女神達の奇妙な冒険   作:戒 昇

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お待たせしました!「クローザーグロップ」戦決着がいきます。さらに新たなスタンド使いが現れます、それではどうぞ


第7話 ノヴァ・マスターその③

西木野家 PM16:53

 

驚いた・・・まさか西木野さんが俺と同じ能力を発現するなんて・・いやそれよりも

 

「さっきのは、一体・・?」

「わ、私にもよく分からない・・・ただ、あなたを守りたいと強く願ったら「これ」が現れていたのよ」

 

おそらく、さっきのはこのスタンド能力だろう・・・確実に毒ガスを浴びたが俺の体の周りに空気の膜みたいなのができていた

 

「何にせよ、助かった!ありがとう」

「無事ならそれでいいのよ・・・」

 

そして俺は奴の方に向く

 

「これで千載一隅のチャンスを逃したわけだな」

「フフ、バカな事を言うな・・お前を殺る手段などいくらでもあるさ・・!」

 

そう言って再びボールを取出しこちらへ投げるが・・

それは俺には向かず、奴の方に集まりそこで割れる

 

「ぐ・・・な、何故・?」

「俺の能力さ、さっきの肘打ちの時お前にボールが集まるように能力をかけ、投げると同時に発動させてもらったのさ」

「つまり俺にそのボールは効かないということさ」

「な、なら・・・直接貴様に浴びせればいい・・・うッ!」

 

すると奴の周りに空気の渦ができており、身動きが取れなくなっていた

 

「先生・・・もう動かないで・・」

 

見ると、西木野さんのスタンドの手のひらから気体状のものが放出されており、それが奴の周りに渦巻いていた

 

「く・・・そ・・」

「何で・・・何でパパを殺そうと思ったの?!!パパは先生の事を成長させるためにやっていることなのよ!」

「先生なら、将来重要な役職を任せられるとそう・・・言ってたのに・・」

「い、院長がそんなことを・・・・」

 

跪き、うなだれるのを見ると西木野さんはスタンド能力を解いた・・・・その時

 

「・・・信じるものかァァ!!!!!」

 

奴が能力を解かれたと同時に、西木野さんに向かってきた

 

「そんなことあるわけッ・・・ブッッ!」

 

彼女の前に立ち、顔面に拳を放つ

 

「救いようがない奴だ・・・眠ってろォ!!」

「ま、待っ・・・」

 

「オラオラオラオラオラオラッ、オラァ!!!!!」

 

「うっぎゃぁぁぁ!!!」

 

大きく奴が飛ばされ同時に、懐から光るものが落ちたのが見えた

「それ」に近づき、拾う

 

「何だこれ・・?「矢」の先端・・?」

鈍く光り、不思議な模様が描かれておいて、中央に穴が開いている

「こんな物騒な物まで持ち歩いていたのか・・・預かっておこう」

そう思い、ズボンのポケットに入れた

 

 

 

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暫くしてから警察がやってきて、奴は連行されていった・・これで一件落着となったが

 

「西木野さん・・・」

 

彼女はあの後から、下を俯いてしまっている

 

(こんな時、何て声をかければいいだろう・・・・)

(下手に話しかけてより落ち込んでも困るし、かと言って元気よく話してもなぁ・・)

 

そう悩んでいた所、彼女が話しかけてきた

 

「ねぇ・・」

「え!あ、どうしたの・・?」

「・・・もしかしてこないだのストーカーも同じ「力」を持ってたの?」

「・・・・・・うん」

 

答えづらかった、でもここで嘘をついて不信感をもたれるの良くないと思い正直に答えた

 

「そう・・」

「・・・・・・・」

 

静寂が俺達を、包み込む・・・すると彼女がこう切り出した

 

「この「力」は何だろう・・・あなたは何か知ってるの?」

「いや、俺も他人には見えないものとばかり思ってから実はよく知らないんだ」

「・・・・・・」

 

再び気まずい空気が流れようとした時・・・・

 

「その答えなら、うちが説明しようか」

「「え・・・?」」

 

 

 

 

~~~~~~~*******~~~~~~~

 

 

 

 

PM17:45 東條家

 

「さ、どうぞ~」

 

東條先輩がそう言って玄関を開けて、俺達は中へ進む

 

「「お邪魔します」」

 

リビングへ行くと、綺麗に片付けられており一人暮らしとは思えなかった

 

「お茶でいい?」

「はい」

「ええ」

 

そう言うと、先輩はお茶の用意を始めた

 

「ねぇ、いい加減さっきの答えを聞かせてよ!」

「真姫ちゃんはせっかちやね~」

 

そう俺達がここにいるのは、東條先輩が「スタンド」について説明してくれるというので着いてきたが・・・

 

「熱いから気を付けてな」

 

そう言い、紅茶のカップを差し出してくれた・・・こう言ったぐあいに何故か話をしてくれない

痺れをきらし、こう話を切り出した

 

「もしかして、東條先輩も「スタンド使い」なんですか?」

そう言うと、先輩は静かに紅茶を啜りながらこう答えた

 

「うん、そうよ」

 

言い終えたのと同時に、背後から烏のようなものが出てきてそれが肩に乗る

 

「そ、それは・・・!」

「スタンド・・・!」

 

俺と西木野さんは同時にそう言ってしまう

 

「驚きすぎよ・・・真姫ちゃんと比屋定君も同じのを持ってるんでしょ?」

「ええ・・そうですけど」

 

驚きの連続だな、まさか一日で三人にも「スタンド使い」に出会えるとは

 

「うちの、この「力」は小さい時に気づいたらいたんよ」

「俺と同じですね・・」

「そうなん?でもうちのと違って遠距離タイプではなさそうやね」

「そうなの・・・?」

「スタンドには色んなタイプがあって、真姫ちゃんのは比屋定君のと同じやね」

「それと、スタンドにも種類があって中には「スタンド使い」じゃない人にも見えるのもあるんよ」

「・・・・でも、なんで希がこんなに詳しいのよ」

「うちのスタンドは色々なことができるんよ、それで試した結果やな」

 

その後は「スタンド」のことから、一旦離れて世間話をした

今は西木野さんの自宅に向かっている所だ

 

「西木野さん・・・・」

(東條先輩の話を聞いてから、何か考えているようだけど・・)

「決めたわ・・・」

「へ・・?な、何を?」

「これからはこの「スタンド」を使って、戦う!」

「それは危険すぎる!もし何かがあったらどうすんだ!それに君が戦わなくても・・」

「希の話を聞いて思ったの、自分の力は何の為にあるのだろうと・・もし何か意味があって目覚めたのならそれはこの先色んなことが起こるかもしれない・・」

「私はそれに抗いたい、その為の力だと思うから・・」

「そこまで言うのなら、俺には止められないな・・」

「・・そ、それと・・・」

「な、名前で呼んでよ、名字だと何か変だし」

「分かったよ、真姫!」

「うん!」

 

こうして、西木野さん・・もとい真姫と別れ帰路についた

そう言えば東條先輩にあの「矢」のことを聞こうとしたけどいつの間にかなくなっていたなぁ、どこかで落としたのかな・・?




いかがだったでしょうか?ここでスタンド紹介です

スタンド名:「パープル・ヴァローナ」
 本体:東條希
破壊力-なし、スピード-A、射程距離-A
持続力-C、精密動作性-E、成長性-B

能力
烏のような形をしたスタンド
射程距離内に存在する人間以外の動物に憑依して操る能力
憑依した先からその場の状況を確認でき、その動物を使って攻撃も可能
ただし憑依できる時間は5分が限界であり、5分が過ぎた場合強制的に別の動物に移ってしまう

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