それではどうぞ!
4月20日 音ノ木坂学院通学路 AM8:00
「んん~~」
暖かな日差しが降り注ぐ中、背伸びをしながら学院へ歩いていく。
今日は園田さんのストーカーを学院内で捜索すべく、昨日の段階で色んな作戦を練ったつもりだが・・・
「・・・全く思い浮かばなかった」
生徒とは何て不便だろうか・・そもそも何の部活動に入ってない俺は「見学」という名目で入ろうと思ったが、穂乃果曰く勧誘週間はとっくに終了していた為あっけなくダメになってしまった・・・仕方がなくほかの方法で入ろうと考えたが・・・結論から言ってどれもダメだった。
「あ・・もう着いたか」
そうこう考えている内に学院の校門前に着いてしまった・・いい案が思い浮かばなかったけど何とかなるかな?・・・いや、不安しかないけど
因みに穂乃果達は朝練の為に学院に一足早く来ているから襲われることはないだろう・・・・まさか朝から襲うこともないだろうけど
学院に入り、自分の教室まで行く
「おはよう~」
教室に入ると園田さんが既にいた、けどいつもの二人がいない代わりに見知らぬ女子生徒が彼女と話していた。少し話した後、園田さんがこちらに気づき挨拶をしてくれた
「おはよう御座います、比屋定君」
「あ、ああ・・・おはよう」
するとその女子生徒は園田さんに一言別れを言って教室から出た
「今の人は・・?」
「同じ弓道部の方で、副主将を務めているのですよ」
「へぇ・・」
て・・・弓道部の人だったんか!?・・・聞きたいことがあったからまた会いたいのだがそうすると園田さんに怪しまれるからな、昼休みに聞ければいいかな
~~~~~~*****~~~~~~
学院内 教室「2-C」 AM8:30
「びっくりしたな・・」
谷ヶ崎飛鳥は自分の席について小さく呟いた
(まさか、園田さんが男性と話すなんて・・・そう言えばあの男、どこかで見かけた気がするな)
(いや、それはどうでもいい・・・それより例の事を彼女に伝えておいたから放課後にも実行できそうだな)
(フフ・・今から楽しみだよ)
微かな笑みを浮かべ、静かに放課後になるのを待つ
~~~~~~*****~~~~~~~
学院内 中庭 AM12:05
「どうだった?みんな」
昼休みの時間、俺、穂乃果、真姫、東條先輩、久井の5人で集まっていて各々の成果を聞いてみた
「全然ダメだったよ~」
「私の方も芳しくなかったわね」
「うちもあんまり良くなかったね」
「ぼ、僕も・・・・」
やはり聞き込みぐらいでは有力な情報は得ること難しいな、俺の方も大した情報は入ってこなかったからな
「やっぱり海未ちゃんには悪いけど、こっそり後を追った方が・・」
「それだと途中でバレた時の言い訳を考えておく必要がある上に、部室内に入ったらそこで終わりになってしまうからな」
「あう・・そうだよね・・」
穂乃果に徐々にだが、焦りの色が見えるな・・当然か幼なじみに危機が迫っているからな、だけど・・・
「焦りは禁物だ・・余計に周りが見えなくなってしまうからな」
「・・・うん」
少し静かになったところで、東條先輩が口を開いた
「直接干渉はできないけど、うちの能力で動向を監視するぐらいならできるよ」
「そうなんですか?!」
先輩の能力は初めて見るからな・・・そんなことができたなんて、だけどこれで部室に入るまでは安心かな
「後は犯人が誰なのか突き止められればいいけど」
「「「「う~~ん」」」」
ここにきてその問題が立ちはだかる・・・弓道部の誰かまでしか分かっていないからな
そう考えていたらお腹のなる音が聞こえてきた
「・・・・」
「まぁとりあえずお昼にしよか?」
悩んでいてもお腹はすくのか・・・・結局あの後具体的な案は出ず、そのまま解散となった
学院内 教室 PM15:45
何もできないまま放課後を向かえてしまった、当の園田さんは既に部室に行ってしまって、穂乃果と一緒にどうするか考えている
「これからどうしよっか・・?」
「東條先輩からの連絡はないから、今の所は平気みたいだけど・・」
「もしかしたら今日は何もないんじゃないかな?」
確かにここまで何もないのかと思うと、明日以降になるのかもしれないかな。
ここまで気を張りすぎたかも・・・そう思ってた時だった
バンッ!
教室の扉が勢いよく開かれたと思うと、そこには息を切らした真姫の姿があった
「はぁ・・はぁ・・ここにいたのね」
「どうしたんだ、そんなに慌てて・・」
「そ、それが・・・」
「・・・?」
「一年生の弓道部の人から聞いたけど、今日は部活はやっていないみたいなの!」
「何・・・・?!」
「でも、今日はあるって言ってたけど・・・」
その言葉を聞いた瞬間、体が先に動いていた・・・・間に合ってくれ!
~~~~~~~*****~~~~~~~
時は少し遡り 弓道場 PM15:55
ガラッ
道場の扉を開け、園田海未は中へ進む。するとそこにはすでに道着姿の谷ヶ崎飛鳥がいた
「飛鳥、早いのですね」
「園田さん、ええ授業が早く終わりましてね」
いつもの様に挨拶を済ませ、更衣室へ行く。
道着になり、射場へ向かうと飛鳥が既に何本か放ったところだった
「園田さん、私は終わりましたからどうぞ」
「分かりました」
矢を射る位置まで来ると、ふとあることに気づく
「そう言えば、ほかのみなさんは遅いですね・・」
「確かに・・呼んできましょうか?」
「いえ、大丈夫ですよ」
そう言い、的に向かい矢を放ち始める。その後ろで飛鳥が鈍く光る「弓と矢」を取り出したことに気づかず・・
(ようやくこの時が来ましたよ、今日は他の人たちには休みであることを伝えているので邪魔が入りませんよ)
そして、弓に矢を当て構えをとる
(園田さん・・・完璧ともいえるあなたにこの「矢」を使うとどうなのかな?もしかすると死んじゃうかも・・・)
(そしたら私が「吸収」してあげますよ、あなた自身となってこれから生きてあげましょう)
(じゃあ・・・運命の時です・・!)
そして、矢を掴んでいた指を離した・・・
いかがだったでしょうか?ここで久々のスタンド紹介です
スタンド名:「ダイヤモンド・ダスト」
本体:谷ヶ崎飛鳥(同化人間)
破壊力-C、スピード-D、射程距離-B
持続力-C、精密動作性-A、成長性-?
能力
透明な人型スタンド
射程距離内にある「空間」の「温度」を操作する能力
高温(摂氏400度)から極低温(-100℃)まで自由に操作でき、さらに物の一部だけを操作できるなどの高い精密動作を可能とする
感想・ご意見お待ちしています