誇り鷹き男〜ONEPIECE〜（しばし休載） 作：Another grass
なぁ。グラディウス
俺をたった一人で瀕死とまではいかねえが...重症に追いこむクソガキがいたらどうする？｣
『若を重症にぃ？考えたくはねェが...
まあ、そんな奴がいたらファミリー総出で
生まれてきたことを後悔させるほど叩き潰す
もしくは』
ドフラミンゴ｢もしくは？｣
『こちら側に引き入れる』
ドフラミンゴ｢俺もちょうどそう思ってたところだ！
いやァいい部下を持った
まあ、数日中に戻る、またな｣
ｶﾞﾁｬ
クリーク｢おいおい嬢ちゃん...
ガキの遊びじゃねぇんだ。｣
ミライ｢わかってるわ。わかってて言ってるの｣
クロ｢そうだろうな。
目は本気だ｣
ミライ｢...｣
クロ｢おい、船長｣ﾋｿﾋｿ
ルーカス｢ん？なんだ？｣ﾋｿﾋｿ
クロ｢試したいことがある。適当に相槌をたのむ｣ﾋｿﾋｿ
ルーカス｢あ、ああ｣
クロ｢なあミライ｣ﾄﾝﾄﾝ
ルーカスの肩を叩く。
ルーカス（なるほどな）｢なんだ？｣
クロ｢船にあれを忘れてきちまった。取ってきてくれ｣
ルーカス｢あー、あれね。はいよ｣
ミライ｢...｣
クロ｢おい...なんでお前はピクリとも反応しねぇんだ？｣
ミライ｢え！？｣
クロ｢ミライはお前の名前だろう。｣
ミライ｢そ、そうよ！｣
クロ｢俺は今船長をミライと呼んだ。
お前はそれに反応もしねぇ｣
クロ｢まあ、肩を叩いたのを見たから
自分じゃねえと判断したってとこか｣
ミライ｢そ、そうよ。｣
クロ｢自分と同じ名前の人間がいたら多少なりとも
気になるはずなんだが...｣
ミライ｢き、聞こえなかったのよ｣
クロ｢ん？肩を叩いたのを見たからそう判断したんじゃなかったか？
しかもこの距離で聞こえねえなんてことはねぇだろう｣
アーロン｢お、おいおい。クロ！何が言いてぇんだ！？｣
クロ｢最初っから気にはなってたんだが...
こいつ偽名使ってやがる｣
クリーク｢なんだと！？｣
ドッヂ｢嘘ついてやがったのか！？｣
ニック｢なんてやつだ！｣
ルーカス｢いや、お前ら人のこと言えねぇだろ｣
ソン｢そりゃごもっともで...｣
バギー｢なぜわざわざ偽名を使う必要がある？｣
クロ｢簡単だろう。本名をいえば騒がれる名前
つまり王族かなにかだ｣
シャウプ｢お、王族！？｣
ミライ？｢...
そこまでわかってるなら...否定しないわ
あたしはこの国の王族。
本名は
ツーユ・グレイス｣
ルーカス｢そんで？王女さん
何でわざわざ国を出たいと思ったんだ？｣
グレイス｢王位を継承するのが嫌なの...｣
クロ｢なぜ拒む？これ以上ない話だと思うが...｣
グレイス｢父の決めた道。父の決めた結婚相手
私には自由がない！私は...自由になりたいの！｣
ルーカス｢...｣
ルーカス（父の決めた道を外れたい...か）
ギン｢どうするんだ？こいつを連れ出しゃ...
大問題だぞ｣
ルーカス｢ああ。わかってる...
考えがある｣
ギン｢考え？｣
ルーカス｢そう。うまく行けばもう一人七武海を落とせるかもよ？｣
ギン｢ドフラミンゴか！｣
ルーカス｢そーゆーことだ。｣
ルーカス｢おい、グレイス｣
グレイス｢なに？｣
ルーカス｢お前...料理できるか？｣
グレイス｢ええ！花嫁修業とか言って練習したわ
この国のシェフすらも舌づつみを打つほどよ！｣
ルーカス｢ヘェ...じゃ、コックとして雇おうかな｣
グレイス｢ほんとう！？ありがとう！｣
ルーカス｢が、お前は一度王宮にもどれ。｣
グレイス｢なぜ？｣
ルーカス｢かくかくしかじか｣
グレイス｢...！？
そ、そんなことを...でもわかったわ。
やってみせる｣
〜〜〜〜〜〜その後、王宮
ツーユ王｢おお！帰ったかグレイス！｣
グレイス｢ええ、あらお父様？
今日は客人がみえてると聞いたのだけど？｣
ツーユ王｢ああ、ドフラミンゴか
あの男は今客室で休んでいる。
なにか深手をおったらしいのだが...
原因ははぐらかされてばかりだ｣
グレイス｢深手を...？
彼はドレスローザ国王でしょ？
大丈夫なの？国際問題では？｣
ツーユ王｢そこが問題なのだがな...
まあ、それをダシに攻め込んでくることはないだろう。｣
グレイス｢そうなの。
私彼と少しお話をしてきますわ｣
ツーユ王｢ふむ。そうか
粗相のないようにな
それより王位継承の話だが...｣
グレイス｢その話はまた今度。ね？｣
ツーユ王｢またそれか...まあいい｣
〜〜〜〜〜〜客室
ｺﾝｺﾝ
ドフラミンゴ｢んァ？誰だ？｣
グレイス｢ツーユ・グレイスです。
少しよろしいかしら｣
ドフラミンゴ｢ああ。噂の王女様か。
入ってくれていいぞ｣
ｶﾞﾁｬ
グレイス｢父から大怪我をしたときいたけど...｣
ドフラミンゴ｢ああ、まぁ大丈夫だ。｣
グレイス｢そう。よかったわ｣
ドフラミンゴ｢それはそうと
吸血鬼伝説？ってのがあるらしいじゃねえか
詳しく聞かせてくれよ｣
グレイス｢ええ｣
ーー約十年前森に『なにか』が現れた。
そのバケモノは人の形をしていた。
だが人と言うにはあまりにも禍々しく、
そして、獰猛だった。
『それ』を見つけた者は『それ』を恐れ
銃を撃つ。だが撃てども撃てども当たらない
『それ』が口を開いた時、彼らは悟った。
人の顔に、コウモリのような翼
そして、、牙。
無事では済まない
『それ』が声ならぬ声を発した時奇妙な感覚に襲われた。
頭痛、眩暈、吐き気。様々な症状があらわれ
彼らは倒れた。
数日後、この国の姫に二つの傷がついていたことがわかった。
牙で空いたような傷が二つ。
ああ、『それ』は『吸血鬼』だったのだ。ーー
グレイス｢これが広まってる吸血鬼伝説よ。｣
ドフラミンゴ｢んん？十年ほど前ってこたァ...｣
グレイス｢そう。その傷がついたのは私｣
ドフラミンゴ｢すまんが...｣
グレイス｢ええ、見たいんでしょ？
腕だから別に恥ずかしくもないわ｣
そう言って、腕の袖をまくる
ドフラミンゴ｢ほう...確かに牙で噛まれたようなきずだな。｣
グレイス｢ええ、私はいつついたのかも知らないけれど｣
ドフラミンゴ｢フッフッフッ。吸血鬼ってのは
噛まれた奴もなるって伝わってる国もある
お前も吸血鬼になっちまったかもなぁ｣
グレイス｢それはお断り。私は夢があるの｣
ドフラミンゴ｢夢...ね。それも聞かせてくれ｣
グレイス｢自由になるの...！
奴隷も差別もないそんな国の一市民として
慎ましいくらしをしていく。
こう言う不自由な自由がほしいの｣
ドフラミンゴ（アイツと同じようなことを...）
ドフラミンゴ｢そうか。ツーユ王は頭が痛いだろうな｣
グレイス｢ええ。申し訳ないと思ってるわ｣
ドフラミンゴ｢本当か？フッフッフッ
棒読みだぜ｣
グレイス｢あら、失礼しちゃうわ｣
元天竜人であるドフラミンゴ。
彼の父はグレイスと同じ選択をした。
しかし彼の場合グレイスとは立場が違った。
天竜人...一般市民には恨まれこそすれ
感謝などされるわけのない一族。
そのせいで彼は幼い頃想像を絶する仕打ちを受けた。
その原因である父と同じ選択をした女が目の前にいる。
その時の彼と立場は違えど、
ドフラミンゴは色々思うところはあるだろう。
〜〜〜〜〜〜夜。ルーカスの船
ﾌﾟﾙﾌﾟﾙﾌﾟﾙ
ｶﾞﾁｬ
ルーカス｢グレイス、どうだ？｣
『彼は強がってはいるけど全身ボロボロよ。
ずっとベッドで寝てるわ。
今がチャンスよ』
ルーカス｢もう一つの方は？｣
『仕込みは完璧。あとはあなた達が行動を起こせば...』
ルーカス｢そうか。じゃ後で｣
ルーカス｢野郎ども！隠密行動開始だ！
音を立てるな！目立つな！
完全なる闇討ちをしろ！
とりあえずこの国の兵を全て眠らせろ！
最後は...天夜叉の首を...いただこうか｣ﾆﾔｧ
黒鷹一同｢おおおおおおおお！！！｣
ルーカス｢バカ！声がでけえ！｣
クリーク｢闇に紛れて黒い鷹たちが動く...か、
なかなかカッコイイじゃねえか｣
ギン｢鳥目なのに...｣
ルーカス｢うっせーよ！そこ！｣
ギン｢あんたがな！｣
作戦開始！！
今回からはァ、少し
ルーカスが知恵を使って行動しますゥ。
より冷静により冷静に
できればジョセフ・ジョースターの様な
頭の使い方ができるキャラに育てばな！と思います
お気に入り...結構増えてきましたね。
嬉しくて朝も起きれない。
頑張らなきゃ