完全で瀟洒な従者の兄+紅魔館の(非)日常   作:新幹線刈り上げ

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*十六夜 咲夜のぷろふぃーる*

Talent 時を操る程度の能力

Hobby 本を読むこと、ナイフ投げ、料理など

Like レミリア、ノエルなど

Size しーくれっと(書いたら殺すって言われた…)

 十六夜聖夜(ノエル)の妹にして、メイド長。とても、仕事のできが良くて一人でも全ての仕事こなせるぐらい(というかほぼノエルと咲夜しかしてない)。それはレミリアやパチュリーも賞賛するぐらいで、何かすごい人。しかし、能力で部屋を広げているが掃除をする時は広いだのと文句を言っている(公式)。兄としても従者としてもノエルのことを尊敬しており、二人はとても仲が良くて紅魔館では評判が良い。この二人が喧嘩をした時が紅魔館の終わりとも言われるぐらいだとか…?。

作者の二言

 お気に入り登録が7人になっていました!本当にありがとうございます!これからもご期待に応えられる様に頑張っていきたい…と思うのですが、近々テストがあるのでそれが終わるまでは少しお休みです。

 UAが500を越えていました!!やはり、こういうことはとても嬉しいことです。違う作品では、1000を越えることはできたものの中々それから伸びることが無かったのでこの作品を書き始めたのですが、プライドに掛けて『東方人妖伝』も完結させたいと思います。これからもこの作品と人妖伝をよろしくお願いします。


第02日 時代の変遷は流しそうめんの流れの速さに比例する(前編)

 紅魔館に勤める咲夜とノエルはそれぞれ、仕事を分けてこなしている。例えば、咲夜がその日に紅茶を淹れたのであれば次の日はノエルが淹れる、その逆もまたしかり。レミリアには二人の従者が付いているのだ。優秀で、完全で瀟洒な従者が…。しかし、兄のノエルには少し不完全なところがあった。それは、鈍感なところである。

 

 今はまさに夏真っ只中である。余りの暑さに、氷妖精を雇いたいと思ってしまうもので咲夜でさえも脱水症状を起こす程の暑さだった。そして、急遽レミリアが流しそうめんとかき氷を食べてみたいと言い出し、その道具を買いに行かされているところだった。

 

「あの…その…ノエルさんですよね…?」

 

 そして、ノエルが人里の店の中で品定めをしている時に、すらっとした体型で、そしてとても美人だ。しかし、もじもじとした態度を取っており、そこが可愛らしいとも言える女の子が一人、今日もノエルに話しかけていた。

 

「はぁ…そうですが…?」

 

 ノエルは初対面の人に話しかけられることは、ここ人里では頻繁にある。それのせいか、従者であるにも関わらず気だるさを滲ませた反応をする。

 

 というのもノエルは人里の人間に男女を問わずに人気があるのだ。察するであろうが、ノエルはレミリア似なのか、性格とは反対な鋭い目つきで顔も整っていて妖美さや色気も感じる。普通の男よりもイケている面をしており、女には人気なのはともかく男勢もノエルみたいになればモテるのでは無かろうかと思って、近寄ってくることもある。女の人はとてもおどおどしており、何か言いたそうに口ごもるがノエルにはさっぱり分からない。

 

「できれば…私とこの後、お茶でもどうですか…?」

 

 俗に言う逆ナンパというものだ。もう一度言おう。ノエルは頻繁に話しかけられるのだ。このために。しかし、ノエルにも仕事がある故に断らざるを得ない。

 

「すいません。誘いはとても嬉しいのですが、またの機会でもよろしいでしょうか?」

 

 いつもノエルはこの言葉で断るために、チャンスがあるのでは無いかと期待させてしまい、余計に妄想を膨らまさせてしまう。レミリアはこれが、気に入らないらしくてあまり行かせようとはしない(独占欲とか言わない…)

 

「いっいえ、こちらこそ…その…ごめんなさい。忙しい時に声をかけてしまい…」

 

 女の人は、少し悲しそうな顔をして踵を返してそそくさと帰っていった。ノエルは、それを気にせずに商品を選んでそれを取る。そして、さっさと勘定台に行って買い物を済まして、次の目的地である迷いの竹林へと移動する。

 

 

 

 迷いの竹林の入り口とも呼べるところで立ち止まり、その広大さを改めて知ってノエルは「おお…」という感嘆な声を漏らす。そして、入り口付近にある竹の前に立って上を見上げると、余りの高さに真っ直ぐに伸びている竹が曲がって見えてしまいまたも感動をする。そして、目の前の竹を掌で質を確かめるように擦ったり、ノックをして音を確かめる。ノエルはうんと頷いて、拳を構える。

 

「…ふンッ!!」

 

 構えた拳を勢いのままに竹にぶつけると、ドスリッという音を立てて竹がブルブルと振動する。そして寸秒ぐらい経つと、ガサガサと葉が揺れながらノエルの方へと倒れてきて、それをノエルはギリギリで避ける。支え無しで勢いよく倒れる竹の風圧で周辺の土が爆散するように煙をたてていく。それが消えるのを待ちながらノエルは、胸元のポケットを探る。

 

「よし…これをこう切ってっと…」

 

 そう呟いて、咲夜に借りたナイフで起用に竹を切っていく。流し素麺に使える大きさで切っていき、3m分の竹数本ずつで切り取ってそれを空けた時空の部屋に詰め込んでいく。片付けるのはとても面倒くさいことだが、それはいつでもできることなので気にしない。

 

 そして、用事を済ませたノエルはそのまま空を飛び、霧の湖を越えて紅魔館の正門の前で着地する。そこには、いつものように門番である美鈴は背中を壁に預け、腕を組んで立ち寝をしていた。その光景を見てノエルはため息をして、スタスタと重い足取りで目の前に立つ。

 

「あ~あ~、聞こえてますか~、お昼ご飯ですよ~」

 

 ノエルは半目で、俯いている美鈴の顔を覗き込む。起きている時は熱気溢れんばかりの気合で門前で体を動かしているが、寝ているときはとても静かな寝音をたてて可愛らしい顔をしている。ノエルは思わず顔を緩めてしまう。そして、声というか、言葉の内容で飛び起きた美鈴は「ご飯!?」と言って腕を解く。その瞬間、ノエルの顔にその腕が当たって「痛い!」という悲鳴を上げてその場に(うずくま)る。

 

「ご、ごめんなさい!全く気づきませんでした!」

 

 それは寝ていたからな、と言おうとしたが痛さで飲み込んでしまった。美鈴はおどおどとして困った反応をして、ノエルを上から見下ろす。

 

「あぁ…大丈夫だ…それで、美鈴。少し手伝ってくれないか?」

 

 ノエルは上目遣いそう言って立ち上がる。美鈴は「あっ、はっはい!」と言ってビシッと敬礼をする。寝ていた事を少しでも水に流して欲しいためであろうか。

 

「それで、手伝って欲しい事とは?」

 

「あぁ、それは…」

 

 二人は門を潜って紅魔館へと入ろうと、ドアを開けた先に居たのは小悪魔二人とパチュリーだった。小悪魔達は分厚い本を沢山運んでいて、パチュリーも本を読みながら歩いていた。

 

「あっ、只今です。パチュリー様。」

 

 ノエルは途中で言葉を止めて、荷物を降ろして、横切ろうとするパチュリーに一礼をする。美鈴も、耳を傾けていたがパチュリーの姿を確認し、つられて頭を下げる。

 

「えぇお帰り。それで、聖夜君。何かしら?それ」

 

 パチュリーは視線を本からノエル達に向けて、“気になった物”に視線を移す。小悪魔達も礼を返してそのまま図書館へと向かっていく。

 

「これは、かき氷を作る道具です。」

 

 ノエルは頭を上げて、パチュリーの視線を追ってかき氷機へと視線を落として指をそろえて指して説明をする。パチュリーはそれほど興味を持たなかったのか、「ふぅん…」と言ってすぐに本へと視線を戻して、小悪魔の後を歩いていった。

 

「美鈴。それで、手伝って欲しい事だけど」

 

 そういって、ノエルは目の前に時空を開いた。そこを覗くと、白いワンルームがあり、その部屋の奥には先ほど切った竹が無造作に重ねて置かれていた。誰が見ても、後片付けをするのは面倒くさいのが明白だった。

 

「これをどうするんですか?」

 

 美鈴は、まず気になった疑問をノエルにぶつける。すると、ノエルは答えずにそこに飛び込んで着地すると、美鈴にも来る様に手で誘導する。しかし、美鈴はすぐには行こうとせずに足をかけようとするところでほぼ真下にいるノエルを見て躊躇をする。別段高い訳では無いが、そこから飛び込むと明らかにノエルには美鈴のアレが見えてしまうからだ。

 

「どうした美鈴。速く来てくれなきゃ、昼食に間に合わないからな。」

 

 ノエルは顔だけを覗かせている美鈴に向かって急かすが美鈴は険しい顔をしてノエルを見つめる。

 

「…では、ノエルさんは…その…後ろを向いておいてくれませんか?」

 

 少し、顔を柔らかくするがそのかわりに顔を赤らめて言う。しかし、ノエルは理解できずに「何でだ?」と首を傾げる。美鈴は滅入ったのか顔を、半分顔を引っ込めて見えないようにして「なっ何でもです!」と答える。

 

「…行きますよ…絶対にこっちを見ないでくださいよ…?」

 

 美鈴は念を押すように言う。ノエルは「何かあるのか…?」と呟いて、言われた通りに後ろを向く。すると、美鈴はそそくさと部屋の中に飛び込み、美鈴は短い服の布を抑えてアレが見えないようにする。

 

「もう、いいですよ。それで、何をするんですか?」

 

 美鈴は、そういってノエルの横に立って顔を覗いて視線を辿る。ノエルと美鈴は奥まで歩き、重ねて置かれている数本を竹を指さす。

 

「これで何をするんですか?」

 

「勿論、夏の風物詩とも言える『流しそうめん』だよ。レミリア様が食べてみたいって言うからさ」

 

「へぇ~これとその『流しそうめん』に何の関係があるんですか?」

 

美鈴はしゃがんで、竹をノックしたり触ったりした弄びながら聞く。

 

「これを組み立てて、溝を作ってそこにそうめんを水で流す、らしいよ。実際、僕も本でしか見たことも読んだことも無いからな…」

 

 ノエルは思い出しながら、曖昧そうに答える。そして、いつの間にか美鈴は立ち上がって竹を勝手に半分に割って遊んでいた。しかし、ノエルはそれを一切咎めずにむしろ何かを思い出しかのようにポンッと手で鳴らす。

 

「あ~そうそう!そうやってたような…気がする…というかやり方はどうであれそんな形してたな」

 

 美鈴は調子に乗って「そうですよね!」と言って次々に割っていく。そして、ほぼ全ての竹を半分に割り、それをまた広いロビーというか一室にまで運ぶ。

 

「これで、終わりかな。後は、組み立てるだけだ…」

 

 夏のせいで汗がだくだくと流れてくる。それを手の甲で縫って、ロビーに積まれて置かれている、流しそうめん専用二分の一竹。通称『アクアバンブー(水を流す竹)』達を見て何故か達成感が沸く。

 

美鈴とノエルは、パチュリーから借りた本に書かれている通りに組み立てていく。そして、その数十分後…

 

 

 

「かん…せい…」

 

 二人は出来上がった『流しそうめん』を見て、さっきよりも達成感が沸いてきていた。すると、尻餅をついてそれを眺めていた二人の後ろから、レミリアが歩いてやってくる。

 

「これが伝説の『流しそうめん』か…。完成度高いわね…」

 

「お嬢様、また懐かしいネタを…というか色々混ざってますよ」

 

 美鈴が疲労のせいか少し適当に突っ込む。ノエルはすぐに立ち上がり、説明に入ろうとする。

 

「レミリア様、只今完成しました。どうでしょうか」

 

「さっき言ったとおりよ、よくできているわね。それで、麺はどこにあるのかしら?」

 

「あっ」

 

 ノエルはそんな情けない言葉を漏らしたと同時に消えて、数秒後にまた同じ位置に同じ体勢に戻っており右手には一つのビニール(ナイロン)袋があり、その中には恐らく麺が入っている。

 

「…まぁ、いいわ。そして、みんなを呼んできてくれないかしら?」

 

 レミリアはノエルにではなくて、美鈴に命令をした。「わかりました!」と言って美鈴はすぐに図書館の方へと走っていった。そして、広々としたロビーに居るのは二人だけになった。レミリアは『計画通り』と言わんばかりに口角を上げて一人でノエルには見えないように笑う。そこにノエルが壊れたレミリアを正気に戻すように話しかける。

 

「レミリア様。それでは、私は皿や箸などを用意して来ます。それで、咲夜はどうしますか?」

 

レミリアは、ノエルの質問にはっと気を取り戻す。

 

「え?あ、あぁそうね。それは、休んでいて欲しいけどあの娘が一緒にいたいと言うならば止めないわよ」

 

人数は多いほうが楽しいからね、と付け足してからレミリアは流しそうめんを舐める様に見始める。

 

 その流しそうめんはレミリアじゃなくても驚く大きさだ。竹の全長は20mを越えており、段々と高くなっていっている。勿論、台とかも用意をしているのだが殆どの住人が飛べるために使う者は少ない。皆が知っている流しそうめんとはルールが少し違って、“どんなもの”でも箸で掴んだ物は必ず食べなければならない。このルールの発案者は美鈴で、スカーレット姉妹の好き嫌いを無くすためのルールで決して嫌がらせのつもりでない。

 

 そして、皆が集まり一つのパーティみたいなものになっていた。メンバーは、咲夜やメイド見習いの妖精やら小悪魔、パチュリーは勿論フランも同席だ。こうも賑やかになると、事件を起こるもので…

 

 

 ドカンッ!!という、何かが爆発する騒音が鳴ったのだ。音の犯人はフランで、後に『麺が取れなくてむしゃくしゃしてやった。後悔はしていない』と供述したとか…?。レミリアとノエルがすぐに暴れているフランの元へと向かって騒動を治めようとする。

 

「ちょっと!フラン!何するのよ!」

 

 レミリアがせっかくの風物詩を壊されるのは御免だと思い、フランを止めに入るがフランはそれを無視して壁に攻撃を続けて騒ぎを大きくしようとする。

 

「だってぇ!目がぁ!目がぁぁ!!」

 

 フランはそういいながら、暴れ続ける。どうやら、ム○カ大佐のモノマネでは無くて“フランにだけ”見える『目』がいっぱいあることに驚いているのだ。それに、気づいたレミリアは秘策である精神安定剤(ノエル)を投入することにした。

 

「フラン様。私と“二人で”違う場所に行って遊びましょう。」

 

 レミリア逆にしまったという顔をして、ノエルを止めようとするがもう手遅れで、気づいた時には消えていた…

 

 

次回へと続く!!

 




『教えて!人妖先生!!』

え~始まりました。始まってしまいました。おはようございます。こんにちは。こんばんわ。人妖さんです。今回の質問はこれです。

ペン無ーム 一生独身を貫く自宅警備員(独身)

Q、

 最近、というか中一の時から思っていたのですが、パソコンの画面の中にはどうやって入るのでしょうか?嫁が早く来て欲しいと駄々をこねて仕方ありません。技術の先生に聞いても、沈黙を貫かれるだけでした。口で聞いても答えてくれないなら、このような場所で聞くべきだと思って書きました。夜ご飯が終わるまでに、答えてください。といっても夜ご飯には呼ばれないんですけどね…

A、

 それは大変ですね(色々と)。テニプリの跡部さんがプールに飛び込む感覚でパソコンに飛び込んでみましょう。やる前に、まずは親の金を借りれるだけ借り、財布の紐を緩くして豚の貯金箱を頭で割りましょう。できましたら、後は当たって砕けろです。はじめは慣れなくて頭と心とパソコンに傷がつくでしょうが、200回を越えて慣れてくると快感を覚えてきます。なので、何度もパソコンを買い換えるうちにのめりこんでいけるでしょう(変な方向に)。頑張ってお嫁さんに会ってあげてください。応援してますので(遠目)。

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