ゼロの使い魔~白黒の自称普通の魔法使い~ 完結   作:WryofuW

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第二話 ルイズと霧雨魔理沙①

 一応召喚には成功したルイズではあるが召喚した人のようななにかの正体がさっぱりである。コルベールもとくには触れてはおらず危険は無いのだろう。

 実際には、紋章が気になってしまってすぐに調べたく素っ気無くなってしまっただけなのだが。それでいいのか先生

 

 

「ったくなんで私が平民なんて呼ばなきゃいけないのよ・・・はぁ、であんたはなんなの?その箒はなによ?」

 

 「{何言ってんだこのキス魔は?言葉が違うようでさっぱりわからないぜ・・・}」

 

 「だめだ意思疎通もできないって生物じゃないのかしら?・・・」

 

 

 と他の生徒と一緒に戻らず肩を落としているルイズに歩み寄り声をかける。

 その声にルイズは複雑な顔をするがちゃんと返答することに。

 

 

 「キュルケ・・・そのさ・・さっきはあ・・ありが・・とう」

 

 「あら?あらららら?やけに素直じゃないどーしたのよ、らしくないわねぇ」

 

 「うっうっさいわねキュルケの癖に!」

 

 

 ルイズに声援を送った本人の容姿は、赤髪に赤い瞳をしており褐色肌。ルイズとは二歳程度しか離れていないのだがスタイルはすばらしいもので、それを自覚していて男をよく誘惑して遊んでいるこの女の子は、キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーと言い、隣国のゲルマニアからの留学生である。

 ルイズとはかなり仲が悪い、とは言ってもルイズが一方的に敵意むき出しなだけでキュルケに関してはそこまで仲が悪いとは思ってない。

 

 とキュルケともう一人いることにルイズは気がつきキュルケに誰? と説明をするよう言う。

 

 

 「一緒のクラスなのに覚えてないの? もう・・・この子はタバサよ ちゃんと覚えてあげなさい」

 

 「ふうん・・・あのでかい翼竜を召喚した人だったわね、タバサ、よろしく」

 

 「ん」

 

 

 愛想が悪いと思うが、これが普通でキュルケは慣れているがルイズは慣れておらず困ったような顔をする。

 それより とキュルケが話題を変えルイズが召喚した人物に対象が移る。

 

 

 「で、ルイズそれはなんなのよ 平民を召喚するなんてほんと面白いわねえ いつも飽きさせないわぁ」

 

 「私だって呼びたくてこんなの呼んだわけじゃないのよ!どうして平民なんて召喚しなきゃならないのよ・・・」

 

 「・・・この人、平民じゃない」

 

 

 タバサのこの一言に、2人はびっくりしどういうことか説明しろと言わんばかりにルイズは肩を揺らしタバサは、表情を変えないまま揺らされるだけ揺らされている。

 キュルケに押さえつけられたルイズは冷静になり今一度どういうことか聞くことに。

 

 

 「・・・ディテクトマジックを使えば分かる」

 

 「ディテクトマジックね・・・と言うことはこの人に魔力があるってこと?私も確かめてみようかしら、あら?ルイズはできないの?かわいそうに」

 

 

 滑らかだが棒読みで言うキュルケに反撃できず唸るだけのルイズは、何故かここで意地になりディテクトマジックを使うことに

 

 

 「ぐぬぬ・・・サモン・サーヴァントもコントラクト・サーヴァントも成功したんだから!これは絶対成功するわ!間違いないわ!」

 

 

 ここで杖を魔理沙に向け、ディテクトマジックのための詠唱をする。

 すぐにキュルケ、タバサは離れルイズの使い魔にご愁傷様とでも言うかのような視線を送る。

 魔理沙は、状況がまったく読めず逃げるタイミングも失った今離れた2人の行動に疑問を抱きつつルイズの行動を待つだけである。

 これでも魔法使いの為魔力には敏感で、ルイズの杖から膨大な魔力を感知することが出来すぐに行動するも時すでに遅しとでも言うかの用に容赦なく爆発が起きる。

 

 ・・・・・

 

 「けふ・・・ちょっとミスっちゃったみたいね・・・」

 

 「あーあ・・・使い魔に同情するわ・・・ルイズ、あなた自分の使い魔を死なせたいわけ?失敗するのわかっててこういう事するんだもの」

 

 「別にそういうわけじゃないの・・・」

 

 「・・・? いきてる」

 

 

 タバサのその言葉にルイズもキュルケも煙の中を目視すると、なにやら変なモノを手に持って構えている姿が分かる。

 その物についてはルイズはおろかキュルケもタバサも見たこと無いもので、ただの丸い箱にしか見えない。

 

 

 「ぺっぺ・・・さすがミニ八卦炉だぜ・・・てか何すんだお前は!さては異変だなこれは!そしてお前らはその犯人だな、霊夢より先に解決してやるぜ」

 

 「・・・・え?あなたの言葉が分かるわ」

 

 「ん?おお私にも分かるぜ、お前の言葉が分かった、んじゃあ改めて言うがなんなんだお前は!このキス魔!」

 

 「は・・はぁ!?貴族の私に向かってキキキキス魔だって!?失礼な奴ね!所詮使い魔のくせにご主人様にたてつくんじゃないわよ!」

 

 「なぁにがご主人様だか使い魔だかわけ分からんこと言ってキス魔はキス魔だぜ」

 

 

 このままでは終わりの見えない低レベルな言い合いの為キュルケが止める。

 

 

 「ねぇあんたたち言い合いは結構だけどもう授業始まるわよ?」

 

 

 じゃあねーと言いながらキュルケとタバサはタバサの使い魔、翼竜であるシルフィードで飛んでいってしまう。

 

 

 「ああああ授業に遅れちゃう! せっかく無遅刻無欠席なのに・・・ああぁお母様に何ていわれるか」

 

 

 そこで唸っているルイズの行動に疑問を感じその疑問を聞いてみることに。

 

 

 「なぁその授業とやらがあるならお前と同じ格好してたやつらみたいに飛んでいけば良いじゃないか あいつらが飛べるんだからお前だって飛べるだろ?」

 

 「またお前って・・・はぁ今は良いわ私は飛べないの!悪い?もう仕方ないから走るわよ!ぎりぎり到着するかも・・あんたもついてきなさい!」

 

 

 

 ふうんと魔理沙は素っ気無く言うとここで恩を着せるという悪知恵が働く。

 ニヤリと笑うとルイズに提案する。

 

 

 「急いでるみたいだしさっきの事は今はおいて置く、そんなに急いでんだったら私が手伝ってやろうか?」

 

 「はぁ?あんたに何が出来るのよ、平み・・・そういえばタバサが違うとか言ってたかしら・・・はぁ良いわ言ってみなさい・・・どうせもう遅れるのは確定してるから言い訳考えておきましょ・・・」

 

 「諦めるのは早いぜ? あんなへんな生物より私のほうが数倍も早いぜ」

 

 

 そういうと魔理沙は、手に持つ箒にまたがり手招きしルイズを乗せる為に後ろへ誘導する。

 ルイズは意味が分からず何をしでかすのかと思うが今の状況にもうあきらめている為ほとんど委ねている状態だ。

 

 魔理沙はルイズが乗ったのを確認すると、お腹あたりの服を掴ませ魔理沙とルイズを固定する。

 ほんじゃ道案内だけは頼むぜ? と言うとふわっと浮かびそれにルイズは驚き、バランスを崩すが魔理沙に強く言われてしまいじっとする。

 

 

 「あんた飛べたのね・・・魔法使えるってことは貴族なのね・・・」

 

 「あーもうそういうのは後って行っただろ!さっさと案内してくれなきゃ困るんだぜ」

 

 「あ、うんそうね とりあえずさっきのキュルケとタバサを追って!」

 

 「さっきの奴らだな!任されたぜ!ちゃんとつかまってろよ?飛ばすぜ!」

 

 

 箒の後方に八卦炉をセットし、出力を上げ後ろにいるルイズにニヤッと笑顔を送るが意味が分からないといった表情で視線を返される。

 と魔理沙が正面を向いた瞬間、とてつもないスピードで発進しさらにスピードを上げる。

 箒から星の炎が出ているかのように光を放ちつつスピードを上げていく。ルイズはさっきより魔理沙を強く掴み引き剥がされないように必死である。

 

 

 「きゃあああああああぁぁー-・・・」

 

 「気持ちいいな!これだから空を飛ぶのは止められないぜ」

 

 

 すぐさまキュルケたちに追いつき、いや簡単に追い越し驚いたキュルケとタバサの顔を見ないまま突っ切っていく

 なんとかルイズは指示を出し曲がれと言うがここでルイズは考える。

 このスピードじゃあ壁にぶつかるんじゃ・・・!? と考えるがもう数秒で激突してしまうだろう。

 もうだめと強く瞑るが一向に強い衝撃はこない、押しつぶされそうな圧力はあったが・・・

 

 

 「あれ・・・壁にぶつかってない・・・」

 

 「私をいったい誰だと思ってるんだ?霧雨魔理沙さまだぜ?あの程度よゆうだぜ!」

 

 

 そこでルイズは後ろを見て驚愕する。

 壁が壊れているではないか、どうしたのかと聞くとスピードを無理やり落とす為のやむを得ない犠牲とのこと 意味分からないわ。

 

 

 「そこから窓が見えるでしょ!あそこの部屋であと2分くらいで授業が始まるわ!そのスピードならちゃんとした道を通っても余裕ね!流石だわ!ありが・・・ふん良くやったわ」

 

 「いちいち言い直さないといけない事なのか?まあ別に良いやじゃあ突っ切るぜ?」

 

 

 ルイズの は? と言う言葉を無視し正規ルートであるドアから入ると言う選択を捨てそのまま窓へ突貫する。

 ルイズの2度目の悲鳴を耳元でうるさいと思いながら窓ガラスへぶつかる瞬間に魔力であらかじめ割っておくことを忘れない。

 手から魔力を放つと星の弾幕が複数放たれ2~3枚のガラスを決して良い音とも思えないような高い音とともに割る。

 内部からは何か悲鳴なのかなんだか人ではない叫びもありひどい状況になっているのが手に取るように分かる、がそれでも魔理沙はスピードを下げつつ中へ。

 

 中に入ろうとした瞬間大蛇のように大きな蛇が窓から抜け出すのを確認したがとりあえずそのまま入ると、僕の使い魔が食われただの私の使い魔が外に逃げて行っちゃった!だのまあひどい有様だ。

 静かに入ったことで運がよかったのかばれていない様子。

 

 

 「あんた一体なんてことしてくれてんのよ・・・」

 

 「私はあんたなんて名前じゃないぜ 霧雨魔理沙 気軽に魔理沙って呼んでくれよな」

 

 「キリサメ マリサ? 植物の名前?」

 

 「そんな植物しらないぜ れっきとした私の名前だ、お前はなんていうんだ?」

 

 「私はヴァリエール家三女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ 使い魔の分際でこう話せているだけでも感謝するのね」

 

 「名前なっが・・・でルイズその使い魔って誰のことだよ」

 

 「呼び捨て・・・はぁ、あなたのことよ!手に紋章あるでしょ!?それが何よりの証拠よ!あなたは私の使い魔になったの」

 

 「は?いやいやいや意味分からないって私がルイズの使い魔だ?許可してないぜ」

 

 「どちらにしろもう使い魔の儀式は終わったし決まったことよ諦めなさい」

 

 「・・・また後で話そうぜ、なんかこの部屋で進展があるようだが?」

 

 

 平行線のため魔理沙は話を区切り中にいる先生が原因究明のため残念ながら授業は中止のことで結局急いだ意味がなくなってしまった。

 とここでキュルケとタバサが到着する。

 

 

 「あんたたちはやすぎよ・・・何あの速さタバサのシルフィードを軽く超える速さだしあなた貴族だったのね」

 

 「シルフィードが悔しがってる・・・あなた何者?」

 

 「私は霧雨魔理沙だぜ 普通の魔法使いだ 気軽に魔理沙って呼んでくれよな!」

 

 

 テンプレかのように言うとそこで先生から授業は中止だが宿題を出すと言うことで列になり受け取り次第自室で待機となった。

 今回のこの件については一応誰も怪我は無く強風のため窓枠がさび付いていて壊れたということになった。

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誤字報告ありがとうございますっ 本当に助かってます

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