神喰い達の後日譚   作:無為の極

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第83話 新たな火種

 極東支部はその置かれた立場によって考え方や、捉え方は随分と事なるケースが多かった。

 曰く、技術の塊であり、曰くアラガミの動物園であり、曰く技量を持たない物には優しく無い。

 最初からここしか知らない人間からすれば、恐らくは感じる事は無いはずの感情。しかし、これが外部から来ればその限りでは無かった。

 アラガミの動物園と揶揄されるのは決して極東支部を下に見ている訳では無い。純粋に自分の技量を嫌が応にも理解させられる。そんな環境が揃っている事に大きな問題があった。

 

 

「無理するな!」

 

「お前らの指図は受けん!」

 

 ボルグ・カムランはサソリに近い形状をしているが故に、自身の尾を使った攻撃は想像以上に広範囲にわたって攻撃する事が可能となっていた。

 丸太よりも太く、鞭の様な柔軟性を持って、それなりの距離であれば吹き飛ばすかの様な一撃は余程動きを見きわけるか、遠距離からの攻撃で絶対に届かない場所かの攻撃をするのがセオリーだった。

 事実、しなりを持った尾は躯体の回転よりも僅かに時間差が生じるからなのか、胴体だけを見れば確実に直撃する。これは極東だけでなく、他の地域全てでも同じ事が言える内容だった。

 うなりを上げたアラガミの一撃。実際にまともに止める事が出来る人間は誰一人居なかった。

 

 

「ぐぁああああああ!」

 

「マルグリット、フォロー頼む!」

 

「分かった!」

 

 コウタは吹き飛ばされた方向を見る事無くモウスィブロウの銃口をボルグ・カムランへと向け、素早く連射する。

 本来であれば吹き飛ばされた人間のフォローをするのが筋かもしれない。しかし、今のコウタにとって、吹き飛ばされた人間を気遣う暇は既に無くなっていた。

 元々今回のミッションに関しては事前に今の基準となるであろう強度のアラガミを指定したはずだったが、ミッション前に実際に見た瞬間違和感だけが先に感じられていた。

 

 元々アラガミは見た目で変化する様な事は余程の事が無い限りあり得ない。事実コウタだけでなく、マルグリットもまた同じ様な事を考えていた。

 極東由来の変異種。通常のレベルの数段上となる種はこれまでにも何度か討伐された記憶はあったが、だからと言っておいそれと目に留まる様な個体では無かった。

 見た目がだけが同じで、中身は全くの別物。だからななのか、これまでに遭遇しての生存率は然程高い物では無かった。

 これまでに生存が確認されたのはクレイドルやブラッド程度。防衛班に関しても討伐するよりも時間を稼ぐ事を優先して救助を求めるのが一般的だった。

 

 単純な攻撃力も去る事ながら、その気性はどこか狡猾なイメージを持っている。事実上の部隊長権限でしか確認出来ないからなのか、何も知らずに窮地に陥った男は既に意識を飛ばしていた。

 無数のバレットがボルグカムランの盾の部分に着弾する。これがまだ高火力の神機とバレットであれば対処出来たのかもしれない。しかし、コウタの使う神機では火力の面では完全に劣っていた。

 数える事すら放棄したくなる程のマズルフラッシュ。まるで小雨が当たる程度の威力だからなのか、全ての着弾がボルグ・カムランの盾によって阻まれていた。

 

 

 

 

 

「早くこっちに!」

 

 マルグリットは素早く飛ばされた地点へと向かっていた。これまでの行動パターンから想像出来るのは、このアラガミは通常種や堕天種ではなく変異種。確実にアナグラが観測した強度以上のアラガミ故に、このまま放置しておけば被害が広がるのは当然だと判断した結果だった。

 既に意識を失っているからなのか、男は動く気配すらない。だからといってこのまま神機ごと捕喰させる訳には行かなかった。

 

 

「何してるのよ!早く動いて!」

 

 マルグリットの言葉に漸く目が覚めたのか、男は意識を取り戻していた。元々意気込んでいったにも拘わらず、まるで最初から眼中にすら無いと言わんばかりに飛ばされたからなのか、男は未だ呆然自失だった。

 既に動けない程のダメージを受けたからなのか、今目に飛び込んでくるのはコウタが一定の距離をとりながらこちらに来ない様に誘導している動き。自身の事を顧みない行動を見てもまるで反応を拒否するかの様に動く事は無かった。

 

 

「もう動けるわよね?」

 

「あ、ああ……」

 

 これ以上この場に留まるのは危険だと判断したからなのか、マルグリットは改めて回復錠を男に渡すと直ぐにコウタの下へと駈け出している。まるで映画でも見ているかの様な光景は、今がフィクションの様にも思えていた。

 

 

 

 

 

「ヒバリちゃん。多分、これは変異種だ。直ぐに救援部隊を出してくれ。このままだとヤバイ」

 

《了解しました。そこかから近いのはブラッド隊です。既に移動を開始していますので、あと5分だけ待ってください》

 

 こちらにおびき寄せる事に成功したまでは良かったが、問題なのはその後だった。

 既に数える事すら止めている程の銃弾を浴びせても、こちらに迫り来るボルグカムランは怯む様子はどこにも無かった。幾ら遠距離型だからと準備を万全にしても、いつかはオラクルが底を着く。そうなればコウタは逃げ回るしかなかった。

 遠目に見ながらマルグリットが何かをしている。目の端に捉えたその光景も直ぐに消え去っていた。獣と変わらない威嚇音は巨大な槍の様な尾の先端を幾度となく地面に向って突き刺していく。

 既に間合を見切ったからなのか、コウタも直撃だけは避けた物の、このままでは確実に捉えられる事だけは間違い無かった。

 尾の先端を突き刺しながらボルグ・カムランは狡猾にその間合を詰めていく。コウタが気が付いた時には既に回転すれば届く間合だった。感情が無いはずのアラガミがニヤリと笑った様に感じる。その瞬間、太い尾は大きな音を立てながら鞭の様にしなり作ってコウタへと襲いかかっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こちら北斗。了解した直ぐに向かう」

 

「北斗、どうかした?」

 

 ヒバリからの通信が切れると同時に、北斗は改めて周囲を確認していた。元々今回のミッションでは然程気になる様な部分がなかったからなのか、周囲を一瞥するも異変は見当たらない。

 そんな行動を確認したからなのか、ナナは先程の通信の事を思い出していた。

 

 

「コウタさんの部隊がボルグ・カムランの変異種と遭遇したらしい。コウタさん達は問題ないんだが、ゲストの一人が負傷したのか動かないそうだ」

 

「変異種……厳しそうだね」

 

「だとすれば、直ぐに動くしか無さそうだな」

 

 ナナだけでなく、ギルもまた手に持っていた神機の柄を握り直す。クレイドルとは違い、ブラッドはそこまで変異種との戦いは多く無い。しかし、今の負傷者が出た部隊であれば、それが誰であろうと直ぐに行動する必要があった。

 一刻を争う戦いに躊躇する暇は無い。視界に映るヘリの先の戦場を見据えたからなのか、北斗だけでなく、ナナやギルの視線も強い物へと変化していた。

 

 

 

 

 

「マルグリット。ブラッドがこっちに向ってる。信号弾を上げてくれ!」

 

「了解!」

 

 コウタの指示にマルグリットはすぐさま信号弾を打ち上げていた。幾ら意識が戻ったとは言え、あの状態のままで再び襲撃すれば確実に命は消し飛ぶ。

 完全に戦意を失っている状態であれば命の保証はどこにも無い。既に距離は稼いではいるものの、安心できる距離ではなかった。

 雄叫びをあげるそれは、まるでこれからの未来を示すかの様に咆哮する。まさにその時だった。

 

 1発の銃弾が盾を捉えた瞬間、幾つもの小爆発を起こす。元から破壊に特化したバレットだったのか、今までビクともしなかった躯体が初めて揺らいでいた。

 大きな隙を逃す程ブラッドだけでなく、コウタ達もまた甘くは無い。先程までの守勢から一転、一気に好転していた。

 ヘリの上空から重力の恩恵を受けながら北斗が構える純白の刃はそのままボルグ・カムランの胴体の部分を一気に突き刺す。刃本来の鋭さは、いかに堅牢な躯体でさえも紙の様に斬り裂いていた。

 衝撃を受けた事によってこれまで一度も沈んだ事が無かった躯体が地面に叩き付けられる。事実上のダウンに対し、マルグリットの刃は尾の先端を斬り裂いていた。

 唸りを挙げる刃は本人の意思を示すのか、そのまま斬り裂き結合崩壊を引き起こす。返す刃はさらに尾全体を更に斬り裂いていた。

 

 

「うりゃあああああ!」

 

 上空からの襲撃は北斗だけではない。ナナとギルもまた同じく降下しながらもその視線はボルグ・カムランに向いたままだった。

 落下エネルギーをそのまま衝撃に変換する。追撃したからなのか、ボルグ・カムランはそのまま悲鳴を上げていた。

 

 

「コウタ!」

 

「応!」

 

 追撃を受けながらもマルグリットは手を止める事はしなかった。大きく口を開けた咢はそのまま尾の根元部分に食らいつく。全身を駆け巡る力をそのままにコウタぬ向けてリンクバーストを三度放っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁあんた。ここは本部じゃない。本当の事を言えば階級なんて物は何の役にも立たない事位理解してるだろ?」

 

 コウタのアラガミバレットが事実上の止めとなっていた。

 銃砲に似合わない巨大なバレットがボルグ・カムランに向けて放たれる。巨大なエネルギーはそのまま消滅する事無く直撃した瞬間、電池が切れた玩具の様にそのまま倒れていた。

 既にコアが抜かれた事でゆっくりと霧散している。周囲にアラガミの反応が感じられなかったからなのか、誰もが暴走した男に視線を向けていた。

 

 

「お前らだって元は本部付の特殊部隊じゃなぇか。どうして極東の連中の肩を持つんだ」

 

「あのさ、その前にお礼も言えないの?助けてもらったんだからそれ位はしないと恥ずかしいよ」

 

「誰も助けてくれなんて言ってない。お前らが勝手に行動しただけだろうが。たかが第1世代の神機しか使えないのに部隊長なんてそれこそ嘗めてる証拠だろ!」

 

「あんた何言ってるのか、理解してるのか!」

 

「良いって。一々気にしなくてもさ。それと、これだけは言っておくけど、俺が部隊長だからって偉いとか強いなんて考えた事は一度も無い。それに自分の事を弁える事も出来ないにも拘わらず、生き残れた事を感謝した方が良い。そんな事すら望んでも出来ない人もいるから」

 

 コウタ達の会話を来る途中で聞かされたからなのか、北斗だけでなくナナやギルの視線も冷たい物だった。命とプライド。本来であれば比べる事すら間違っているにも関わらず、今もなお悪態をついている。

 何がどうなっているのかを理解出来ないからなのか、その態度を見て誰もがそれ以上の事を言う事は無かった。

 コウタの言葉だけがやけに冷たく響く。本来であれば戦闘の後は熱くなっている事が多いが、今日に限っては空気は冷え切ったままだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これは大変申し訳なかった」

 

「我々としては被害が無ければ良しとするしかないですから」

 

 コウタ達の1件は直ぐに榊の下にも届いていた。

 独断専行によって討伐していれば良かったが、そのまま部隊を聞きに陥れた結果は視察に来た人間が榊に頭を下げる結果となっていた。

 元々今回の視察の最大の要点は極東支部で使用している消耗品の製造レシピの確認だった。

 元々本部としての極東由来の技術は既に確認しているが、それでも戦場の最前線で使用しているレシピまでは公開していない。厳しい局面でも何とか脱出できるのであれば、些細なプライドなど無に等しい。そんな中での不祥事は視察に来た人間の顔を青くするには十分過ぎていた。

 

 

「しかし、ああまで歪んだ精神を持っているにも拘わらず、よく護衛の任に付けたな。今回は佐官だけでなく、一般人も居るはずだが。余程、情報管理局の統制が執れない程上から依頼が来たのか?」

 

「そう言う訳では……」

 

 アナグラに珍しく顔を出していたからなのか、佐官の人間に質問したのは榊ではなく無明だった。

 情報管理局の言葉に誰もが想像を働かせる。螺旋の樹の騒動以降、極東支部としては本部の動向を感知している訳では無い。精々が近況を風の便り程度に聞くだけだった。

 既にあれからそれなりに時間が経過している。だからなのか、無明の言葉に誰もが口を挟む事は無かった。

 

 

「すまないが、今回の件で彼の処遇に関しては拘束させてもらうよ。本部に対しても形式上は抗議文を送る必要があるからね」

 

「重ね重ね申し訳ない」

 

 榊の言葉だけが支部長室に響き渡る。既に目的を果たすまで拘束が決定されたからなのか、部屋の空気は重苦しい物へと変化していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へ~そんな事になってんだ」

 

「でも、少し変だよね。護衛に来るだけならまだしも、ああまで歪んだ人間を派遣させるって事は余程の事なんだけどね」

 

 ラウンジでは何時もの光景とばかりにコウタがカウンターの席で食事をしながら事の顛末を確認していた。

 元々コウタは当事者でもあり、直接の関わりがある。本来であればコウタも何かしら事情聴取をされるのだが、今回の件に関してはお咎めが無い為にそのままだった。

 だからと言って何もしなくて良い訳ではない。今回の件に関する内容と変異種に関するレポートは直ぐに要求される。

 その結果、ミッション以上の疲労感にコウタは休憩がてらに顔を出していた。

 

 

「確かに言われればそうだけど。でもさ、そんなに第1世代型って珍しいのか?」

 

「珍しいと言うよりも、今は新規では開発もしないし、発掘もしてないんだよ。だからじゃないかな」

 

「そんなもんかね。俺からすればアラガミと戦うための手段は何でも良いと思うんだけど」

 

「案外と理解されてないんだよ。実際に大型種だってそんなに出る事も無いし、仮に出れば小隊は愚か中隊まで派兵するから」

 

 エイジの言葉にコウタは少しだけ口の端が引き攣っていた。

 元々大型種が脅威なのは今に始まった話ではない。確かにヴァジュラを単独で討伐出来れば一人前とは言うものの、実際には動き回るアラガミを効率よく攻撃する為の戦術を作る事によって、常に注視したまま行動を起こす。

 かなり神経をすり減らし、自身の安全を確保しながら戦うからが独り歩きした様な部分が多分にあった。

 余程の緊急事態で無い限り、一部の人間以外に依頼される事は無い。それが極東支部としての考えであった。

 だからこそ、万能な第2世代型神機が重宝される理由だった。遠近両用の戦術は自身の生還率を大幅に高める。だからこそ、フェンリルとしても第2世代型を優先させていた。

 

 

「なるほどね。でも出来る事なら単独は勘弁してほしいよ」

 

「確かに」

 

 討伐出来る実力があるのと対峙するのは意味が異なっていた。

 短時間で早く討伐出来れば精神的にも肉体的にも余裕が出来るだけでなく、周囲の様子すら確認できる。決して手を抜いている訳では無く、如何に安全に始末するのかを優先した結果だった。

 エイジだけでなく、コウタもまた状況によっては単独での討伐経験は何度もある。だからこそ命の儚さと大切さを身に染みて理解していた。

 そんな中で自分本位で動いた人間に同情するつもりは毛頭ない。今回の件は確実に処分の対象となるのは間違い無かった。

 

 

「そう言えば、アリサは?確か一般の人と話す予定だって聞いてたんだけど」

 

「ああ、それならアリサの知己の人だったみたい。今は屋敷にいるはずだよ」

 

「それでか……」

 

 コウタが言う様に、今回の来訪者は総勢5名。既に一人が拘束されているが、他の2人に変な様子は見られなかった。

 元々エイジが教導していたからなのか、素直にミッションへと赴いている。何も起こらなければそれで良いだろう。コウタだけでく、エイジもまた同じ事を考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アリサがまさかこんな事まで出来るとはね」

 

「そんな。私なんてまだまだですよ」

 

 まだ井草の香りがする和室では着物姿のアリサと今回の目的で来ていたリディアが茶器を挟んで和やかにしていた。

 元々極東の発表している物は隠す事は最初から考えていないからなのか、他の支部でも情報を共有する事は多々あった。

 しかし、それはあくまでも基本の話。イレギュラーな状況下でも活かしきれるかと言われれば疑問だけが残っていた。

 既に危機的な状況では助からない事の方が圧倒的に多い。そんな中でも何とか回避出来る手段があればとの気持ちで極東入りしていた。もちろん、アリサがここに所属している事も知っている。

 一時期の様な様子が既に無い事は広報誌に載った事で確認済み。だからなのか、今回の目的の一つにアリサに会う事も密かに計画していた。

 そんな事もあって、リディアはアリサと久しぶりに邂逅を果たす。今のアリサはリディアの目からみても十分に魅力ある女性だった。

 

 

「着物も似合ってるし、私の知っているアリサじゃないみたい」

 

「買い被りし過ぎですよ。ここでは私は下から数えた方が早いですから。それよりも目的は果たせたんですか?」

 

「ええ。まさかアリサが紫藤博士の知り合いだなんて思わなかったから、助かったわ」

 

 アリサの言葉にリディアもまたここに来た当初の事を思い出していた。

 紫藤の名前は知っているが、その人と成りは案外と知られていない事が多かった。

 元々研究者は人付き合いを重視する事は無い。本来であればリディアの要望はおおよそ科学者らしからぬ目的。その為にどうすれば良いのかを思案していた最中だった。

 久しぶりにあった妹分の存在に、リディアの懸念事項は瞬く間に解消される。まさかこれほどの繋がりがあるとは思わなかったからなのか、その後の話は一気に進んでいた。

 

 

「力になれて良かったです」

 

 そう言いながらアリサは自分で点てたお茶をのみ、ゆっくりと過ごす。元々計画していた訳では無かったからなのか、その後の時間は穏やかに流れていた。

 

 

 

 

 

「波乱はあったけど、結果的には問題無く終える事ができたみたいだね」

 

「恐らくは今回の件、本部はそのまま秘匿するでしょうね」

 

 来訪の目的は当初からスケジュールが決められていたからなのか、それ以外のトラブルは何も無く終了していた。

 しかし、問題は解決した訳ではなかった。事実上の更迭になるであろうゴッドイーターがああまで歪むには内部で何らかの問題を孕んでいる可能性が高いのは明白だった。本来であれば対岸の火事とするが、事の発生場所は本部。

 去りゆくヘリを眺めながら榊と無明は今後の事を考えていた。

 

 

 


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