完全で瀟洒な従者の兄+紅魔館の(非)日常 作:新幹線刈り上げ
1、
また、「
大きくなりますように、と。
だけどちっとも美味しくない。
ちっとも満たされない。
どれだけ食べても誉められない。
大切な物を失ったんだ。
とてもとても悲しかった。
でも満たされた。
今度は食べずに拾ったんだ。
ついつい道に落ちてる物を拾いたくなっちゃう。
何でだろう。
重たくなることぐらいは分かっているのに。
いつか一人じゃ持ちきれなくなるのに。
捨てたくない。
食べたくない。
失いたくない。
今日も小さな幸せを拾った。
それは悲しい色をしていた。
最近、持ち物が増えた。
白い幸せ。
黒い幸せ。
悲しい色。
寂しい色。
虚しい色。
あぁ、僕は何がしたかったのだろう。
泣きそうな子。
寂しそうな子。
可哀そうな子。
ついつい拾わずにはいられない。
助けられずにはいられない。
だって。
悲しい気持ちは分かるから。
死にたい気持ちは分かるから。
死ねない気持ちは分かるから。
そして。
僕も誰かに食べられた。
◇
2、
『たすけて』
この言葉を発して何人の人が救われただろうか。
人は『言葉』を使って“考え”を共有する力があるというのに愚かにも、
それを使って同胞狩りをする。
時には、家族のため。
時には、友のため。
時には、大切な者のため。
しかし、もっと愚かな者がいる。それは。
自分の身の安全のため。
自分の地位のため。
自分の名誉のため。
情けない。同じ種として恥である。
『おねがい』
この言葉を発して何人の人が報われたのだろうか。
人は生まれながらにして『夢』を抱えて生きる者。
それ故、芯がしっかりとするのだ。
しかし、叶えようと愚行をする事がある。それは。
悪徳で金を騙し取る事。
悪徳で同胞を蹴落とす事。
悪徳で自分の夢を叶える事。
しかし、もっと愚かな事がある。それは。
自分のために他を傷つける事。
自分のために悪事に目を瞑る事。
自分のために権力を奮う事。
情けない。全く愚かな事だ。
『ありがとう』
この言葉を聞いて何人が笑顔になっただろうか。
世界には沢山の生き物がいる。
それ故、争いが絶え間なく起きた。
そして、沢山の人が傷ついた。
しかし、それを癒そうとする人がいる。それは。
自分のためではなく、泣いている人のために。
自分のためではなく、悲しんでいる人のために。
自分のためではなく、傷付いている人のために。
しかし、もっと愚かな人がいる。それは。
自己を滅ぼしても、家族を守る者。
自己を滅ぼしても、友達を救う者。
自己を滅ぼしても、大切な人を護る者。
でもいつか、そんな愚かで強い人に私はなりたい。
1、 愛優
2、 十六夜ノエル
分かりましたか? これは休んでいた一ヶ月間に書いていたものの一つです。
結構考えました。愛優の場合はその人生について。ノエルの場合はその人の理想について書きました。
この思想歌は気分で投稿します。まだこの二人しか書いてないのですけどね。
では、次の投稿は本編です。これからもよろしくお願いします。
終わり。