東方蛇狐録~超古代に転生した俺のハードライフな冒険記~ 作:キメラテックパチスロ屋
剣無き兵士は戦場では必要ない
覚悟無き兵士も戦場では必要ない
by須佐之男命
諏訪子side
現在私は大和の軍の大将ーー八坂神奈子と戦う為大和の陣営に向かっている。
私は戦争だというのにまだ道中一人も敵と遭遇していない。どうやら楼夢が全ての兵を相手にしてくれているお陰のようだ。一万を超える神兵を相手にするのは無茶過ぎるが仕方が無い。そんなことよりまずは神奈子を倒す事が優先だ。
私がそう考えているとズゴオオオオンっと言う大きな音が後ろの地から鳴り響く。私はすぐに後ろを向いた。その先には薄い緑を被ったとんでもない大きさの光の柱が地から天を貫いていた。しかも柱が出現した場所を私は知っている。そこは楼夢が神兵達と戦っていた場所であった。
「楼夢!!」
私は大きな声を出すと急いで楼夢の所に戻ろうとする。その時、光の柱が物凄い力と共に爆発する。私は遠くにいた為直撃はしてないが衝撃波で吹き飛ばされる。
そしてまるで狙っていたかのようなタイミングで大きな炎の玉が着地地点に飛んでくる。
「ぐ........ハアァ!!」
私は土で自分を囲い炎を防ぐ。そして炎が飛ばしてきた金髪の女性を睨み付ける。
「いきなり攻撃なんて卑怯じゃないか。........まあ兵士が一人もいないようだし丁度いい。一対一なら........勝てる!」
「........何やら勘違いしていません?一対ではありません、一ーーーー」
ーーーー三対一ですよ!
彼女がそう言うと後ろから御柱が幾つか飛んで来る。私は上に飛ぶ事で攻撃を避けるが男の神が空に待ち構えていた。男はその刀で私を斬りつける。私はその攻撃を避けきれず受ける。
「........ガハ!」
私は上手く受け身を取れずそのまま地面に落ちる。
「改めて自己紹介をします。私の名は天照大御神。太陽の最高神です。そして隣にいるのが私の大和の軍神“八坂神奈子“です」
「おいおい姉さん俺は紹介しないのかよ」
「おっと、申し訳ございません。そして私の弟“須佐之男命“です」
彼女達はそれぞれ自己紹介をしてくる。その反面私は心の中では不安でいっぱいだった。
「三対一なんて........卑怯だね」
「........お喋りは此処までです。貴方には灰となって消えてもらいます」
天照が私に攻撃をしようとする。その瞬間
「必殺“アイスバケツチャレンジ“」
誰かの声が私の耳に聞こえた。女とも男とも取れぬその聞き心地よい声の持ち主を私は知っている。
「何者........ガア!!」
突如天照と須佐之男の頭に大量の氷水が入ったバケツが落ちる。二人はそれに気付く事無くびしょ濡れになった。
「つ、冷たァァァァ!!」
「ったく、弱い者虐めは関心しねえな。........助けに来たぜ、諏訪子」
「........遅いよ、楼夢」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「さて、なんとか間に合ったか」
俺はびしょ濡れになっている須佐之男と頭からバケツを被っている天照を見つめる。大和の兵は全滅させといたから問題無い。
“ユニバースレイ“は地上から天をも貫くオーロラのような光の柱が立った後、それを爆散させ全ての敵を消滅させる俺の術の中では最も威力が高い術だ。これの欠点は妖力、霊力、神力の消費が物凄く多い事だ。本当はまだ天照戦や須佐之男戦を控えてる時に使いたくはなかったが今日はついている。
俺は懐から一枚のタロットカードを取り出す。そのカードには『
「楼夢、てめぇ!服がずぶ濡れじゃねえか!!」
「ヒイィィィィン須佐之男ォォォォ!!!暗いよ、怖いよォォォォォ!!!」
「天照様、落ち着いてください!」
案の定三人共カオスになっている。おまけに須佐之男とハゲ照らすには地味な精神ダメージを与えた。まさにこれぞ一石二鳥。
「ウワァァァァァァァァン!!!!!」
「ね、姉さん落ち着いてほら........どうどう」
須佐之男がパニックになった天照をなだめる。俺はその間に神奈子に話しかける。
「神奈子、お前には今から諏訪子と戦ってもらう。そしてその勝者で戦争の結界が変わる。つまり諏訪子が勝てば大和は諏訪子に。逆に神奈子が勝てば諏訪は大和に従う。これでどうだ」
「........此方に利益が無いな」
「利益ならあるさ」
そう言い俺は妖力を全開にし神奈子を睨む。
「「俺が須佐之男と天照を倒した後あんたは俺と戦わない。それが利益だ」」
「........っ。分かったよ」
「お前もそれでいいな?須佐之男」
「ああ、いいぜ。丁度この前の借りを返す時が来たようだ!」
そう言い須佐之男は俺が授けた妖刀“天叢雲“を行きよい良く引き抜く。
「という訳で諏訪子、頑張れよ」
「うん、必ず勝つからそっちを負けるんじゃないよ!」
「ハッ、誰に言ってやがる」
俺はそう軽口を叩くと“舞姫“を引き抜き封印を解除する。
「行くぞ、須佐之男!」
「さあ来い、楼夢!」
二人がそう叫ぶと二つの剣が交わる。二人はその後軽くバックステップをする。そして須佐之男は教科書通りに刀を垂直に構えるオーソドックススタイルを取る。一方楼夢は刀を持った右手をだらんと下に垂らして構えている。
須佐之男はまず様子見に素早く刀を振るう。楼夢はそれを刀で上に弾くと須佐之男に急接近する。そしてそのまま踊るように回転しながら斬りかかる。
須佐之男は懐に潜り込んだ楼夢に刀を振り下ろすが楼夢はそれに合わせて垂直に刀を振り上げた。須佐之男はそれを勘で紙一重に避ける。そしてそのまま後ろに大きくバックステップをした。
「........どうやら剣術の腕は超一流を通り越してるってとこか」
「まあね、少なくとも剣術ならお前には負けないよ」
須佐之男はそれを聞いたと同時に楼夢を真横に薙ぎ払う。だが楼夢は上半身を限界まで反らして攻撃を避ける。そしてそのまま有り得ない角度から斬撃を放つ。
ザシュッ
「グフッ!!........どんな身体をしてんだよ全く」
楼夢は須佐之男の死角から斬りつけた。
楼夢の下半身(主に足腰)の筋肉はとても多い。それ故に楼夢は常人では有り得ない360度全ての角度から刀を振るう事が出来る。そしてそれは科学的要素を得た教科書通りの剣術を根本からひっくり返す楼夢の剣術には無くてはならない物であった。
ーー誰にも習得する事も真似する事も出来ない。それが楼夢が導き出した楼夢の剣術だ。
「狂華閃一“
楼夢は須佐之男を真横に思いっきり振り切る。その斬撃は赤い光を纏った孤を描きながら須佐之男の上半身に襲いかかっていた。だがそこは流石須佐之男と言うべきだろう。須佐之男はぎりぎりの所で刀で刃を受け止め防いでいた。
「隙あり!“
須佐之男の天叢雲から炎が吹き出し、そのまま楼夢に斬りかかる。余談ではあるが天叢雲は何かしらの力を込めれば炎が吹き出ると言う白咲印の刀である。そしてそれを造った本人がその事を忘れている筈がない。
楼夢は
「霊刃“森羅万象斬“」
ーー青白い斬撃は須佐之男の攻撃を本人ごと吹き飛ばした。
どーも皆さん、来週から修学旅行に行ってしまうので五日間は投稿出来ないと思う作者です。ちなみに作者の本音は修学旅行に行くより家でゴロゴロしていたいです。
さて、そんな私は今狂夢さんの研究室にいます。いやー色々な物がありますね。ゴキブリ用掃除機や作者用ボクシンググローブ、他にはホモ用の幻覚を見せる薬やストーカー用超小型監視カメラ等がありました。
........ん、これは頭を良くする薬!?これさえあれば期末テストが........早速飲もう。
ツルン
あっ
パリーン
........私は知らない、何も見ていない。