ハイスクールD×D 俺と愉快な神話生物達と偶に神様   作:心太マグナム

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特に書くこと無し!

シリアス?誰だよそいつ!コーンフレークの事ですか!?


狂騒
COOLでカッコいい魔術師


ライザーとの決着を終え、何時もの日常へと戻ったオカルト研究部の一同だったが現在部室では険悪な雰囲気が流れていた。

 

その理由はエクスカリバー強奪事件に伴いやって来た教会からの使者二人の内一人ゼノヴィアによってもたらされたものだった。

 

「聖女が悪魔に、なんと悲しい事だろうか。私が主にその命を返せば主もきっとお前の罪を許してくれる事だろう」

 

「テメェ!」

 

ゼノヴィアがエクスカリバーの一振りをアーシアの首に近づけると一誠が怒りをゼノヴィアにぶつける。一方で一誠に怒りをぶつけられているゼノヴィアはというと一誠をせせら笑う。

 

「口を突っ込まないでもらおうか赤龍帝、これは救済なんだ。悪魔の身に落ちた聖女を救うためのムグッ!?」

 

「ふざけんムグッ!?」

 

せせら笑うゼノヴィアと激昂する一誠の口に何かが投げ込まれる。ゼノヴィアと一誠が何かが投げ込まれる方向を見るとそこでは定治がクッキーを食べていた。

 

「さっきからうるせぇ、クッキーでも食ってろ」

 

クッキーを咀嚼しながら定治は一誠とゼノヴィアを面倒くさそうに見ており、手には何か起きた時の為に深淵の門(ルールブック)を手にしていた。

 

「え?クッキーあるの?私も食べたーい!」

 

「おう、いいぞ」

 

「やった!ありがと!」

 

クッキーを食べている定治の元にもう一人の教会の使者である紫藤イリナが近づいてくる。定治が許可を出すとイリナは喜んで定治の前に置かれているクッキーを手にとって食べ始める。それを見たゼノヴィアと一誠はイリナにつられてクッキーを食べ始める。その光景を見て定治はヘラヘラ笑う、何故か顔に汗を垂らしながら。

 

「まぁそれ姫島先輩が俺の為に用意したデスソース入りのクッキーなんだけどね。いやぁよかった、クッキーの数減らせて」

 

「「「辛っ!?」」」

 

定治が喋ると同時にクッキーを食べた三人が顔を真っ赤にして悲鳴をあげながら床に転げ回る。その光景を見て定治は汗をダラダラ垂らしながらヘラヘラ笑う。

 

「アッハッハッハ、マジで辛いよね。いやぁ本当ツラいわぁ……誰か飲み物ちょうだい」

 

「はいどうぞ、お茶ですわ定治くん」

 

「あ、すみません」

 

辛さを必死に我慢する定治のもとに飲み物が差し出されると定治は礼を言って湯のみに入ったお茶を一気に飲み干し、顔が一気に真っ赤になる。

 

「辛ぁぁぁいぃぃぃ!?唇がぁぁぁ!?喉がぁぁぁ!?死ぬ!死ヌゥゥゥ!!」

 

顔を真っ赤にして定治は口を押さえて三人と同様に転げ回る。転げ回る定治を見てお茶を入れた朱乃が楽しそうに笑う。

 

「お茶ですわ、デスソース入りの」

 

「おかしいですよ姫島先輩!デスソースはマジでヤバいんですって!どっかのバカが翌日お尻が痛くなるくらいシャレになんないんですって!」

 

「そんなもの友達に食わせるなんてどうかしてんぞテメェ!」

 

定治が微笑む朱乃に向かって叫ぶと今度は一誠が定治に向かって叫ぶと、定治はミルクをガブ飲みしながら一誠に向かって逆ギレをする。

 

「うるせぇ!マジでシンドいんだよ!あの時何も言わずによく耐えたって自分の事褒めたいくらいヤバいんだから誰かにこの苦痛を味あわせてもいいじゃない!」

 

「ふざけんな定治ゥゥゥ!!」

 

「アッヒャッヒャッヒャ!俺たち友達だよなぁ!?苦痛は共に味合わないとなぁ!?」

 

「友達じゃない私たちは何でこんな目に合わされたのかな!?」

 

「そんなもん八つ当たりに決まってんだろ!」

 

「最悪だこの人!?」

 

八つ当たりにクッキーを食わせられた事がわかり驚くイリナの後ろでゼノヴィアが未だにデスソース入りのクッキーの辛さに悶えながら定治の方を見て何か思い出したような顔を見せる。

 

「お、思い出したぞキサマ……」

 

「あぁん!?」

 

ゼノヴィアが定治にそう言うとデスソースの辛さによりヤケになっている定治がギロリとゼノヴィアを見ると、ゼノヴィアは確信を持った表情で辛さに悶えながらも口を開く。

 

「キサマ……そのヘラヘラとした笑い方、手に持つ黒い背表紙の本、そしてこの狂ったように場を考えずに騒ぐその姿……4年前教会でも限られた者しか入れぬ部屋に無断で立ち入り、とある書物を強奪した男だな……?」

 

ゼノヴィアの話を聞いた直後、定治は顔中に汗をダラダラ垂らしながら誰がどう見ても何か隠してそうな表情を浮かべる。

 

「な、なななんのことかな?さささ定ちゃんわかんなーい★」

 

「え!?あのうっかりとか言って教会のあの部屋を全焼させた大犯罪者の事!?」

 

汗をダラダラ垂らす定治の近くにいたイリナもゼノヴィアが言っていた話を聞いた事があるようでミルクをガブ飲みしながらゼノヴィアが言っていた話の内容を確認する。

 

「へ、へへへへぇ〜、そんなヒドいことする奴いたんだぁ★き、きっとそいつは持ち出そうとした本と一緒に燃えてそのまま行方知れずになって死んだ扱いにされたんだから気にしないでいいんじゃないかなって思うな★」

 

「やけに具体的ね定治」

 

イリナの話を聞いて更に汗をダラダラと垂らしながら話す定治にリアスが懐疑的な視線を送ると、ゼノヴィアが辛さをどうにか克服したようで、ゼノヴィアは口元を押さえながら立ち上がるとエクスカリバーを定治に突きつける。

 

「その男は全焼した部屋と同時にその姿を消したのだが、ここで会えるとは何という僥倖……あの時の罪、貴様の命と引き換えにすれば主も許してくれよブッ!?」

 

「ウォォォッ!!?忘れろォ!都合よく頭打って忘れろォ!もしくは死ね!!俺の拗らせていたあの頃の心と黒歴史と共に死ねぇぇぇぇ!」

 

ゼノヴィアが剣を定治の喉元に突き立て、その命を奪おうとしたその時、剣よりも速く定治の足がゼノヴィアの頭に襲いかかる。

 

「ブッ!?ヘブッ!?」

 

「定治落ち着けぇぇぇ!!」

 

定治の蹴りを受け、壁に叩きつけられるゼノヴィアだが定治はゼノヴィアに向かって容赦なく追撃し、何回も頭部めがけて渾身の蹴りを入れる。何か恐ろしいものが来るような表情を浮かべながらゼノヴィアを蹴り続ける定治に向かって、流石に相手が死ぬと思った一誠が定治を羽交い締めし、定治を止める。

 

「離せ一誠!コイツだけは!俺の黒歴史をこれ以上思い出させないよう!俺の安眠のために!俺はここでコイツを、殺さなきゃいけないんだよぉぉ!」

 

「わかったから!お前が中学二年生の頃、そういう病気にかかってたのは知ってたから!かくいう俺もだから!男にはそういう時期があるのは仕方がないんだって!そういうことをしていって俺たちは成長していくんだから!何も恥ずかしくないから!だから一旦落ち着こう、な!」

 

一誠が必死に説得してもなお、定治は何かに取り憑かれたようにゼノヴィアの頭に向かって攻撃をしようとする。暴れる定治とそれを懸命に抑える一誠を見て、朱乃が微笑みながら一誠の肩にポンと手を置く。

 

「ダメですわ一誠くん、定治くんを落ち着かせる為にはこうやってやるんですわ」

 

「ギャアアァァァッ!?」

 

「俺までぇぇぇぇ!?」

 

朱乃は微笑みながら定治に向かって雷を落とすと、定治の悲鳴は勿論、定治を羽交い締めしていた一誠まで雷をくらい悲鳴をあげる。ピクピクと痙攣する定治をリアスがジロリと睨む

 

「さて定治、説明してもらってもいいかしら?」

 

「イヤァ!止めて!俺の黒歴史ほじくり返さないでぇ!!ギャアアァァァッ!?」

 

「よく聞こえませんでしたわ定治くん。もう一度お願いしていいかしら?」

 

定治がリアスの要求を拒むと、再び朱乃が雷を落とし定治が悲鳴を上げる。だが雷を二回受けてもなお、定治は喋りたくないようで定治は必死な顔を浮かべながらどうにか話さずに済む方法を考えていた。

 

「待って!これだけは勘弁して下さい!今でもたまに思い出して枕に顔被せて足バタバタさせちゃうんです!誰にだって触れられたくない過去があるでしょう!?勘弁して下さギャアアァァァッ!?」

 

「も う 一 度 お 願 い し ま す わ」

 

嫌がる定治に襲いかかる3撃目の雷、またも悲鳴を上げる定治の目には微笑みながらも目が完全に笑っていない朱乃が次の雷を当てる準備をしている所だった。

 

「クソがぁぁぁぁぁ!!わかりましたよ喋ればいいんでしょ!喋れば!!」

 

電撃をくらい過ぎて流石に観念した定治は最初はギャーギャー喚きなからもやがてボソボソと自身が黒歴史と呼ぶ過去を話す。

 

定治の話を纏めると

 

ヴァチカンの秘密の書斎に深淵の門歴代所持者の一人、アブドゥル・アルハザードが書いた書物があるらしい。フム、俺程では無いにしろ我が書物を使っていた者が書いた書、暇つぶしに読みにいってやるとしよう。

空鬼の力で無事潜入成功。そして件の書を発見。フ、ヴァチカンも案外容易いものだな。

さて、目的の者も手に入った事だ、鮮やかに撤退するとしよう。教会の犬共が何時この書が奪われたのに気づくか楽しみだ。来るがいい、空ヘッキシ!あ、ヤベ。

再び空鬼呼ぼうとしたらクシャミしちゃって空鬼呼ぶはずがうっかり炎の精呼んじゃった♡

炎の精の炎が書斎に引火。

大★惨★事★

目の前の光景を見て今までやってたCOOLでカッコいい魔術師という設定を忘れて爆笑してたらいつの間にか教会の人が来ちゃった♡

アッハッハッハ!ヤッベどうしよう。捕まったら流石に殺されるかも……あ、俺空鬼呼ばなくても消滅の呪文で家帰れるわ。

教会の皆様、お疲れ様です!クシャミをしたらうっかり火事を起こしちゃいましたゴメンなさい!僕はこれから友達の家でゲームする約束があるので後の事は任せますね!あ、それと警備はもう少し厳しくしといた方が良いですよ!それじゃ!

秘密の部屋から消滅の呪文を使用して逃走し、何食わぬ顔で一誠の家にゲームをしに行く。そして何時もの日常へ……end.

 

大体こんな感じ。

 

一通り定治の話を聞いた一同の内、一誠は心辺りがあった様で定治に向かってツッコミを入れる。

 

「あの時何故か持ってたキモい本ヴァチカンから持ってきたヤツかよ!」

 

「おう、ちなみにあの時アレ読んだらお前大変な事になってたぞ。俺は読んでもフーンくらいだったけど」

 

「お前人ん家に何てモノ持ち込んでんだよこの野郎!ていうかマジで何者だよ!!」

 

「人間」

 

「知ってるよこのバカ!」

 

定治の制服の襟を掴み、定治をグラグラと揺らす一誠と雷のダメージから回復してヘラヘラ笑う定治。リアスは定治の話を聞き、俄かには信じられないと最初は思ったがこの男なら平気でやりかねないのを何となく理解し、呆れて溜息をつく。

 

「なんてバカな事を……しかも普通に無事に帰ってくるなんて……あなたスゴイわね定治」

 

「ノリで行ったら案外行けました、ハイ。」

 

ヘラヘラ笑いながら話す定治を見てリアスが深い溜息をつくと、先程まで黙って定治の話を聞いていた子猫が無表情で定治に向かってボソリと呟く。

 

「……COOLでカッコいい魔術師(笑)……プフッ」

 

「教会の犬共が何時この書を奪われたのに気づくのか楽しみだ……あらあら、その後すぐ気づかれてしまうとはなんてカッコいいんでしょう定治くん。流石COOLでカッコいい魔術士様(笑)ですわ」

 

子猫が顔を俯かせながらプルプルと必死に笑いを堪えているとそれにつられて朱乃もCOOLでカッコいい魔術師の部分を強調しながら話す。

 

「イヤァァァァ!!恥ずかじぃぃぃぃ!!こうなるから言いたく無かったんだよぉぉぉぉ!!殺せぇ!もういっその事俺を殺してぇぇぇ!!」

 

子猫、朱乃両名の言葉がグサリと突き刺さり定治は恥ずかしさのあまり、真っ赤になった顔を両手で隠しながら床にゴロゴロと転がり続ける。

 

「……ねぇゼノヴィア、私達教会はこんなアホみたいな人に軽々秘密の部屋に忍び込まれて且つ、無傷で逃げられたの?」

 

「それ以上言うなイリナ、何故か悲しくなる……」

 

恥ずかしさのあまり床に転がる定治を見て教会のメンバーであるゼノヴィアとイリナはなんとも言えない表情で床に転がる定治を眺めていた。




アブドゥル・アルハザード

有名なネクロノミコンの原書、キタブ・アル・アジフを書いた狂人。この作品では深淵の門の歴代所持者の一人という設定。細かいことはツッコマないで下さいお願いします!

キタブ・アル・アジフ
地球と宇宙の真実の歴史が書き記されたマジでヤバい本の一つ。この作品の世界にはミスカトニック大学は無いため、ヴァチカンが秘蔵していた。読むだけで人の精神を壊しかねないほど凶悪な本だが定治は平気な顔でコレを読む、というよりもう読み飽きている。


POW120の定治が読んでもほーんぐらいで済んでSANチェックスルーするのは当たり前だよなぁ?

定治の家にあるクトゥルフ神話系の書物。キタブ・アル・アジフ、妖蛆の秘密、ルルイエ異本、ナコト写本、無名祭祀書、金枝篇、エイボンの書、法の書、黄衣の王、屍食教典儀、セラエノ断章、水神クタアト、エルトダウン・シャーズ、サンの七秘聖典、ドジアンの書、影のフランスetc……

……なんやこの沢山の本……ミスカトニック大学図書館かな?まぁ、定治がクトゥルフ神話みたいなもんやしええやろ(適当

なお、定治は全部読んでも「ほーん(知ってた)」で終わりな模様。

沢山の魔術書を読んだ定治の感想

定治「こんなの(魔術書)よりルールブックの方がよくね?」

その内ブッ○オフで売りにいく定治の姿が見られるかもしれない。なお、売れない模様。

上記の本たちを集めたのはほとんどがパッパで、たまに定治が盗ってくる。目指せ魔術書コンプリート!

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