ゼロの使い魔~白黒の自称普通の魔法使い~ 完結 作:WryofuW
そしてあの例の戦いのあとコルベールが急いで魔理沙を追うと学院長が呼んでいるということでありルイズと魔理沙は仕方なく授業を休み学院長室へ向かう。
「来たか、コルベール君も居てくれて良い さてワシがこの学院長をしているオスマンじゃ」
「私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールと申します」
「霧雨魔理沙だぜ、魔理沙って呼んでくれよな!よろしくなじいさん」
「じッ・・!?、こら魔理沙そんなこと言わないの! 魔理沙にはあとで強く言ってときますので・・・」
「ほほ、良い良い それで何故呼ばれたのか分かるかね?」
ルイズは はい と言うが魔理沙は部屋の中を見ているため話を聞いていない。
が魔理沙はルイズに足を踏まれ顔を歪ませながら話を聞くことに。
「うむ、とりあえず魔理沙は貴族なのかね?」
「いてて・・・いーや違うぜ?平民ってやつだ、というか貴族って言葉自体しらなかったぐらいだよ」
「そうか・・・グラモンが迷惑かけたようで申し訳ないの」
「気にすんなって あれくらい大丈夫、んで言いたかったことはそれだけか?」
「いや後2つくらいかの、広場近くの建物の壁が壊れていたんじゃがなにか知らないかの?」
「しししし、知りませんわ!わ私は何も見ておりませんのでぇっ!」
「さぁな、しらないね…っておいルイズ…」
声が裏返っているルイズに魔理沙もオスマンもため息を吐いている。
「本当にしらないのかね?」
「知らないって壁が腐ってたんじゃないのか?」
「新しくしたばかりだったような・・・まぁ知らないならなにも言うまい・・・あとこれだけ聞いておこうかの、君の魔法はこの国・・・いやこの世界でかなり異質な力だと思われる。どこから来たのじゃ君は・・・?」
「幻想郷という場所だよ、確かに私とここのは全くと断言はできないけど違うね というより使い方が違うのかな?」
幻想郷という言葉に一瞬表情を変える。がすぐにふうむと唸るオスマン。それを見たコルベールが とりあえず魔理沙さんも疲れていることですしここらで・・・ と解散することを提案し承諾される。
一礼し2人とも出て行きドアが閉められる。
「学院長、気になることは解決しましたか?」
「むしろ謎が深まった感じかの・・・それといつのタイミングであの紋章のことをいうかだの・・・ガンダールヴ・・・」
学院室から出た2人にキュルケとタバサ、そしてギーシュと付き合っていたモンモランシーが何故かいた。授業は無かったようで結局無駄な心配をしていたルイズであった。
キュルケはいつもどおりルイズにちょっかいかけていてその後ろで魔理沙を見ているタバサとチラチラと魔理沙を見ているモンモランシー。
「あれ?たしかギーシュの彼女さんだったか?」
「えっあ、私モンモランシー・マルガリタ・ラ・フェール・ド・モンモランシ、よろしく」
「おぉぅ・・・長い、・・・知ってると思うけど霧雨魔理沙だ よろしく、んでどうしたんだ?校長のじいさんに用か?」
「ううん、あなたに用というかギーシュのことで・・・ギーシュのこと悪く思わないでほしいの!いつもあんな態度だけど根はいいのよ!今回あのことあった後すぐに迷惑かけた人に頭下げたのよ・・・勿論わたしのところにも、あんなギーシュみたのは初めてで、もう大丈夫だとおもうから・・・許してあげて」
「・・・ったくギーシュにこんなに思ってくれる人がいるのに迷惑かけてたんだもんな、まぁモンモランシーがいいなら私は何も言わないぜ?がんばれよ?」
「・・っ!ええ、ありがとう!」
じゃいこうぜ という言葉と共に魔理沙は進んでいきその隣にルイズが立ち先ほどの(一方的な)弾幕ごっこについて質問している。
「魔理沙の住んでたところじゃあれをやるのが普通なの?」
「んー私からしたらよくやることだしな、でも今回のは私のやってるようなものとは違うからな?あんな一方的なのはちょっとな・・・弾幕ごっこってのは綺麗さを競う遊びだからな?スポーツだよ 楽しくやらないと意味はないぜ? ギーシュには悪かったけどどんなものかは分かっただろ?」
「本当に綺麗だったわ 魔理沙はすごいのね・・・」
「悔しいが私以上の実力を持つのなんていっぱい居たけどな」
他愛も無い話をしていると途中で厨房のある食堂がありそこで魔理沙はシエスタの様子を見るといって別行動を取る。
そして厨房に向かう時にギーシュの後姿を確認したがもしかしたらあやまった後なのかもしれない。なんだか引っかかっていたものが取れたような顔をしていたような感じがした。
そしてシエスタとマルトーが話していたがマルトーが大声でびっくりしているような声が聞こえ恐る恐る顔をだしながら2人を呼ぶ。
「シエスター・・・マルトーさーん・・・」
「んお?あぁ魔理沙か」
「あっ魔理沙さん!先ほど頭下げに来てくれました!これも魔理沙さんのおかげです!ありがとうごっ・・・」
「まてシエスタ、おい魔理沙、おめぇ平民じゃなかったのか?魔法つかってたらしいじゃねえか?どういうことなんだ?」
あの顔でズンズン近づかれちょっと引き気味な魔理沙だがこの質問をちゃんと答えないと厄介なことになると勘が働く。
「ちょちょマルトーさん!とりあえず話しきいてくれって!な? ほらお茶でもだして深呼吸な?」
「いいだろう言い訳を聞こうじゃないか」
・・・・・
「なるほど、住んでる場所が違うとそういうことがあるのか・・・そっちには貴族はいないのか?」
「いない・・・と思うけどあれはどうなんだろうな、まぁとりあえずこっちのように貴族だけが魔法使える、なんていう決まりは無い、素質とかの問題はあるけど」
「・・・事情があるようだ、これ以上は模索はしない 今まで手伝ってくれたりメイドたちと仲良くしていたのは見ていたし悪いやつじゃないのはわかる、そっちとこっちの価値観の違いが早とちりしてしまった、すまない」
「ちょっと焦ったけど分かってくれてよかったよ、そこまで貴族のこと嫌いなんだな・・・」
マルトーの貴族嫌いがここまで強いものかと発覚したあと少々会話の時間にかけすぎてルイズのことを思い出したときには夕方で慌てて帰る魔理沙を後ろから2人は見送ってくれた。
結果的に言うとルイズに怒られた。遅すぎると、私がなにをしたと・・・ルイズのことちょこっとだけ忘れてたけど。
「おーよしよし、な?悪かったって?ほ・・ほらお詫びに手伝えることあったら手伝ってやるからな?」
「・・・、、でいいわ・・・」
「ん?」
「それでいいっていってんのよ! 手伝いなさいよね!今日の夜中!秘密の特訓するつもりだったから!覚悟しなさいよね!」
「うぉぉう・・・分かった分かった、感情の上下がはげしいぜ・・・(たしかこの隣ってキュルケじゃなかったか・・・?どうなるかもう分かるんだが・・・)」
そして魔理沙はここでルイズにちょっとだけ暇がほしいと願い、理由と聞くとこの学院の見学だそうだ。しかし前回の窃盗もありルイズは心配になるが、魔理沙の(ごり押し)説得により丸め込まれる。 広場で集合のことで、それまで魔理沙の時間である。
そして今は夕方この学院の中心。本塔近くで人影がほぼなく静かであり、そこに魔理沙一人が本塔へはいっていく。
中には階段があり上に行けば学院長室、下は宝物庫。魔理沙は隠れながらそそくさと階段を下りていく。
少し長い通路が続いておりある程度進むと、頑丈そうな扉があり魔理沙の勘が言っている。ここは何かあるぞ と。
しかし魔理沙の通ってきた道から、男女の声が聞こえてくる。慌てて隠れられる柱があったため、そこに隠れ声だけを聞く。
その男女は、コルベールともう一人は聞いたこと無い声。ちょっと顔を出し見てみると、緑の髪をしていてメガネを掛けている。
コルベールが今ミス・ロングビルと言っていた。確かミスっていうのは未婚女性と言うのを吸血鬼姉に聞いたような・・・だからあの女性はミスを除いてロングビルという名前の人だろうな。
と、この2人がきた理由が宝物庫の整理とチェックらしい、これは入れるチャンスかもしれない と魔理沙はにやついた顔をしている。
2人が入ったところでドアが閉められておらず魔理沙は、もし泥棒に入られたらどうすんだろうな?と思いつつ入っていく。
2人が固定化とか物理に弱いとか話しているが私には関係ない。 いいものを探すだけだ。
今どんな状況か気になりちょこっとだけ2人が注目している先を見てみると鉄格子のような扉の先に大事そうに置かれてる紙切れのような物が見える、どこかで見たような形である。
このお宝の中で、一番大事なものなのだろうと魔理沙は思う。あれをどうにかしようと考えているとチェックが終わりましたか? というロングビルの声が聞こえ終了の合図だと考え、ここで宝物を逃がすのは悔しいがばれるよりはマシ、と考えコソコソと去るが服の端っこがばれたのかコルベールが 誰だ! と声を荒げる。しかし魔理沙は自慢のスピードでさっさと退散する。
「ふう・・・あぶない・・・コルベール先生は冴えなさそうな顔してるけどけっこう鋭い・・・?」
なにもぬす・・・借りれなかったことにがっかりしている。があの紙切れ、コルベール先生が言っていた守護の札と言う物がこの学院で一番の宝物らしい。
一応無視してはいたが聞こえるものは聞こえるのだ、他にも固定化で守られているが物理攻撃に弱いとかなんとか、逆に言えば魔法耐性は高いということなのだろうか。
と魔理沙はふと自分の身体能力が一時的に向上したのを思い出す。もしかしたら学院長なら、とそのまま階段を上る・・ことはせずそのまま飛んでショートカットしてしまう。あんな螺旋階段いちいち上ってられんね。
「おーいじいさん いるかー!」
その声は魔理沙かね? 入るといい と許可をもらったので中へ、簡単に用件を話すとオスマンは気難しそうな顔をし 主人がいないが、まぁ良いか と話し始める。
「魔理沙、おぬしのその左腕の紋章はの、ガンダールヴといってな、武器であればどんな物でも自由自在に扱えるという能力があるのじゃ 過去にこのガンダールヴを持つ伝説の使い魔を従えたのが始祖ブリミルという逸話じゃ。今はガンダールヴを知っている人はほとんどいないわけじゃが・・・」
「伝説ねぇ・・・なかなか便利なやつなんだな、といっても剣とかいらないし私には八卦炉があるからなぁ、けど身体能力あがるのはびっくりしたな」
「こればかりはワシにも分からないことなのじゃよ 手助けできなくてすまぬな」
「んいやそんな期待はしてなかったけどこのくらい分かれば十分だとおもう」
「ふうむ、そうじゃ時間があるときにでもコルベール君に話を聞いてみるといい、なにか手がかりが掴めるかも知れんぞ?」
「あの人がか・・・わかったさんきゅーなじいさん」
特に後は聞きたいことも無い、というか思いつかなかったのでとりあえず移動することにしたはいいが時間まではまだ時間があるので適当にあまり遠くへ行かない程度に空中散歩する。
しかし夜なので暗く動物はおろか先のほうなんてまず見えずそのまま学院へ戻ることに。
仕方なく暇つぶしの時間は図書室から借りたこの世界の魔物の本だ。なかなか分厚くて読み応えのある本、しかし地味に重い。
月を見るとちょうどいい時間だと考えここらで広場へ向かうためショートカットのつもりで椅子に座るように箒に乗り空中移動する。
目的地まで着くとそのままふわっと降下していく。
「よっルイズ はやかったな!」
「わっ!!ま、まりさぁ!?どうして後ろに!?え?!」
「ルイズを驚かせようと思ってな、成功だな!」
と魔理沙はルイズの後ろにいる人物をみてやはりな と思う。
予想通りのキュルケとタバサである。 ルイズの声が大きすぎて秘密の特訓(笑)となってしまった。
ルイズは魔理沙に指摘され恥ずかしいのか顔を見てこようとしていない。
「この2人がいるけどどうせなら私の特訓を手伝ってもらうわ! まけてらんないもの!」
「ルイズがこんなにがんばってるなんてねぇ コモンマジックも使えないのに何するって言うのよ」
「えっとそれは・・・」
「ルイズのあの失敗らしき魔法をむしろ逆に使えないか? あれ威力はさまざまだけどコントロールさえなんとかなれば強力な魔法になりそうだけどな」
「あれが使えるの?魔法でもなんでもなさそうなあれが?」
「まぁ折角のいい機会じゃないか、試す価値はあるんじゃないか?」
「そう・・・ね 小さいころとは状況が違う、今は魔理沙も(ついでに)キュルケやタバサもいるから・・・」
「しょうがないわねえ 手伝ってあげるわよ、タバサもいいでしょ?」
「・・・分かった」
結果的にキュルケにばれた事は良かったことなのかもしれない、ルイズのやる気も向上した様子で魔理沙は弟子を持つってこんな感じなのだろうか? と思う。
夜の外出は禁止されているがそれをルイズは知っているはずだ。それでもこの特訓をしたいと言ってきたのは、何となくなのだろうか それとも魔理沙がいるからか・・・
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