東方蛇狐録~超古代に転生した俺のハードライフな冒険記~ 作:キメラテックパチスロ屋
彼女の名は『光』と言った
by白咲楼夢
現在、とある森では小規模な天変地異が起きていた。草木は枯れ果て、大地は激しく揺れ、鳥獣は逃げ惑っていた。主な原因は二人の妖怪の戦いである。それは徐々に激しさを増してゆくのだった。
「『ダークマター』」
「
ドゴーン
ルーミアが放った黒い閃光と桃色の閃光が突撃する。
ルーミアとの死悪意は徐々に激しさを増していた。
(やべえな、このままじゃこの森吹き飛ぶぞ。まあその前に俺が生き残れるかどうかの問題だが、なッ!)
現状は弾幕勝負から超高速戦闘になっていた。
楼夢は『人間状態』になり瞬歩を応用した超高速の剣術で彼女を攻撃する。
対して彼女は闇がある所に瞬間移動したり弾幕を射って来たりその怪力で攻撃して来たりしている。
「『ナイトバード』」
彼女がそう叫ぶと、二種類の鳥の翼に似た弾幕の壁が俺に向かって来る。
ああこれ回避不可能なやつジャナイデスカーヤダー。
「狂華閃六十奏『
楼夢は風を纏ったさみだれ切りを放ちルーミアの弾幕をかき消す。だが彼の攻撃はまだ終わりではない。
「狂華閃七十五奏『氷結乱舞』」
ルーミアに急接近し氷を纏った七連激を彼女に繰り出す。
「『ダークサイドローブ』」
だが彼女はそれを全て闇のローブで防いだ。しかし此処までは俺の計算通りだ。
「縛道の六十一『六杖光牢』」
ルーミアに霊力で出来た六個の光の棒が彼女に突き刺さり、拘束する。
「な......にこれ......光!?」
「お前に光の檻は有効だと思ってな
霊刃『森羅万象斬』」
彼女に青白く光る斬撃が命中する。だが彼女はまだ死んではいないだろう。
「あらあら、痛いじゃない」
「ちぃっまだか」
「食らいなさい『ミッドナイトバード』」
彼女はそう言うと同時に彼女は巨大な鳥の様な物を作る。そしてそれは楼夢目掛けて一直線に飛んで来た。
「ああもう。雷龍『ドラゴニックサンダー』」
雷で出来た龍とルーミアの鳥は衝突し、相殺する。だが鳥の後ろに彼女の姿は無かった。
「『ムーンライトレイ』」
突如夜空で声がした。楼夢は頭上に顔を向ける。刹那楼夢の元に十を超える月光の様なレーザーが近付いていた。
駄目だ、避けきれねぇ。
「
俺はルーミアのレーザーを吸収しそれに
ドゴーン
巨大な光線がルーミアに直撃する。だが彼女はまだ死んではいないだろう。
「......今のは中々効いたわよ」
「ああそうかいそりゃ良かった」
「クスッ、まあいいわ貴方は本気で殺らないといけなさそうね。見せてあげる私の最強の技
彼女の右手に黒く禍々しい闇が集まりだす。楼夢ははその異様な光景を、黙って見ていた。
「どうかしら、中々美しいでしょ?」
彼女の右手には禍々しい剣が握られていた。それも最初のとは違う。刀身はまるで血の様に朱く染まっていた。その剣に込められた妖力は禍々しいんと言わざるをえなかった。
楼夢は『蛇狐状態』になり黒月夜に大量の妖力を詰め込んだ。
「さーて最終決戦よ。行くわよ楼夢!!」
「ああ来い。ルーミア!!」
楽しい
何なんだろうこの感情は?今迄こんな気持ちになったのは初めてだ。
楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい
ルーミアはもはや楼夢との戦いを楽しむ以外何も考えていなかった。
ルーミアは幼き頃からあるその膨大な量の妖力のせいで今迄同格の存在など居なかったのである。
「ヒャハッ!!」
「オラよォ!!」
ルーミアは手に持つ自身の最強の剣『ダーインスレイヴ』で楼夢を切り裂こうとする。だが楼夢はそれを紙一重で受け流し、反撃する。そんな状態が続いていた。
「アハハハッ!楽しい。楽しいわ楼夢!!」
「それはこっちのセリフだクソヤロォッ!!」
二人は既に狂ったかの様に笑いながら、切り合っていた。
「食らいなさい『フルムーンナイトエッジ』!!」
ルーミアはありったけの妖力を『ダーインスレイヴ』に込め巨大な青白い斬撃を繰り出す。
「霊刃『森羅......万象斬』!!」
対して楼夢は『森羅万象斬』を黒月夜に纏い斬撃を放つ。
月光の様に輝く冷たい光の斬撃と蒼火の様に青く燃える斬撃がぶつかり合う。
バキン
突如鉄の様な何かが折れる音が響く。それは......
楼夢の黒月夜の刀身だった。
バキン
「……えっ?」
(何が起こったんだ?バキンって音がして折れたのは......黒月夜?......嘘だろ……)
楼夢の思考は今何が起こったのか理解するためにしか考えていなかった。だが今はそんな事を考えている暇は無かった。
ズシャッ ドゴーン
ルーミアの『フルムーンナイトエッジ』が楼夢に直撃した。その衝撃で地面には巨大なクレーターが出来る程だった。
「......あらまだ生きているのね」
「......」
「可哀想にもう喋る気力も無いのね」
巻き上がった煙の中から楼夢は出て来た。だがその体はボロボロだった。服は半分が消し飛び、体中血だらけ、そして楼夢の左腕は切り落とされていた。
「まああれを食らって生きているなんて思って無かったからね。じゃあさようなら楼夢。貴方との殺し合い、凄く楽しかったわ」
彼女はそう言い『ダーインスレイヴ』を楼夢に振り下ろす。その時
ーー何やってんだよ。さっさと避けろ。じゃねぇと......
ーー死ぬぜェ。
楼夢はその一言で意識を取り戻し、ルーミアの一撃を避ける。
「あらしぶとい。流石ね」
(今の声は何だったんだ?まあいい、今はこっちに集中しろ!)
「残念だけど俺は......まだ死ぬ訳にはいかないからね」
「あっそう。でその状態でどうする気?」
俺は黒月夜を鞘にしまう。
「
俺は輝夜に貰ったブレスレットでロ●の剣を作る。前に言ったがこのブレスレットは緋緋色金......つまりオリハルコンで出来ている。故にただの鉄を武器に変えるよりもこっちの方が良いのだ。
「へーまだやるつもりなのね。いいわ。叩き潰してあげる」
幸いルーミアは楼夢を舐めきっていた。
戦況はまた剣術対決になった。この剣は折れる事は無いだろう。だが楼夢の体はもう限界に近付いて来ている。
「狂華閃四十奏『雷光一閃』」
俺はロ●の剣に雷を纏いルーミアに斬りかかる。
「グゥッ!?」
ルーミアの動きが一瞬止まる。
「縛道の六十三『鎖条鎖縛』」
霊力で出来た巨大な鎖が蛇の様にルーミアに巻き付く。
「血肉の仮面・万象・羽ばたきヒトの名を冠す者よ・蒼火の壁に双蓮を刻む・大火の淵を遠天にて待つ」
「な...にを......するつもり......かしら?」
「破道の七十三『双蓮蒼火墜』」
瞬間、辺りを青い巨大な蒼火が全てを燃やし尽くした。
ふ~今回は長く書きました。ルーミアのオリ技考えるのに前も言ったとおり、マジで苦労しました。あと謎の声の正体は後々分かります。
では次回ルーミアVS楼夢戦終了。次回は少し巫山戯て書く......かも?お楽しみに