蒼い月光と紅い皇炎   作:月詠 秋水

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どうも、テスト期間で投稿がかなり遅れた秋水です。

5話はかなり時間がかかり、しかも後半がかなりグダってます。

でも、これまでのと合わせて13万文字に達して、感無量です!

それでは、めくるめくめまぐるしい謎の世界へ……!


5頁 少し深まる信頼、そして起こる波乱

「夢依……だけど、入っていい……?」

 

まさかの来客。僕は一瞬戸惑ったが

 

「うん、どうぞ」

 

と言った。その後にドアが開き、夢依が入ってきた。どうやら夢依も風呂あがりのようだ。

 

「どうしたの?こんな時間に」

 

「その……冬風の事知りたいってあの時言った……え?」

 

言いかけた瞬間、夢依は絶句してた。

 

「……どうしたの?」

 

僕は聞いた。

 

「いや……その、冬風……だよね?」

 

「そうだけど…?」

 

訳が分からず、疑問を疑問で返してしまった。

 

「いや……あまりにも綺麗だったから、部屋を間違えたのかと……」

 

「あぁ……僕の顔立ちは母様譲りなんだ、髪の長さは家訓でね。いつもは縛っているから気づかなかった?」

 

「全く……」

 

僕はすでに髪を乾かし終え、櫛でとかしてた。

 

「それで、要件は?」

 

「あ、そう……冬風があの時言ってた幼なじみの子が、ベッドの上から動けなくなったという事が頭に引っかかって、聞きに来たの」

 

「……そうか」

 

僕は俯いた。だけど、あの時ほど悲しみは襲っては来なかった。今なら……話せるかも、僕は腹を括り夢依と向き合った。

 

「分かった、少し長い話になるけど……ご静聴願うよ」

 

「うん…」

 

こうして僕は夢依に全てを話した。忍の事や事件のことを。そして、ルシファーや雅の事と詳細を。夢依は途中から唖然としていたが、最後まで聞いていてくれた。こうして、僕は全てのことを夢依に話し終えたつもりだ。

 

「……っというわけなんだ、理解してくれたかな?」

 

「……」

 

夢依は無言で頷いた。無言で……涙を目の淵に溜めていた。

 

「な、なんで夢依が泣くのさ……?」

 

「分からないわよ、そんなの。でも……そう、私と同い年なのにそこまで辛い目に会っているのに、そこまで平然と笑っていられる。冬風はやっぱり強いわよ、私だったらとっくに心が折れてるわ。」

 

そんなこと無い、あれだけ泣いていたのだ……僕は泣き虫で何も出来ない、弱い存在だ。そんな感じなことを言おうとしたけれど、うまく言葉にできず黙りこんだ。

 

「でもね……いくら強くてもやっぱり疲れちゃうでしょ?だから…出来ることは少ないと思うけど、私に相談してね」

 

「……ふふっ」

 

僕は少し笑ってしまった。

 

「な、何よ……人が心配してるのに」

 

少しムスッとしてしまった。

 

「いや、雅と全くおんなじ事言ってるな~っと思ってね。でも、ありがとう。まぁ、まさか今日会ったばかりの人にそんなこと言われるとは思わなかったけどね」

 

僕は笑った。可笑しいからではなく、嬉しくて。

 

「僕も、君を守るために尽力を尽くすよ。そのためにはどんな事も惜しまない、全身全霊で頑張らせてもらうよ」

 

微笑みながら親指を立てた。

 

「うん……お願いね」

 

夢依も微笑んでいた。僕は夢依に過去を知ってもらえて、少し肩の荷が降りた気がした。でも、流石に不老不死の事だけは言えなかった。もし言ってしまえば、夢依に心配をかけさせてしまうからだ。

 

「でも、無茶だけはしないでね?」

 

「うん。大丈夫だよ」

 

こうして、僕はここに来た初日で夢依と仲良くなった。最初は僕にツンケンしてたけど、そんなこともなくなり蟠りも無くなっていた。その日から1ヶ月半が立ち、ある日の昼下がりのことだった。僕は少しづつここの生活に慣れ、街をもっと見て回ろうと思っていた。

 

「伯父様、今日は街を散策してみたいと思うので行ってきます」

 

「あぁ、気をつけてな」

 

僕は笑顔で皇玉の間を後にした。

 

「ふむ……ようやく心を開いてくれたようじゃのう、少し時間がかかったがこれで……少し試してみるかの」

 

伯父様は何か考え事をしてたのだろうか、少しぼ~っとしていた。僕が皇玉の間を出ると、夢依が居た。

 

「どこに行くの?」

 

「ちょっと街に行こうかなって思って」

 

「じゃあ、私が案内してあげる」

 

まさかの提案が来た。まぁ、いいだろうと思い僕は了承した。……この後待ち受ける悲劇を知らずに。

 

「じゃあ行こうか」

 

「ええ」

 

僕は夢依と手を繋ぎ、街へ出た。町の人々はいつもどおり活気よく、皆僕達を見ていた。スレ違いに挨拶してくるご婦人もいれば、気にしない人も居た。

 

「そう言えばこの街にきてから思ってたことがあったんだ。こんなに街が大きいところにはあまり自然が……というか、静かな場所が無さそうなイメージがあったんだ」

 

僕がずっと思っていた疑問を聞いてみた。すると、夢依は自信満々に答えてきた。

 

「だったらいい場所があるわ。街の外れにある森の奥に、古い民家があるの。彼処は数百年以上使われてなくて、結構静かよ?」

 

「へぇ…」

 

僕は興味を誘われた。

 

「じゃあ、昼ご飯食べたらそこに行ってみるよ」

 

「もちろん、私もね?」

 

当たり前のようについてくる気だ。まぁ、夢依の案内がなければ僕はそこにたどり着くことすら困難だろう。僕は夢依にお願いした。夢依は快く了承してくれた。こうして僕らは昼食を近くの店で取り、森の方へ向かった。向かってる最中……つまり町外れの森の入口で、高校生らしき人影があった。数はおそらく10人程度だ。僕らは邪魔だと思いながら素通りしようとしたら、案の定……絡まれた。




如何でしたでしょう、今回は物凄い下衆を書きたかったのですがネタ不足ですノω・、) ウゥ・・・

6頁に続きます。

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