完全で瀟洒な従者の兄+紅魔館の(非)日常   作:新幹線刈り上げ

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           *誰が誰の話かは後書きにて分かります*


???:幻想に生きる思想歌たち(Ⅰ)

 1、 

 

 また、「幸せ(イノチ)」を一つ食べたんだ。

 大きくなりますように、と。

 だけどちっとも美味しくない。

 ちっとも満たされない。

 どれだけ食べても誉められない。

 

 大切な物を失ったんだ。

 とてもとても悲しかった。

 でも満たされた。

 

 今度は食べずに拾ったんだ。

 ついつい道に落ちてる物を拾いたくなっちゃう。

 何でだろう。

 重たくなることぐらいは分かっているのに。

 いつか一人じゃ持ちきれなくなるのに。

 

 捨てたくない。

 食べたくない。

 失いたくない。

 

 今日も小さな幸せを拾った。

 それは悲しい色をしていた。

 最近、持ち物が増えた。

 白い幸せ。

 黒い幸せ。

 

 悲しい色。

 寂しい色。

 虚しい色。

 

 あぁ、僕は何がしたかったのだろう。

 

 泣きそうな子。

 寂しそうな子。

 可哀そうな子。

 

 ついつい拾わずにはいられない。

 助けられずにはいられない。

 

 だって。

 

 悲しい気持ちは分かるから。

 死にたい気持ちは分かるから。

 死ねない気持ちは分かるから。

 

 そして。

 

 

 

 僕も誰かに食べられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 2、

 

 『たすけて』

 この言葉を発して何人の人が救われただろうか。

 人は『言葉』を使って“考え”を共有する力があるというのに愚かにも、

 それを使って同胞狩りをする。

 

 時には、家族のため。

 時には、友のため。

 時には、大切な者のため。

 

 しかし、もっと愚かな者がいる。それは。

 

 自分の身の安全のため。

 自分の地位のため。

 自分の名誉のため。

 

 情けない。同じ種として恥である。

 

 『おねがい』

 この言葉を発して何人の人が報われたのだろうか。

 人は生まれながらにして『夢』を抱えて生きる者。

 それ故、芯がしっかりとするのだ。

 しかし、叶えようと愚行をする事がある。それは。

 

 悪徳で金を騙し取る事。

 悪徳で同胞を蹴落とす事。

 悪徳で自分の夢を叶える事。

 

 しかし、もっと愚かな事がある。それは。

 

 自分のために他を傷つける事。

 自分のために悪事に目を瞑る事。

 自分のために権力を奮う事。

 

 情けない。全く愚かな事だ。

 

 『ありがとう』

 この言葉を聞いて何人が笑顔になっただろうか。

 世界には沢山の生き物がいる。

 それ故、争いが絶え間なく起きた。

 そして、沢山の人が傷ついた。

 しかし、それを癒そうとする人がいる。それは。

 

 自分のためではなく、泣いている人のために。

 自分のためではなく、悲しんでいる人のために。

 自分のためではなく、傷付いている人のために。

 

 しかし、もっと愚かな人がいる。それは。

 

 自己を滅ぼしても、家族を守る者。

 自己を滅ぼしても、友達を救う者。

 自己を滅ぼしても、大切な人を護る者。

 

 

 

 でもいつか、そんな愚かで強い人に私はなりたい。

 

 

 

 




 1、 愛優



 2、 十六夜ノエル



 分かりましたか? これは休んでいた一ヶ月間に書いていたものの一つです。

 結構考えました。愛優の場合はその人生について。ノエルの場合はその人の理想について書きました。
 
 この思想歌は気分で投稿します。まだこの二人しか書いてないのですけどね。
 

 では、次の投稿は本編です。これからもよろしくお願いします。


 終わり。

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