戦国ラブライブ! 〜みんなで作る戦国時代〜   作:pocky@

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どうも。
相変わらず題名ださいですね…。許してください。

今回はまきことぱなですかね。3人とも、頑張ります。

それではどうぞ、ごゆっくり。


第41幕 獲得 後編

 

 

 

 

 

 

 

 

 

佐竹家——

 

 

 

 

「…いざ城門の前に立つと緊張するね」

 

 

「うん…」

 

 

「…」

 

 

「ちゃんと納得してくれるといいけど…」

 

 

「…大丈夫、だと思うよ!絵里ちゃんから作戦みたいなものは聞いてきたし」

 

 

「ことりちゃん頭いいしね♪」

 

 

「花陽ちゃんだって頭いいでしょ?」

 

 

「で、でも私、口はあんまり上手くないし…」

 

 

「ことりだってそうだよ?」

 

 

「そうかなぁ…」

 

 

「口下手だけど、頑張らなくちゃね!佐竹さんはどうしても欲しいみたいだし」

 

 

「…うん!期待に応えなきゃね」

 

 

「よし、じゃあ行こ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

戦国ラブライブ! 第41幕 獲得 後編

 

 

 

 

 

 

 

 

「…それで?そなた達は何をしに参ったのだ?」

 

 

「えっとですね…」

 

 

「そ、その…」

 

 

「はっきりと申さぬか。分からぬであろう」

 

 

「佐竹さん、怒りそうだし…」

 

 

「ねぇ?」

 

 

「…そんなに拙者が怖いか」

 

 

「はい」

 

 

「はい」

 

 

「即答なのか…」

 

 

「怒りませんか?」

 

 

「そんなすぐに怒鳴るようなたまではない」

 

 

「本当ですか?」

 

 

「本当だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…ん?何でこの2人がこんなに恐れているか?

 

 

 

 

佐竹の顔が鬼みたいだからですよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…じゃあ」

 

 

「佐竹さん」

 

 

「私たち、高坂に入ったりしてくれませんか…?」

 

 

「…高坂に入る?」

 

 

「はい」

 

 

「それはどういう意味だ?」

 

 

「一緒にことり達、高坂と戦ってくれませんか?」

 

 

「…一緒戦うだと?」

 

 

「はい」

 

 

「佐竹が高坂へ力を貸せ…ということか?」

 

 

「そういうことです」

 

 

「目的はなんだ。高坂の最終目標は?」

 

 

「最終目標…ですか?」

 

 

「そうだ。どこを目指しているのか。その目標は面白そうか…。それによって答えは変わる」

 

 

「花陽ちゃん、最終目標ってアレでいいんだよね?」

 

 

「うん、多分アレで大丈夫だよ」

 

 

「佐竹さん」

 

 

「何だ。早う申せ」

 

 

「戦のない世の中を作ることです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…は?」

 

 

「高坂の最終目標は天下統一…。そして、戦のない世を作ることです」

 

 

「それは織田も倒すということだぞ?」

 

 

「はい。ですから佐竹さんにお願いしているんです」

 

 

「織田を倒す為に拙者達を頼るというのか」

 

 

「そういうことになります」

 

 

「何故だ。佐竹は関東の小大名…。それに関東の覇者である高坂が何故力を貸して欲しいと言ってくる!?誇りというものはないのか!?」

 

 

「ないですよ」

 

 

「何だと?」

 

 

「ない…といったら違うかもしれません。目標を達成する為には貴方の力が必要なんです」

 

 

「誇りとか、そんなものを気にしていたら、自分達の夢は叶えられないですから!」

 

 

「それに、その夢を叶えたその時初めて、高坂の誇り…というものが生まれると思うんです」

 

 

「…夢を叶えたときに誇りが生まれる」

 

 

「そうです。佐竹さんも一緒に叶えませんか?夢を」

 

 

「…拙者は戦のない世を作ることが夢だとはいっておらん」

 

 

「では何なんですか?佐竹さんの夢は」

 

 

「…」

 

 

「…」

 

 

「佐竹のような小大名に何が出来る?夢など語っている余裕などないのだ。…ただ、佐竹を滅亡させないことに全力を注ぐしかないんだよ」

 

 

「…そうですか」

 

 

「じゃあ一緒に見つけませんか?夢を」

 

 

「…何だと?」

 

 

「高坂…私たちと一緒に佐竹さんも夢を見つけましょう?」

 

 

「夢を見つけるだと?」

 

 

「はい。佐竹さんは何がしたいのか、本当にやりたいことは…?」

 

 

「拙者のやりたいこと…」

 

 

「高坂に来れば、分かるかもしれませんよ?」

 

 

「佐竹さんのやりたいこと」

 

 

「…」

 

 

「いかがですか?」

 

 

「どこにつくか決まっていないのなら…。高坂に来ませんか?」

 

 

「高坂か…」

 

 

「同じ関東勢として、頑張りましょう?」

 

 

「お願いします…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…承知した。ついてみてもよかろう」

 

 

「佐竹さん…!!」

 

 

「だが、ダメだと思ったらすぐ離れるからな」

 

 

「大丈夫です!」

 

 

「高坂はそんな思いはさせないですよ」

 

 

「…そうか。長い付き合いになるといいな」

 

 

「「はい!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

佐竹家・佐竹義重、獲得。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

 

今川家——

 

 

 

 

「貴族ってこともあってかなりの曲者って聞いてきたけど…」

 

 

 

 

今川氏真の獲得を任せられた真姫。

今川義元の息子である氏真をどう説得するのか。

 

 

 

「上手くいくといいわね…」

 

 

 

 

 

 

「申し上げます!」

 

 

「どうかしましたか?」

 

 

「高坂の者が氏真様に御目通りしたいと」

 

 

「高坂がですか…?」

 

 

「はい」

 

 

「名は何と申していますか?」

 

 

「確か西木野…と申しておりました」

 

 

「高坂の西木野…。重鎮ではないですか」

 

 

「そうなんですか?」

 

 

「ええ。わざわざ西木野が何故こんな所に…」

 

 

「…それで、いかがされますか?」

 

 

「通していいですよ。話を聞いてみたいですし」

 

 

「承知」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「御目通りいただき、光栄に存じます」

 

 

「結構。そなたが西木野殿ですね?」

 

 

「はい」

 

 

「そうですかそうですか。それではお茶でも飲んで、ゆっくりしていってください」

 

 

「いえ、お気遣いなく」

 

 

氏真がお茶をたて始める。

 

 

「…お茶をなさるんですね」

 

 

「ええ。趣味の1つです」

 

 

「…」

 

 

シャカシャカと茶をたてる音が部屋に響く。

 

 

「さて、出来ました。どうぞ」

 

 

「いただきます」

 

 

真姫は作法どおりに茶を飲んでいく。

その動作は完璧だった。

 

 

 

「…お茶を飲むのがお上手で」

 

 

「いえ、常識ですから」

 

 

「どうです?美味しいですか?」

 

 

「…ええ、とても。美味しいお茶だと思います」

 

 

「それは良かった」

 

 

「ごちそうさまでした」

 

 

「お粗末さまです」

 

 

先ほど、真姫は美味しいお茶…とはいったが、それは多少クセのある味だったようだ。

喉の奥に何とも言えぬ苦味が残る。

 

 

「西木野殿」

 

 

「…何でしょう」

 

 

「今回の目的は何ですか?」

 

 

「ここへ来た目的ですか?」

 

 

「ええ。わざわざ高坂の重鎮がこんな所までくるなんて…。何か重大なことがあるのでしょう?」

 

 

「ええ、まぁ」

 

 

「…」

 

 

「1つ質問をします」

 

 

「どうぞ」

 

 

「今川様は…どこかの大名につく気はおありですか?」

 

 

「大名につく…?今川が?」

 

 

「ええ」

 

 

「…特にはないですね」

 

 

「そうですか。なら今川も終わりですね」

 

「…は?」

 

 

西木野さん、爆弾投下。

 

 

「大名につく気がないなら今川はもう滅亡ですね、と言っているんです。ただでさえぼろぼろなのに」

 

 

「…舐めているのですか?」

 

 

「舐める…?今の今川には舐める所もないですよ」

 

 

「何ですって?」

 

 

「あちこちから攻められ、あの天下に一番と言われた今川も今やそこら辺の小大名と変わらず…いえ、それ以下ですね」

 

 

「…西木野殿、調子に乗るのもいい加減にしたほうがいいですよ?我々は天下の今川…」

 

 

「天下の今川?聞いて呆れるわね。何が天下の今川よ。いい加減自分達の姿をしっかり見なさい?」

 

 

「くっ…」

 

 

「この際だから言わせてもらうけど、あなた達にはもう天下を目指すような力は残っていない。それを自覚しているの?」

 

 

「そんな訳ないでしょう?天下の今川に…」

 

 

「まだ言うのね。なら勝手にしなさい?衰退していく今川を、何も出来ずに見てることしか出来ないでしょうけど」

 

 

「衰退していく今川…」

 

 

「そうよ。最悪、高坂が今川に攻め入ってもいいわよ?貴方達を完膚なきまでに叩いてあげるけど」

 

 

「…ま、待ってください。今高坂に攻められたりしたら」

 

 

「ええ。この日本から今川という文字は消えるわよ?」

 

 

「天下の今川が…」

 

 

「そういうことだから。いつまでも昔の今川を見ていたいなら勝手にしなさい。私はこれで帰るから」

 

 

「い、いや。待ってください。攻め入るのはちょっと…」

 

 

「…は?天下の今川なんでしょう?たかが関東の覇者・高坂の攻撃なんてはね返せるはずよね?」

 

 

「…」

 

 

「どうなの?」

 

 

「…無理です」

 

 

「無理なの?天下の今川なのに?」

 

 

「くっ…。悔しいですが…。今の今川にはそんな力はありません」

 

 

「…」

 

 

「ですが、父上から受け継いだ天下の今川を何とか保とうと…」

 

 

「…」

 

 

「あんな大口をたたかなければ我もやってられないのです…。現実逃避…というやつでしょうか」

 

 

「分かってるじゃない」

 

 

「しかし…。今回ばかりはそういうわけにも…」

 

 

「…高坂なら今川を守ることが出来るわよ」

 

 

「…本当ですか?」

 

 

「ええ。だからわざわざ誘いに来てるじゃない。高坂へ入らないかって」

 

 

「…」

 

 

「貴方達が高坂に力を貸してくれるなら、私たち高坂は今川を守る為に全力を尽くすわよ。どう?」

 

 

「高坂が守ってくれるのですか…」

 

 

「ええ」

 

 

「…仕方ありません」

 

 

「…?」

 

 

「今川を守るためなら…。喜んで高坂へ入りましょう」

 

 

「…謀反なんて起こしたらすぐに撃つけど。それでもいい?」

 

 

「謀反なんて起こしませんよ。今川は忠誠心が強いですから」

 

 

「嘘くさいわね」

 

 

「酷いですね…。安心してくださいよ」

 

 

「…そう」

 

 

「今川が力を貸すのです。高坂には天下をとってもらいたいですね」

 

 

「…大した力じゃないけど」

 

 

「はい!?」

 

 

「あー、とても心強いです」

 

 

「よろしい」

 

 

「じゃあ私はこれで…」

 

 

「待ってください」

 

 

「?」

 

 

「もう一杯…。お茶、飲んでいきませんか?」

 

 

「いらない」

 

 

「え?」

 

 

「いらない」

 

 

「ですが、先ほど美味しいと」

 

 

「…失礼しました」

 

 

「ちょっと!西木野殿!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今川家・今川氏真、獲得。

 

 

 

 

 





お疲れ様でした。
いかがでしたか?

武将達の性格を考えるの、意外と楽しいですw

次回は強敵とほのえりが対峙します。2人は落とせるのでしょうかね…? 期待せずに待っていてください。

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