ゼロの使い魔~白黒の自称普通の魔法使い~ 完結   作:WryofuW

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魔理沙は目をつけられた


第五話 ギーシュと魔理沙、そしてちょっぴり勉強会

 皿洗いも終わりいつの間にか後ろのほうにはものめずらしそうにみる数人のメイドたちでマルトーは簡単に魔理沙のことを紹介する。

 

 

 「ほれこいつが例の貴族が召喚した平民だ、次からは飯はここで食べるようだからよかったら仲良くしてやってくれ」

 

 「紹介された霧雨魔理沙だぜ、よろしくな!」

 

 

 メイドからは拍手が送られ質問攻めにあう。

 どこからきたの?、貴族の使い魔は大変じゃない?、親とか心配してるんじゃないの?等々・・・適当にご飯を食べつつ軽く質問に答えメイドたちの次の仕事まで雰囲気よく話すことができた。

 

 とほかのメイドが時間なのか掃除をしにいったがシエスタと魔理沙はマルトーにちょっと待てと言われ魔理沙はすぐに何故呼び止められたのかと分かる。

 

 

 「おう魔理沙、この子がシエスタだ。さっき説明したろ?お茶の生産地のな」

 

 「もちろん覚えてるぜ、シエスタは黒髪に瞳も黒か。珍しいもんだな、まわりみんな色々な色なのにな」

 

 「確かにそうですね、母が言うには曾祖父が黒髪黒い瞳だったようで遺伝だと思いますね」

 

 「そうかそうか、向こうでも霊夢以外にあまり見たことないな、珍しいんだな・・・まぁ、とりあえずよろしくだぜ」

 

 

 魔理沙の性格もありすぐに仲良くなれたシエスタは終始笑顔で嬉しそうだ。

 マルトーが咳払いし注目させると先ほどのお茶の件をシエスタに話すと驚いた顔をし魔理沙のほうを向く。

 

 

 「ま・・・魔理沙さんお茶を飲んだことあるんですか!?でもお茶ってまだ大きく出回ってないですし今ここにあるのも試作品なのに」

 

 「といってもなぁもともといたところではむしろ紅茶よりお茶のほうが出回ってたぞ?」

 

 

 ウ・・ウソ・・!?とでも言いたげな顔をし口に手を当てて驚いている。 感情の上下が激しいもんだ。

 

 

 「ま。そこんとこは今度でも話しな、ほら魔理沙授業はじまるぞ!シエスタも仕事にもどりな」

 

 

 マルトーの言葉に2人とも頷きシエスタは仕事へ魔理沙はルイズと合流するためその場所へ行こうとする。

 

 

 「あれ?どうしてこんなところに箒が??」

 

 「それは私のだよ、間違えて捨てないでくれよ?」

 

 「え?・・はい、どうぞ」

 

 

 じゃあなシエスタ、と手をひらひらさせながら去っていく魔理沙にシエスタは、本当にメイドを召喚したのかな?と勘違いするのであった。

 

 

 

 そして場面は変わり召喚をおこなった広場

 

 魔理沙は急がず鼻歌交じりにのんびりと向かっていき長い一直線通路になると奥のほうに桃色の髪が目立つ人影が、ルイズである。

 ルイズは魔理沙に気がつくとルイズからも向かっていきちょっぴり不機嫌そうな顔をしており魔理沙がそれについて聞いてみると、遅刻 といわれてしまい魔理沙は、おでこに手を当てながら笑顔のまま謝っている。

 

 

 「悪い悪い、料理長のマルトーさんとメイドのシエスタの2人と話してたら長くなっちまったぜ」

 

 「ふうん・・・どうせ急いで来る気無かったんでしょ?」

 

 「おっと何故ばれたんだろうな?」

 

 

 ルイズにため息を吐かれてしまったが仕方ないだろう、初めての土地で風景を捨ててまっすぐ来いなんて無理なんだから。

 

 

 「まあいいわ今ちょうどはじまるところだから、といってもたいしたことはしないわ、使い魔と接するにあたっての注意とかそんなものよ、その話が終わればとりあえずお終い」

 

 「そっか、なら色々案内してくれよ、後気になったんだけど私のいたところとここの文字が違って読めないんだよ。言葉は分かるがそれはまあ使い魔だからってことになるが」

 

 「それは不便ね・・・まったく仕方ないわ一応恩は返さないとね・・・この私が文字を教えてあげるわ!感謝しなさいよね!」

 

 「へへーありがとうごぜぇやすーダンナサマー」

 

 「うわうっざそれ・・・ふふっ」

 

 「なんだよいきなり笑いやがって変なやつだな」

 

 

 あんたに言われたくないわよ!と反論されるが棘のありそうな言葉だが悪意は全く無い、むしろ雰囲気がやわらかくなっている。

 そんな大きな声で言えば周りからの目線と蔑むような言葉がヒソヒソと、そしてコルベール先生の注意が飛んで来る。

 

 

 「使い魔を召喚できたからといって気を緩めないで下さいね、それが人間であっても動物でもそれは変わりません」

 

 「あっはい、・・すみませんコルベール先生」

 

 「先生大丈夫だぜ!私のほうから強く言っておくからな」

 

 

 横っ腹を殴られた。これは効いた・・・。うぐぐ・・・。

 

 そのまま説明が始まり最後に質問は無いかと生徒に聞いていたが早く使い魔と交流をしたいとか思考があるのだろう質問をする人はいなくそのまま自由行動となりコルベールは颯爽と移動してしまう。なにか急いでいる様子だったがそれの原因は魔理沙の手の甲にある紋章が未だに正体をつかめておらず焦っているといったところだ。

 

 

 「んじゃ魔理沙、文字教えるから自室いきましょ?」

 

 「おうルイズ先生よろしくたのむぜ」

 

 

 「あたしたちをのけ者にするなんて酷いんじゃない?ヴァリエール。」

 

 「そういえばあなたたちもいたのね まあいいわよ・・・といっても魔理沙と私の邪魔しないでくれるかしら?」

 

 「はいはい私も手伝うって言ってるのよ、もう・・・でタバサはどうするの?」

 

 

 キュルケの隣にいたタバサは今己の葛藤との勝負中である。 本を読むか興味の対象である魔理沙と接するべきか と。

 ふぅと一息つくと本を閉じキュルケを見る、キュルケはよし一名追加~ と人差し指を立てながら言う。

 

 

 「おぉなんだか大勢になったなルイズ」

 

 「勘弁してほしいわ・・・」

 

 取り合えず自室に向かわないことには始まらないので移動をし始める。とここで近くから男の声が聞こえて来る。

 

 

 「よく君たちは平民にそんなに親しくできるね、毒されてるんじゃないか?」

 

 「はぁ?・・あぁなんだギーシュか、何か用?私たち暇じゃないんだけど」

 

 「ふんよく言うよ、ヴァリエールともあろうとこか平民を召喚するだけでも笑いものだというのにそんなに仲良くして恥ずかしくないのか?」

 

 「っあんたね!別に私のことを馬鹿にするのはいいわ、だけど魔理沙のことを言うなら相手になるわよ?」

 

 

 両者の言い合いを横から見ているキュルケはルイズのその一言に非常に驚いている。まさかルイズが庇うなんて と。

 とここで言い合いをしているのを魔理沙が止めに入る。

 

 

 「ほーらルイズ私は大丈夫だって、な?その気持ちだけで嬉しいぜ?それよりギーシュとかいったおつむの弱いおぼっちゃん?仲間に入れてほしいのか?」

 

 「・・・っ!平民の癖に僕を侮辱するのかい?」

 

 「おー怖い怖い、貴族さまは怖いことで、じゃあなおぼっちゃん?女性は1人だけに決めておけよ?」

 

 

 その最後の一言にギーシュは怒りが四散し固まっている。何故ばれたのかと、喉まで出掛かっていたがその言葉をなんとか飲み込む。

 

 

 「ギーシュ?どういうことなの?説明しなさい?」

 

 「モ・・モンモランシー、あんな平民の言葉に耳を貸すのかい?大丈夫僕の瞳にはモンモランシー一人しか映ってないさ、心配しないでくれよ」

 

 「・・・ギーシュがそこまで言うなら・・・」

 

 

 なんとか説得しそのまま空いたテーブルで優雅に紅茶を飲んでいるが内心焦っている。

 その様子も見ないで魔理沙はさっさと先へ向かう。

 

 

 そしてルイズたち一行は自室に向かうため徒歩で歩いているがさっきの魔理沙の言葉を改めて聞くことに。

 

 

 「ねぇ魔理沙、さっきのギーシュにいった事ってどういうこと?」

 

 「ん?一人だけにしろってやつか?ありゃハッタリだよ、あいつの立ち振る舞いとか見るとそういう奴なんだなと思って言ってみたらドンピシャだぜ」

 

 「へーやるじゃない魔理沙ぁ、ギーシュにあんなこと言ったの魔理沙が初めてじゃない?あの顔見た?顔面蒼白って感じだったわぁ」

 

 

 キュルケがさっきの様子を思い出し笑いしているとルイズの自室へ到着する。

 

 

 「全く魔理沙には困ったものだわ・・・まああいつにはいい気味ね キュルケ!あんたはなにか魔理沙のために役立ちそうなもの持ってきなさい!」

 

 「はいはいそんなこと分かってるわよ、んじゃあまたね ま り さ」

 

 「あ・・あぁまた後でな・・」

 

 「あんたは私の使い魔に手を出そうとするんじゃない!ばかなのあんた!?」

 

 

 最後まで言い終わる前に自室へ入るキュルケでルイズは冷却装置が働いたかのように熱を外に逃がすために短い呼吸をしている。

 罵倒のひとつでも言う前に自室へ戻っていったため怒りの矛先はどこにも向けられず四散する。

 

 

 「キュルケってあんなやつなのか?」

 

 「すっかり忘れてたわ…と言うか女性にまで手を出す何て…頭いたくなってきたわ…」

 

 「まーま大丈夫だって、限度くらいキュルケにも分かってるだろ?」

 

 

 多分ね、と言うルイズだがやっぱあの時に断れば良かった! と口に出し漏らすがドアが強く開かれ教科書らしきものを抱えるキュルケの姿が。

 とりあえずルイズは仕方ないと思い、テーブルを準備し椅子も数人分準備し魔理沙のための勉強を始め、教えていく。

 喋りつつ勉強をしていくがここで珍しくタバサから魔理沙に声をかける。

 

 

 「あなたの魔法見せて」

 

 「私の?いいけどいつも使ってるスペカは無理だぜ?この部屋が壊れちゃうぜ」

 

 

 そんな危険な魔法なの?とルイズは聞くが魔理沙は否定はせずどんなものかを簡単に説明する。

 

 

 「私のところで戦う時は弾幕ごっこってので決着決めるんだがどんなものかって言うと四方八方に魔力や霊力などを撃つんだぜ」

 

 「霊力ってのがよく分からないけどその弾幕にあたったらどうなるの?」

 

 「痛いぜ?あれにあたったら当たり所の問題だが大抵はアザになったりとか気絶しちゃうときもあるな、んであたったら勝敗が決まるってわけだ」

 

 

 だから代わりに私の魔力見せてやるよ と言い手のひらにひかり輝く黄色の魔力を出現させる。

 三人は余程の綺麗さに見とれ一瞬静かになる。

 

 勉強に集中していると時間もあっという間で勉強会も終わり夕食を済ませあとは寝るだけとなった。

 とここで魔理沙がルイズの自室を見て一つ思うことが。

 

 

 「なぁルイズこの藁ってなんだ?火でも熾すのか?」

 

 「あっ・・えーっとそのね・・・使い魔の寝る場所用につくったんだけどまさか人間が来るとは思わなくて・・・」

 

 「私の寝るところがここ・・・とちょっとこれは体中が痛くなりそうだぜ」

 

 「つ・・つぎからは準備しておくからさ!今はそこにね?あと使い魔としてお仕事、これ洗っておいて!」

 

 「(その大きなベッドを分けてくれるって考えはないんだな・・・)私はメイドじゃないっての・・・はぁ、はいはい今回はしょうがないもんな、んじゃあルイズは寝ろよ?」

 

 「そうねじゃお先にお休み」

 

 

 というとすぐに寝息が聞こえてくる。よほど疲れていたのだろう。

 よし!、と魔理沙は扉を開けそのまま室外へ出る。

 

 そこで魔理沙はあるものを見たとかあることをしていたとか、それは次の話・・・・

.............

 


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