完全で瀟洒な従者の兄+紅魔館の(非)日常   作:新幹線刈り上げ

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 お気に入り登録数30人突破記念!!(2016/03/10)

 まぁ、とても嬉しい事なのでささっと書いてみましたので最後まで読んで貰えると嬉しいです。

*注意*

・霊夢と愛優のイチャイチャ?があります。

・いつもより短いです。

・霊夢が人里で恐れられている理由?が分かる話です。

・会話の間に地の分が有りません。


喜怒哀楽な話が蔓延る物語集
短編1:誰よりも人の心を憂い、誰よりも人を愛した妖怪のお話


 ある巫女が妖怪に言い残した・・・―――――

 

 

 

『人を憎まないで、とは言わない。けれどせめて誰よりも人の「心」を認めて「受」け入れられるような、人を「愛」せる人になって欲しい』と―――――

 

 

 

 

 

 

 

『自分に甘くて他人に厳しくしないで、とは言わない。けれどせめて誰よりも「人」の心を愛して「憂」い、人に「優」しく生きて欲しい』と―――――

 

 

『そうね、貴方の名前は・・・―――――』 

 

 

 

 

 

『愛優。なんてどうかしら?――――』

 

 

 しかし、愛優は自分の不甲斐無い故に博麗の巫女を失ったことにより、自分の弱さ故に守れなかったことにより心を閉ざしてしまう。

 そこに、博麗の巫女の娘でもある「博麗霊夢」のその無邪気さによって悲劇を認め、現実を受け止めることができた。

 

 全てを失った妖怪は、そんな優しくて愛おしい、華奢で小さな体にも関わらず妖怪にも負けないぐらいに強くて眩い程の輝きを放ち、大きくて広い背中を持つ癖してとっても不器用な人間がその命を賭してまで守った、“飢えの無い幸せ”を守ろうと強くなることを望んだ。

 

 

「ねぇ…? 私達って他の人から見ればやっぱり恋人同士に見えてるのかな…?」

 

 

「何だ霊夢? 『周り』が気になるのか? まぁ確かに、こうやって居候しているからな。兄妹ぐらいには見えているかもな」

 

 

「…その…いいわよ別に。もう貴方は私の家に住んでるってことで」

 

 

「どした!? いきなりお前がそんなこと言うって何かおかしいぞ? 熱か!? デング熱か!?」

 

 

「そんなんじゃないわよ…っていうか額に手を当てて温度測るの止めてよ…」

 

 

「でもな…お前…もしかして変なもん食ったか…? 顔が真っ赤だぞ?」

 

 

「そんなの…恥ずかしいからよ…私もお年頃なんだから」

 

 

「それはひょっとしてギャグで言ってるのk(殴!!」

 

 

「今まで色んな事があったわよね…そのね…愛優…」

 

 

「いてて…。何だ…どうしたんだ?」

 

 

「私はね…実は愛優の事が好きなの。妖怪の愛優でも人妖の愛優でもない、人間の愛優が好きなのよ」

 

 

「…っ!? ……告白か。あははっ、うん、知ってた」

 

 

「へ…・・・? ~~~っ! それじゃあ! 今まで私の気持ち知っておきながらからかってたって訳!? 」

 

 

「痛い痛い痛い!!! 悪かった悪かったって!! 俺も好きだからさ!!!」

 

 

「えっ……? それってホントに…?」

 

 

「告白の返しに嘘をつく馬鹿がどこにいるってんだよ…」

 

 

「さぁね」

 

 

「まぁ、いつか綺麗な浴衣ぐらいプレゼントしてやるよ」

 

 

「何よ…唐突に…。別に良いわよ。私にはこの服で充分だから」

 

 

「いや、霊夢が頑張ってくれたからだよ。それに俺が霊夢の浴衣姿も見てみたいからさ」

 

 

「それって貴方の言い分じゃない。どうせ、私に拒否権なんてないでしょう?」

 

 

「あぁ、そんでまた今度の祭りとかで一緒に歩いたりさ…」

 

 

「変な趣味ね…ドン引きするわよ?」

 

 

「オイオイ、今恋人になった相手をドン引きするってどうなんだよ」

 

 

「だって、愛優にそんな趣味があったなんて付き合う前に知ってたらドン引きしてたもの」

 

 

「嘘付け。んなこと知っててもお前の気持ちは変わらなかったはずだ」

 

 

「あら、バレちゃったわね。でも…」

 

 

「苦手何だろ? 祭り。知ってるよ…でも考えてみろよ。幻想郷の均衡を守る巫女が祭り嫌いだなんておかしいだろう?」

 

 

「…視線が嫌なの……」

 

 

「・・・」

 

 

「周りの目がどうしても気になるの。私、皆に怖がられているのに気づいているのよ。初めて気づいたのは、人里で暴れ回る鬼が居たからそれを『夢想天生』を使って倒したの。そのとき…悲鳴が聞こえたのよ…そしたら、悪魔だのアイツこそ鬼だのと色々と散々言われたわ…。もう、分かんなくなったの。私はずっと妖怪退治してきた…したくない汚れ仕事だって思っても頼まれたら断れなかった。それなのに忌み嫌われてさ…私って必要無いのかな…」

 

 

「霊夢!! もし、本当にそう思っているのなら謝ろう!!」

 

 

「なっ、何よ急に…」

 

 

「俺は、お前に謝らなければならない…」

 

 

「ちょっ、ぐるじぃ~離じで~」

 

 

「あぁ…ごめん。その…楽しみにしておけよ…お祭り…」

 

 

「嫌だ。行きたくない」

 

 

「我侭だな、相変わらず。でも、浴衣は良いだろう?」

 

 

「その浴衣にもよるわよ…」

 

 

「そうだな…お前がビックリするくらいに綺麗な奴を用意してやるよ」

 

 

 愛優は後に天狗との戦争の火種を作る事も知らずに、霊夢の浴衣姿のため、霊夢の『周りの目』の克服のために知り合いの店へと足を運ぶ。

 

 終わり

 

 




 博麗の巫女=先代の巫女です。

最後まで読んでいただきありがとうございました!先代の巫女とのお話はこっちでも後々公開されていく予定です。質問、罵倒などありましたら受け付けていますので遠慮なく下さい。

短編は今回みたいにめでたい事があるたびにささっと投稿していく予定です。コラボは今週中に投稿できればいいところです。もし、待ってくれていましたら謝ります。

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