戦国ラブライブ! 〜みんなで作る戦国時代〜   作:pocky@

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どうも、ポッキーです。
今回のお話はタイトルのままです。

海未ちゃんロスは辛い…。皆様もそうでしょう?(←

今回は上杉に色々と活躍してもらいましょう。

それではごゆっくり。

前回感想をくださった
しょーくんだよ!さん
ウィングゼロさん
羽柴承太郎さん
ありがとうございました!




第35幕 脱出

 

 

 

 

 

 

 

 

——ワァァァァァァァア!!!!

 

 

 

 

 

「…想像以上の数だな」

 

 

 

「2500ほどと聞いておりましたが…」

 

 

 

「これが織田の圧力か…」

 

 

 

「よし、弥太郎。もう少しとばせるか?」

 

 

 

「大丈夫です」

 

 

 

「では速度を上げるぞ!」

 

 

 

「ハッ!!」

 

 

 

 

 

 

戦国ラブライブ! 第35幕 脱出

 

 

 

 

 

「お姉ちゃん!もっと速く!」

 

 

 

「む、無理だよぉお!!」

 

 

 

「あぁ!遅い!!」

 

 

 

「だって…」

 

 

 

さてさて、逃走中のこの2人。一体何事でしょうかね?

 

 

 

 

「何でそんなに乗馬が下手くそなの!?」

 

 

 

「難しいんだもん!!」

 

 

 

「意味分かんない!!ただ乗ってればいいだけでしょ!?」

 

 

 

「それが出来ないから言ってるの!!」

 

 

 

 

どうもこの2人は乗馬について喧嘩しているようで。

 

スピードを出したい雪穂。対し、スピードを出せず、馬に上手く乗れていない穂乃果。

 

穂乃果は乗馬がとにかく苦手なのである。

 

 

 

 

「お尻痛いし…!!」

 

 

「それはお姉ちゃんの乗り方が下手だからだよ!!」

 

 

「む…!!さっきから下手下手ってうるさいよ!!ちょっとくらいアドバイスくれたっていいじゃない!!」

 

 

「はぁ!?お姉ちゃんに乗り方教えたところで何にも変わんないよ!!」

 

 

「ひっどぉい!!雪穂なんてもう知らない!!」

 

 

「私だってお姉ちゃんなんて知らないよ!!」

 

 

 

 

 

あーあー。こんな大事な場面で姉妹喧嘩勃発ですか。海未さんがいたら怒られてますよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「見えた!!」

 

 

「あそこですぞ、謙信様!!」

 

 

「よし、後は任せるぞ、弥太郎」

 

 

「承知。必ず織田を倒してみせましょう」

 

 

「頼もしい限りだな」

 

 

「謙信様も、お気をつけて」

 

 

「大丈夫だ。問題ない」

 

 

 

 

織田家臣団をポイントまで引き込んだ2人。

謙信は脇道にそれ、穂乃果達の救出に向かう。

 

 

 

 

ワァァァァァァア!!!

 

 

「いいか!ここで上杉も倒してしまうぞ!!」

 

 

「「オォーーー!!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…随分と大きな口を叩きましたなぁ?柴田殿?」

 

 

 

「…何だお前は。死にたいのか?」

 

 

「死にたい?まさか。私には役目があります故」

 

 

「…謙信はどこだ。お前などに興味はない」

 

 

「貴方は馬鹿ですか?謙信様がどこにいるかなど教えるわけないでしょう?」

 

 

「…!?何だ貴様…!!その様な口をきいたこと、後悔するがよい!!ここで死んでもらうぞ!!」

 

 

勝家が刀を抜く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「死ぬのは貴方達です。…織田家の皆さん?」

 

 

 

 

 

 

「かかれぇぇぇぇえ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

弥太郎の命令の声を聞き、あらゆる場所に待機していた上杉の部隊が飛び出してくる。

 

その数はあっという間に織田の兵の数を超えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

 

「…」

 

 

 

「…」

 

 

 

「…ゆ、雪穂?」

 

 

「…」

 

 

「ゆ、ユッキー?」

 

 

「…」

 

 

 

 

こちら逃走中の穂乃果達。穂乃果はこの状況に耐えられず、雪穂と仲直りしようと奮闘中の模様です。

 

 

 

 

「雪穂ぉ…」

 

 

「…何さ。さっきからうるさいよ」

 

 

「あの…。そのぉ…」

 

 

「……」

 

 

「そ、その…」

 

 

 

雪穂が盛大に吹き出した。

 

 

 

「お姉ちゃん。もう怒ってないから大丈夫だよ?私もひどいこと言ってごめんね?」

 

 

「雪穂ぉ!!」

 

 

「じゃあもう少しとばせる?もたもたしてたら信長に追いつかれちゃう」

 

 

「うん!頑張るよ!」

 

 

 

 

 

 

スピードが上がる。…といってもほんの僅かだが。

2人は確実に出口である上杉領関所へと近づいていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

 

「…この程度ですか」

 

 

「くそ…。数が違いすぎる」

 

 

「数など関係ない!!もっとやれぇぇ!!」

 

 

「勝家殿!!それでは全滅ですぞ!?」

 

 

「そうだ。勝家は一度頭を冷やせ」

 

 

「そんなことしてられるか!!」

 

 

「勝家殿!!落ち着きなされ!!」

 

 

「いいか!!これより、全軍撤退する!!」

 

 

「それはダメだ!!突撃だ!!」

 

 

「撤退だ。数も違う、策もない。これ以上やっても被害を大きくするだけだ」

 

 

「だが!」

 

 

「いかん。撤退だ」

 

 

「よし、皆の者!撤退だ!!」

 

 

「…覚えておれ!!鬼小島!!」

 

 

 

上杉の兵の数は織田の兵の数の倍。更に、上杉の地形を利用した戦。織田家臣団は特にそれという策もなく、あっという間に撤退へもちこまれた。

 

 

 

 

「…あとは謙信様。頼みましたぞ」

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「見えた!!」

 

 

「ようやく着いたぁぁ」

 

 

一方の穂乃果達は何とか出口である関所へたどり着いていた。

信長の軍は海未、園田軍の奮闘に暫くの間、足止めをくらっていた為に彼女達には追いつけなかった様である。

 

 

 

「まだ気を緩めちゃダメだよ。音ノ木まで生きて帰るんだからね?」

 

 

「分かってる。約束だからね!」

 

 

「それじゃ、上杉領に入るよ」

 

 

 

 

 

彼女達は一番の難関であった織田領を通り抜ける…脱出することに成功。

後は落ち武者狩りにさえ気をつければいいだけである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「穂乃果殿!!!」

 

 

「…あれは?」

 

 

「謙信さん!!」

 

 

「良かった、無事であったか!!」

 

 

「はい!」

 

 

「これで安心だよ…。謙信殿が来てくれれば…」

 

 

「雪穂殿、ご苦労であった」

 

 

「いえいえ」

 

 

「…それで?園田殿は何処へ?」

 

 

「海未ちゃんは…」

 

 

 

穂乃果は今までの経緯を謙信へ話した。

 

 

 

「…そうか。信長から逃げる為に、園田殿は殿を…」

 

 

「…海未ちゃんなら大丈夫です!」

 

 

「…そうか。無事であるといいな」

 

 

謙信はそう言ったが、大体の事は分かっているようだった。

海未はもう死んでいる…助かる可能性は皆無である、と。

 

 

 

「それではいくぞ。ここから音ノ木一番近い道を通る。よいな」

 

 

「「はい!」」

 

 

 

 

謙信の誘導の元、穂乃果達は音ノ木坂城へ向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海未という1人で何十万もの兵力に相当する、優秀な軍師かつ穂乃果の精神的支柱を失った高坂家の上洛はようやく終わりを迎えようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 





お疲れ様でした。
ようやく脱出ということで。
まだ海未が死んだという現実を知らない穂乃果。

それを知った彼女を高坂の皆さんはどのように支えていくのでしょうか?
お楽しみに。

次回は久々の全員登場です。



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