完全で瀟洒な従者の兄+紅魔館の(非)日常 作:新幹線刈り上げ
Talent 気を操る程度の能力
Hobby 昼寝、食事、フランとの戯れなど
Like 昼寝、飯、紅魔館に住む者など、
Size 身長 咲夜とほぼ同一。 体重 重い(主に胸が)。
紅魔館の門番。しかし、いつも昼寝をしていて咲夜にどやされるがノエルは面倒くさくてほっといている。美鈴は、その事に結構感謝していたりする。フランと遊ぶことが多いが、毎回瀕死(笑)になったところで終わる。一週間に一回ぐらいのペースで来る魔理沙を門前で確認したのはほぼゼロに等しい。後、たまに来るチルノや大妖精達に無駄知恵を叩き込む事もしばしば。
作者からの一言
今回は居酒屋編。ノエルの日々の仕事の鬱憤などを晴らす場所での出来事。そして作者の処女作の「東方人妖伝」のあの人も・・・?
*サブタイトル変えました*(2016年/03/03)
小さい子どもの頃は居酒屋に行くと何故か大人になった気分になって興奮する
から
小さい子どもの頃は居酒屋に行くと何故か大人になった気分で興奮する
に変更させていただきました(作者の独断です)
紅魔館の従者にも休憩はある。それは日曜日と自分の勤日では無いときである。従者の兄妹は日々交代して仕事をしている。そして、兄のノエルは主にも秘密の休み方があるのだ。それは、居酒屋。疲れや鬱憤を酒と酒に合うお摘みで流す大人の癒しの聖地なのだ。
「ミスティア、鶏の軟骨を頼む。」
ここは、そう。知る者は少ない八目鰻屋の裏の姿でもある居酒屋で店主は妖怪で、焼き鳥撲滅運動もしているミスティア・ローレライ。
「だから、そんなもの置いてないって」
「いつも言ってるが、鶏の軟骨はお摘みの定番なんだぞ?あれはレモンを掛けても塩を掛けても美味しいし酒とも合う絶品料理なんだからな」
「いや、無理よ。私もこう見えて鳥の妖怪なのよ?同胞の骨を使うなんてできないわよ…」
来る者は数少なく、殆どノエルとその知り合いのみである。本当に隠し店なので何故か行き着くだけでワクワクする。数少ない客というのは、焼き鳥撲滅運動のメンバーの一員であり新聞記者でもある射命丸文(しゃめいまるあや)、そのいけにe…部下の犬走椛(いぬばしりもみじ)。そしてドMというか、重度のかまってちゃんな比那名居天子(ひなないてんし)など様々な者が集う。
「どうも、遅れちゃいました~。おっ、珍しくノエルさんが速く来ている。」
そういって、ガラガラと音を立ててドアをスライドして紅葉な柄をしているのれんを潜って顔を見せたのは、文だった。そしてノエルの隣に座るなりミスティアが手馴れた手つきで文に酒を酌す。
「まぁな、今日は疲れていたのかレミリア様が早く眠ってくれたからな」
「相変わらず、従者が主を寝付かせるというのはどうかと思うんですけど」
文が酒をクイっと吞みながら呟く。ノエルは軽く頷いて軟骨の代わりに出された豆を口に運ぶ。
「うん。最近は何故か突き放される様になったんだけど反抗期なのかな…?」
「いや、もう最早親ですねそれ。次の新聞のネタにしてもいいですか?」
ノエルはピクっと肩を竦めてから文の顔を見て一言。
「そっか、そういや新聞記者だったな。てっきり夜の遊び人かと思った」
しれっとノエルが放った煽り言葉に文が興奮したのか机をドンと叩いて顔を近づける。
「あのですねノエルさん。いつ私がビッチになったと言ったんですか!私は清く正しい新聞記者ですよ!」
「悪かった悪かった。ていうか近いから顔近いから!」
そういってノエルは文の両肩を押して思いっきり離そうとする。その間ミスティアがぼそっと「そのままキスしちゃえ」と呟いたが二人には聞こえてなかったようだ。
「というか、その服装って新聞記者の制服なの?」
ノエルは人並みより短いその黒いミニスカートに顎で指して言う。
「私は風を操れるんですからそこら辺は大丈夫です。おや?気になるんですかこれ?」
と、ニヤついた顔でスカートを見えないぐらいにチラッと捲り上げてノエルを誘う。そういうのが苦手なノエルはため息をして「遠慮します」と冷たい目で文を見る。
「本当ですかぁ~?。あれ、杯が空じゃないですか、私が酌しましょうか。」
文はそういって自分のお銚子をノエルの近くまで持っていく。ノエルも「ん、ありがと」と言って杯を左手で添えて右手で傾いたお銚子の口下まで持っていき、そこに日本酒が入っていく。
「やっぱり二人って仲いいですよね。良いんですか?ノエルさん。主にこんなのバレたら打ち首ですよね」
ミスティアはそういいながら右手をグーにして親指を下に向けたまま首を左から右へとスライドさせる。
「打ち首どころか、う、乳首だよ…うん?」
ノエルは軽い事みたいにケラケラと笑っていると、机についている左肘に何か違和感を感じてそちらを見る。
「・・・なんだ天子か…。あぁ、そういや新しい客持って来たんだけど一緒にどうかな?」
天子はいつの間にか、店に侵入していて、いつの間にかノエルの左腕に顔をしがみ付かせていた。しかし、ノエルは一切同様せずに無視して話を続ける。
「それって誰の事?」
聞きかえしたのは以外にも天子だった。その途端、皆が天子の顔を見つめる。
「ん?あぁ、それは・・・」
ノエルが言い掛けたと同時にまたもガラガラとドアが開き、次はドアへと視線が集まる。そして、そののれんから顔見せたのはアリスだった。
「え?もしかしてこの娘ですか?」
文はアリスの方を向きながらノエルに問う。ノエルも「来たか」と言って、枝豆をまた一個口へと運ぶ。
「ここであってますよね…。ってノエルが居るからここでいいのか」
アリスは入るなり店を見渡してノエルへと視線を止める。そして、他の者に向かって軽く一礼をしてから、ノエルの左隣へと座ろうとする。しかし、そこには天子がすでにノエルと腕を組んで座っていることに気づき足を止める。
「あっ」
アリスはそんな声を漏らして天子の顔とノエルを交互に見る。それに気づいたノエルは「あ~」と頭の中でその対処を考える。
「それなら、アリスは天子の隣でも良い?」
「え…?あ…うん…」
一気にテンションが下がったアリスは「はぁ~」と、深くため息をして席に座る。すると、店主のミスティアが「なるほどね…」と腕を組んで関心するように頷く。
「というか、何で私がこんなところに呼ばれたのよ」
アリスは明らかに機嫌を悪くした顔でノエルに少し圧を掛けて聞く。ノエルは「そうだね~」とノロノロとした喋り方で自分のお銚子を杯に酒を入れていく。ノエルはすでにまぶたが重そうな顔をしており、ウトウトしながら考える。
「昨日、紅魔館で『流しそうめん』を食べたんだよ」
「ほうほう?それでそれで?」
聞いたのはアリスにも関わらずアリス以上に興味を見せる文と天子。ミスティアも耳を傾けながら、次の酒を選ぶ。
「それで、そのときにレミリア様のドレスに染みが付いちゃったんだよ。」
「あらら~さぞかし悲しい顔をするでしょうね~」
文はネタにするつもりなのかいつの間にか懐からメモ帳を取り出して書き始めていた。天子は、店主に「だし巻き卵ちょーだい」と注文をする。
「それで、もう借りの服も洗濯中だったからさ。ついでにアリスから教わってる裁縫でドレスを縫ってプレゼントしてみようかなって」
「ふ~ん。別にいいけど難しいわよ?それに採寸とかはどうするのよ」
アリスも自分で酒を酌しながら聞く。文はすでに、机に突っ伏しており女らしいね寝音を立てていた。天子は何故か、杯ではなくお銚子で吞んで店主とおしゃべりを始めている。
「それに関してはだいじょーぶだよ。服を借りてきたから。」
ノエルは、右手をグーにして親指を上向きにしてそれをアリスに差し出す。
「ん。それで、いつにするの?まぁ私は暇だからいつでも大丈夫だけど」
「そうだな。それじゃあ、咲夜、僕、咲夜、僕・・・うん、来週のこの日でいいかな?」
「それで、いいけど。ぜ~ったい一人で来てよね。魔理沙とか連れてきたらダメだからね」
アリスは念を押して強く言う。ノエルも「わかったわかった~」と言って話を閉じようとする。
「何々?浮気ですか?ノエルさんが魔理沙とデートですか?」
と、余計なことを天子が突っ込む。
「うるさい!魔理沙はもう意中の相手が居るから浮気じゃないわよ…多分…」
「多分て。というか、魔理沙に好きな人って…やっぱり…」
ミスティアも一緒になって言うが言い終わる前にノエルの動きが不自然にとまったのが視界に入ってしまい、そこに目が移る。
「あぁ、最近でもアイツも付き合ってるよな…確か…」
「霊夢さんですね」
ノエルが真っ赤に火照った額に手をあてて思い出そうとしているところにさっきまで寝ていた文が答えを言う。
「そう!『霊夢』さん。アイツには少し勿体無いというか、似合わないというかう~ん、何か気に入らないんだよ・・・アレ?皆どうしたの?そんな青い顔して・・・」
ノエルが淡々とその人の悪口を言っていると、聞いていた者は全員ノエルに天罰がくだると思った。
「悪かったな!俺が霊夢の恋人で!っていうかどの口が言うんだよこの糞餓鬼が」
「えっ?ちょっもしかしてまなy…ギブっ!ギブっ!ギブ~っ!」
そう、博麗神社に住み着く人間であり、現霊夢の恋人こと『愛優』が何も気づかずに酒の勢いで悪口を叩くノエルをこっそり後ろからヘッドロックを死なない程度にかます。
*メメタァ注意報発令中*
「あらら~、最近“あっち”で出番無いからってね~力いれすぎじゃない?」
ミスティアがクスッと笑いながらえげつない事を言い始める。
「違ぇよ。作者の野郎本来なら俺の『世界』とこの『世界』の時系列を合わせようとしてつなげようと思っていたらしくてよ。だけど作者が『あ、やべぇ。愛優のよりもノエルの方が人気じゃん(笑)』とか言い出すから。こうするしか無くなったらしいぜ。」
「ふぅん。というか作者はどうでもいいからノエルの口から泡吹いているよ?」
「あっやべっ」
愛優がそう呟いた時にはノエルは伸びきっていた。愛優は自分が犯人にも関わらずに「んだよ、仕方ねぇなぁ」とぼやきながらノエルを起こそうとする。
そして、愛優による治療(強制)により意識を覚ましたのは皆が寝ていた時であった。
*********
「ノエル。ノエルはアリスと文を家へと送っていってくれ」
「OK。愛優は天子のことを頼むよ」
二人は寝ている三人をそれぞれ抱えて店からお暇しようと始める。すると店主のミスティアが「お題は?」と聞くので、二人の動きがピクリと止まる。
「あっいや~。今日は金、皆の分を持ってきていなくてな。ツケというのはどうかな?店主」
顔を合わせようとせずにそそくさと天子を抱えてドアをガラガラとスライドさせる。
「はぁ、まぁいいわよ。そのかわり次来た時に割り勘でちゃんと返すのよ?」
ミスティアは、ノエルが抱えるのにてこずっていることに気づいて手伝い始める。そして、愛優はノエルを残して「それじゃ、ちゃんと返すんだぞ?」と言い残して夜道の闇の中へと消えていった。
「ありがとう。迷惑をかけてしまったな。」
「いいわよ。別に。それでノエル。最近、唯月が一人でたまに来るのよ」
それを聞いた途端、ノエルは少し俯いていた顔がパッと上がりミスティアの顔を見る。そして、少し掠れた声でノエルは聞く。
「…一番最近はいつか覚えている?」
「…確か…2日前かな?等々もう一人男が帰ってきてくれて嬉しかったわ」
ミスティアは楽しげに話すが最後に「けど…」と付け加えた。
「けど…?」
「唯月の顔や風貌は全然変わりは無いんだけど、何か「恐怖」って言葉が頭を過ぎるのよ。昔は酒友が集まってワイワイやってたのにね…」
「そうか…。帰ってきたか。等々帰って来てくれたか。さとりもこの事知っているのか?」
「うん。この前一緒に吞んでたけど二人ともだんまりで一口も喋ろうとはしていなかったけどね」
ミスティアは苦笑する。ノエルは「それじゃあこの辺で…」呟く。いつの間にか、店から大分歩いており店が全く見えないぐらい離れていた。
「それじゃあ、気をつけて。」
ノエルは何も返さず、振り返らずただただ闇の中を前へと歩いていった。
次回へと続く……
『教えて!人妖先生!!』
え~始まりました。始まってしまいました。おはようございます。こんにちは。こんばんわ。人妖さんです。今回の質問はこれです。
ペンネーム 公園に住み着く自宅警備員さん(匿名)
Q、
最近、嫁に家から追い出されて今は公園に住んでいるんですけど、そろそろ金を無くなって来たからバイトしよっかな~って思っているんですよ。それで、履歴書に住所を書くときなんて書けばいいのなかなぁ~って思って。人の住所を(気付かれずに)借りるのも嫌なんで教えてくれませんか?
A、
まず、聞こう。あなたはどうやってここにお悩み相談したのかを。もしかして、友達のパソコンからかな?まぁ、それは置いといて履歴書ですか?まず、公園付近にある自動販売機を探しましょう。そこには、現在位t…公園の住所(笑)が書かれているので後は、最後に「4―64―9」と入れましょう。
作者からの一(人)言
処女作である『東方人妖伝』を改訂して『東方人妖伝(改訂版)』も投稿することが決まりました。ある程度設定を引き継ぎつつ、書いていくつもりなのでそちらもぜひお読みいただければ嬉しいです。そして、この作品の時系列を詳しく言うと『東方人妖伝』の話の後です(終わってない作品のアフターストーリーとはこれ如何に)。東方人妖伝には影響しない程度でしかネタバレをしません。というより設定が少し漏れるだけで問題無いです。しかし、「ふざけんな、見たことない作品の設定入れられてもわかんねぇよ」と思われる人が居ると思います。なので、東方人妖伝をお読みいただかなくてもこの作品を楽しめるように作っていく予定ですので、ぜひこれからもよろしくお願いしたします。
*ちなみに『愛優』とは東方人妖伝の主人公です*