野「えぇーー!!」

 

岡野「殺せんせー本気!?」

 

殺せんせ「ええ。信乃さんがくらすに来ることで黒鉄君も修学旅行にいけます。それに人と触れ合うこともできます。どうしますか?」

 

黒鉄「・・・・」

 

殺せんせ「まぁ考えてみてください。それでは皆さん、帰りましょう。」

 

潮田「う・・うん」

 

一同は帰っていった。その後黒鉄は考えた。

 

黒鉄「・・・・」

 

信乃「兄・・・さん?」

 

黒鉄「信乃・・・ちょっとお願いがあるんだけど。」

 

 

 

次の日。旧校舎の玄関で矢田が何処かふわふわしている少女、倉橋陽菜乃と登校していた。

 

倉橋「へーそんなことがあったんだ。」

 

矢田「うん、何か力になれないかな・・・」

 

その時後ろから誰かがぶつかった。勢いがなかったから倒れはしなかったが、矢田はすぐに後ろを振り向いた。そこには帽子を被って、逆に尻餅をついていた信乃がいた。

 

信乃「あ・・・ごめん・・・なさい。」

 

矢田「きゃあーー♪かわいい♪

 

矢田は信乃をギュッと抱きしめた。信乃緊張で固まった。

 

倉橋「桃花ちゃん、この子が?」

 

矢田「うん、さっき話した黒鉄君の妹。どうしたの信乃ちゃん?もしかして。」

 

信乃「私も・・変わりたい・・・です。兄さんの為に・・・頑張ります。」

 

矢田「そっか。困ったことがあったらなんでもいって、協力するから。」

 

倉橋「そうそう。仲良くなろう♪」

 

信乃コクコクと頷いた。

 

黒鉄「信乃!ちょっと待って!」

 

矢田「あ!黒鉄君、おは・・・よう?」

 

そこに来た黒鉄は前の長髪ではなく、髪をバッサリと切り、顔がハッキリと見えていた。

 

倉橋「あれ?髪切ったんだ。」

 

矢田「本当に黒鉄君?」

 

黒鉄「そうだよ。あの後信乃に切ってもらったんだ。似合ってないからからあんまり見ないで欲しいな。」

 

矢田「そんなことないよ、結構かっこいい顔してるんだ。」

 

倉橋「うんうん。似合ってるよ♪それに信乃ちゃんも髪を切るの上手だね♪ 」

 

信乃は帽子で照れ臭そうに顔を隠した。

 

殺せんせ「ヌルフフフ。黒鉄君も変わろうとしてるんですね。」

 

そこに殺せんせーがやってきた。

 

黒鉄「殺せんせー、おはようございます。」

 

矢田「おはようございます。」

 

倉橋「おっはー♪」

 

信乃「おはよう・・ございます。」

 

殺せんせ「はい、おはようございます。それで答えは見つかりましたか?」

 

黒鉄「はい。妹共々、よろしくお願いします。それと、これからは気持ちを入れ替えて殺します。」

 

殺せんせ「ええ、非常によい殺意です。楽しくなりそうです。」

 

そして教室に向かう時、矢田が耳元で話しかけてきた。

 

矢田「やっぱり家族大事だよね。ちょっと黒鉄君の事理解できたかもね♪」

 

黒鉄「//////!?&¥@」

 

黒鉄は顔を真っ赤にし倒れた。

 

矢田「黒鉄君!?」

 

黒鉄の弱点:同年代に女子に対して免疫が少ない。

 

 

 

 

 




オリキャラ設定

黒鉄雨竜
見た目:落第騎士の黒鉄一輝似
身長:173cm
体重:63kg
血液型:O型
好きな教科:国語
嫌いな教科:英語
趣味・特技:筋トレ、剣術(独学)
所属部活(過去):帰宅部
宝物:家族
好きな食べ物:唐揚げ
弁当派of買い食い派:お弁当

クラスでは目立たない存在。性格は真面目な性格で曲がったことは嫌っている。実はあまり女の人に対して免疫がなく岡島のエロ話を苦手としている。勉強はやればできるタイプ。妹と2人で住んでいる。妹のことになると人が変わったみたいになる。


黒鉄信乃
見た目:デート・ア・ライブの四糸乃似
黒鉄雨竜の妹で8歳。臆病で人見知りが激しい。しかし心優しく直感で相手の気持ちに気づく。人との付き合いが苦手で治そうと努力している

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