完全で瀟洒な従者の兄+紅魔館の(非)日常   作:新幹線刈り上げ

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*アリス・マーガトロイドのプロフィール*

Talent 人形を操る程度の能力 魔法を使う程度の能力

Hobby 人形作り、人里で人形の芸をすること、読書など

Like 魔導書、人形、ノエル?など

Size (次回からSizeはオリキャラ以外無し)

 余り他人の事に興味を持たない魔法使いで、殆どの時間を家の中で過ごしている。しかし、たまに人里で芸を披露することがあるが人ならざる者として見られることが多く人気は老人には少ないが若人には多い。ノエルを結構気に入っているようで少ない友人の一人でもある。
 紅魔館にも足を運ぶことが多く、大図書館でパチュリーとアリスとたまにノエルという三人が一つのテーブルに向かい会っているという光景もしばしば。
魔理沙の防犯システムとして玄関に魔法を掛けるが内容は魔理沙とアリス以外は誰も知らない。

作者の愚痴?

あ~、作者は自分のキャラを愛さなきゃいけないっていうのに、書けば書くほど羨ましく感じるのはいけない事なんですかね…。嫉妬ですよ…。ヤバイ…PCとスマホの画面越しから舌打ちが聞こえてくるときがあります。末期ですかね。後、ヒロインが変わりつつあるのを抑えるのに必死です。作者はアリスさんも好きですからね。幸せにしてあげたいです。
 今回前半少し、愛優視点?なんですけどやっぱり今までの方が良いかな?って思うこともあります。まぁ、練習がてらなので、微笑ましい目で読んでやってください。


第08日 ジャンプバトル系漫画のキャラには必ずと言って良いほど刀持っている奴が居る。

 ここは博麗神社の中、レミリア・スカーレット、フランドールスカーレット、十六夜咲夜、博麗霊夢、そして俺こと愛優、このメンバーで夜通し話し合っている最中だ。ん? 肝心の主人公がいない? ノエルは夜通しアリスの家に泊まっている。

 勿論深い意味は無くてレミリアのドレスの完成のために最後の仕上げしているらしい(すぐ終わるとは言ってない)。

 全く、あのガキのせいで天狗と喧嘩しなきゃならねぇってのに本人は暢気に美少女と夜通し裁縫ってのは、何て羨ましい。まっ俺にも霊夢が居るけどな。

 

「いいか? 戦争で仲間を死なせねぇためには必須のルールってのがある。それは自分が死なねぇってことだ。」

 

 俺が杯を一つ片手で持ち上げながら大声で言う。自分の昔の時に感じた戦いの基本やら大事なことをダラダラ喋っているだけなのに、皆はそんな何故かまともに話を聞いて感心してくれている。

 俺は昔、紫には償いきれないほど助けてもらっている。

 忙しいあいつの代わりに俺たちだけで天狗の軍と戦わなければならない。そして、今無き先代の巫女のためにも・・・

 

「そんなことは分かっているわよ。それで、私たちが囮になるのよね。さっきも思っていたけど、相手が確実に霊夢と私を生きたまま誘拐すると思う?」

 

 あぁ、レミリアは別だよ・・・。確かにこれは危ない勝負だ。

 紅魔館で、レミリアと霊夢が門前待機。そして門付近で美鈴とパチュリーが二人の危険を察し次第一斉攻撃。

 愛優は普段ノエルが客を迎えるという玄関前の大広間。フランは・・・最終奥義だ。 もし、ここに居る者全ての生存確率が0%になったら紅魔館ごとぶっ飛ばす。そんでもってそのフランを守るのが咲夜の仕事。

 まず、レミリアと霊夢を業と誘拐させると言ったが霊夢は御札で作るから大丈夫なのだ。そしてレミリアがわざと敵の本拠地に入っていくのがこの作戦のミソで、吸血鬼の能力の一つでもある蝙蝠やネズミやネズミやネズミ、そしてミ○キーマ○スなどに変身できる能力のことだ。

 そうして、レミリアには内側からねじ伏せて貰う。そして、俺とノエルとフランで妖怪の山を攻め立てる。俺が一番好きな戦い方だ。

 

「分からん。だが、俺も二人の近くには居るし、何より美鈴とパチュリーの力があればあの唯月をも凌駕できるかもしれん」

 

「まぁ、そうね。私の身代わりを作るのに異論は無いけど、結局“私”はどうすればいいのよ」

 

「そうだな、お前は・・・魔理沙が来たときに作戦のことをある程度伝えといてくれ。忘れてたっと言い訳もいいが、一応関係無い奴は巻き込みたくは無い」

 

「後、一ついいかしら」

 

 レミリアは挙手製でも無いのに手を上げて質問の許可を貰いに来る。別段気にしている訳でもないが何か寺子屋の授業みたいで変な感覚になってしまう。やはり、体が幼いからか。

 

「いいぞ」

 

 勿論。仲間の意見を聞くことで知恵の範囲が広がリングってなわけだ。

 

「これは、友達を侮っているわけではないけど私の知る限り唯月は強いわよ。あの子の戦いを一回見たことがあるけど、腕力や運動神経に関しては人間の領域を越えている時があったわ。」

 

「よし、作戦変更!!」

 

「はやっ!!!」

 

 それはそうだろう、レミリアも相当強いだろう。そんなレミリアが推薦する奴が人間の範疇を越えている? 

 もう今の心境を言うなれば「オッス、オラ愛優!! ワクワクすっぞ!!」という感じだ。何とも妖怪というのは鬱陶しい血統だ。

 スペルカードルールが実装されてからってのは血が飛び散り、本気で命を散らしあう勝負が減ってしまった。あぁ、また幽香と戦いてぇ…。

 そのせいか、『強い』という言葉に敏感になってしまって、異常にワクワクしてしまう。全く、本当に妖怪というものはこれだから鬱陶しい。

 

「美鈴、パチュリーは後退だ。俺が唯月を迎え撃つ!!」

 

 やばいやばいやばい!!! これはやばい!!! もし今の心境が皆に漏れていたら、とち狂っているって言われそうだ。

 自分で言っておきながらとても楽しみだ! 戦が楽しみで仕方が無い!!

 

「愛優、その表情は気持ち悪いわよ」

 

 あぁ、顔にもれていたらしい。

 

「ノエルには内緒だ。大丈夫だって、殺しはしないからさ…」

 

 別に自分の勝利を確信して付け上がっている訳ではない。だが、唯月。祭りの時に、俺にも反応を鈍らせるぐらい早く動いていた。

 身にしみて分かる。久しぶりにギリッギリの戦いができるかもしれん。

 

「何か今日の愛優は本当に気持ち悪いわよ…」

 

「すまねぇ…レミリア、敵がいつくるか分かるか?」

 

「えぇ…大体はね…もし唯月が選ぶとするならば・・・―――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――――・・・唯月が紅魔館を出て行った日の8月20日よ…」

 

 

 そして、皆の質問を終えたところで霊夢が眠たいということで夜通しとは何だったのかと思うほど早くにお開きとなった。

 

***

 

8月20日(朝)

 

 ノエルとアリスは一つ屋根の下四日間という期間を共に過ごしてた。ドレスは初めてにしては上出来というところだろう。

 

「終わった…」

 

 指が痛い。こういう作業をしているうちはそれほど気にならないのだが、一息入れるとすぐに痛みが襲い掛かってくる。

 ところどころ軽い傷の手当がある手を見るとまだまだだと思う。

 

「そうね…それじゃッ昼からは報酬として夜まで付き合ってよね」

 

「あぁ、死なない程度に頼むよ…」

 

 ノエルは戦が始まる前にまでは終わらせておきたいということで、裁縫の師であるアリスにお泊りをお願いした。

 断られると、半ば諦めて頼んだところ二つ返事で承諾してくれた。しかし、ただですむほど甘いわけが無くて報酬としてノエルはアリスと買い物などを付き合う羽目となってしまった。

 

「分かってるわよ。まぁ、暇にさせないように努力して見せるわ」

 

「楽しみにしているよ…」

 

 ノエルはアリスには顔を向けずに、目の前にあるドレスをただただ見つめる。これを着るところを想像してみるのは少し危ないとさすがに思ったのか、邪念を振り払うように顔を振る。

 

「難しかったでしょ」

 

 アリスが唐突に言った言葉に無言のまま首を次は縦に振った。

 

「この括れのところとかが特にな。それで…出かける準備をしよう。」

 

 ノエルは長く座っていた揺れる揺り篭みたいな椅子から重い腰を持ち上げる。アリスは「もう…?」と少し小さく言う。

 

「うん。今日来るって言ってたし。早く着いてアップをしないとね。日課の腕立てとかしてないし。」

 

「そっか…それじゃあ、用意しましょうか」

 

 アリスも肩掛けを退けて立ち上がり、うんと腕を伸ばす。ノエルにはそのアリスの顔がつい可愛く見えた。

 

 

 

 

「さっ、行きましょう。あっ魔法掛けるの忘れてた」

 

 ノエルはうっかり鍵を閉めるのを忘れる感覚でその言葉を発せれる魔法使いの業界が少し恐ろしく感じた。恐らく、魔理沙の防犯対策だろう。何の魔法なのか聞いてみたいが魔法使いの業界では魔法の種類はドアノブの種類と同じなのではないだろうか? それだと野暮というものだろう。

 ドアノブに触れた瞬間どっかの会社員の服が弾け飛んだりする履歴書に傷をつける悪質な魔法だったり…そう思うと魔法って怖いな…ノエルはそう思いながらドアの前で楽々と魔法を掛けるアリスを見つめていた。

 

 夏の少し生暖かい風が頬を撫でる。その感覚自体は気持ちよくていいのだが、少しの間家に引き篭っただけなのにこんなにも忌々しいあの太陽が輝いて見えてしまうのか。何時の間に太陽は新たな力を手に入れたのだ。ノエルは、その眩しさゆえにおもむろに手で日光を防ごうとする。

 

ノエルは後数時間でこんなにも綺麗な世界が戦場になるとは到底思えなかった。

 

***

 

8月20日夕方

 

 紅魔館にて、皆が少なからず緊張感を抱いていた。各地持ち場に着き、その時を待つがノエルが帰ってこない。まだ裁縫をしているのか。皆は心の中で退屈な感覚を覚え始めていた。すると、湖の奥から万を越えるだろう集団が愛優以外には見えていた。少し早い気もしていたが、早いことに越したことは無いだろう。

 紅魔館。いつも日常を送っていた紅魔館が戦場になる。別段おかしなことは無い。時々外から流れ着いたハンターがここに辿り着き勝負を挑みに来ることもある。しかし、違う。これは戦争だ。気を抜けば死ぬし、強くなければ死ぬ。そんな日常を一瞬で壊す理不尽なものが始まろうとしていた。

 段々、見えてくる先頭。レミリアや誰もが思っていたとおり先頭を歩くのは唯月だった。しかし、いつの間にか集団で瞬間移動したのかと思えるほどに近くまで接近していた。

 

「どうしたのですか?お嬢様。こんなところで博麗の巫女…いや、ただの人形か…」

 

 唯月はレミリアのところにぽつんと立つ霊夢の首にナイフを指す。するとボォンッ!! と鳴って霊夢が消えていく。

 

「やはり、ばれてしまったか…唯月。持って行くがいい、この身一つでこんなくだらないものが終わるならそれでいい」

 

 持ち前のカリスマな喋り方でレミリアは少なからず嘘を吐いていた。しかし、決して嘘ではない言葉もあった。唯月は無表情で、門の横の壁を見つめる。

 

「それも良いのですが、中国が見えないのは何故でしょう?」

 

「もし、居たらお前は疑うだろう?それに、言ったとおり無駄な血は流したくは無い。だから美鈴は中に居る。」

 

 レミリアは自分の従者にも関わらずに、少し緊張をしていた。それは、上手くいくかの心配だ。

 

「それじゃあ、皆。お嬢様を捕まえてくれる? 俺は中に行くよ」

 

 唯月はポケットに手を入れて門を開けて館へと入ろうとする。レミリアは天狗に捕まえられてネズミは一匹通り抜けられそうな小さな鉄格子の牢獄に入れられた。そんなものどっから出したのかが少し気になったが、上手くいったようでレミリアは心の中で唯月と愛優の命運を祈った。

 

 

 

 

「ようこそ、紅魔館へ。」

 

 愛優は大きな扉を開けて入ってきた唯月に向かい礼をして向かえた。

 真っ暗な大広間に真っ赤な夕日が差し込み、部屋の壁の色も合間って部屋がより真っ赤に染まっていく。

 

「ふっ、この前あった妖怪か。俺はどっちかっていうとお帰りって言って欲しかったな」

 

 唯月は足を止めない。愛優が顔上げたときには距離は二、三メートルまでに縮まっていた。

 

「そうか…それじゃあ、ルールだけ言うから耳をかっぽじってよぉく聞けよ。」

 

「あぁ」

 

 唯月はバックステップで距離を取り、背中に背負っていた日本刀を構える。しかし、愛優は少し驚く。それは刀だ。普通日本刀には(いまし)め程度に篭手(こて)を守る(つば)があるはずなのだが、唯月の刀にはそれが無かった。

 

「これは…ただの喧嘩だ…ッ!!」

 

 愛優も刀を抜く。一応名の知れた名刀だが、それには鍔がある。唯月はすでに抜刀の構えをして間合いをつめに来ていた。ワクワクする。愛優はそう感じて一歩下がろうとする。

 

 唯月は思いの他長い刀を右足で一歩踏み込んでから上段の構えから斬撃を繰り出して来る。しかし、愛優は足が浮いているためにキィィンという音と共に足に負担が一気にかかる。

 

「神道無念流『無上剣』!!」

 

 愛優はいきなりの負担のためにその場でバランスを崩す。唯月はそれを見逃さずにこれ以上振り上げられないというところからニ撃目を繰り出す。

 

「ふ…ッ!」

 

 幸い愛優は振り上げすぎのお蔭で真横へと滑る。そして足を跳ね飛ばそうと横へと水平切りをするが、唯月はとまらないニ撃目の威力を利用して刀を地面へと突き刺し、それを杖代わりに真上へと飛び愛優の頭を踏み潰す。

 

「ぐふっ…!」

 

 愛優は口の中が切れるのと、肺からの空気が一緒になり、血が吹き出る。しかし、すぐさま愛優は唯月の足を掴んで離さなかった刀で刺す。

 

「あれっ!?」

 

唯月は急に右足の力が抜けてバランスが崩れる。すると痛みが襲ってきたが気にならない。愛優はすでに唯月の傍から離れて距離をとっていた。

 

「あっぶねぇ…まさかお前もオレと同じ流派か…しかし、俺は真似事で対してできないんだよ…」

 

「・・・オレもだよ…オレは能力が対したもんじゃないからこういうので補わなければいけないんだよ」

 

「だったら…せめて鍔を付けようぜ…ッ!!」

 

次は愛優から軽く飛びながら一歩で近づく。抜刀と同時に斜めから斬撃を入れるがそれをいなされる。唯月はいなしたと同時に真横へと飛び首をすり落とそうと刀を振る。

 

「甘い…ッ!」

 

 愛優は横へと移動した唯月の腹に蹴りを入れてバランスを崩して転げる。唯月は後ろへと飛んでいくが、地面に刀を刺していたためにそれほど飛びはしなかった。

 

 そのとおり、唯月が刀を地面から抜いた時には愛優は瞬間的な速さで背後を取っており、背中から刺す。

 

 ブシャリッ!!

 

「すまんな…つい、大人気ないことをしちまった…」

 

 愛優は刀を抜こうとせずに唯月の震える足を見つめて小さく言う。しかし、唯月は自分の刀で自分の腹ごと愛優の腹を刀で貫く。

 

「ぐは…ッ!!」

 

 口からまたも血を噴出しながら腹を押さえる。唯月は刀から手を離してゆっくりと倒れる。そのせいで余計に刀が二本とも深く刺さり、地面に血が広まっていく。

 

 いよいよ、外も五月蝿くなって来た。愛優は唯月の体から抜いた刀を杖に外へと歩こうとする。唯月もまだ意識があるようでブツブツと何か呟いている。愛優はため息をついて刀を弄り始めた。

 

「…これ、やるよ」

 

 愛優は刀を解体して自分の刀の鍔を抜いてそれを唯月の元へと投げる。鉄の音が広い部屋に響き、唯月も朦朧とした意識の中でそれを見つめていた。

 

「…何かを守るために使ってみろよ、その剣。誰でも良い。好きな人。好きな主。誰かを守るために…さ…だからそれは戒めだよ。何かを守ろうとする戒め。お前が鍔を付けなかった理由はその逆。何かを壊すための戒めなんだろう?」

 

 そういい残して愛優開いた扉を潜り抜けていった。

 

「あ…あぅ…あぁ……」

 

 唯月はボロボロと涙を流しながら意識が消えていった。

 

 次回へと続く・・・

 

 




作者の謝罪

 次回予告が狂い始めている。始めからだけど…前回の次回予告はミスということで前回の予告が次回になります…。というか次回もコラボがあるんでそれも詐欺ですね。
 文字数的にこうせざる終えなかったのです。本当に申し訳ございません。お気に入りが減ったも作者の意識が足りなかった故のものでしょう。心の底から反省の意が滲み出ていると思います。
 これからは同じようなミスを犯さないように気をつけて生きたいと思います。先ほども書いたとおり、次回はコラボです。コラボをお楽しみにしている方、本編を楽しみにしている方、居ると思います。なので、どちらも気を抜かないように頑張っていきたいと思います。
 これからも、この作品をよろしくお願い致します。後、質問や罵倒も受け付けています。

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