大学の準備や艦隊を育成するゲームや黒い猫とクイズで戯れるアプリをやっていたら遅れてしまいました。後投稿をミスって7回書き直しました(涙目)
それでは始まります。
俺は現在ダンジョンに後輩と一緒に来ていた。レフィーヤ・ウィリディスというエルフの女の子だ。心優しい性格でとてもいい子なんだが、大事な所で失敗してしまうという面を持つ……いわゆるドジッ娘エルフちゃんなのだ。今もガチガチに緊張していて
「レフィーヤ」
「……」
「おーい? レフィーヤさん?」
「…………」
この有様だ。そんな様子のレフィーヤに苦笑しながら近づき、おでこに向かってデコピンをした。
「あうっ」
パチンという音と共に痛がっている。俺的には物凄く手加減したのだがそれでも痛かったのだろう。現在進行形でこちらを睨んでいるんだが、目に涙を溜めながら上目遣い気味にやられても全然怖くない。むしろ可愛いだけなんだけどなぁ。すまんすまんと謝りながら頭を撫でると、初めはう~と唸りながら睨んでいたのだが、少し頬を染めながらそっぽを向いてしまった。その様子を確認した俺はレフィーヤの頭から手を離した。少し残念そうに見えるのは気のせいだろうか?
「緊張も解れたみたいだし先に進むか」
最後にレフィーヤのはっとなっている顔を見て、先に進みはじめた。
「緊張も解れたみたいだし先に進むか」
その言葉を聞いて私はサイタマさんが何故あのような行動をとったのか理解した。全ては私のためにやってくれていたのだ。サイタマさんの何気ない優しさに私は嬉しくて笑ってしまった。
「レフィーヤ置いてっちまうぞー!」
「あっ待ってくださーい!」
急いでサイタマさんの方へ駆け寄って隣に並んだ。
「さっき何で笑ってたんだ?」
「内緒ですよ」
そう私が答えると気になるなぁ何て言いながら私と並んで歩いてくれている。ふふっあなたの事なのに教えられる訳ないじゃないですか。
「しっかし見つからねーな」
「そうですね……」
私たちは現在あるモンスターを捜索している。ミノタウロス……サイタマさん曰くただの牛を。何でも私の
「ミノタウロス……」
「よし、それじゃあ始めるぞ。レフィーヤは魔法の準備をしてくれ。レフィーヤの事は俺が絶対に守るから俺を信じてくれ」
「はいっ!」
そう言うとサイタマさんはミノタウロスに向かって行き、注意を引き付けてくれている。私は目を瞑り魔法を発動させるために詠唱を開始した。
[誇り高き戦士よ森の射手隊よ]
サイタマさんの事を信じる。それだけの事で力が湧いてくる。
[押し寄せる略奪者を前に弓を取れ]
[同胞の声に応え矢を番えよ]
無防備になってもいい……自分の全てを次の魔法に込める!
[帯びよ炎 森の灯火 撃ち放て妖精の火矢]
守ってくれている!! だから全てを任せられる……
[雨の如く降りそそぎ蛮族どもを焼き払え]
今はまだ迷惑をかけてばかりですが、いつか必ずあなたを支えられる様になってみせます。だから私の今の全力を見ていてください。
「撃ちます!」
そう私が言うとサイタマさんがミノタウロスから離れた。
[ヒュゼレイド・ファラーリカ!!!]
すると私の上に炎の塊が出現し、そこから何本もの光線がミノタウロスに向かって撃ち出された。魔法の発動が終わったときそこには何も存在していなかった。ということは
「サイタマさん! 私やりましたよ!」
「あ、あぁ、うん。やったな」
何故か物凄く引き攣った顔をしている。何ででしょう? 私が不思議な表情をしていたのに気づいたサイタマさんが何でもないよと苦笑している。
「まぁ、何はともあれお疲れ様。格好良かったぜ」
頭をポンポンとしながらそう声をかけてくれた。その後に
「これからも頼りにしてるぞ」
「っ……はいっ!」
サイタマさんが私を頼りにしてくれている。それだけでとても嬉しかった。今はまだ全然駄目な私ですがあなたに少しでも近づけるように頑張ります。だからちゃんと見ていてくださいね。サイタマさん。
俺とレフィーヤはあの後、何事もなくホームに帰ってくる事が出来た。レフィーヤはロキの所にステイタス更新に行ってしまったので、食堂にいたアイズ達と飯を食っていたら、レフィーヤがLvが上がったことを伝えに来てくれたレフィーヤにアイズ達と一緒におめでとうと言ってやると
「はい!」
そう返事をしながら、最高の笑顔を見せてくれた。
レフィーヤ「ヒュゼレイド・ファラーリカ!!!」
サイタマ(オーバーキルだなぁ)
サイタマはそんな事を考えて顔が引き攣っていたみたいですね