戦国ラブライブ! 〜みんなで作る戦国時代〜   作:pocky@

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どうも、ポッキーでございます。

いやぁ、穂乃果達危ないですねぇ…。どうしましょう?(殴

今回の話は、題名通りです。そのままです。


信長怖し。



ウィングゼロさん、ご感想ありがとうございました!




第32幕 急襲

 

 

 

 

 

 

岐阜城・城下町——

 

 

 

 

 

 

「んん〜♪」

 

 

 

 

「こ、このお饅頭は…!」

 

 

 

 

「美味しいですね…」

 

 

 

 

 

 

 

戦国ラブライブ! 第32幕 急襲

 

 

 

 

 

 

 

「このあんこのお饅頭…。美味しいねぇ♪」

 

 

 

 

「うん…。うちの饅頭より美味しいかも…」

 

 

 

 

「いえ、それはないです。私が保証します」

 

 

 

 

「海未ちゃんは本当、うちのお饅頭好きだよね」

 

 

 

 

 

「はい!あのお饅頭は絶品です!天下を取れますよ!!」

 

 

 

 

海未の目はキラキラとお光りになられていた。

 

 

穂乃果(戦国時代版)と雪穂の実家は、平成の穂乃果同様、和菓子を作っている。

大名をする傍ら、副業として和菓子屋を城下町に開いている。

 

 

 

 

 

 

(なぁ、聞いたか?)

 

 

 

(何をだ?)

 

 

 

(信長様が遂に高坂討伐へ動き出したみたいだぞ!!)

 

 

 

(高坂ってあの関東…)

 

 

 

 

 

「いやぁ、岐阜城の城下町は色々…」

 

 

 

「穂乃果、ちょっと静かに…」

 

 

 

「…え?どうして?」

 

 

 

「いいから、ちょっと静かにしてください!」

 

 

 

 

 

 

(今高坂が上洛したじゃん?)

 

 

 

(あぁ、聞いた聞いた。幕府につくんだろ?)

 

 

 

(そうそう。それでな?信長様は…)

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、海未ちゃん!!」

 

 

 

「っ!?な、何ですか穂乃果!!」

 

 

 

 

「何をそんな難しい顔してるのさ!怒ってるの?」

 

 

 

 

「…一旦静かにしてくれますか?穂乃果」

 

 

 

 

「お姉ちゃん、ちょっとうるさいよ」

 

 

 

 

「ゆ、雪穂まで…」

 

 

 

 

 

 

…え?海未と雪穂は何をしているか?

 

 

 

 

 

 

決まっているでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

城下町で行われている世間話の盗聴ですよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(今日の朝、信長様出陣したじゃない?)

 

 

 

 

 

(ああ、そういえばそうだな。朝から騒がしかった)

 

 

 

 

 

(どこへ向かったかまでは知らぬが、越後(新潟)方面に向かったみたいだぞ)

 

 

 

 

 

(へぇ…。何をするんだろうな?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「雪穂、聞きましたか?」

 

 

 

 

 

「はい。信長が越後へ向かったってことですよね」

 

 

 

 

 

「…しかも、高坂がどうとか言ってましたね」

 

 

 

 

 

「謙信殿を攻めに行った…?」

 

 

 

 

 

「いえ、その可能性は薄いでしょう」

 

 

 

 

 

「どうしてですか?」

 

 

 

 

 

「一度内で割れ、現在あまり勢力がないといえど、相手は軍神です。それに、全盛期ほどではないといえ、鬼小島殿が再び側近についたことにより、勢いは取り戻しています。それに、上杉と戦をするということは、高坂も出てくる、ということですからね…。自分で言うのはなんですが、上杉・高坂と正面衝突をしようなんていう無謀な策はたてないでしょう」

 

 

 

 

 

「それじゃあ…何のために?」

 

 

 

 

 

「…大方、対象は私たちでしょう」

 

 

 

 

 

「私たち…?」

 

 

 

 

 

「はい。信長は、私たちが上洛した、という情報を元に私たちを狙って攻めるつもりでしょう」

 

 

 

 

 

「…えっと、どういうことですか?」

 

 

 

 

 

「穂乃果も分かんないよぉ!!」

 

 

 

 

 

 

おぉ、穂乃果さん、お久しぶりです。

 

 

 

 

 

「要するに、穂乃果を殺しにきているのです」

 

 

 

 

「…え?」

 

 

 

 

「わ、私?」

 

 

 

 

「はい。この城下町にいる人の数からして、戦の規模は小さいはず。これより、謙信殿を攻めるという可能性は皆無です。…となると、対象は今、織田領内にいる私たち。信長は既に私たちがこの付近にいるという情報も得ていたのでしょう」

 

 

 

 

 

「じゃあ何で越後に?」

 

 

 

 

「私たちが確実に越後を通ると踏んだからです。越後…といっても、大方越後側の関所付近に陣を敷いているはずです。そこで、通りかかった私たちを一気に…」

 

 

 

 

「それじゃあ大変じゃん!!どうするのさ!?」

 

 

 

 

「…危険ですが、武田領を通ります」

 

 

 

 

 

「武田領を…?」

 

 

 

 

 

「はい。それしか生きて帰る道はないかと」

 

 

 

 

 

「確かにそれしかないですね…。それにどちらにせよ、信長が向かった越後へ向かうのも危ない話ですからね」

 

 

 

 

 

「じゃあ、武田さんの領地を通って、音ノ木坂に戻るんだね!」

 

 

 

 

「はい。通ったことのない道ですので、周りに気をつけてくださいね」

 

 

 

 

「もちろん!大丈夫だよ!」

 

 

 

 

「お姉ちゃんの大丈夫はあてにならないからなぁ…」

 

 

 

 

「私もそう思います」

 

 

 

 

「えぇ…。2人とも酷いよぉ!!」

 

 

 

 

さてさて、高坂3人衆は城下町の世間話を盗み聞いたことで、信長が越後へ向かったという情報をゲット。

それにより、このトリオは武田領を通り、音ノ木坂へ帰ることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔王が武田側の関所付近にいるとも知らずに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

武田領側関所付近——

 

 

 

 

 

 

「いやぁ、歩くのも慣れちゃったね!」

 

 

 

 

「それは良かったです!」

 

 

 

 

「お姉ちゃん、行きは凄かったもんね…」

 

 

 

 

 

「あはは…。慣れだよ、慣れ!」

 

 

 

 

「あ、そういえば、馬はどうすんですか?」

 

 

 

 

「馬は後ほど謙信殿に引っ張ってきてもらいましょう。謙信殿なら快く受け入れてくれるはずです」

 

 

 

 

 

「…ん?あれかな?関所」

 

 

 

 

 

3人の前に関所らしきものが現れる。

 

 

 

 

 

「はい。そうですね」

 

 

 

 

「ようやく織田領を抜けれるんですねぇ…」

 

 

 

 

「これでとりあえず一安心…ってところでしょうか」

 

 

 

 

 

関所を目前に控えた彼女たちはいくらかの安堵感に浸っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

織田陣営——

 

 

 

 

 

「申しあげます!高坂、園田軍もう少しでこちらへ到着いたします!」

 

 

 

 

 

信長は、関所付近の林の中に陣を敷いていた。

 

 

 

 

 

「ふむ…。高坂と園田は個別に動いているのか?」

 

 

 

 

「いえ、情報によると、高坂と園田は行動を共にしているとのこと」

 

 

 

 

「それでは人が多すぎるではないか」

 

 

 

 

「そういう意味ではなく、高坂、園田の両当主が共にいるということです。他の足軽達はいくらか後ろでのんびりしているかと」

 

 

 

 

 

 

「ほぉ?それはかなり楽な話だな…。殺しやすくて助かるわ」

 

 

 

 

 

「阿保な話です」

 

 

 

 

「よし、まずは鉄砲で攻めるぞ。だが、鉄砲は二丁しか持ってきておらん。一撃で仕留めよ」

 

 

 

 

 

「「ハッ!!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

「えっと…。これはどういうことかな…?」

 

 

 

 

 

「何故…」

 

 

 

 

 

 

「遅かった…のですか…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、高坂さん達は目を背けたいような現実に対面していた。

 

 

 

 

 

 

という現実は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何で関所が閉まってるの…?」

 

 

 

 

 

 

「こ、これは…」

 

 

 

 

 

「どうしても越後を通らせたいようですね…」

 

 

 

 

 

そう。信長により、唯一の希望である武田領側の関所は閉められていた。

 

 

 

 

 

「仕方ありません。…越後へ向かいましょう」

 

 

 

 

「えぇ!?でもそれじゃあ…」

 

 

 

 

「強行突破です」

 

 

 

 

「そ、そんなぁ…」

 

 

 

 

 

「無謀すぎます…」

 

 

 

 

「しかし、ここにいても帰ることは出来ませんし、それこそ信長がこっちに来たら終わりです」

 

 

 

 

 

 

「そうですけど…」

 

 

 

「うん、仕方ないね!戻ろう!」

 

 

 

「お、お姉ちゃん!?」

 

 

 

「雪穂、わかってください。これしか方法はないんです」

 

 

 

 

「それは分かってますけど…」

 

 

 

 

「よし、じゃあ早く戻ろう!また野宿は嫌だよ!」

 

 

 

 

「どちらにしろ野宿だと思いますが…」

 

 

 

 

「…え?そうなの?」

 

 

 

 

「はい。この付近は何にもないので」

 

 

 

 

「うぇぇ…」

 

 

 

 

「なら、謙信殿に助けを頼みましょう。そうすれば何とかなるかもしれません」

 

 

 

 

「はい。そうしましょう」

 

 

 

 

「それじゃあ穂乃果の兵隊さんに頼むね!後ろにいるから、ちょっと行ってくるよ」

 

 

 

 

「はい。お願いします」

 

 

 

 

 

 

そう言って穂乃果は2人に背を向けて歩き出した。

 

 

 

 

 

海未はその光景をのんびりと見つめる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

両隣に草木が多く茂っている。空には太陽が昇っており、雲ひとつない快晴。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、その光景に海未はある異変を見つけてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

草の中から僅かに金属の光が見える。太陽の光を反射しているのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、その近くからは謎の煙が上がっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海未は何を思ったのか駆け出す。

 

 

 

 

 

直感が悪い予感を感じとったのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…え、え?海未さん!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

間違いない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれは鉄砲だ————

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「穂乃果ッ!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…?どうかしたの?うみち…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

銃声が響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…!?お姉ちゃん!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤い鮮血が肩から吹き出した。

その血は右腕を一瞬にして赤く染める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うみちゃ…。う、海未ちゃん!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





お疲れ様でした。

最後がちょっと難しかったですね…。まぁ見逃してください。

さぁ、負傷者が遂に出ましたよ…。信長の兵達も出てきますよ…。
高坂と園田の兵達は何をしているんでしょうねぇ…。

危機です。


次回はどうなるんでしょうね?楽しみです(殴

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