ゼロの使い魔~白黒の自称普通の魔法使い~ 完結   作:WryofuW

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第四話 魔理沙の食事問題とシエスタ

 そして場面は変わり魔法学院の食堂

 

 ルイズはいつもの光景なのでそのままスルリと入っていく。

 一方、魔理沙はこんなにも広い部屋でご飯を食べるなんて今までにない体験の為、頭の中はどんなものが出てくるか楽しみでならないといった表情である。

 正直なところ紅魔館より大きい、規模が違うからそりゃそうだと言われればそれまでなのだが・・。

 

 

 「ここでみんな食べるのか?全校生徒?何人いるんだよ」

 

 「知らないわ、てか箒持ってきたのね・・・はぁ、まあいいわ。さっきの質問だけどここが埋まるくらいじゃないの?数百人とかかしら?」

 

 「うはー・・・なんというかむしろ食べにくそうだぜ・・・私には数人程度でいいんだけどな・・・」

 

 「貧相な生活してたのね、可哀想に」

 

 「貧相いうなよ、これでも私の中ではかなり充実してたんだからな?興味の対象が減らないってのは良いことだったしな」

 

 

 

 とここで先にいた生徒であろう人たちが、ルイズと魔理沙を見てなにやら笑っているようだ。たぶん召喚の儀式を見ていた人たちなのであろう。

 

 「あれが召喚した使い魔らしいね・・・ふふっどう見ても人間、平民じゃない」

 

 「いや噂によるとメイドらしいよ?現に箒もってるし」

 

 「私みたみた、煙の中から箒持ちながら咳き込む姿をね」

 

 その視線や心無い言葉にルイズは、悲しそうに俯きその歩みが遅くなる・・・が魔理沙がルイズの正面に立ち振り返り下からのぞくように見る。

 笑顔を絶やさずルイズの頭に手を置き撫でる。

 

 

 「ルイズ、あんなやつらの言葉なんて聞く必要ないんだよ?ま、それ以前にもういつものルイズじゃない、自分の魔力を制御できたときには大体のことは解決しそうだな。今までは一人で足掻いてたんだろうが大丈夫、私がいる、こっちの魔法はさっぱりだと思うが同じ魔法使いとして手助けできることは多いだろう」

 

 

 心配するな、この霧雨魔理沙さまがついてるよ 最後に笑うのはルイズなんだぜ?それが確定してるんだ、私は確信してるぜ! と言葉を続け さぁ行こう と隣に移動しポン、と背中を押す。

 魔理沙の言葉に、胸が締め付けられるようで涙が出そうだが無論我慢だ。

 

 

 「ふん!あたりまえじゃない、むしろ魔理沙のほうがへばって使い物にならないか心配なだけよ!」

 

 「へへっそれでこそルイズだぜ、元気なほうがかわいいぜ?」

 

 「か?かかかか!何言ってんのよ!アホ!」

 

 

 手を大きく上に上げ怒っている様子を見せるが、おぉこれは弄りがいのあるやつだ と口から出そうになる余裕たっぷりの魔理沙だがさすがに胸の奥にしまって置く。

 

 とここでルイズが何かを思い出したかのような短い声を上げゆっくりと魔理沙に向かって申し訳なさそうに顔を見るが魔理沙は何のことだ?と不思議そうな顔をする。

 

 

 「魔理沙・・あのね・・・食事をするときは基本指定席で貴族限定なのよ、つまり空きが基本無いのよ・・・使い魔は別のところで好きなようにご飯食べてるから問題なかったんだけど魔理沙は使い魔だけど人間だし・・・どうしよう」

 

 「あーそういう決まりあるのか・・・まあルイズが悪い訳じゃないから気にしてないぜ、私のことは気にせずゆっくり食べればいいさ」

 

 「本当に・・・ごめんなさい、次からは何とかしてもうように手配してもらうわ」

 

 「だいじょーぶだいじょーぶその辺はなんとか私のほうで頼んでみるからな?でもまあ私はそこらのキノコでも発掘すればなんとかなるだろうしな!」

 

 「またキノコ・・・その帽子の中にキノコでも生えてたりして」

 

 

 それはさすがにないぜ、と笑っているがルイズは半信半疑である。 

 

 

 「魔理沙ってすごいのね・・・そこらへんの雑草でもたべそう・・・」

 

 「まぁ調べながら気になったものを調理するとかやってたし私からしたら普通なんだけどな」

 

 

 「あら、早いわね2人とも。この短時間でかなり仲良くなってるのね、こんなルイズ見たこと無いわぁ」

 

 

 そこにキュルケとタバサが現れ物珍しそうにキュルケは笑いながら言っているがタバサはジッと魔理沙のことを注目しておりそれに気がついたのか魔理沙は なんか用か? と疑問の声を出す。

 

 

 「いやなんでもない・・」

 

 「よくわからんやつだぜ・・・言いたいことあったら何でも言ってくれよな、できる限り答えるぜ?」

 

 「ごめんねぇ魔理沙~召喚の儀式あとですごいスピードで私たちを抜かしたときに悔しかったらしいわよぉ」

 

 「そんなんじゃない、シルフィードはそうだけど・・・」

 

 「ふーんそうなのか、なんか悪かったな、要望があればタバサの使い魔と速さ対決してもいいんだぜ?」

 

 

 ここでチャイムが鳴りルイズからそろそろ時間だからと魔理沙に伝えるとすぐに察し見回っても良いか?とルイズに許可を取る。

 

 

 「いいわよ、一応説明しとくとそこを曲がった先にある外に出る空間あるからそこで使い魔は食事をよく取ってるわ、んで調理場はあっち、さっきのお茶?のこと聞きたければそこにいけば何かわかるかも知れないわね」

 

 「ん、そかそかさんきゅーなルイズ、とりあえず待ち合わせは・・・」

 

 「次の授業が今日最後だけど使い魔召喚したあの場所で自分の使い魔と交流を深めるようだから次のチャイムがなる前にはいればいいわ」

 

 

 じゃあな、と振り返りそのままぶらぶらと調理場方面へ行ってしまい、途中途中通り過ぎる生徒に静かに笑われているがそんなもの屁でもないかのように鼻歌交じりで歩いている。

 

 

 「強い人ね魔理沙って・・・」

 

 

 キュルケがそうつぶやくと同感なのかルイズは頷いている、がタバサはそんなことよりご飯だと言わんばかりにすでに着席しておりそれに苦笑いしつつも2人も席に着く。

 

 

 

 3人と離れた後、周りからの視線を感じつつそれを無視して調理場とやらを探す魔理沙。

 

何故こんなに注目を浴びるのかと言うと、召喚されたということ以外にその服装が注目の的になっている。

 白黒の服に大きな帽子、その場の雰囲気で浮かない訳がなくこのような結果になっている。

 とここでメイドらしき人が料理を運び終わったのか調理場らしき場所へ入っていく。そこを目的に魔理沙は小走りで進んでいく。

 顔だけを覗かせ誰かいるか見てみるが、いない様で大きくも小さくもない声でとりあえず呼ぶ。

 

 

 「あ…あのー誰かいませんかー?」

 

 「あん?だれ…きっ…貴族様…何でございますか?」

 

 「あーなるほどこうなるのなぁ・・・っじゃなくて私は貴族じゃないぜ、ルイズに召喚された使い魔だ」

 

 

 その言葉を聞き、背が高く筋肉質な体格をもつ男がそういえば… と呟きすぐに思い出したかのように腕組をしながらにやりと笑顔になる。

 魔理沙はふと そういえば幻想郷にはこういう人いなかったな・・・外の世界には珍しいものばかりだ と思う。声に出すことはしないが。

 

 

 「たしか午前の授業で平民が召喚されたとかなんとかシエスタがギャーギャー騒いでたな、お前さんのことか!どんなやつかと思えばかわいらしい子じゃないか」

 

 「そうそう、その平民の使い魔が私だぜ 霧雨魔理沙って名前だ気軽に魔理沙って呼んで覚えておいてくれよな?」

 

 「あっはっはっは元気がある子だな、いい事だ 俺はマルトーってんだよろしくな、んでここに何か用か?貴族の飯は運び終わったぞ?」

 

 「いや私の飯の催促・・・もあるがとりあえず先にここにお茶・・・緑茶ってものないのか? 紅茶ばかりしかなさそうでこの国には無いのかなと思ってな」

 

 

 とお茶という言葉に反応したのか目を見開き、とりあえず中はいれと言い魔理沙を中へ入れる。

 適当な場所に椅子を持ってそこに座らせ飲み物を2つ準備する、マルトーと魔理沙の分だ。箒は適当なところに立てかけておいてある。

 

 

 「ほいこれがお茶だ、魔理沙はどうしてお茶を知ってんだ?このお茶はシエスタっていうメイドの出身地であるトリステインのタルブ村っつうところが開発したらしくて試作品としてうちに来たってわけだ」

 

 「へーそのシエスタって子とちょっと話してみたい気がするぜ、とりあえず貰うな?ほんじゃいただきます」

 

 

 ゆっくりと味わうかのように口に含みつつ流し込んでいき適当な量を飲んで口から離し ふぱぁ・・・ふぅ、そうこれだよこれ、やっぱ親しみなれた味は最高だな と納得したかのようににやけながら一人うなずいている。

 

 

 「けっこうこれ苦くて俺やシエスタ以外合わなかったんだが・・・そういえば魔理沙は使い魔・・・召喚されたんだったよな?どっからきたんだ?」

 

 「んー知らないと思うぜ?幻想郷ってとこでへんな鏡触ったらここに来たってわけだ、はた迷惑だと思ってたが今はルイズの手助けしてやらないといけないし色々面白いものばかりで楽しいぜ」

 

 「聞いたこと無いな、そこにお茶もあるってのは何かつながりでもあるんだろうか・・・まあ充実してるなら何もいわんよ 同じ平民同士よろしく頼むぜ あとでシエスタにもこのこと伝えとくから多分すぐにでも会えるだろう」

 

 「こっちこそよろしくな? あ、ついでで悪いんだが食堂って指定席らしいじゃないか?んで私はどこで食べようかと考えてたんだが何かいい方法ないだろうか?」

 

 「そうかそう言う事ならいつもこの後に残り物でメイドたちに飯を作ってやるんだよ、それでいいなら魔理沙も同席しな」

 

 「ほんとか!?いやぁ何から何まで助かるよマルトー」

 

 

 気にすんなって!俺らの仲だろ? と豪快に笑いながら背中を叩いてくる。 正直痛い、女の子にその威力は痛いぜ・・・。

 メイドも同席ってことはそのシエスタって子も来るんだろうか? と思いつつもその時まで暇なので皿洗いなどの手伝いをしていた。

 

 

 「筋がいいな、センスあるぜ?」

 

 「はは・・・ほめられているのかどうか分からないな・・・」

 

 

 そして貴族の昼飯の時間が終わったようでメイドが皿を回収しどんどん積まれていくがマルトーと魔理沙でスムーズに皿洗いをしていくのであった。

........ 

 




修正
食べなくてもなんとでもなる部分を大きく修正

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