E-2で掘りするの楽しいです。
やあみんな・・・ってこんな挨拶をしている場合じゃあない!今俺は夕立と五月雨に引き摺られながら浴場に向かっている。浴場ということはあれだ。風呂、風呂ということは裸。Shit!俺は男だぞ!そりゃあ幼女に興奮する性癖は持ち合わせていないがそれでもキツいものはキツい!しかも駆逐艦だけじゃない。戦艦とかもいるわけだから本当にマズイ。目隠しするわけにもいかないし・・・
「浴場についたっぽい!」
あぁ・・・ついてしまった・・・仕方ない、諦めて入浴するか。てかよく考えたら俺の身体は時雨なんだよな。時雨に申し訳が立たない。なるべく見ないように心掛けるしかないな。さすがにシャワーの前に鏡とかついてないだろう。(フラグ)
「夕立、突撃するっぽい!」
「姉さんの髪綺麗だから洗うのすっごい楽しみです!」
「う、うん。お願いね。五月雨」
とにかく他の艦娘の方を見ないように前を歩く五月雨の頭が見える程度に視線を上に持って行きながらついて行き、シャワーの前に置かれている椅子に座って視線を前に戻すとそこにはとんでもない美少女がってこれ俺じゃねえか!鏡あんのかよちくしょう!すまん時雨!心掛けてても無理だった!
「あ、姉さん髪の毛洗いますね」
おお五月雨すまんねって鏡あるから五月雨の裸も見えちゃってるよ!我慢するしかないが俺がロリコンでなくてホントに助かった・・・
「ありがとう。お願いするよ五月雨」
「任せてください!」
と言って髪を洗い始める五月雨。あ、この娘めっちゃ髪洗うの上手い・・・髪の毛長いからしっかりと洗髪の技術もあるんだろうな。めっちゃ気持ちいい。
「痒いところはございませんか?」
「ううん、無いよ。ありがとう五月雨」
「えへへ、どういたしまして!じゃあ泡流しますね」
と泡を洗い落としてくれる五月雨。これは癖になりそうだ。また機会があれば頼んでみるのもいいかもしれない。
「じゃあこのまま身体も洗いましょうか!」
んん!?今なんて言った?身体も洗いましょうか?いやそれだけは勘弁してください!自分で触るのも精神衛生上キツイのに他人に触られるとかもっとキツいぞ!いや嫌ではないんだが・・・
「い、いやさすがに身体くらいは自分で洗うよ。気持ちだけ受け取っておくよ」
「嫌・・・でしたか?ごめんなさい・・・さすがに迷惑でしたよね」
「ああ!そんな泣きそうな顔しないで!やっぱりせっかくの提案だからお願いしようかな!」
「!本当ですか!?精一杯頑張りますね!」
ああ・・・流されてしまった・・・仕方ないじゃない。泣かせるわけにもいかないんだから。
「じゃあ洗いますね。それにしても姉さんの身体って白くてすごく綺麗ですよね」
「そ、そうかな?五月雨の方こそ綺麗だと思うけど?」
「えへへ、ありがとうございます。・・・ホントに食べちゃいたいくらい」ボソッ
「ん?なにか言った?」
「いえ、なんでもないですよ。次は前洗いますね」
「い、いや前はさすがに自分で洗うよ」
「そんなこと言わずにせっかくなんですから!」
マズいな。さすがに前は女の子同士でも恥ずかしいぞ。それにこんな時に村雨が来たらヤバい気がす「あら、時雨と五月雨楽しそうなことしてるわね」ちくしょう!今のフラグだったか!
「あ、村雨姉さん!時雨姉さんが前を洗わせてくれなくて」
「なるほどね。私も一緒に洗ってもいいかしら五月雨?」
「はい。もちろん構いませんよ」
え、待って俺の意思は無視ですか。やめてください(羞恥心で)死んでしまいます。
「じゃあそうと決まれば、覚悟してね時雨?」
あ、ちょっと村雨さん顔怖いです。笑顔なのに怖いです。てか五月雨若干息荒くないですかね?なんかハアハア聞こえるんだけど気のせいだよね?
「い、いや・・・あの・・・夕立助け・・っていない!?」
あの野郎!もう湯船に向かったのか!?あ、ちょっと待って前はあきまへん!ちょっ・・・
「もうお嫁にいけない・・・」
「なに大げさな事言ってるのよ」
「そうですよ。それに引き取り手がいないのなら私が私が貰い・・・なんでもないです」
今さらっとへんなセリフ聞こえた気がするけどスルーする事にする。
「時雨お姉ちゃん大変だったっぽい?」
「夕立、君わかっててさっさと湯船に向かったよね?」
「もし助けに入ってたら確実に返り討ちにあうから避難したっぽい」
「返り討ちって・・・」
「うふふ、やっぱり駆逐艦は元気があっていいわね」
「少しうるさすぎる気もしますが」
おぉ!?気づかなかった!赤城さんと加賀さんではないか!
「あ、すいません。騒がしくしてしまって・・・」
「気にしなくていいのよ。加賀さんも私も気にしてないから」
「それよりあなた、早く入らないと風邪をひくわよ」
おおっと忘れてた。早く入ろうか。それにしても湯気に紛れてよく見えなくてよかった。今完全に見えてたら気絶してたかもしれない。
「ふえぇ・・・」
湯船に浸かった瞬間おっさんみたいなため息が出てしまった。みんな出ない?俺は出るんだけど。
「クスッ」
「ちょっと。笑うなんて酷いじゃないか」
「ああごめんなさい。少しおかしくってつい笑ってしまったわ」
「まったくもう・・・」
「・・・この鎮守府で上手くやっていけそう?」
「うん。提督も他のみんなもよくしてくれてるよ。それに姉妹もいるし西村艦隊のみんなもいる」
「そう。執務は大変だと思うけど、頑張ってね」
「うん。ありがとう。頑張るよ」
「うふふ・・・それじゃあ私はそろそろ出るわね。姉妹とはしゃぐのもいいけど、程々にしないと怪我するわよ」
「あれははしゃいでたんじゃなくて襲われてたんだよ」
赤城は微笑んだ後静かに浴場から立ち去っていった。やはり面倒見の良さそうな人柄だったな。
「時雨・・・だったわよね」
おお?ずっと黙って話を聞いていた加賀さんが話しかけてきた。
「困った事があったら私たちも頼るといいわ。私たち以外にも、ここの艦娘たちはみんな協力してくれるはずよ」
「う、うん。じゃあ困った事があったら頼らせてもらうよ。でもなんでそんな事を?」
「なぜかしらね。何処となく放っておけない気がしたからかしら」
そう言い残して加賀さんも立ち去った。まさか会ってすぐの一航戦からあんな言葉をかけてもらえるとは思わなかったな。
「少し以外でした」
「なにがです赤城さん」
「あなたが初対面の娘をあそこまで気にかけるなんて思わなくってね」
「・・・コーヒー牛乳でも飲みましょうか」
「あら、照れちゃってる。加賀さんが照れるなんてめずらしいですね。かわいいです」
「やめてくださいはっ倒しますよ」
「きゃーこわーい」
「はぁ・・・」
「そういえば白露姉さんたちは?」
「今日は夜警の担当だから後から入るのよ」
「あれ、白露姉さんたちと村雨たちって同じ艦隊なんだよね?」
「そうよ。でも夜警は部屋ごとに担当が別れてるのよ」
「そういうことか。それと五月雨?」
「なんですか?」
「暑いから離れてくれないかな?」
「私は暑くないですよ?」
「僕が暑いんだよ。それに女の子同士とはいえ、裸で密着しあうものじゃないと思うよ」
てか離れてくれないと俺が恥ずかしさで死んでしまう。
「そんなに恥ずかしいですかね?普段からくっついてる人たちもいますよ?」
「せめて服を着ている時にしてくれないかな。僕としては周りの目が気になるんだよ」
そう。実はここにいるのは俺たちだけじゃない。他の艦娘も普通にいるのだ。駆逐艦は特に気にしてないようだがそれ以外の艦種の艦娘は微笑ましいものを見る目を向けているのだ。
「ちぇー・・・わかりました」
と、素直に五月雨が離れてくれるのに安堵しつつその後は姉妹との会話を楽しみつつゆっくりと過ごした。
「ふぅ・・・いいお湯だったね」
「服着たらコーヒー牛乳飲むっぽい!」
そんなものもあるのか。さっきはそれどころじゃなかったからあまり周りを見ていなかったが、まんま銭湯のような内装だな。マッサージチェアまであるぞ。
「コーヒー牛乳もいいけど僕お金なんて持ってないよ?」
「大丈夫。提督がこういう設備は無料で使えるようにしてくれてるからお金に関しては気にしなくてもいいわよ」
結構太っ腹な提督だな。部下のためにこういう設備に力を入れてるところも好感が持てる。
この後は特になにもなく部屋で姉妹とゴロゴロしながらお話していただけで気がついたらもう消灯間際だったらしいので布団を敷いて寝ることになった。
「じゃあ電気消すわよー」
「うん。村雨、夕立、五月雨、今日はありがとう。おやすみ」
「おやすみっぽい」
「おやすみなさい。姉さん」
「おやすみ。時雨」
さあ明日から仕事が待っている。しっかり頑張らないとな。
翌日、俺の身体に五月雨が抱きついていて朝から変な声が出そうになったのは割愛する。