ゼロの使い魔~白黒の自称普通の魔法使い~ 完結   作:WryofuW

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文字数はたぶんですがいつもばらばらになると思いますがどうぞごゆっくりお楽しみください。


第一章 ゼロのルイズ
第一話 幻想郷からハルケギニアへ


 それはある日の幻想郷での出来事である。

 いつもどおりの日常、異変を起こすものがいればそれを解決する者もいる。

 その異変を解決する側の一人、自称普通の魔法使いである霧雨魔理沙を主人公とした物語である。

 

......

 

 

 「今日もひまねえ・・・いつもどおりあんたはお茶をたかりに来たのかしら?」

 

 「霊夢が寂しそうにしてると思って来てんだぜ?ありがたく思えよ?お茶さんきゅーな」

 

 「まったく・・・別にいてもいいけど私すぐ出かけるわよ?あのスキマに呼ばれてるのよ、結界がどうとかなんとかね」

 

 「そうなのか、そういうことなら引き止めることもついて行くこともできないし仕方ないか、紅魔館にでも遊びにいってくるとするか」

 

 

 あそ、と素っ気無くいう霊夢にへへっ と笑顔で返す魔理沙であり、なんだかんだ仲良しなのだと誰が見てもわかる光景である。

 とここで空間に切れ目ができたかと思うと、暗い空間と赤い目のようなものが複数あらわれる。その中から八雲紫の式神、八雲藍が現れる。

 

 

 「霊夢、迎えに来たぞ ・・・白黒かお前は憑いてこなくていいからな」

 

 「いきなり現れたかと思ったらそれかよ藍!というか私は幽霊か! まあそれについてはさっき言われたから問題ないぜ」

 

 「ほお珍しい・・・いつもはあーだこーだ言って付いてくるくせに学んだか白黒」

 

 「名前で呼べよ、私は霧雨魔理沙!おぼえたか?」

 

 

 このレベルの低い言い合いに霊夢はめんどくさそうに終止符を打つ。

 

 

 「あんたら朝からうるさいわよ、ったく行くなら早くしなさいよ 魔理沙も紅魔館で遊んできなさい」

 

 「霊夢・・・おばさん臭いぜ」

 

 「不覚にも同感だな」

 

 「あんったらねえ!」

 

 

 うひぃ と変な声で返事を返しながらすぐに自身の箒に座り空中へ逃げる魔理沙であった。

 何か言っていた気がするが気にしない。

 

 

 そして今は、魔法の森上空。そこで太陽の光に反射してキラキラと光っている物が気になり紅魔館に行く前に寄り道をすることにした魔理沙は降下していく。

 

 

 「なんだこりゃ・・・鏡か?にしては大きいな・・・魔力を感じるし怪しいな」

 

 

 とてつもなくというほど大きくはなく、ちょうど魔理沙の顔を除いた身長くらいの大きさの鏡がある。魔理沙は魔法使いであるためその鏡から魔力を発しているのを感じることができ警戒する。

 

 

 「近づいても問題はないか、ま、香霖に聞けばわかるか 取り合えず持っていこうっと」

 

 

 と持っていくために鏡に触れたとたん、鏡に飲み込まれるように指が沈んでいく。

 慌てて引っこ抜こうとするがどんどん侵食するかのように淡い光が体を飲み込んでいく。

 

 声も出せずそのまま光に飲まれ鏡とともに消滅する。

 この日幻想郷から一人の女の子が姿を消したー-・・・・。

 

 

 

 場面は変わってここハルケギニアのトリステイン魔法学院。

 

 生徒たちは、ここでの生活は二年目に突入している。二年生となった生徒たちは、今行う授業が待ちに待ったという顔が見て取れる。

 何故かというと、一生に一回かもしれないという使い魔の召喚と儀式、サモン・サーヴァントとコントラクト・サーヴァントを今この場で行うためである。

 

 そのため浮かれているのは仕方ないことだと思うが、いざ召喚をしようとすると緊張してしまうため先生である頭の薄・・ジャン・コルベールが一人ひとり声をかけ緊張を和らげている。

 

 今のところ全員が成功を収めており中には、他の生徒が呼び出した使い魔を圧倒するかのようなモノを召喚した人までいる。

 

 そして一番最後となった桃色の髪であり腰まで届きそうなほどのロングヘアーであるこの子の名前は、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールと言い上から数えたほうが早いほどの大きな貴族でありヴァリエール家の三女である。

 

 その三女、ルイズが今まさに召喚を行っている。 が他の者と詠唱も変わらないというのに何度も行えど爆発が起きている。

 

 他の生徒も最初はゼロのルイズだのできないのにやるな など罵倒が飛んできたが、今は見向きもしておらずあくびをしているものまで。

 そろそろ時間が押してきている為コルベールが、ルイズへ時間がもう無いため次回へ持ち越ししては? と言う代案を出す。

 外からは罵倒が飛んでいるがすべて無視している。

 

 

 「・・っ・・せ・・先生あと一回だけでいいのでやらせてください、おねがいします」

 

 「ううむ・・わかりました、あなたの今までの努力や忍耐力などを評価しあきらめずにやって下さい。今回できなくとも次回がありますから気を張り詰めないように」

 

 「ありがとうございます!コルベール先生!」

 

 

 そこでどこからか罵声とは違う声が発せられその声にルイズは驚きを隠せない。

 

 

 「ヴァリエール!いつものあんたはどこ行ったのよ!最後まであきらめずシャキッとしなさい」

 

 

 仇敵だと思っていた相手から声援がくるとは思っておらず嬉しさとともに冷静になる。目をつぶり一息つきリラックスすると、顔を上げ強く正面を見定め自身の杖を両手で持ち詠唱を開始する。

 

 

 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール、五つの力を司るペンタゴン!我の運命に従いし、使い魔を召喚せよ(さっさと出てきなさいこのアホ!)」

 

 

 余計な思いが入った気がするが口には出していないためセーフである。

 またも爆発が起きやっぱりなと周りの生徒は思っていたが召喚の儀式をしたルイズは、なにか違う感覚があり心の中では確信していた。

 

 「(ついに・・・ついにきたのね!さっきと全然違う感覚間違いないわ!)」

 

 

 そわそわとするルイズ。一方、煙の中から咳き込む声と影があり、回りの生徒が疑問の声を出している。すぐに先生であるコルベールを見るが咳をしてないし煙の中を見ている、生徒からは魔物が人間みたいな咳をするのか や まさかね 等々。

 

 すぐに霧が晴れそこにいたのは、白と黒を主とした服装で少し大きな帽子に片手にどこにでもありそうな箒を携えている。

 回りの生徒からは一瞬の静けさ、そしてすぐに大爆笑の嵐が飛び交う。

 

 ゼロのルイズが平民を召喚したぞ!、あれ平民じゃなくて自分の家のメイドじゃないか?箒もってるし、こんなことありえるか? できないからと言って自分の家のメイド連れてくるなよな 等々。

 

 当の本人、ルイズも泣きそうな顔をしつつ先生のほうを見、もう一度・・・と言うが拒否されてしまった。

 

 「よく勉強をしているキミにならわかるはずだ、これは神聖な儀式なんだよ?それを成功してもなお二度もやろうとするなんて・・・なんであろうと呼び出しているんだ、さぁコントラクト・サーヴァントしなさい」

 

 

 唇をかみ締め悔しそうにルイズはしているが召喚された霧雨魔理沙はなにがどうなっているのかさっぱりである。

 鏡に触れた瞬間吸い込まれた、と思ったら一瞬のうちにこの見知らぬ地へ移動しているのだ、一瞬スキマ妖怪にやられたか?と思ったが紫は鏡なぞ使わなくてもそのくらいできるであろうと言うのは分かっていることなのでこれは消去。

 

 「{というかこいつら何を喋っているのか分からないな・・・変な服着てるし日本語じゃないのか?幻想郷から外の世界にでもすっ飛ばされたのか?だめだ分からない}」

 

 と考え事をしている魔理沙に召喚した本人、ルイズが近づいていき何かを喋っている(様に見える)。

 となぜか顔を近づけて来て魔理沙は意味が分からんと思い首をかしげるだけでありそのまま抵抗もしないでルイズと魔理沙は口付けをする。

 

 

 「{・・・・・・は?はあああ?なにこいつは?いきなり近づいてきたと思ったらキ・・キスしてきやがった!ここはそういうところなのか?・・・うぇ・・・に・・逃げないと}」

 

 と後ずさりしようとした瞬間左手の甲が焼けるように痛くその腕を抱えうずくまってしまう。

 

 

 「ぴーぴーうっさいわねこれ、人間に見えるけど亜人かなんか?にしてはおとなしいわね・・・」

 

 「うむ無事に成功したようだね さあ召喚した使い魔との交流の時間は昼後の授業で行うからさぁ次の授業に行ってきなさい!」

 

 

 コルベールの言葉が終わる頃に魔理沙は痛みから解放され自身の左手を見ると見慣れない文字が現れ魔理沙は何でこんなものが手にくっついてるんだと触ってみるが汚れではないらしい。

 その手の甲をコルベールが見て驚いた顔をしルイズに一言伝える。

 

 

 「ほお・・・見たこと無い紋章だ 一応記録してもいいかい?」

 

 「あ、はいどうぞ遠慮なく・・・」

 

 

 記録を終えると振り向き物珍しそうに見ている生徒を次の授業を向かわせルイズにもすぐに次の授業に行くようにと催促しコルベール自身は先に図書館のある方向へ向かう。

 

 

 果たしてこの嵐のような急展開に魔理沙はどうなる。

...................

 




修正
:タイトルの一部修正

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