神喰い達の後日譚   作:無為の極

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第79話 お盆

 うだる様な夏の暑さにも拘わらず、目の前で汗が噴き出る事すら気にしないと言わんばかりにエイジは目の前で揚げ物をしていた。

 既に幾つかの物は出来上がっているからなのか、余分な油はキッチンペーパーに吸われている。既に時間もそれなりにかかっているからなのか、青空の昼下がりだったはずの空は徐々に夏の夕闇が濃くなりつつあった。

 

 

「アリサ。そろそろ、そっちの方は大丈夫?」

 

「そうですね。殆ど油は抜けたと思いますので、次の事をやりますね」

 

「だったら、そっちを頼むよ」

 

「はい」

 

 何時ものラウンジとは違い、屋敷の厨房は多少の人数でも行動が出来る程の大きさを誇っている。普段であれば専属の板長がここで腕を振るうが、今日はお盆の兼ね合いもあってか、ここではエイジとアリサだけが作業を続けていた。

 既に用意された精進揚げと椀物、和え物は既に完成している。残すは稲荷寿司だけ。油抜きが終わったからなのか、次は味をしみこませる工程へと進んでいた。

 

 

「醤油はもう少し足しても良いと思うよ」

 

「でも辛くなりませんか?」

 

「後で砂糖を足すから大丈夫だよ。それに、少し強めにしないと案外と味が染みないんだよ」

 

 当初は皆で作る話があったものの、ここで初めてお盆ならではの精進料理の調理を経験するからなのか、珍しくアリサが自分の手を挙げていた。

 屋敷でのアリサの腕前は全員が知っている。本来であれば真っ先に反対したいが、エイジがフォローするからとの言葉にそのまま敢行される運びとなっていた。

 

 

「でも、こんな手間がかかるなんて知りませんでした」

 

「基本的に精進料理は肉や魚を使わないからね。食べるだけなら案外と分からない物だよ。作るのはこのお盆の時位かな」

 

「確か死者が戻ってくる日でしたよね」

 

「そうだね。基本はお供えなんだけどね」

 

 そう言いながらも2人の手が止まる事無く動き続けている。既に味が染みた油揚げは煮汁から上げられ、今は少しだけ冷ましている途中だった。

 

 

「でも、死者を敬う気持ちは分かりますので」

 

「アリサのお父さんとお母さんもここに来ると良いね」

 

「そうですね」

 

 そんなやり取りをしながらも稲荷寿司は佳境に入りつつあった。

 用意したご飯も幾つかの種類があるからなのか、それぞれに詰め込んでいく。

 何時もなら多少の味見もする所だが、今日はエイジが居るからなのか、確認をする事も無くそのまま続けられていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お盆……ですか?」

 

「そう。休みが取れたから屋敷に行こうかと思ってね。因みにアリサの分も申請してあるよ」

 

 既に霧散したアラガミを他所に、エイジとアリサは久しぶりに2人でのミッションを行っていた。

 元々サテライト候補地だった事もあり、露払いの変わりとなるべく複数のアラガミを討伐していた。元々サテライトの建設候補地はアラガミが寄り付かない場所を基本に探索している為に、周囲の自然はまだ綺麗に残されている事が多い。

 捕喰されない環境は自然の美しさをそのまま保っている。だからなのか、ミッションの終わりに素材回収の一環として探索する事をアリサは好んでいた。

 

 

「でも、何か特別な事でもあるんですか?」

 

「何時もの様な行事では無いんだけど、年に一度死者を弔うからってのが正解かな。多分アリサにとっては経験が無いとは思うんだけど」

 

 そんなエイジの言葉にアリサもまた改めて自分の事を振り返っていた。両親がアラガミに捕喰されてからは、洗脳されていた事実はあったものの、それはあくまでも仕方の無い事。

 しかし、今は既にそんな環境にある訳ではなく、出来る事なら死が2人を分かつまで同じ道を歩みたいと考えている。そんな記憶の中で自分の両親に対してだけではなく、一度位は過去を振り返っても良いだろうとと考えていた。

 

 

「確かに言われればそうですね。でも、私も何か手伝う事ってありますか?」

 

「特に無いかな。本当なら何かしらするんだろうけど、精々がお墓参り程度だよ」

 

 そんなエイジの言葉にアリサは改めてどんな事をするのか関心を持っていた。

 元々異文化の象徴でもあるここでの行事はアリサの価値観を大きく変えている。

 既に当たり前の様に着ている浴衣もその一つ。折角ならば何かの役に立ちたい。そんな考えがそこにあった。

 

 

 

 

「これって……何ですか?」

 

「これは精霊馬って言って、死者を乗せる物だよ」

 

 屋敷に入って最初に目に飛び込んで来たのは胡瓜と茄子に棒を刺した物だった。

 このご時世、食べ物で遊ぶ様な真似は出来ないだけでなく、ここではそんな事をする可能性すら無いとさえ思える。そんな中でのこれが何なのかはエイジからの説明を聞くまでは何も分からなかった。

 

 

「死者をですか?」

 

「年に一度、死者の魂が現世に来ると考えられてるんだよ。早く来てゆっくり帰る為に、胡瓜と茄子を馬に見立てるんだよ」

 

「そんな風習があったんですね」

 

 そんな説明をしながら皆が居ると思われる場所へと移動している。既に他の人間も居たからなのか、シオが冷えた緑茶を振舞っていた。

 

 

「アリサも来たのか?だったらこれどうぞ」

 

「ありがとうシオちゃん」

 

 まだ暑さが残るからなのか、冷たく冷えた水出しの緑茶はスッキリとした味わいを残しながら喉へと流れる。一服の涼感が先程までの暑さを払っていた。

 

 

「アリサ。一度、汗を流して着替えて来たら?」

 

「何だかすみません。そうさせて貰います。でも、エイジは何を?」

 

「これから食事の準備だよ。今日は結構面倒だからね」

 

「あの……良ければ手伝いますけど」

 

「今日はお客さんだから大丈夫だよ」

 

 エイジの言葉にアリサはそれ以上告げる事は出来なかった。既に準備に入るからなのか、エイジはそのまま厨房へと消えていた。

 

 

 

 

 

「これ……凄いですね。何て言うんですか?」

 

「これは鬼灯よ。この時期特有の物ね」

 

 浴衣姿に着替えたアリサを出迎えたのはサクヤだった。まだお腹が少しだけ目立つものの、アリサ同様に浴衣姿だからなのか、どこか自然な姿の様だった。

 鬼灯と呼ばれたそれを今までに見た事が無かったからなのか、アリサは鉢植えに咲いている鬼灯を物珍しそうに眺めていた。赤く彩ったそれはまるで袋の様に膨らんでいる。所どころ破れた所から見えるのは赤く熟れた丸い実だった。

 そんな中、呼ばれていたからなのか、サクヤ以外にもソーマが来ている。コウタの姿だけはここには無かった。

 

 

「これは霊を導く提灯の代わりなのよ。観賞用だから食べるのは無理だけどね」

 

「そうなんですか……そう言えば精霊馬?でしたか。あれと同じなんですよね」

 

「エイジから聞いたの?」

 

「はい。ここ来た時に聞きました。そう言えば、サクヤさんはどうしてここに?」

 

 アリサの疑問は尤もだった。元々今回の件に関して特段大きな予定やイベントとして呼ばれた訳では無い。お盆だからと言われた為にアリサもまたここに来たに過ぎなかった。

 サクヤも時折ここに来ている事は知っているが、今日に関してはゲストのもてなしではなく、どこか家族としての集まりの様にも思えていた。

 

 

「私は偶然昨日から来てたのよ。そろそろリンドウも来ると思うわ」

 

「何だ。俺が最後か?」

 

「そうね。コウタは家に帰るって言ってたから、リンドウが最後ね」

 

「リンドウ。お前、今日はそれほど厳しい任務は無かったんじゃないのか?」

 

「ちょっと予定外の事があってな。で、少しばかり時間がかかったんだ」

 

 既にリラックスムードが漂うからなのか、リンドウもまた冷たい緑茶を飲んでいた。コウタは居ないが第1部隊のメンバーがここ来ている。

 既に何かあるのかもしれない。そんな考えがアリサの脳裏を過っていた。

 

 

「お前達。態々済まないな。特段何かする程では無いが、今日はお盆だ。多少はそれらしい事をしようかと思ってな」

 

「無明。何だか俺達まで済まんな。で、姉上はどこに?」

 

「どうしたリンドウ。私が居ないと寂しいのか?」

 

 リンドウの背後には同じく浴衣を着たツバキが立っていた。何時もとは違い、髪も整えられ、簪を刺す事によって上げている。何時もとは余りにも違うからなのか、リンドウだけでなくソーマとサクヤもまた驚いていた。

 

 

「あ、姉上……」

 

「何を呆けているんだ。それとお前達を誘う様に言ったのは私だ。コウタが居ないのは残念だが、少し位は慰労も兼ねてと思ってな」

 

 ツバキが言う様に最近の第1部隊の動きはこれまでの様な討伐だけに主眼を置いた任務は少なくなりつつあった。

 既にアナグラでも一部の組織変更に伴って、第1部隊は討伐をやりながら新たに発足させる組織造りに重点を置いていた。

 もちろん、人類の守護者でもあるゴッドイーターが任務放棄をする事は無い。そんな二足の草鞋を履いているからこそ、最近になって慌ただしさが出始めていた。

 

 

「確かにここ最近の動きはそうだな。アラガミはこちらの都合なんぞお構い無しだ。このままの状態が続くのは得策では無いだろう」

 

「ソーマ。随分と珍しい事を言ってるな」

 

「俺はお前とは違って肉体だけでなく頭脳も使ってる。疲弊の度合いは比べものにならない」

 

 シオがお代わりのお茶を渡したからなのか、ソーマは再び冷えた緑茶を飲んでいた。

 空調設備はあるが、今は稼働していない。襖を開けたままにしてあるからなのか、時折風が部屋の中を通り抜ける。熱さを凌ぐだけではなく、籠った熱すらも取り去る風に吊るされた風鈴がチリンと音色を奏でていた。

 

 

 

 

 

「これ全部使って無いんですか?」

 

「肉類と魚類だけじゃなくて脂もそうだよ」

 

 エイジが用意した精進料理は何時もとは少しだけ趣が異なっていた。

 普段であれば魚や肉も出ているが、今日のご膳にそれらしい物は一切無かった。

 元々ベジタリアンでも無い為に、本来であればどちらかがあっても良いはずが、今日に限ってはそれが無い。ゆっくりと箸でつまんだがんもどきを口に入れ、アリサは少しだけ驚いていた。

 

 

「アリサ。お盆の時は基本的に肉類を使わない精進料理を食べるんだ。殺生をしない前提だからな。決してベジタリアンになった訳じゃないぞ」

 

 既にリンドウは食事よりもどちらかと言えば出された冷酒を飲む方が多くなっていた。既にどれ程の量を飲んだのかは不明だが、珍しく赤くなっている。

 ゴッドイーターの代謝を考えれば赤くなって泥酔する事は無い。だからなのか、リンドウが赤くなっているのであれば、かなりの度数になっている可能性があった。

 

 

「ちょっとリンドウ、飲み過ぎよ」

 

「大丈夫だ。まだ行けるぞ」

 

 既に銚子の数はかなりの物だった。順番に片付けられているからなのか、総量は分からない。しかし、今のリンドウを見ていると普段以上のピッチで飲んでいた。

 その飲みっぷりにソーマも少しだけ口を付ける。冷酒特有のキリッとした味わいにソーマも少しだけリンドウの気持ちが分かった様な気がしていた。

 

 

「サクヤ。これは上物だ。飲むなと言う方が無理だ。泥酔したならここに放置しておけば良い」

 

「ソーマがそんな事言うなんて珍しいわね。そんなに美味しいの?」

 

「俺も嗜む程度だが、これはこれまでに口にした事は無いな。だとすれば、大方新製品だろう」

 

「そう。私はまだ飲めないから仕方ないわね」

 

 まだ妊娠中の為にアルコールの摂取は厳禁だった。絶対ダメとは言わないが、胎児にもかなりの影響を与えると聞いてからはサクヤもこれまでの生活を一新させていた。

 動く際には周囲の様子を確認している。慎重に慎重を重ねるからなのか、何か一つするにもそれなりに時間を要していた。

 

 

「アリサは飲むなよ」

 

「当然じゃないですか。頼まれても飲みませんよ」

 

 アリサの言葉に隣に座っていたエイジは苦笑いするしかなかった。以前に間違えて飲んだ際に盛大にやらかしてしまた経験は今もなお生きている。

 だからなのか、リンドウの言葉に素早く返事をしている様だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、アリサも一緒に作るのか?」

 

「何か問題でもありました?」

 

 リンドウの何気ない言葉にアリサの眉がピクリと動いていた。

 元々予定していた物では無かったからなのか、珍しくリンドウもまた屋敷に顔を出していた。

 元々この時期は来ることが多く、またツバキの兼ね合いもあってなのか、リンドウだけでなくサクヤもまたレンを連れて来ている。そんな中でのアリサの言葉にリンドウだけでなくサクヤもまた驚いた表情を浮かべていた。

 

 

「ねぇ、アリサ。気持ちは嬉しいんだけど、結構な量を作るのよ。本当に大丈夫なの?」

 

「サクヤさん。アリサだけで作る訳じゃないんで大丈夫ですよ」

 

「あら……そうなの」

 

 エイジのフォローが入ったからなのか、サクヤも安堵の表情を浮かべていた。確かに最近はまともに作れるレパートリーが増えた事は以前にも聞いたが、今回作る量はかなりになる。

 サクヤだけでなくリンドウもまた心配しらからこその言葉だった。

 

 

「もう、あの時の私ではありませんから」

 

「そう。だったら期待しておくわ」

 

 既に準備は整っているからなのか、アリサは襷がけをしていた。これからの作るのは、以前に食べた精進料理。エイジだけに頼るのではなく、自分も既に家事は出来るからなのか、そんなアリサを見ながらサクヤは笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日も一日頑張ったよ」

 

「そうですね。今日もまた連戦でしたので、消耗の度合も大きいですね」

 

「ねぇ、シエルちゃん……あれって、何時から置いてあったんだろう?」

 

「そう言えば……そうですね」

 

 屋敷での経緯がまるで嘘の様にアナグラは何時もと変わりない様子だった。

 少しだけ違うのはラウンジのカウンターの隅に置かれた精霊馬。ここでも同じく胡瓜と茄子で作られた物が目立たない様に置かれていた。

 そんな中で不意にそれがナナの視界に入る。昨日までは置かれていなかったはずの物だったからなのか、ナナだけでなくシエルもまた疑問を浮かべていた。

 

 

「これは精霊馬って言うんです。今日はお盆なので、飾ってみたんです」

 

「お盆……ですか」

 

「はい。なので、今日は特別料理です」

 

「特別料理って……ムツミちゃん。何が出るの?」

 

 ムツミの特別料理の言葉にナナは僅かに色めき立つ。極東出身のナナがお盆の意味は知っているが、それ以上の事は何も分からないままだった。

 ムツミの言葉に徐々にテンションが高くなる。先程までの疲労感は瞬時に無くなっていた。

 

 

 

 

 

「これが極東ならではの食事か……初めて食べたが、中々良い物だな」

 

 ジュリウスだけでなくギルもまた物珍しいからなのか、海苔巻きを器用に箸でつまみながら食べる前にじっくりと見ていた。

 特別料理として出されたのは、簡易的な精進料理。普段のアナグラでは出る事が無かったからなのか、ラウンジに来た殆どの人間が物珍しく見ていた。

 出された物には何一つ肉類が見当たらない。だからなのか、別メニューとして幾つかの献立が用意されていた。

 

 

「これは、全部野菜だけなのか?」

 

「はい。精進料理って基本は肉だけじゃなくて魚やその脂も使わないんです。でも、皆さんには物足りないなら他にも出しますよ」

 

「そうか……済まないが、俺に一つくれ。旨いんだが、やはりパンチが効いた物も食いたいんでな」

 

 ジュリウスは未だに物珍しく食べているが、ギルはやはり物足りなかったからなのか、別の物も頼んでいた。

 既に用意がされているからなのか、ムツミは焼きたてのスペアリブを出す。精進料理に手間取ったからなのか、肉料理は簡単に出来る塩麹に漬け込んだ物だった。

 

 

「しかし、これが全て野菜だけで作られるとなると、極東の調理技術はかなり高度だな」

 

「そうか?そんな事考えた事もなかったがな」

 

 ジュリウスは野菜だけで作られたとの言葉に反応を示していた。

 既に聖域での農業は軌道にのりつつある。未だ新しい品種の植え付けをしながらも従来の野菜をそのまま作り続けている。以前に食べたカレーとはまた系統が違うからなのか、ジュリウスはどこか思案顔をしていた。

 

 

「なあ、北斗。少しだけ提案があるんだが」

 

「調理の件なら断る」

 

「随分と即決だな」

 

「以前にやった教導で少し大変な目にあったんでな」

 

 北斗の即断にジュリウスは驚いていた。野菜類だけでこれだけの物が作れるのであれば、今後はそれも活かした野菜の栽培を視野に入れる事が可能となってくる。そうすれば今の様に手当たり次第にやるのではなく、効率の良い栽培が出来ると判断した結果だった。

 まさかの即断と教導の言葉に疑問しかない。7人体制になってからのブラッドでそんな事をした記憶が無かったからなのか、ジュリウスは改めて北斗に確認する事にしていた。

 

 

「なるほど。そんな事があったのか」

 

「ああ。あの時はまだレーションだけだったから大きな問題にはならなかったんだが、その後は結構大変でな。結局教導もそれ1回だけに思わったんだ」

 

 連続ミッションとなった際にジュリウスが一番驚いたのはその食事の光景だった。

 これまで連続ミッションを経験した事が無かったからなのか、指揮車を起点に僅かな機材で生活をした経験はこれまでに一度も無い。

 当然その中には食事などの生活も含まれていた。

 当時はレーションを加工した物を食べた為に然程気にした事は無かったが、その後は何度か調理した場面を見ていた。

 当時の経緯を知っていた北斗やギルは驚く事は無かったが、それ以外のメンバーは驚愕の表情を浮かべていた。

 

 

「そうか。だったら俺達も一度は経験した方が良さそうだな」

 

「だが、精進料理はハードルが高いぞ」

 

「そうか……良い案とは思ったんだが」

 

 精進料理を気に入ったからなのか、ジュリウスは改めて箸を進めていた。

 用意された助六や煮物、お浸しはどれも滋味深い一品。口にしながらもジュリウスは今後の事を考えながら食事を続けていた。

 

 

 


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