戦国ラブライブ! 〜みんなで作る戦国時代〜   作:pocky@

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お久しぶりです。ポッキーです。

情報編集中に、いきなりヤホーのアプリが落ちて、めっちゃ書いた前書き・後書きがパーになりましたT_T
よって、もう面倒くさいので、簡潔にいかせていただきます(殴

それではごゆっくり。

前回感想をくださった
真姫リコットさん
左京大夫さん
伊勢盛時公さん
ウィングゼロさん
ありがとうございました!



第61幕 運命

 

 

 

 

 

 今日は高坂家と高海家の対談の日。

 遂に東國の未来を左右する両家が顔を合わせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ、海未。穂乃果を頼むわよ」

「はい。必ず生きて返します」

「もちろん、海未ちゃんも生きて帰るんやで?」

「当たり前です。何ですか、希は私を殺したいんですか」

「どんな被害妄想なん?それ」

 海未さん絶好調です。

 

 

 

「それじゃ、みんな!行ってくるね!」

「気をつけてね、穂乃果ちゃん、海未ちゃん」

「海未に迷惑かけるんじゃないわよ?」

「にこちゃんに言われたくないなぁ」

「どういうことよ!?」

「同盟、しっかり結んでくるのよ」

「はい、任せておいてください」

 音ノ木坂城門前。相変わらずの家臣全員での見送りのもと、穂乃果と海未は高海家がある駿河へと出立した。

 

 

 

 

 

 戦国ラブライブ!第61幕 運命

 

 

 

 

「…………」

「…………」

「あわわわわわわぁ」

 

 

 

 

 こちらは内浦城。そわそわと右往左往しているアホ毛がぴょこんと一本立っている大名あり。

 

 

「あのー……千歌ちゃん?」

「ちょっと落ち着こうか?」

「むむむ無理だよ!?」

「えぇ……」

「千歌ちゃん……」

「ダメだ……!!やっぱり落ち着いてられないよ!!」

 そう、この少女、憧れの高坂家の方々に会えるということで、楽しみにしすぎるあまり、完全にパニック状態に陥っていた。千歌のストッパーである、曜と梨子ですら手に負えない様子。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………となると。

 

 

 

「うーん、これは果南ちゃん呼ぶしかないかなぁ」

「そうだね……ちょっと私たちには……」

 そう。千歌のストッパーはこの2人の他に、もう1人いるのだ。その名も松浦果南。千歌と曜の幼馴染で、1つ上のお姉さん。この女にかかれば、千歌を鎮めることなど朝飯前なのである。

 

 

 

 

 

「………それで、私を呼んだわけだ」

「うん」

「お願い出来るかな……?」

「うん、任せておいて。すぐに終わらせるよ」

「おぉ……さすが、職人は言うことが違うねぇ」

「あはは……そうだね」

「んじゃ、ちょっと行ってくる」

「頑張って〜!」

 

 

 

「千歌?」

「あぁ!果南ちゃん!!聞いて、聞いて!!」

「のわっと……。いきなり飛びつくのは止めようか」

「そんなことはいいから、ねぇ!聞いてよ!」

「うんうん、凄いねぇ」

「まだ何にも喋ってない!!」

「あー、うん。ちょっと声が大きいかな、千歌」

「いいから、聞いて!!ね?」

「はいはい、高坂家と会えて嬉しいね」

「そうなの!!高坂さんと会えて嬉しい……って、何で果南ちゃんそれ知ってるの!?……はっ!!もしかしてエスパー!?」

「違うから」

「楽しみだなぁ♪早く会いたいなぁ……!」

「千歌?」

「うん?なぁに、果南ちゃん」

「今の状態で高坂と会う気なの?」

「……?」

「高坂の皆さんが、この状態の千歌を見たら皆ドン引きすると思うけど?」

「……!!?ど、ドン……引き……!?」

「うん。第一印象最悪で、嫌われちゃうかもね」

「き、嫌われる……?高坂さんに……?」

「それでもいいの?」

「やだ、やだ!!ねぇ、果南ちゃん助けてぇ!!」

「うんうん、じゃあ一回静まろうか」

「うん、分かった!」

「それじゃ、高坂が来るまでここで大人しくしてること。いい?」

「うん」

 

 

 

 

「……お、おぉ。やっぱり職人は違う……」

「凄いね……あの千歌ちゃんを一瞬で静めちゃった……」

「分かってるなぁ、千歌ちゃんのこと」

「うん。飼い主と犬……って感じだね」

「あはは……確かにそうかも」

「これで少しは落ち着いて高坂さん達を迎えられるかな?」

「うん。……まぁ、何もなければだけどね。あはは……」

「……それってどういう?」

「んんっとね、千歌ちゃん、今は落ち着いてるけど……」

「けど?」

「高坂さん達を実際目の前にしたら、多分千歌ちゃん緊張してまたパニックになる可能性が……」

「……え、そうなの?」

「うん。ちょっと前科があってね」

「前科って……」

「ま、そういうことだから、千歌ちゃんを頑張って支えなきゃね!」

「それで本当に大丈夫かなぁ……」

 千歌さん、ちょっとしたアガリ症のようで。さてさて、穂乃果達を目の前にした千歌は、一体どんな反応を見せるのやら。

 

 

 

 

 

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「……お、お尻が痛いです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?大丈夫?海未ちゃん」

「大丈夫……ではないです」

 こちら、駿河へ向かう途中の穂乃果と海未の高坂家御一行。やはり現代から来た者には乗馬が辛いようで……。特に、お尻が。そう、お尻が。

 

 

 

 

「大丈夫じゃないかぁ……。一回休む?」

「……出来れば」

「んじゃ、ちょっと休憩!」

 穂乃果と海未は馬から降り、近くに広がっていた草原に腰を落とした。そして、その上に寝転がり、空を仰ぐ。

 

 

 

「μ'sのみんなと見た空と一緒だ……」

「……はい。あの日と全く変わらない青空です」

「……お尻、大丈夫?」

「はい、大分楽になりました」

「ならよかった」

 ……と、会話が途切れ、2人はそのまま空を見続けた。あの日と同じように、手を繋いで。ただそうしているだけで、μ'sの皆と一緒にいる気分になれた。

 

 

 

「思い出しますね、μ'sを」

「……うん。懐かしいね」

「はい。3年生になってからは色々忙しくなり、ちゃんとした活動は出来ていませんし」

「んまぁ、花陽ちゃん達ならちゃんとやってくれてると思うよ」

「雪穂や亜里沙もいますしね」

「うんうん。だからスクールアイドル部はもう心配しなくても大丈夫かな」

「……そう言われると、なんだか寂しいですね」

「あはは……まぁ、過ぎたことだし」

「……ええ。過去に囚われないと決めましたからね」

「思い出は思い出。時を巻き戻すんじゃなく、いまを精一杯輝く。それがスクールアイドルμ'sだから」

「はい。それが私達です」

「……よし!じゃあしんみりした話はお終いってことで!」

「そろそろ出発しましょうか!」

「うん!新たな出会いに向けて出発だよ!」

 

 

 

 

 

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「……千歌さんは何をしているんですの?」

「さ、さぁ?」

「オゥ……イッツソーキュートね!」

「え、どこが?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、こちら再び内浦城。千歌のテンションが落ち着いたはいいものの、次は千歌が謎の行動に出た模様。

 

 

 

 

 

「自らの周りを蜜柑で囲い、更には刀に蜜柑を刺し、それを両手で持ちつつ、目を瞑る……。一体何がどうなったらああなるのです?」

「……千歌なりの精神統一」

「ワァッツ?」

「精神統一って貴女……あれのどこが精神統一!?えぇ!?側からみたらただの奇行!!そう、イッツ ア クレイジーガール!!!……ですわ」

「ダイヤ、それはマリーのセリフでーすよ?」

「あのさ、叫んだ後にさりげなくですわをつけるの止めてもらってもいいかな?」

 黒澤ダイヤ。別名硬度10。もしかしたら……いや、もしかしなくても一番のポンコツの素質があるのは彼女かもしれない。

 

 

 

「ちょっと、3人ともうるさいよ!」

 3人の会話が千歌の気に障ったようで、千歌が少し怒り気味に振り向く。そして、その千歌の頭を見て、3人は再び驚愕した。

 

 

 

「ザッツアメージング……」

「……もう私の頭では処理が追いつきませんわ」

「えっと、千歌?」

「何!?果南ちゃん!」

「あのさ、そのー……頭につけてるものは?」

「頭?あぁ……って見れば分かるよね!?」

「うん、そうなんだけど、ちょっと説明してほしいかなー……なんて」

「千歌は今忙しいの!!」

「怒ってる……」

「千歌、一回落ち着こ。一回」

「んもぉ!人の邪魔をしておいてぇ……!」

 千歌さん、激おこぷんぷん丸のようです。ぷーっと頬を膨らませ、怒る千歌。

 ……あれ、どっかの何とかという大名に似てるような?

 

 

 

 

「……で?その頭にある蜜柑は?」

「儀式」

「何の」

「蜜柑の」

「ナニソレイミワカンカナイ……ですわ」

「あのさ、千歌。頭に蜜柑を括りつけて、刀に蜜柑さして、自分の周りに蜜柑散らばして……。蜜柑の無駄遣いだと、思わない?」

「全然!だって、私食べるもん」

「え、全部?」

「もちろん!」

「この人は本当に正常なのですか?」

 千歌が食べると言っている蜜柑の個数は約20個。更に言うと、先ほど10個たいらげている。故に、千歌は正常ではない。異常である。証明終了。

 

 

 

「とりあえず、この蜜柑片付けて」

「えぇ?まだ儀式終わってないのに……」

「だーめ。そんな馬鹿みたいなことしてないで、ほら、早く高坂を迎え入れる準備をしなきゃ」

「でも、これをやんなきゃ……」

「ふーん、穂乃果さんの前でもやるの?」

「……あぇ?それは」

「実際に今日、それを穂乃果さんの前でもやるならやっててもいいけど?」

「……む、無理です」

「ほら。ならさっさと片付けて、早く着替えて!」

「はーい。じゃあ蜜柑をいただいて……」

「千歌!!」

「ひゃいっ!?」

「蜜柑を食べるのはいい加減にして」

「だめ?」

「だめ?……ってね、さっきあれだけ食べてたじゃん」

「足りない……蜜柑成分が!!」

「はいはい。お腹壊しても知らないよ〜」

「……お腹壊すのは嫌だな」

「それじゃやめとけば?」

「いや、でも!蜜柑は食べたい……」

「んじゃ食べれば?」

「でもでも!お腹は壊したくない……」

「……それじゃ、止めておけば?」

「でも!!」

「それじゃあ干物でも食べる?」

「うん!食べる!」

「食べるんかい」

「だって果南ちゃんの干物美味しいもん」

「うん、ありがとう。……え、本当に食べるの?」

「もちろん!」

「イッツジョークのつもり、だったんだけど」

「やだ、食べる」

「……何がいい?」

「スルメ!!」

「親父か」

 ……その後、千歌はスルメをずっと嚙り続けていたという。そして、スルメは美味しい。普通に美味しい。そこ、勘違いしないように。

 

 

 

 

「千歌ちゃん、早く着替えしない?」

「待って……スルメが……」

「……急がなきゃ高坂さん来ちゃうよぉ」

「このスルメが中々手強くて……」

「もう!いいから、早く着替えるよ!!」

「のわっ!?よ、曜ちゃん!押さないでぇ!!」

「千歌ちゃんが遅いのが悪いんだよ!!」

 スルメをしゃぶる君主を精一杯の力で更衣室へと押していく曜。なんという光景でしょう。

 

 

 

 

 

 

「……さて、後は千歌さんの着替えが終わるのを待つのみですわね」

「うん」

「千歌には落ち着けって喋ったけど……」

「や、やっぱりあの高坂さんとあうってなると……」

「ナーバス!!!!……ね♪」

「ごめん、ちょっと今は鞠莉のボケに突っ込んでる余裕ないんだ」

「オゥ……果南がここまでなるなんて……」

「鞠莉ちゃんももう少し緊張感持って」

「……少しもシャイニーなことは出来そうもない雰囲気ね」

「よ、ヨハネにかかればこ、ここ高坂なんて……」

「……善子ちゃん、声が震えてるずら」

「よ、善子言うな!」

「ツッコミもキレが全然ないし」

「………」

「ついに黙っちゃったね、よっちゃん」

「緊張してるずら」

 ご覧の通り、大広間は物凄い緊張感が支配していた。正装した高海家家臣団がずらりと並ぶ、この状況。

 皆ガチガチ、もう口は上手く回らない。高坂とあうということは高海のような小大名にとってはとてつもなく凄いことなのだ。ましてや、千歌が憧れ、目標とした存在。失礼なことは出来ない。

 

 

 

 

「皆、お待たせ!」

「ようやく来た」

「ちゃんと着れたみたいだね」

「……ちょっと梨子ちゃん、それどういう意味?私だって着物くらいちゃんと着れるよ!」

「あはは……ごめんね」

「ふむ……意外とお綺麗ですわね」

「お、ありがとうダイヤちゃん♪」

「……おっと、ダイヤ?チカに惚れちゃったかな?」

「誰が。私はただ、千歌さんも正装すれば大分マシになるのだ……ということを言いたかっただけですわ」

「え、ちょっと!それじゃあいっつも私が汚いみたいじゃん!!」

「はぁ……千歌さん、貴女はいつも自分が綺麗にしているとお思いで?」

「もちろん!」

「黙らっしゃい!!」

「えぇ……」

「だいたい千歌さん、貴女は……」

「あー……これは長くなるやつだね」

「ソーロングね♪」

「これは千歌ちゃんを救出しなきゃまずいずら」

「そうだね……。ダイヤちゃんが怒ってる間に高坂さんが来ちゃったらどうしようもないし……」

「んじゃ、ルビィちゃんよろしく!」

「……え、ルビィ!?」

「え?だって貴女のお姉ちゃんでしょ?」

「むり、無理です!!やめてぇ……!!」

「……ルビィちゃん、凄い嫌がってるずら」

「これは困ったな……」

「ルビィちゃんじゃダメってなると……」

 

 

 

「………え、何で皆してヨハネを方を見るのよ!!?」

「ここはよっちゃんしかいないかなぁ……って」

「それはマリーも思うわぁ♪だって、堕天使ヨ・ハ・ネでしょ♡」

「だからお願い、ヨハネちゃん!」

「むっ……こんな時だけヨハネってちゃんと呼ぶんだから……」

「で、やってくれるの?ヨハネ」

「……しょうがないわね。リトルデーモンの頼みとなれば、受けるしか……」

「申し上げます!!」

「ちょっと!!今ヨハネが喋ってたでしょ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「高坂穂乃果様、園田海未様がお見えになられました!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「ほえー……意外と大きいね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 こちら内浦城城門前。

 高坂家御一行様が到着したご様子で。

 

 

 

 

「坂の上にあるのですね……。音ノ木坂みたいです」

「あ、そう言われればそうかも。なーんか高坂と高海さんって共通点多いね」

「はい。女子のみの大名家が高坂以外にあったとは……」

「運命かもね♪」

「……そうだといいですね。今後、この乱世を共に生き抜くパートナーとなってくれれば、こちらとしてもありがたいですし」

「うん!上杉さんや武田さんもいるけど……。やっぱりこういう出会いって大事だし」

「それに、信玄、そして謙信も史実通りであればもうじき……」

「……?もうじきどうなるの?」

「………いえ。何でもないです」

「本当?」

「はい。それより、早く中へ入りましょう。高海さん達が待ってくれているはずです」

 

 高坂・園田が高海家居城・内浦城の城門をくぐり、遂にその城内へと足を踏み入れた。

 

 

 

 

 

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「「「「………………………………」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 大広間。先ほど説教モードだった硬度10も高坂が来たという知らせを聞き、賢い生徒会長モードに。

 誰1人として口を開かず、これからの高坂との対談を死ぬほど緊張していた。皆、顔が蒼い。

 

 

 

 

 

「高坂穂乃果様、園田海未様のおなぁりぃぃ!!!」

 

 

 

 

 全員が一斉に頭をさげる。

 

 

 

 襖が開く。

 

 

 

 家臣達は頭を下げていたため、顔はしっかり見ていないが、確実に、自分の目の前を通り過ぎる2つの足音が聞こえた。

 

 

 

 

 そして、千歌の前に穂乃果と海未が着座した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴女が、高海……千歌さんかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ひゃぁいっ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 穂乃果と千歌の初対面、そして初の会話は、千歌の裏返った奇声ともとれる返事から始まった。

 

 

 





お疲れ様でした。
いかがでしたでしょうか?
意味わかんない?知りません、そういう作品なんで(殴

次回はようやく対談ですね、お楽しみに。

みなさん、サンシャイン!!見てますか?凄く面白いので、是非みましょう、私はもうどハマりしてます、ええ。

それではまた次回もよろしくお願いします。

※この間の問題の答え
「高良家」→「たから家」です。今後出てきますので、お見知りおきを。

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