東方蛇狐録~超古代に転生した俺のハードライフな冒険記~ 作:キメラテックパチスロ屋
笑う門には福来たり
愚行あるところに愚者あり
愚者あるところに笑いあり
by白咲楼夢
楼夢side
どーも皆さん。白咲楼夢です。
そして現在私は輝夜の屋敷におります。ちなみに座っている場所は輝夜の膝の上です。『妖狐状態』だから重くはないと思うけど少し不安だ。勿論の事この体制から娘達に触れられるようにしてある。
えっ?なんでだって?見てりゃわかるよ。
そして今ここで始まるのはーーーー
「ようこそいらっしゃいました皆様。さあ、私がお出しした難題の答えを見せてください」
ーーーー『五つの難題+α』の答え合わせだァァァァァ!!!ドンドンパフパフ
『本日の実況はこの私、白咲楼夢がお届け致します。そして今回のゲストはこの方!!』
『よう、テメェら元気にしてたか?』
『『白に染まりし厨二病』の異名を持つ白咲狂夢だァァァァァァァッ!!!!!』
『なんだよその二つ名!?全然嬉しくねえよ!!ってか今日のお前無駄にテンション高ぇな!!』
『実況者がテンション高くなくてどうすんだ!!それより今回の選手を紹介します』
『エントリーNo.1番!!石作皇子ィィィィィッ!!!』
『石作皇子が出された難題は『仏の御石の鉢』を取ってくる事だったよな』
『ええそうです。もしあれが本物なら鉢の中に光がある筈です。……おォォォォッと輝夜が鉢を手に取ったァァァ!!!そしてーーーー」
「もしこの鉢が本物ならばこの中に光がある筈です。しかしこの中には蛍の光のような小さな光さえない。一体貴方は旅で何を拾ってきたのですか?」
『ーーーーそのまま返したァァァァッ!!!』
『これにより石作皇子が膝から崩れ落ちたな。だがどうやらまだのようだぜ』
『おォォォォッと、石作皇子何故か持って来た鉢を庭に捨てました。一体何を考えているのでしょう?』
『さあ、これが奴の最終攻撃だ!奴は一体は何をするのか!?』
『なんと!?輝夜の元にさらに近寄った。……うわっ、来るな気持ち悪りぃ!!おかげで舞花が泣いちまったじゃねえか!!そしてそのままーーーー』
「どうやら太陽のように輝く貴方にあったので光が失われてしまったようです。ですがこうして鉢を捨て、恥を捨てつつ貴方の御心にすがりたい」
『アッハハハハハ!!!なんでここで告白なんだよ!?馬鹿だろこいつ!!アハハハハハ!!!』
『ププッ、鉢と恥を上手く言ったつもりなのか!?そうだとしたらとんだアホだな!!』
『こうして爆笑してる間にも彼は輝夜に接近中!ですがここでタイムアァァァァップ!!!』
パカッ
「……ゑ?」
『『ボッシュートになりまーす!!』』
「うっ、うわァァァァァァァッ!!!!!」
『…これで悪は滅びた ……』
『言い忘れたけど脱落者はその場でボッシュートさせてもらいます。ちなみに門の前に落とされるのでご安心してください』
『それ分かってても安心出来ねえと思うぜ』
『大丈夫だ、問題ない。もし不幸な事故が起こっても死ぬのはあいつらだ。なんの問題もない』
『まっ、それもそうだな。じゃあ二回戦さっさと行こうじゃねえか!!』
『カモン!!エントリーNo.2!!右大臣阿部御主人だァァァァァァァッ!!!』
「「「右大臣!!右大臣!!右大臣!!」」」
『お聞きください!!右大臣を応援しに沢山のサポーター達が地鳴りのような声援を送っています!!』
『うるせェェェェェェッ!!!まずどっから来やがったこいつら!!』
『と言うのは勿論嘘で、実際は混沌の世界でラジカセを流しています』
『止めやがれ糞がァァァァッ!!!つーか気づかねえ俺も俺だな!!』
『さて、そんなことより右大臣阿部御主人に出された難題は火鼠の皮衣を持ってくる事です。果たして彼はこれを達成出来たのか!?』
『ちなみに火鼠の皮衣ってのは焼いても燃えない布だ。もしそんなのが現実であるんだったら素晴らしい巫女服が作れるんだろうな』
『さあ右大臣が取り出したのは……美しい装飾が施されている光り輝く布だァァァァァッ!!!これはまさかのクリアなるか!?』
『そしてそれを輝夜に渡したな。これで燃えなければクリアだぜ』
『……なっ!?』
『?どうしたんだ楼夢?』
『……狂夢、お前には見えねえのか?』
『……何がだ?』
『…燃えている……右大臣が燃えている!まるで身体から炎が溢れているようだ……!!凄まじい闘気だ!!今の俺には奴が炎を纏った不死鳥のように見えるぞ……!!!』
『ただ鼻息荒いだけじゃねえか!!!テメェの目ん玉はどうなってんだよ!!?』
『いける!!奴なら……必ずこの試練を乗り越えてくれる!!』
『まっ、まあ布も綺麗だったからそんな簡単に燃える筈は……』
ジョワッ!!
『……』
『……』
『…燃えた……』
『 …おい狂夢……』
『…分かってる……』
『『ボッシュートになりまーす』』
「嫌だァァァァァッ!!!!!」
ーー楼夢達がやる気を取り戻すまでお待ちください………
『さー次行ってみましょう。つーかもうどうでもいいや。アハハハハ……』(棒)
『楼夢!!目を覚ませェェェェッ!!!お前があれにショックを受けたのは知ってるから!!』
『大丈夫大丈夫。エントリーNo.3は車持皇子だァァァァ』(棒)
『もういいや…。車持皇子の本名は確か藤原不比等だったよな』
『そうそう。妹紅の親だったな。てかさっさと終われやコラ』
『ふーん。それよりもアイツが持って来た蓬莱の玉の枝が凄ェリアルなんだが』
『そんなの
『はいはい。……まあ、予想通り百倍ズームした結果、僅かにだが色々細工した跡があったぜ。まっ、あの単細胞お姫様じゃ分からないだろうけど』
『本当だな。案の定細工した跡が見つからなくて困っているみたいだぜ。まあ、俺は口出しはしねえけどな』
『ん、誰か来たな。俺はさっさとこいつをボッシュートしてえんだが』
『…ん、いや待てよ……狂夢、どうやら出番が来るぜ』
「申し上げます!かぐや姫はここにいらっしゃいますか!?」
「……誰ですか、貴方達は?」
「我々は不比等様の命により金の玉をお作りした者達です。ですがまだ褒美をもらっておりません。ですので不比等様の妻になられたかぐや姫様に褒美をもらいに来たのです」
「……とのことですが、一体どういう事なのでしょうかね?」
『…うわぁ、非常に苛立つ笑顔だな』
『…その通りだな。そんなことより、ジジイが何か弁解しようとしてるがやるぞ』
『『ボッシュートになりまーす!』』
「ぐわァァァァァァァッ!!!!!」
ーー勝者『蓬莱山輝夜』
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「…月が綺麗だな」
「…そうじゃのう……」
現在、俺は輝夜の爺さんと月を眺めていた。俺は中に桜が描かれた黒い杯に『奈落落とし』を注ぐ。そしてそれをゆっくり口に入れて飲んだ。
「そんなに輝夜が結婚出来なかったのが心配か?」
「……本来女とは男に継ぐ者。じゃが輝夜はそれを受け入れぬ。儂ももう七十を超えた身。今日ある命が明日あるとも限らぬ。……儂らが死んだ時輝夜がどうなるのかが儂の心残りじゃ」
「放っておけばいいんじゃねえの」
「……どういう意味かの?」
「放っておけって言ったんだよ。放っておいて、放っておいて……何時か見つければいいんだよ」
「じゃが儂らにはもう時間が「関係ねえよ。輝夜のことだ。輝夜なりに何かがあるんだろうよ。しかもそれはあんたらにも明かされていない。だから待つ。待って待って待って……ようやく見つけた物を取るしかねえんだ。人生ってのはそういうもんだ。今すぐ決めなくていい。迷って迷って…ギリギリまで迷ってから決めればいい。その後で後悔しないように……。それが『生きる』ってことさ」
俺はそう爺さんに微笑む。そして杯に残った酒を飲み干した。
「少なくともそれが親だと、俺は思っている」
「……礼を言わせてもらおう。お主のおかげで胸の中が晴れたようじゃ。流石長生きをしてらっしゃる者で」
「……俺が妖怪だってのはバレてたのか」
「ほっほっほっ。お主程ではないが無駄に長生きはしとらんよ」
「違いない。じゃあ俺は帰るぜ」
「また何時でも来るのじゃ」
俺はそう言うと、門から屋敷を出た……。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「……偉そうに言ってんな、俺」
俺は一人そう呟く。普段は家に帰る時は飛んで行くが、今回は気分転換に歩いて俺は家に向かっていた。すると美夜が不思議そうに俺の顔を眺めていた。
「どうしたんだ美夜?なんか腹減ったのか?」
「いや…ただお疲れ様って言おうと思って……」
「それは嬉しいな………ゑ?」
「どうしたのそんな固まって?」
嘘だろ……!?俺は両目をゴシゴシと拭いて再度確認をする。そこには何時も通りの黒い狐の美夜がいた。だがその顔は俺の方に向いている。
「えーと、まさか驚いてる?」
「みっ、みっ、美夜が喋ったァァァァァッ!!!」
「そんなに驚く事かな?」
「そりゃ驚くよ!!というか何時喋れるようになった!?」
「うーん、今日気がついたら…。でもお父さん忙しそうだったから言う暇がなかったの」
「成程な……。まあそんなことよりーーーー」
ーーーーこれからよろしくな、美夜!!
「うん!これからもよろしくね、お父さん!!」
ーー今宵、俺に最高のプレゼントが届いた。
Next phantasm……。
~~今日の狂夢『様』~~
「投稿遅れてすいません。作者です」
「美夜がとうとう喋れるようになった!!現在ハイテンションな狂夢だ」
「今回は美夜が喋れるようになりました」
「ナイスだ作者見直したぜ!」
「でもまだ妖術などは使えないので人型になることもできません」
「それでも今の俺は満たされてるぜ!!」
「……このままじゃ面倒くさくなるのでそろそろ締めます。お気に入り登録、感想、高評価共によろしくお願いします。では次回もキュルッと見に来てね」